世間一般的には人気が高く、知名度も高いにも関わらず、何となく聴かないで現在まで来ているというアーティストが皆さんには存在しますか?
私にはそういうアーティストが結構いまして、TUBE、B'z、ZARD、WANDS、T-BOLAN、大黒 摩季、DEEN、倉木 麻衣等がその代表で、お気付きかも知れませんがビーイング系列のアーティストがほとんどなんです。別に何が嫌いという訳でも無いですし、曲が悪いとも思ってはいないのですが、何故か聴いていて居心地の悪さみたいなしっくりこない感じがして、積極的には聴いてこなかったんですよね。名前を挙げたアーティストの中にはアルバムを持っている人もいるんですよ(笑)
そんな訳で、今回紹介する栗林 誠一郎もビーイング系のアーティストが好きな人には、ある意味お馴染みのソングライターであり、アーティストなのかも知れませんが、私には全く馴染みの無いアーティストの一人でした。以前からコメントで皆さんからもお薦め頂いていたので、聴いてみようと思って探していました。どうせなら1stアルバムから聴いてみようと色々探して、1stアルバムと2ndアルバムを同時に見つけて購入してみました。そして今回紹介するのが1stアルバム『LA JOLLA (ラ・ホーヤ)』(1989年)です。
感想から述べますと、実に私好みのCITY POP風ナンバーが目白押しで、今まで聴かなかったことを後悔した位です(笑)
参加メンバーも豪華で、青山 純(ds)、渡嘉敷 祐一(ds)、江口 信夫(ds)、青木 智仁(b)、明石 昌夫(b,key)、富樫 春生(key)、小野塚 晃(key)、増崎 孝司(g)、角田 順(g)、葉山 たけし(g)、斉藤 ノブ(per)、数原 晋(tp)、土岐 英史(sax)、勝田 一樹(sax)という顔触れです。
プロデュースは勿論長戸 大幸で、サウンド・プロデュースは栗林自身です。
『栗林 誠一郎 / LA JOLLA (ラ・ホーヤ)』
01. SECRET LOVER
02. FOXY GIRL
03. SWEET HOLIDAY
04. HALF A HEART
05. LONELY
06. STILL
07. TUBE
08. SHABA-DABA
09. POWER GAME
10. GIRL 今でも・・・
イントロを聴いただけでこれは良いぞと感じた01。実に渋いミディアム・ナンバーで、キャッチーなメロディーと軽快なサウンドが印象的です。まさにCITY POP/J-AORといった雰囲気の曲で凄く気に入ったナンバーのひとつでした。
英語詞のナンバー02。ラップ調な部分とサビのキャッチーなメロディーに対比が面白いFUNKYチューンです。海外留学の経験もあるせいか発音もなかなかですね。詳しくことは分かりませんが、提供曲のセルフ・カバーのようです。
03も提供曲を歌詞を替えてセルフ・カバーしたもののようです。グルーブの効いた演奏とキャッチーでポップなメロディーが印象的な1曲です。歌詞が80年代のCITY POPを象徴するようなリゾート志向の内容が微笑ましいです。
グッとシックな大人の雰囲気がたまらないボッサ調の04。英語詞のナンバーですが、実に爽やかで心地良いメロディー・ラインが特徴です。本当に良い曲を書きますね。この曲もかなりのお気に入りです。
スリリングでスピード感溢れるPOPチューン05。ドライビング・ミュージックとして最適な1曲でしょう。耳にすんなり馴染むキャッチーなメロディーと甘い歌声が、スリリングな演奏を良い意味で緩和させているようで、ぞの絶妙なバランスが良いですね。
6曲目にしてバラード曲の登場です。ありがちなメロディーという印象もありますが、流れが自然なメロディーは美しいです。
TUBEへの提供曲のセルフ・カバーらしい07。ドライブ感溢れるポップ・ロック・ナンバーです。
アレンジが凝っている08。私の大好きなタイプのミディアム・テンポのグルーヴィーなナンバーです。CITY POPという形容がピッタリな1曲だと思います。この手のミディアム・ナンバーにソングライターとしてのセンスの良さを感じます。
09もスピード感溢れるドライビング・ミュージックです。結構ハードな演奏でもキャッチーなメロディーとどちらかと言えば細い感じの声質が幸いして、心地良いノリで聴けてしまうのが良いですね。
ミディアム・バラード曲10。軽快なリズムながらも切ないメロディーがバラードであることを強く印象付けます。06のバラードよりも私は断然こちらが好きですね。杉山 清貴が歌っても似合いそうなナンバーですね。
このアルバムをBOOK OFFで見つけて購入したのはが1ヶ月位前だったんですが、実はそれ以降ヘビー・ローテーションになってしまっています。何故もっと早く聴かなかったのか後悔しましたね(笑)
私の好みで言うと、まさに"直球ど真中ストライク"といった感じです。今の季節に聴くよりも夏の方が似合うとは思いますが、CITY POP好きな私にはこういうタイプの音楽は1年中通してOKなので、楽しんで聴いています。久しぶりに色々アルバムを揃えてみたくなったアーティストですね。少しずつ揃えていこうかと思っています。CITY POP好きな人にはお薦めのアルバムです。
栗林さんは本当に良かったですよ。私もまだ2枚程度しか聴いていませんが、
軽快なサウンドとキャッチーなメロディーで、声もソフトな感じで凄く聴きやすいですね。
曲によっては80年代のCITY POP色が全開ですし、聴いて損の無いアーティストだと思います。
ちなみに栗林さんのアルバム2枚とも250円で購入できましたよ(笑)
さて、このアルバムはたぶんアドリブ誌で紹介されていたんじゃないかと思うけど、僕が栗林さんを認識したのは'97年頃のスカパー放送開始当時にライブ放送を見てじゃないかと思います。
バックにはDIMENSIONの3人がいて、栗林さんはベースを弾きながら歌っていたと思います。
僕がブックオフで見つけたのは「Frosted Glass」というCDで、9枚目くらいのアルバムになるのかな。
こちらだとほとんど見つかる可能性が無さそうな気がします。
帯の付いたものしか買う気が無いし、余計に見つかりませんね。(苦笑)
>名前を挙げたアーティストの中で誰のアルバムを持っているのか気になったりしますが。(笑)
本当に少ないですよ。確かTUBEとB'z位だと思います(笑)
記事には書きませんでしたが、このアルバムでも栗林さんはベースを弾いてます。
一時期、TUBEのベーシストが怪我か病気した時に栗林さんがベーシストとして
参加していたようですね。
私も最近聴き始めたばかりなので、初期の作品しか聴いていません。
あれこれ探して聴いてみようかと思っています。
私は、このアルバムは入手不可能に近いということもあって、持っていません。とはいえ、お聴きになるのであれば、93年リリースされたアルバムからのものは、是非オススメですね。
栗林さんは、角松さんと違って、コーラスにもかなり適した声だと思います。コーラス聴いていても、クドさは全く感じさせません。
ADLIBでも紹介されていましたが、角松さんや竹善さんの影に隠れていた印象はあります。
ビーイングだと、竹井詩織里さんなんかもオススメですね。
多分、実家に行けば書かれてあるほとんどの人のCDがザクザクと出てくるはずです。勝手な思い込みですがビーイング系ではkaz-shinさんには栗林さんが一番お好みだと思います、元々AOR志向の強い人ですし。
でも、kaz-shinさんがいわゆるビーイング系をいままで避けてきた気持ちがよく分る気がするんです。私は当時聴いていた側なんですが、確かにメロディが心地良いし、サビが印象的でなんとなく口ずさみたくなる。でもこれまでの音楽(70,80年代音楽)と何かかが違う…という言葉にできない違和感がその当時から拭えませんでした。今でも上手くまとめられていないのですが、その当時から気づいていた事は職業作詞家が後退し(麻生圭子、銀色夏生両氏はこの時期に見切りをつけ作詞家から引退しましたし)詞がずいぶんと変わってしまったと言う事なんですが、今から見て少し言葉に少しできるようになったのは、この時期からマーケティング主導の曲作りになっていった…確かに耳障りはいいのだがまるで工業製品みたい…と。
そしてこれらの時代のCDは馬鹿売れした事があるからですがブックオフで50円、100円クラスで売られているのを見ると本当に消費物になったんだなぁ…と思います。(我々はその恩恵を受けているんですけどね。)鷲巣詩郎さんがあるパーティーで筒美京平さんにスピーチをお願いしたところ、そういう派手な事を嫌う氏は何回も断った上でようやく喋ってもらった時に「我々の仕事は大衆を無視しては成立し得ない。しかし大衆に擦り寄ってしまうだけではは音楽の生命力が無くなってしまってう。その困難な中で我々は仕事をしていかなくてはいけない」と言う趣旨の発言をして大変印象に残ったと以前書いていました。CDが普及し誰かが遅かれ早かれやっていた事なのかもしれませんがこの警句が表面に出始めたのが実は一番CDが売れ始めたこの時期だったのかな…とマスコミ的にはこの世代に区分される私は今では思います。私はどうしてもこの世代なのでいまだにこの時代が自分の中で整理がつかないため長々と書いてしまいました。申し訳ありません。
その節は栗林さんをお薦め頂いてありがとうございました。
この1stは本当に私好みでした。2ndはまだ聴き込んでいませんが、
ちょっとロック色が強い感じですね。
栗林さんも色んなタイプの曲を書ける才能のある人なんで、これから
色んなアルバムを機会があれば聴いてみようと思っています。
お薦めのアルバムも聴いてみようと思います。ありがとうございました。
そして、鋭い洞察力に感心するとともに、的確な表現に驚かされますし、共感できることが多いです。
私の感覚で言うと、ビーイング系のアーティストの曲をTVやラジオで流れているのを聴くと、
"良い曲"だなぁと思うんですが、"好きな曲"にはなり得ないという感じなんですね。
本当に良い曲だとは思っても、どこかで流れているのを聴けばそれで十分みたいな・・・。
好きな曲だと、とある場所、時間帯、季節によって突然無性に聴きたくなるんですよね。
私にとってビーイング系アーティストの曲って、そんな感じなんですよね。
自分にとって好きな曲を思い返すと、70年代~80年代のものがどうしても
多くなってしまうのです。不思議ですよね。
当時の音楽には、上手く書けませんが魅力に溢れていたような気がしますね。
音楽の嗜好が変わるというのはよく分かります。私も実際そうでした。
70年代前半はフォークやニューミュージックが好きでよく聴いていました。
おそらく当時は単純に大衆受けするメロディーに魅せられて聴いていたような気がします。
私の嗜好が変わったのは70年代後半にFUSIONを聴くようになってからでした。
それまでバックの演奏に興味など無かった私に、演奏の重要さや格好良さを教えてくれました。
その頃からでしょうか、音楽に"格好良さ"を求めるようになり必然的にフォークや
ニューミュージックは聴かなくなってしまいました(笑)
最後は好みの問題になってきますが、私の場合は今でも"格好良さ"を追い求めている気がします。
栗林さんの音楽は、ビーイング系の中でも"格好良さ"を持っているアーティストだと思います。
まだ2枚程度しか聴いていないので詳しいことは言えませんが、この1stアルバムは結構良いですよ。