今回紹介するのは、違いの分かる大人達の為の素晴らしいコーラスによるクリスマス・アルバムです。常に一糸乱れぬ素晴らしいコーラスを聴かせてくれる、マンハッタン・トランスファーが1992年にリリースした『THE CHRISTMAS ALBUM』です。
2004年には、ア・カペラ・コーラスによるクリスマス・アルバム『AN ACAPELLA CHRISTMAS』をリリースしています。こちらのアルバムは、まだ聴いていませんので来年辺りに紹介出来れば良いなと思ってます(笑)
コーラスによるクリスマス・アルバムで1番好きなのは、去年の12月に紹介した男声3、女声1のコーラス・グループ、THE SINGERS UNLIMITEDのア・カペラの多重録音によるアルバム『Christmas』なんですが、マンハッタン・トランスファーの『THE CHRISTMAS ALBUM』も、オーケストラをバックに歌うコーラスも本当に素晴らしく大好きなアルバムです。
『THE MANHATTAN TRANSFER / THE CHRISTMAS ALBUM』
01. SNOWFALL
02. LET IT SNOW、LET IT SNOW、LET IT SNOW
03. SANTA CLAUS IS COMING TO TOW ~ SANTA MAN (MEDLEY)
04. THE CHRISTMAS SONG (CHESTNUTS ROASTING ON AN OPEN FIRE)
05. SILENT NIGHT、HOLLY NIGHT
06. CAROLING、CAROLING
07. HAPPY HOLIDAY ~ THE HOLIDAY SEASON (MEDLEY)
08. A CHRISTMAS LOVE SONG
09. IT CAME UPON THE MIDNIGHT CLEAR
10. HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTAMS
11. GOODNIGHT from "WHITE ALBUM"
ジョニー・マンデルのアレンジによる美しいストリングスと、THE SINGERS UNLIMITEDのリーダーだったジーン・ピュアリングとジョニー・マンデルのアレンジによるコーラスの美しさが絶妙にマッチした01。
テンポを落として、優雅さを協調したコーラス・アレンジが秀逸な02。コーラス・アレンジは、メンバーの一人であるジャニス・シーゲルです。
4ビートの軽快なJAZZの演奏をバックに楽しげなコーラスを聴かせてくれる03。間奏のピアノもJAZZYでお洒落ですね。コーラス・アレンジは、メンバーのアラン・ポール。
ジャズ・シンガーのトニー・ベネットをゲストに迎え、トニーのヴォーカルにマントラのコーラス。実に贅沢で、大人の為の1曲に仕上がっています。ジーン・ピュアリングのコーラス・アレンジは一味違いますね。この名曲がより一層輝きを増しました
凄く控えめなストリングスをバックに歌うマントラのコーラスが、実に神聖な気持ちにさせてくれる05。聖歌隊の歌を聴いているようで、心が洗われる気がします。コーラス・アレンジは、ジョニー・マンデルです。
1分強という短い曲06。聴けばご存知の人も多い曲だと思います。
ビッグ・バンド・ジャズ・スタイルで歌われる07。タイトル通り楽しげな雰囲気が伝わってくるコーラスです。マントラらしいコーラスと言える曲だと思います。間奏でのトランペットとサックスのソロは聴き所のひとつです。
ジョニー・マンデルがこのアルバムの為に書き下ろした08。しっとりとしたナンバーですが、際立つのはジョニーのストリングス・アレンジかも知れません。
讃美歌114番として知られる09。邦題は「あめなる神には」です。この曲でもジーン・ピュアリングのコーラス・アレンジが光ります。日本では馴染みの薄い讃美歌かも知れませんね。
イントロのヴァイヴの音色がたまらなく渋い名曲中の名曲10。クリスマス・イブの夜、レストランで大人の男女がグラスを傾ける時にBGMとして流れていたら最高であろう曲ですね(笑)
最後の11の選曲が良いですね。私が大好きなアルバムの一つ、ビートルズのホワイト・アルバムの最後を飾った名曲です。リンゴ・スターの渋い歌声も良いですが、マントラの歌も素晴らしいです。3拍子というのはクリスマスの雰囲気に似合います。2コーラス目からのコーラスは、本当に聴き惚れてしまいます。最後の子供達の会話が微笑ましく、平和を願わずにいられません。
一昨日、昨日、今日と一人多重録音によるコーラス、単声コーラス、混声コーラスと紹介してきましたが、これらの素晴らしいコーラスを聴いて思うのは、人間の声に勝る楽器は存在しないだろうという事です。やはり音楽の基本は、声を出す事のあるんだろうなと思います。楽器には、楽器の素晴らしさが有り日々進化を遂げていますが、人間の声というのは人間が誕生した太古から変わらない素晴らしいものなんですよね。いろんなタイプ、スタイルのコーラスを聴いて、ふとそんな事を感じました。
おっしゃるとおり人間の声に勝る楽器はありません。
クリスマスとは100%関係しませんが、声明(しょうみょう)という
ジャンルがあります。言ってみれば坊さんの合唱ですね。
お経のハーモニーが聞いているうちに何かラテンにも通じる
グルーブを感じることがあります。未体験ゾーンでしたら一度
図書館などで借りて聞いてみるのも一興かと思います。
もっとも私も数年に一度位しか聞きませんが(笑)。
ちなみに天台声明と真言声明の2大流派があります。
ぼくの方は息たえだえです。
ふぅ〜。
クラシックで擦弦楽器や管楽器を選択する人は、
多くが、最も声に近いから、が動機なんだそうです。
ぼくは割に、声の持つストーリーが不自由で、
もっとどんな世界にも行ける器楽を重宝しちゃう。
ヘビメタの似合わない声とか、ジャズなら最高だけど、とか、
なまじ喚起力が強い故に、大変な面もあって。
ちなみにアカペラ、ぼくはauraが大好き。
人間の声の魅力を再認識している今日この頃です(笑)
声明・・・知りませんでした。しかし、お坊さんのお経は、ある意味鍛えられた発声によるもの。
そんなお坊さん達の合唱というのは確かに迫力がありそうですね。
凄く興味あります。機会があればぜひ聴いてみたいと思います。
ありがとうございます。
少々息切れしてきました(笑)
来年のクリスマスに紹介するアルバムはもう無いと思います。
私のように音楽を聴くだけの人間は、無責任に音楽を聴いて楽しむだけなので良いのですが
たにぴさんのようなミュージシャンには、そうは簡単にはいかないですよね。
歌うことの難しさ、声質による曲の制限等、様々な制約の中で作り上げていくのですから・・・。
楽器も歌いますよね。要は心なんでしょうね、きっと。
このアルバムは良いですよ。あまりの気持ち良さに眠くなってしまうほどです(笑)
美しいコーラスとストリングスは絶品です。
今年これだけのクリスマス関連の曲を紹介してしまったので、来年は紹介する
アルバムや曲がありません。来年はbonejiveさんにお任せします(笑)