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青木 智仁_DOUBLE FACE ◇ 2006年 06月 14日
青木 智仁_DOUBLE FACE_e0081370_19132195.jpg 

2006年6月12日、日本を代表するベーシスト・青木 智仁氏が亡くなりました。49歳という若さで、しかもご自分の誕生日の日に・・・。驚きとショックが同時に襲いかかってきた感じです。
控えめな感じながら、ベース・プレイは聴く者の度肝を抜く素晴らしいテクニックで魅了してきた青木氏。いかにもベース・マンという言葉がぴったりのミュージシャンだったと思います。

青木氏のベースに初めて出会ったのは、1983年の角松 敏生の3rdアルバム『ON THE CITYSHORE』でした。歯切れの良いスラップ等のプレイに青木 智仁の名前が私の胸に刻まれました。以降、角松のレコーディング、ライブ等角松サウンドには欠かせないベーシストになっています。もちろん、角松だけでなくJ-POPやJ-FUSIONシーンにおいても、もはや外せない存在となっていました。運動選手とは違い49歳という年齢は、まだまだこれから円熟味を増していく年代のはずです。それを考えると無念でなりません。

今日は、青木氏の追悼の意味も込めて彼の初リーダー・アルバム『DOUBLE FACE』を紹介します。
角松 敏生プロデュースのもと、1989年にリリースされました。
このアルバムで青木氏は、様々なスタイルのベース・プレイはもちろんのこと、歌さえも披露しています。
角松や青木氏の交友関係を垣間見れるような豪華ミュージシャンが参加して作られた、バラエティに富んだアルバムに仕上がっています。

『青木 智仁 / DOUBLE FACE』
01. Triboro Bridge ~Memories of M.K.
02. Mr. J. F. P
03. Forgive Me
04. Don't Ever Hurt Me
05. Linda
06. Amboseli
07. Risa
08. 砂の女
09. Manhattan Love Affair
10. With A Little Help From My Friends
11. Risa Reprise

角松 敏生作・編曲による01。いきなりのスラップとフレットレス・ベースのソロ。角松らしい打ち込みのリズムに乗せて、青木氏のベースが跳ねまくります。
青木氏の作曲した02は、天才ベーシスト、ジャコ・パストリアスに捧げられた曲です。村上 秀一(ds)、布川 俊樹(g)等を迎え、ホーン・セクションを上手く使ったビッグ・バンド・ジャズ風なナンバーです。
青木氏の作・編曲の03。美しいメロディーのバラード・ナンバー。松木 恒秀のギター、本田 雅人のサックス、渡嘉敷 祐一のドラムがとにかく渋いです。
マイク・ダンが作詞、作曲が青木氏というボーカル曲04。ボーカルはベーシストながら抜群の上手さと日本人離れしたフィーリングを持った岡沢 章。ムード満点のバラード曲です。
FUNKYな05は、浅野 祥之と梶原 順のJ&Bコンビの作品。村上 秀一、島村 英二のツイン・ドラムと松原 正樹、浅野、梶原という3本のギター、そして小林 信吾のキーボード。そんな中でも青木氏の豪快なスラッピングが堪能出来る1曲です。
村上 秀一とジャズ・ベース界の巨人、水野 正敏のコンビによる作品06。村上 秀一、水野 正敏によるジャズ演奏の中、日野 晧正のトランペット・ソロと青木氏のソロが炸裂するアヴァンギャルドな作品です。
軽快なイージー・リスニング風な07は、青木氏の作曲、幾見 雅博のアレンジです。幾見のアコースティック・ギターが美しい曲で、ほっと一息つけるそんな優しい曲です。
先輩ミュージシャンへのリスペクト曲08。ご存知鈴木 茂の名曲です。アレンジとボーカルは角松 敏生。もちろん鈴木 茂も参加しています。
角松らしいファンキーなナンバー09。角松のインスト・アルバムを彷彿させますね。
ビートルズのカバー曲10。渋い選曲ですね。アレンジは角松。驚いたのは青木氏のボーカルで、声がオリジナルのリンゴ・スターによく似ています。この曲で青木氏はベースは弾かず、ボーカルのみというのも面白いですね。角松のアイディアでしょう。
11は、07のリプライズ。角松によるリ・アレンジ。07とは全く違う雰囲気に仕上がってます。コーラスでHi-Fi SETの3人が参加しています。

今夜は青木氏を偲んでこのアルバムを聴きながら眠りにつこうかと思っています。
この先青木氏のプレイを聴く事はできなくなりましたが、私の手元には青木氏が参加した沢山のレコードやCDがあります。これらの音源は色褪せる事無く、いつも青木氏のプレイを私に届けてくれます。
これからも大事に聴き続けていきたいと思います。

心からご冥福をお祈り申し上げます。
by kaz-shin | 2006-06-14 00:05 | FUSION系 | Comments(7) | |
Commented by pyonta_z at 2006-06-14 02:47
ライブでよくお目にかかっていただけに、もうあのベースが聴けないのは
とても悲しいです。私もご冥福を祈りたいと思います。
Commented by FUSION at 2006-06-14 07:02 x
お邪魔します。

突然の事でただただ驚くばかりです。悲しい事ですね。残念でなりません。
ご冥福をお祈り申し上げます。
Commented by しげぞう at 2006-06-14 12:49 x
こんにちは
青木さんの訃報、ただただ驚くばかりです
このアルバムは、1989年のリリース以来、毎年決まって夏になると聴いてきました
僕にとっては、ベースというものの魅力を認識することになった稀有な一枚です
Commented by Sken at 2006-06-14 18:17 x
こんにちは。
私も、今日知ったんですが、驚きました。
好きなベーシストだっただけに。
Commented by kaz-shin at 2006-06-14 22:36
青木さんの記事に関してコメントを頂いた、pyonta_zさん、FUSIONさん、
しげぞうさん、Skenさん、ありがとうございます。
本来ならば一人ずつに返事を返すべきところを、まとめて返事を書いてしまう
失礼をお許し下さい。
皆さん、思いは同じなんですね。ミュージシャンとしてまだまだ頑張って
欲しかっただけに残念でなりません。
音楽ライターの金澤氏のブログによると、12日夜6時頃倒れられてそのまま
逝ってしまわれたとの事です。
何とも切ない話だと思いますし、人間の命の儚さを思い知らされた気がします。
悲しい事ですが、青木さんは我々に数多い音源を残してくれました。
それを聴く事でいつでも青木さんのプレイに出会えると同時に、素晴らしい
ベースマンが居たことを胸に刻むことが出来るのではないかと思っています。
皆さん、暖かいコメントありがとうございました。

合掌。
Commented by WESING at 2006-06-14 23:06 x
このファースト・アルバムのときはまだゲストの豪華ミュージシャンに惹かれて買ったというところでしょうか。
それをきっかけにだんだん認識していったんですけど、
いつか機会があれば青木さんがメインのライブを見たいと思っていただけに非常に残念です。

最近、角松さんのTV放送を整理しようと思っていたんですけど、
まだできていません。
Commented by kaz-shin at 2006-06-15 01:10
WESINGさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も角松さんのサポートでのプレイしかライブで見たことがありません。
1度青木さんメインのライブを見たかったです。残念です。
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