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八神 純子_素顔の私 (Part 2) ◇ 2007年 12月 06日
八神 純子_素顔の私 (Part 2)_e0081370_2034227.jpg 

今回は、ブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。紹介するのは、八神 純子の1979年リリースの2ndアルバム『素顔の私』です。2005年の10月に1度紹介したのですが(紹介記事はコチラ)、当時はCDを所有しておらず、アナログ盤をデジタル化してCD-Rに焼いたモノを聴いていました。先月、待望の再発でようやくこのCDが入手出来ました。そんな嬉しさも重なって、今回改めて紹介することにしました(笑)

1978年リリースの1stアルバム『思い出は美しすぎて』も良いアルバムなんですが、バラード系の曲が多くて地味な印象があったんですが、『素顔の私』ではアップ・テンポの曲が増え、八神 純子の澄んだ歌声を遺憾無く活かせた仕上がりになっていると思います。そういう意味では、初めて八神 純子に魅了されたアルバムであり、思い入れの強いアルバムになっています。
アルバム収録曲は10曲で、7曲が八神 純子の作曲、1曲が八神 純子と大村 雅朗との共作、後藤 次利の作曲が1曲、カヴァー1曲という構成。大村 雅朗、後藤 次利、戸塚 修という3人のアレンジも緻密で、ミュージシャンの高い技術によって奏でられる素晴らしい演奏も楽しめる1枚です。

『八神 純子 / 素顔の私』
01. バースデイ・ソング
02. 明日に向かって行け
03. 揺れる気持
04. みずいろの雨
05. 夜間飛行
06. アダムとイブ
07. そっと後から
08. ハロー・アンド・グッドバイ
09. 渚
10. DAWN

アルバムの冒頭からバラード曲というのが、いかにも八神 純子らしい01。静かな夜を連想させるアレンジと美しい歌声が魅力です。新井 英二の渋いトロンボーン・ソロが雰囲気を盛り上げていますね。

八神 純子と大村 雅朗の共作の02。スローなパートとアップ・テンポのパートとの2部構成のような面白い曲です。アップ・テンポ部での力強いヴォーカルと、スロー・パート部でもエモーショナルなヴォーカルのコントラストが印象的です。軽快なギター・カッティングも心地良いです。素晴らしい演奏が繰り広げられるナンバーなので、じっくり聴いて欲しい1曲です。

ピアノ1本とコーラスだけをバックに歌われるバラード曲03。シンプルな演奏なのに物足りなさを感じさせないのは、八神 純子のヴォーカルの存在感でしょうね。注目すべきは、2コーラス目から入ってくるコーラスですね。美しいコーラス・ワークに感動します。

八神 純子の代表曲とも言える大ヒット・シングル04。八神 純子の声の魅力を十分に発揮しているナンバーでしょう。これも良い演奏ですね。個人的にシングル曲では「想い出のスクリーン」が1番好きなんですが、これも八神 純子らしい曲として好きなナンバーです。

作詞:八神 純子、作・編曲:後藤 次利による05。これはもう名曲です。後世に残したい曲だと思っている1曲で、数多い後藤 次利の作曲したナンバーの中でも1番好きな曲です。聴いてもらえば解ると思いますが、サウンドがまさに"夜間飛行"そのものなんですね。作曲家、アレンジャーとしての後藤 次利のセンスが光る1曲です。1コーラス目の八神 純子のヴォーカルと次利のベースのユニゾン、終盤での松原 正樹の圧巻のギター・ソロ(実は曲毎のミュージシャン・クレジットが記載されていませんが、当時音色・フレーズ共にこんなに格好良いソロを弾けるのは松原 正樹しかいません・・・笑)等、曲・演奏・ヴォーカルの3拍子揃った完成度の高いナンバーです。不思議なんですが、J-POPにおいて「夜間飛行」というタイトルの曲が何曲あるのか知りませんが、私の知っている限りこの曲を含めて3曲有ります。そして、どれも名曲と呼べる素晴らしい曲が多いんですよね。スターダスト・レビューの1985年のアルバム『THANK YOU』と、南 佳孝の1978年のアルバム『SOUTH OF THE BORDER』に「夜間飛行」というタイトルの曲があります。

後藤 次利らしいベースが炸裂する06。八神 純子の力強いヴォーカルと重厚な次利のベースに圧倒されるナンバーです。1stアルバムには無かったタイプの曲で、こういう曲が増えたことが、一層このアルバムを魅力的にしている気がします。

後藤 次利のアレンジが魅力な07。リズム・アレンジだけに止まらず、ストリングスのアレンジにもアレンジャーとしての才能を感じさせます。しかし、演奏に負けない存在感の八神 純子のヴォーカルは凄いの一言ですね。

アルバム中唯一のカヴァー曲08。決して有名な曲ではありません。ヤマハ主催の世界歌謡祭の第7回大会(1976年)に出場したウイリアム・トラゲサーとケリー・スティーブンスが歌った「Between Hello & Goodbye」という曲がオリジナルです。八神 純子にピッタリな選曲だと思います。

学生時代、夏向けのカセットに必ず入れていた懐かしく、思い出深い曲09。八神 純子の曲の中で夏・海を感じさせる曲は、さほど多くはないので夏には重宝した曲でした(笑)

8分に近い大作バラード10。夜明け間近の独特な暗闇を上手くサウンドで表現していると思います。そして東の空が段々とオレンジ色に染まっていく様子も伝わってくるような緻密なアレンジが素晴らしいですね。アレンジはギタリストの青山 徹と大村 雅朗です。

2年前に書いた記事の内容が薄っぺらだった分、今回は饒舌になってしまいましたがお許し下さい(笑)
それだけ大好きなアルバムなんです。私が八神 純子を聴いたことが無い人にアルバムを1枚薦めるとすれば、間違い無くこのアルバムを選びます。大ヒット曲「みずいろの雨」も収録されていますし、曲もバラエティに富んでいます。八神 純子のヴォーカルの素晴らしさを堪能してもらえると思っていますので・・・。
飛行機での出張の時は、必ず携帯プレイヤーに「夜間飛行」を入れておきます。夜のフライトの時は機内でこの曲を聴き、一人で悦に入り鳥肌を立てている大馬鹿者です(笑)
by kaz-shin | 2007-12-06 00:01 | J-POP | Comments(15) | |
Commented by Jun at 2007-12-07 23:15 x
こんばんは。このアルバムは発売された当時は市販のカセットテープを購入して、かなり聴いていたので、懐かしいです!CD再発されたのですか?
買っていたカセットテープの音質がすっかり悪くなってしまったので、CD化されていたら嬉しいですね!「夜間飛行」は、心に残る曲です!
Commented by kaz-shin at 2007-12-08 01:20
Junさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうなんです。先月、今月と八神さんのアルバムが再発されているんです。
特に先月は入手困難だった初期の作品5枚が、紙ジャケで再発されています。
今の内に好きなアルバムは購入しておくのが良いと思いますよ。
Commented by shu0610 at 2007-12-08 23:56 x
kaz-shinさんこんばんわ。
名曲夜間飛行は当時原曲を聞く前にエレクトーンの課題曲で弾いていました(funfunfunというPOPSを集めたスコアでした)。途中の(CDで言うと3分40秒くらいからの)短い間奏はとてもカッコイイコード進行なのですが、バッキングのギターコードを無理やりメロディーにしたアレンジにしたものだったので、とても違和感がありました。後に原曲そのものを聴いたとき、ギターという楽器の表現力のすばらしさにはかなわないなぁと感じたのを覚えています。
余談ですが90年代前半に仲間と毎週のようにスキーに行っていた頃、関越の帰り道、赤城から渋川に下ってくる途中利根川の手前で突然周りの景色が開けて、まるで夜間飛行の飛行機が着陸するような錯覚に陥る場所があります。そこで友人(男)は決まってこの曲をカーステでかけて盛り上がっていました。
バカですよね。
Commented by kaz-shin at 2007-12-09 01:47
shu0610さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
凄いですね。shu0610さんはエレクトーンを弾かれるんですか!
「夜間飛行」は、エレクトーンの音色にも似合うような気がします。聴きたかったですよ。
多分ギターは松原正樹さんだと思いますが、本当に素晴らしいギターを弾きますね。
この頃から松原正樹さんが私の1番好きなギタリストになり、今でも変わっていません。

音楽好きにとって、良いシチュエーションで良い音楽が聴けるというのは、
まさに至福の一時ではないでしょうか。ましてや友人と思い出を共有している
曲があるというのは、皆一生忘れないものになると思いますよ。
私もそんな曲が沢山あります(笑)
Commented by macky023 at 2007-12-09 04:51
やっぱり「夜間飛行」は名曲ですな。
このアルバムも「夜間飛行」のために
あるような感じすらします。
Commented by kotaro at 2007-12-09 08:12 x
こんにちは、2番目のshuさんのエピソードが当時の気持ちが一番わかるような気がします。
音楽を聴きたくなる、そのシチュエーションは高級何100万ものオーディオ機器に囲まれた部屋で聴くより、夜の関越道のフラットなシーンでイマジネーションが全開になる場面の方が、ずっと好適なわけです。
何だか私も「ジェットストリーム」の一場面に舞い降りたような気分になりました(笑)

80年頃のある月の夜にクルマを走らせ、山中の人家の全くない平らな丘に停めて「これがビル・エヴァンスだよ」とテープを聴かせたことを思い出しました。
 いや〜、あのころは私も若かった(汗)
Commented by kaz-shin at 2007-12-10 00:58
mackyさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
アルバムが発売された当時、なんて凄い曲なんだと思いましたね。
今でもその思いは変わっていません。まさに名曲だと思います。
Commented by kaz-shin at 2007-12-10 01:02
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
音の良し悪しも大切でしょうけど、音と情景がマッチした時の気持ち良さは
例えカセットに録音した音だったとしても、高級ステレオで聴くよりも好適だと思います。
いつまでもシチュエーションと音に対する拘りは持っていたい気がします(笑)
Commented by ギムリン at 2008-05-05 15:30 x
純子さんの紙ジャケも数点購入しました。ボーナストラックや歌詞カードの出来を考えると、岩崎宏美・桜田淳子の2500円と同じというのはちょっと高いかと思ったのですが、(同じような作りのピンクレディは2000円)、OMFの3000円に比べると、期間を逃しても買える分だけマシか、と変な納得をしたりしています。

夜間飛行、ロングトーン含めて名曲ですよね。ライブ盤でも同じように聴けるのが、この時期の歌手の凄いところです。

P.S. 同名異曲には、ちあきなおみさんの「夜間飛行」もありますが、これも名曲ですよ。
Commented by kaz-shin at 2008-05-06 21:56
ギムリンさん、コメントありがとうございます。
値段について言えば、ボートラが付いている訳でもありませんし、もう少し安くしてもらった方がありがたいですね。
しかし、長年CDで聴きたいと思い、中古店を探し続けていただけに再発は嬉しかったので、まあいいかと納得しています。

ちあきなおみさんの「夜間飛行」は知りませんでした。少し調べてみます。
Commented by kotaro at 2008-05-08 09:28 x
これはどっちかというと「昭和歌謡曲」でしょう、ちあきさんのは。
数年に一度、古〜いスナックでカラオケが置いてあって、ママが好きだったりすると、歌ってみせますが、もう知ってる人も少なくなりました。

ちあきさんの夜間飛行は昭和46か47年。舞台は羽田か大阪空港。好きな男の住む町を去って行く女性が見下ろす夜景はまず東京か大阪。エスケープ先もこの時代は国内と思います。
八神さんの時代はもう国外フライトだと思いますが。

「オンナの涙は夜空の星になり‥」というくだりはエンカだなぁ(笑)
でもイントロが大好き。曲のテンポ構成も古いけど昭和って、何ともいい時代だったですね。
Commented by kaz-shin at 2008-05-08 10:07
kotaroさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
「夜間飛行」というタイトルは何とも魅力的ですよね。
私の場合は、やはり八神さんか南佳孝さんを思い出します。
でもタイトルが魅力的なので、ちあきさんの「夜間飛行」も聴いてみたいですね。
Commented by ギムリン at 2012-05-03 07:20 x
ご無沙汰です。八神純子さんの大阪のコンサート追加公演に行きましたが、「夜間飛行」生歌で聴けて最高でした。
今夜:00-23:00のBSプレミアムで、『大集合JPOP青春の'80』再放送がありますので、3月の本放送を逃した方は是非。どの出演者も定番曲なので通の方には不満かもしれませんが、久しぶりに歌声を聴く人にはインパクトあって良いのではないでしょうか?
Commented by kaz-shin at 2012-05-06 21:53
ギムリンさん、こんばんは。コメントと情報ありがとうございました。
そうですか八神さんのライブへ行かれたんですね。
私も行きたいと思っていましたが、都合がつきませんでした。
いつかは生で「夜間飛行」聴きたいです。
Commented by ギムリン at 2013-06-09 15:57 x
八神純子さん16年ぶりのオリジナル・アルバムということで、ニュースになっていますね。
長女のエマさんとのデュエットがあるところなど、ちゃっかり「お母さん」になってしまいましたが、お声は健在です。

http://www.cdjournal.com/main/news/yagami-junko/52095

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