Music Avenue
musicave.exblog.jp
Top
柏原 芳恵_LOVER'S SUNSET ◇ 2009年 04月 10日
e0081370_2192544.jpg 

今回紹介するのは、80年代アイドルの代表的なひとりである柏原 芳恵の1988年のアルバム『LOVER'S SUNSET』です。
1980年にデビューして「ハロー・グッバイ」や「春なのに」等のヒットでお馴染みの彼女ですが、柏原 芳恵は典型的な歌謡曲、ニューミュージック系、フォーク系の曲が似合うアイドルというイメージが強く、POPS系のアイドルを好んで聴いていたこともあって興味の対象外でしたのでノーマークでした。
もちろんヒット曲は知っていましたが、アルバムを購入してまで聴きたいという気持ちにはなれませんでした。
先日いつものようにBOOK OFFを探索中、このアルバムを見つけました。いつも買う中古CDに比べると結構な値段でしたが、アルバム・タイトルとジャケットの雰囲気、収録曲の曲名に興味を惹かれ購入してしまいました(笑)

実際に聴いてみるといかにも歌謡曲という曲もあるのですが、AORチックな曲やCITY POPな曲、ボッサ・テイストの曲等バラエティに富んでいて予想以上に楽しめたアルバムでした。
1988年のアルバムですから人気絶頂を過ぎた頃でもあり、アイドル路線から大人の歌手を目指して制作されたアルバムという印象を受けます。
アルバム・タイトルからも想像出来ると思いますが、派手な曲はなくて落ち着いた雰囲気の曲が集まっています。
それぞれの楽曲が柏原 芳恵の声質にも似合っており、なかなか良いアルバムに仕上がっていると思います。

『柏原 芳恵 / LOVER'S SUNSET』
01. NA・GI・SA (Opening Version)
02. 風のサマードレス
03. 別れたての夜は
04. 青春譜
05. サヨナラからの愛
06. NA・GI・SA
07. みじかい季節
08. 黄昏のダイアリー
09. いつとはなしに
10. 25時のJUNKTION
11. マリータの伝説

作詞:藤原 安寿、作曲:安藤 直弘、編曲:倉田 信雄による01。06のベリー・ショート・ヴァージョンです。

作詞:原 真弓、作曲:岸 正之、編曲:倉田 信雄による02。岸 正之らしいキャッチーなPOPナンバーです。岸 正之は現在は作曲家として活動していますが、1982年にシンガー・ソングライターとしてデビューして2枚のアルバムを残しています。CITY POP系のお洒落なアルバムですが、残念ながらCD化されていません。(興味のある方は過去記事をご覧になって下さい。その1その2)

作詞:来生えつこ、作曲:松本 俊明、編曲:若草 恵による歌謡曲の王道といった感じの03。メロディーもいかにも歌謡曲って感じなんですが、若草 恵のアレンジがその歌謡曲っぽさをさらに増長しています。こういう曲調が柏原 芳恵の良さが1番出ているような気がします。

作詞:荒木とよひさ、作曲:堀内 孝雄、編曲:萩田 光雄による04。ベーヤンらしいカントリー調のメロディーですが、秀逸なのは職人・萩田 光雄のアレンジです。まるでJ.D.サウザーの「You're Only Lonely」を彷彿させ、ウエストコースト・サウンド風に仕上がっています。タイトルは野暮ったいですが、なかなか爽やかなナンバーです。

作詞:原 真弓、作曲:三浦 一年、編曲:倉田 信雄による歌謡曲とCITY POPが混じったような不思議な魅力を持ったナンバー05。往年の山口 百恵が歌っても似合いそうなメロディーなんですが、倉田 信雄のアレンジが都会的なCITY POP風で、ベタな歌謡曲といった感じになっていないのが良いです。

作詞:藤原 安寿、作曲:安藤 直弘、編曲:倉田 信雄による極上のサマー・バラード・ナンバー06。このアルバムの目玉曲とも言える1曲。まさに"Lover's Sunset"とアルバム・タイトルに相応しいメロディーとアレンジで、特にアレンジは洒落ていてAORチックに仕上がっています。一聴の価値のあるナンバーだと思いますよ。

作詞:藤原 安寿、作曲:前田 保、編曲:倉田 信雄によるキャッチーな07。軽やかで涼しげなナンバーです。アレンジ次第では歌謡曲っぽく聴こえるメロディーですが、倉田 信雄のセンスの良いアレンジによってCITY POP風ナンバーに仕上がっています。

作詞:荒木とよひさ、作曲:堀内 孝雄、編曲:萩田 光雄によるシングル曲08。三連バラードの王道といった感じの曲ですね。萩田 光雄のアレンジによって"黄昏時の浜辺"という雰囲気がよく表現されており、夏っぽさを堪能出来る1曲となっています。ベーヤンは今では演歌というイメージが強いですが、アリス当時から良い曲を書いていましたね。

作詞:来生えつこ、作曲:吉実 明宏、編曲:若草 恵によるコテコテの歌謡曲風ナンバー09。決して悪いという訳ではなく、メロディー自体も歌謡曲風なんですが、若草 恵がアレンジを施すと恐ろしいくらいに歌謡曲っぽくなりますね(笑)。柏原 芳恵もこういう曲調の時はヴォーカルも自然体という感じがします。

作詞:岩沢 律、作曲:前田 保、編曲:倉田 信雄による10。これといった特徴の無い曲なんですが、耳に馴染むメロディー・ラインを持っています。静かな雰囲気が好きな曲です。

作詞:許 瑛子、作曲:萩田 光雄、編曲:倉田 信雄によるボッサ・ナンバー11。珍しいのは萩田 光雄が作曲だけで編曲が倉田 信雄だという点でしょう。萩田 光雄はアレンジャーというイメージが強いですが、結構山口 百恵をはじめ良い曲を書いてますね。倉田 信雄にアレンジを任せたのは正解でしょう。かなり渋い演奏なんですが、ミュージシャン・クレジットが記載されていないのが残念です。柏原 芳恵の大人の魅力を感じさせる1曲。

アルバムの印象としては、"地味"な部類に入ると思います。しかし、これから夏に向けて黄昏時の海辺で聴いたら心地良い極上のアルバムに成り得る気がします。メロディーはどれも親しみ易いですし、アレンジ特に倉田 信雄の手掛けた曲は洒落ていて気持ち良く聴けます。今年の夏は海岸線をドライブしながら、このアルバムを聴いてみたいと思っています。
[PR]
by kaz-shin | 2009-04-10 00:32 | J-POP | Trackback | Comments(12) | |
トラックバックURL : http://musicave.exblog.jp/tb/10018114
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by まつのすけ at 2009-04-10 21:30 x
今日のお昼の番組に、半田健人くんと一緒に、柏原さんが出演されているのを、偶然拝見しました。(半田くんの昭和歌謡への造詣の深さには感心するばかりですが)柏原さんも、アイドル特有の甘ったるさが私にはどうしてもダメです。でも、今の柏原さんの歌声はそうでもないんですよね。
ひょっとしたら、アイドル特有の甘ったるい歌声って、その当時のトレンドというか戦略なんでしょうか。
中山美穂さんで感じた強い落差を今回も感じた次第です。
Commented by kotaro at 2009-04-11 06:46 x
こんにちは。いろいろとお疲れではありませんか。
年齢のせいか時間はあるのに性急に仕事を進めていたり。僕はこの頃身も心も考えつめているような気がします。
何か立ち直りのきっかけがもしつかめるなら、それも音楽ならいいですね。
柏原よしえのこの作品は初見です。まだ80年代、88年というのに、流行に左右されていたのかな。
萩田光雄は編曲に比べると少ないけど作曲もしていますね。リリーズとか。

歌のうまい方のアイドルだっただけに、まずはベスト盤からでも出して
少し復活に期待したいです。まずはこのブログから?!
Commented by hisa at 2009-04-12 22:47 x
柏原よしえとは珍しいですね。80年代アイドルでも歌謡曲っぽい路線でしたからkaz-shinさんのイメージではないと思ってました。
80年代のアルバムはすべて持ってますが、これが私の持っている最後の物のでした。全く印象が残ってなくて聞いてみようと探しましたがなかなか見つからずリストを見直すとLPレコードでした。この前の「愛愁」がCDだったのでこれもCDだと思ってましたが、なんとLPレコード。この時期はCDとLPが一緒に出ていてどっちかを買っていたみたいです。
話が脱線してしまいましたが、これも昔は地味であまり印象に残らなかったが今聞くと、kaz-zhinさんのおっしゃるようになかなかいけますね。
私も夏になったらまた聞きたいと思います。
Commented by kaz-shin at 2009-04-12 23:11
まつのすけさん、コメントありがとうございます。
"アイドル特有の甘ったるさ"のその"甘ったるさ"がアイドルの象徴とも言える時代だったような気がします。
仰るようにトレンドだったのかも知れません。
アイドルはどうしてもシングル曲の勝負になってきますので、余計その"甘ったるさ"が協調されてしまう部分があります。
でもアルバムを聴くと、結構冒険していたりして面白いですよ。
アイドルものならアルバムを聴いてみることをお薦めします。
Commented by kaz-shin at 2009-04-12 23:19
kotaroさん、こんばんは。コメントとお気遣いありがとうございます。
歳なんですかね~。
最近疲れが溜まっているようで、帰宅して夕食を済まして食休みのつもりで横になるとそのまま夜中まで寝てしまう日が多くなりました。
気が付くと真夜中なんで急いで風呂に入ってまた寝るというようなことも何度か・・・(笑)

私にとってこのアルバムが柏原さんとの出会いのアルバムですが、想像以上に楽しめました。
やはりイメージに固執せずに実際に聴いてみないと駄目ですね。
機会があったら聴いてみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2009-04-12 23:39
hisaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も柏原さんは"歌謡曲の似合うシンガー"というイメージが強くて、今まで聴いてこなかった一人なんですが、
中古店でこのアルバムを見つけた時、何故か惹かれました。
結果は記事に書いた通り、予想以上に良かったので驚きました。
確かに地味なんですが、繰り返し聴いても疲れませんし、聴く回数が増える毎に味わい深くなってくる良いアルバムだと思います。
Commented by Thunderer at 2009-04-14 22:41 x
こんばんは。
しばし、ご無沙汰でした。
(ジャンル違いで書けることもほとんどなかった事も
 ありますけど、あまり見れてなかったってのも。)

柏原 芳恵さんですか。
懐かしいですね。
歌のうまいひとってイメージが残っていて、
CDかLPかわかりませんけどベスト盤を持っていた
記憶があります。
(元ネタは行方不明で、テープにコピーしたのだけが
 生き残っていた。
 「女ともだち」って曲があるのでたぶん'86頃のかなと
 思いますが。)
・・・で、最近、CDをあちこち探したことあるんですけど、
見つかったのは、「柏原芳恵 GOLDEN☆BEST」だけ。
(好きな曲はほとんど入手できたのでまあいいんですけど。
25周年の記念BOX買う金はないので、入手できなかった分は
あきらめモード。)

ところで、調べてみると柏原 芳恵さんもいろいろな
作詞・作曲家の曲歌っていたんですねぇ。
びっくりでした。
出所;
ttp://www.universal-music.co.jp/kashiwabara_yoshie/

それはさておき、いつも感心するんですけど、
CDをうまいこと見つけてきておられますよね。
うらやましい限りです。
Commented by 哲学者になりたい猫 at 2009-04-15 22:13 x
この方は80年代において知名度・シングルの売り上げにおいてトップの中の一人だったと思うのですが(皇太子様が大好きでコンサートにまで行ってましたよね(笑))それに反してアルバムの方はシングル没曲の寄せ集めで作った感があるのが多い正直あまり質が高くない人という印象でした。そう感じてたのは私だけでないようでアルバムの売り上げは極端に少ない人でもありました。だからこの人は歌唱だけではなく製作体制もまた歌謡曲寄りの人(シングルがとにかく中心)でもあったんでしょうね。でもそんな中でも筒美=船山体制でテクノの名盤誉れ高いのを作り上げたり「Luster」を作ったり(なんでいきなりテクノ歌謡をやらせようと思ったのか当時のスタッフに聴いてみたい所です)中島みゆきと相性が一番良かった所をみせたり80年代の人だけにやはり見逃せない作品を残した人でもありました。この盤では前作のシングル(「冬の孔雀」)でほとんど演歌寄りになっていたのをニューミュージック寄りに振れて作った感があります。方向性を固定化しなかった事が多種多様な歌を残せた半面、アイドルから演歌に転向した長山洋子さんのように大人の女性歌手の位置づけを難しくしてしまったのかなとも思います。
Commented by kaz-shin at 2009-04-16 01:07
Thundererさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってしまいました。すみません。

芳恵さんは、どうも歌謡曲のイメージが強いのと弾けるようなPOPな印象が薄く興味の対象外だったんですが、
やはりアルバムを聴くと違いますね。予想以上に良かったというのが本音です。
特にこの頃はアイドルからの脱皮しようと努力していたのか歌も丁寧ですし、大人っぽい雰囲気が漂っていて地味ですが繰り返し聴いても厭きないアルバムです。

>CDをうまいこと見つけてきておられますよね。
私の住んでいる所は、車で30分圏内に7~8件BOOK OFFがありますし、GEOのような中古CDを扱う店まで含めるとおそらく14~15件あります。
それに営業職というのを利用して仕事先でBOOK OFFを見つけた時は時間の許す限り探索しています(笑)
Commented by kaz-shin at 2009-04-16 01:17
哲学者になりたい猫さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
容姿は別にして、歌手として芳恵さんを捕らえた場合、芳恵さんのキャラクターに似合った曲を探すのにスタッフは苦労したのではないでしょうか。
決して弾けた機敏そうなイメージも無いですし、そんなに特徴のある恵まれた声質という訳でも無いですし・・・。
そんな中でニューミュージック系歌謡曲というのが、彼女のキャラクターに嵌ったというところなのかも知れませんね。
Commented by wrd at 2009-04-29 08:20 x
この頃の芳恵さんは最高ですね。 私は「わかれたての夜は」が大好きです。
回し者ではないのでリンクは張りませんが、現在普通に手に入る音源は
BOXSETが2種(アルバム集とシングル集)、ベスト集がたしか4種、新譜が4種、中村泰士のオムニバスに新譜2曲だと思います。 あとEMIのCD4枚はダウンロードで全部入手可能。  
今後も新譜の予定があるようだし、写真集やDVDも出ていて、結構お盛んですよ。
Commented by kaz-shin at 2009-04-29 08:39
wrdさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
「別れたての夜は」は、芳恵さんらしさは1番出ている楽曲という気がしました。
私の持っている芳恵さんのイメージと楽曲がピッタリ合っているという感じでしょうか・・・。

レコード会社からすれば、売りやすい(売れる見込みのある)ベスト盤や
ファン向けのBOXセット販売は主流になってしまうのは仕方の無いことだと思いますが、
私のようにBOXには手が出ないけど、色々聴いてみたいと思う人間にはBOOK OFFを頼るしかありません(笑)

このアルバムのように"コンセプト"がしっかりしている作品は大好きです。
これからの季節、特に夕刻にかけて活躍してくれそうです。

色々情報ありがとうございました。
<< 安藤まさひろ_MELODY G... ページトップ 遠藤 京子_夢見るスター >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Ice Green Skin by Sun&Moon