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安藤まさひろ_MELODY GO ROUND ◇ 2009年 04月 12日
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今回は久しぶりとなるFUSIONのアルバムを紹介します。紹介するのは、T-SQUAREのリーダーとしてお馴染みのギタリスト・安藤まさひろ(安藤 正容)の2枚目のソロ・アルバムで、1990年にリリースされた『MELODY GO ROUND』です。
安藤 まさひろは大好きなギタリストの一人なんですが、ソングライターとしても優れた才能を持っている人だと思ってまして、明治大学在学中にTHE SQUAREとして1978年にアルバム『Lucky Summer Lady』でデビューした時から良い曲を書くギタリストだなぁとずっと感じてました。

THE SQUAREもT-SQUARE(ほんの少しですが・・・)も聴いてはいましたが、ただ90年代に入ると急激にFUSION系の音楽に興味を失ってしまい、この安藤まさひろのソロ・アルバムも随分後になってから聴きました。
Guitar Fusionの作品(アルバム)は本当に沢山存在しますが、大まかにその卓越したテクニックを前面に出した作品とメロディーを重視した作品とに別れるような気がします。
私の場合、前者はどうしても音に集中してしまうせいか、聴いていると疲れてしまう点と厭きも早いです。しかし後者の場合、練られたソロまわしも含めて気軽に聴けますし、厭きもこないですね。私にとって高中 正義や松原 正樹、そして安藤まさひろは、まさに後者の代表とも言えるギタリストなんですね。

この『MELODY GO ROUND』は、ドラムレス(打ち込みのリズム)主体の曲が多いのですが、曲調やメロディーに合わせた選択だろうと思いますね。打ち込み系でありながらとても聴き易く仕上がっていると思います。
参加しているミュージシャンは、山下 達郎(g)、則竹 裕之(per)、笹路 正徳(key)、村田 陽一(tb)、本田 雅人(sax)、吉弘 知鶴子(key)、山木 秀夫(ds)、須藤 満(b)、みくりや裕二(g)、土岐 英史(sax)、横山 達治(per)、青山 純(ds)、伊藤 広規(b)、Cindy(cho)、佐々木 久美(cho)、鳴海 寛(cho)等という豪華な顔触れです。

『安藤まさひろ / MELODY GO ROUND』
01. Tonight's the night
02. 三月のライオン
03. Blackeyed Susan
04. 湖の恐竜
05. Mystery
06. Knock on the door, Look for happiness
07. Mr. Moon
08. Cool
09. 摩天楼の殺人者
10. Good-bye blue wind

軽快な8ビートとオクターブ奏法が心地良い01。ウォーキングしながら聴いたら最高な感じの曲ですね。故・Cindyが英語詞とコーラスで参加しています。安藤まさひろのソロ・パートもメロディアスなフレーズのオンパレードでとても気持ち良く聴けます。でも1番感心したのは、左チャンネルのギター・カッティングに山下 達郎を起用したアレンジャーとしてのセンスです。何でも自分で弾きたがるのではなく、曲調に合わせたサウンド・チョイスは素晴らしいと思います。

則竹 裕之のハイハットとシンバル、吉弘 知鶴子のシンセに安藤まさひろという3人によって奏でられる02。打ち込み主体のサウンドですが、リズムのメリハリが心地良さに繋がっているミディアム・ナンバーですね。サビのメロディーはいかにもT-SQUAREっぽくてニンマリしてしまいますね(笑)

SEを巧みに取り入れ、山木 秀夫のタイトなドラムを軸にしたFUNKYなナンバー03。この手のFUNKYな曲には生のドラムが似合いますね。ロック・フィーリングたっぷりのギターもかなり格好良いですし、ホーン・セクションが良いアクセントになっていますね。

タイトルとは裏腹な穏やかなバラード曲04。打ち込みと須藤 満のベースの組み合わせが絶妙です。ここでも山下 達郎のあの伝説の茶色のテレキャスターを使った絶妙なカッティングが聴けます。音色とカッティングのタイム感で山下 達郎だとすく判ります。メロディーを奏でているのはナイロン弦のアコースティック・ギターみたいですが、詳しい事は分かりません。とても美しい曲です。

土岐 英史のソプラノ・サックスが印象的な05。タイトル通りにミステリアスな雰囲気と都会的なサウンドが個人的には大好きです。抑え気味ですが須藤 満のスラップも良いですし、中間部のドライヴ感溢れる安藤まさひろのギター・ソロも素晴らしいです。

2分弱の小曲06。安藤まさひろ一人によって奏でられている曲です。どこかチャンキーな感じがして、大陸に住む大らかな人々っていうイメージがこの曲を聴いていると湧いてきます。優しい曲です。

何より故・Cindyの歌声が耳に残るミディアム・ナンバー07。メロディー的にはアルバム中で1番好きな曲です。理屈抜きで気持ち良く聴ける曲です。メロディーとギターの音色、Cindy、佐々木 久美、鳴海 寛によるコーラスが実によくマッチしていて、夜のドライブのBGMとして聴きたいような素晴らしい曲です。安藤まさひろのソロもよく歌っています。

都会的でFUNKYなまさに"COOL"なナンバー08。まるで打ち込みのような山木 秀夫のドラミング、流れるようなオクターブ奏法とロック・フィーリング溢れるソロを披露する安藤まさひろのギター、笹路 正徳のシンセ・ソロ、意外に主張している横山 達治のコンガなど聴き所の詰まった1曲です。

これもタイトルとは裏腹で、明るさと軽快な印象が強い09。この曲はT-SQUAREがそのまま演奏しても似合いそうな曲ですね。私個人的には打ち込みのビートが単調過ぎてちょっと物足りなさを感じましたが・・・。

泣きのギターと美しいストリングスが耳に残るバラード・ナンバー10。哀愁漂うメロディーも良いですね。青山 純&伊藤 広規のリズム隊を迎え、笹路 正徳のピアノ・ソロもフィーチャーされています。それにしても美しいストリングス・アレンジだなと思ったら、服部 克久のアレンジでした。納得ですね(笑)。アルバムのクロージングに相応しい曲ではないでしょうか。

レビューしながらアルバムを聴いていたんですが、やはりメロディー・メーカーとしての非凡な才能を安藤まさひろには感じますね。そして、THE SQUARE、T-SQUAREを支えてきたのは安藤まさひろなんだと改めて感じましたね。
でも私が1番感心したのは、やはり山下 達郎をギタリストとして起用したセンスというか確かな"耳”です。
FUSION好きな方にしてみれば「何で達郎?」と感じる人も多いかも知れませんが、達郎は本当にカッティング技術に関しては天下一品だと私は思っていますし、坂本 龍一や村上 秀一などはギタリストとして山下 達郎を評価している人も多いのも事実です。01、04に達郎が参加していますが、まさに彼ならではのカッティング・プレイが曲を盛り上げているのは確かです。
これからの季節に気持ち良く聴けるアルバムですし、ギタリスト・山下 達郎に興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。とても良いアルバムですよ。
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by kaz-shin | 2009-04-12 22:56 | FUSION系 | Trackback | Comments(11) | |
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Commented by laydown111 at 2009-04-13 15:21 x
2回目のはじめましてです。
初めて買ったジャズ・フュージョン系のアルバムが、THE SQUAREの『Lucky Summer Lady』。文章中にこのタイトルがあったので懐かしさついでにコメントさせてください。
この『Lucky Summer Lady』、学生の頃中古レコード屋さんで、それこそ衝動的なジャケ写買いで手に入れました。理由はkaz-shinさんもご存じだと思いますが、ジャケット裏面の写真がとても魅力的だったからです。リンク先にジャケット表面の美しい女性の写真がありますが、裏面はその女性を後ろから見た姿が写っています。
僕が魅力に感じたのは、その写真が単純な後ろではなく、スカートが風に吹かれて捲れあがり、形のいいお尻が出ていたところでした(もちろん下着はつけています)。
このアイディアには完全にやられました。
そして自宅でスピーカーから流れる楽曲を聴き、それからTHE SQUAREの虜になったのは言うまでもありません。
Commented by laydown111 at 2009-04-13 15:24 x
(上文からの続き)
その後も『マジック』ではタモリが久米明のモノマネとトランペットで参加したりと、遊び心満点の姿勢は継続していましたが。

以上、THE SQUAREと出会いを書きましたが、この『安藤まさひろ / MELODY GO ROUND』も機会があれば聴いてみたいと思います。ギタリスト山下達郎も含め。
※長々と失礼いたしました。
Commented by じゅんこ at 2009-04-13 20:25 x
はじめまして。じゅんこと申すものです。数ヶ月まえからお邪魔させていただいていますが、コメントするのは初めてです。
80年代の音楽事情に詳しいので、よく参考にさせていただいています。
安藤まさひろさんはエレクトーンをやってた私は知っていましたが、まさか達郎さんがソロプロジェクトに参加されているとは知りませんでした。
佐々木久美さんCindyさんもこの時期達郎さんのライブに参加していたような。
昨年のGWの達郎フリーライブに続き、今月の北海道厚生年金会館ももちろん行きます。レポにあったパンフレットも購入できるといいなあ。
Commented by デンタ at 2009-04-13 22:44 x
はい、フュージョンとなると令によって出現するデンタです(笑)
確かに、彼は良いメロディ・メーカーだと思います。
テクニックは十分にあるものの、テクニカル・プレイヤーという印象は薄いですし。

それと、ヤマタツさんがギタリストとしてゲスト出演するなんて珍しいですね。
Commented by kaz-shin at 2009-04-14 00:29
laydown111さん、コメントありがとうございます。
確かに『Lucky Summer Lady』は裏ジャケットの写真の方が数倍魅力的ですよね(笑)
でもいやらしさは全く感じない綺麗な良い写真だと思います。
LPのジャケットは壁に掛けてインテリアにしてましたが、『Lucky Summer Lady』の写真も掛けてました。

T-SQUAREのファンの人には怒られそうですが、私はTHE SQUARE時代(特に初期)の作品が大好きです。
荒削りですが緊張感が漂っていて、それでいてフレッシュば感じがたまりませんでした。
このソロ・アルバムはプロのギタリストとしての魅力とメロディー・メーカーとしての魅力に溢れています。
機会があったらぜひ聴いてみて下さいね。
Commented by kaz-shin at 2009-04-14 00:36
じゅんこさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
FUSION系のアルバムに、しかもギタリストとして達郎さんがゲスト参加しているのは本当に珍しいと思います。
2曲のみの参加ですが、しっかり達郎さんらしさは出ていますよ。
Cindyさんが亡くなった時は達郎さんもかなりショックを受けたという話を聞いたことがあります。
一時期、達郎さんのライブには欠かせないコーラス要員の一人でしたから・・・。
現在のツアーの国分さん、佐々木さん、三谷さんのコーラスも素晴らしいですし、ぜひとも達郎さんのギターも堪能してきて下さいね。
ツアー・パンフは資料としても価値のあるものだと思いますので、ぜひ購入して下さい(笑)
Commented by kaz-shin at 2009-04-14 00:41
デンタさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
久しぶりのFUSIONネタですから、デンタさんともお久しぶりということになりますね(笑)

私は結構練ったソロを弾くギタリストって好きなんですよ。
感性で弾くギタリストも魅力ですが、リー・リトナーみたいに練った(考えられた)ソロって気持ち良いですからね。
安藤さんにもそんな部分を感じるところがあって(実際のところは分かりませんよ)、気持ち良いソロを弾いてくれます。
やはりそれも曲が良いからというのが大きいと思いますね。

機会があったら聴いてみて下さい。結構良いアルバムですよ。
Commented by まるいチーズ at 2009-04-14 08:01 x
おはようございます
暑くなってきましたね~、蒸し暑いというか、梅雨のような気候です。
このアルバム、昨年だったかBOOKOFFで買いました。500円でした(笑)
発売当時、聴いた記憶はあるのですが何故か買わなかった1枚です。
皆さんコメントされているように、安藤さんは曲もソロもメロディアスなギタリストですね。
JAZZがベ-スにあるプレイなのですが、聴く側の心を捕らえるツボみたいな部分が曲にもソロにも散りばめられているように思います。
Commented by Tom.C at 2009-04-15 22:56 x
山下達郎さんのギターのカッティングは、すばらしいと常々思っていました。やはり、そう感じる方もいて、私が浅く知るどころではなく、すばらしいギタリストなんですね。
安藤さんとの組み合わせで、二人ともギタリストなんて、とても興味をそそられます。

私もメロディー重視のアーティスト(高中正義さんなども特に)は大好きです。楽器は、テクニックではなく、メロディセンスだとつくづく思います。
参加ミュージシャンもすごい顔ぶれ、私のお気に入りの吉弘知鶴子さんもさんかしていて、これは是非聞いてみようと思います。(拙いコメントで恥ずかしいですが、記事を読んでいて嬉しくなったので)
Commented by kaz-shin at 2009-04-16 00:58
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってしまい、すみません。

私はメロディアスなソロ・プレイが好きなんで、安藤さんのギターは凄く好きです。
ソロ・アルバムということで、生のリズムに拘らず自由奔放なサウンドは、T-SQUAREとのサウンドとも少し違っていて、聴いていて本当に気持ちが良いです。
私の中では夏=Guitar Fusionというイメージがあるので(笑)、これからの季節また活躍してくれそうなアルバムです。
Commented by kaz-shin at 2009-04-16 01:22
Tom.Cさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
達郎さんのギター・カッティングは本当に素晴らしいと思います。
そこに目を付けてレコーディングに呼んだ安藤さんのセンスに驚かされました。
普通ギタリストならばギターは全部自分でいうのが多い中、曲のイメージを優先させているということなんでしょうね。
特にこのアルバムで達郎さんが参加している曲は、達郎さんのギター・カッティングのお蔭ですごく良い仕上がりになっていると思います。

このアルバムはBOOK OFFでもたまに見かけます。決して高い値段設定ではなく、むしろ安めの値段なのでぜひ聴いてみて下さい。
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