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ARETHA FRANKLIN_ARETHA ◇ 2009年 06月 06日
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今回紹介するのは、"Lady Soul"や"Queen of Soul"と呼ばれているサザン・ソウルの女王、アレサ・フランクリンがそれまで14年間在籍していたアトランティックからアリスタへ移籍後の第一弾となるアルバム『ARETHA』(1980年)です。
このアルバムはとにかく格好良いの一言です。
最初に聴いた時には久しぶりに音楽を聴いて鳥肌が立ちました(笑)

ソウルフルで、FUNKYで、AORチックで、まさに捨て曲無しの9曲を一気に聴かせてしまうようなアルバムで、楽曲(カヴァー含む)の良さ、アレンジの良さ、曲順の良さ、そして何より驚異的とも言えるパワフルでエモーショナルなアレサ・フランクリンのヴォーカルの素晴らしさが際立っている1枚です。

プロデュースは、名匠・アリフ・マーディンが4曲、チャック・ジョンソンが4曲、アレサ・フランクリンとチャック・ジョンソンの共同プロデュースが1曲となっています。アリフ・マーディンがアレンジ、プロデュースを手掛けた曲はR&Bに拘らずにPOPかつFUNKYないかにも80'sのAORっぽい仕上がりになっていますし、チャック・ジョンソンのプロデュース曲においてはシンプルながらもアレサ・フランクリンのヴォーカルを際立たせるR&Bを基調とした渋いアレンジとなっています。アリフ・マーディンのプロデュース曲とチャック・ジョンソンのプロデュース曲では対照的とも言えるアレンジなんですが、曲順が練られており違和感無く気持ち良く聴けてしまいます。

そして参加ミュージシャンの豪華さには更に驚かされます(笑)
チャック・ジョンソンのプロダクションには、Bernard Purdie(ds)、Ed Green(ds)、James Jamerson,Jr.(b)、Richard Tee(key)、Cornell Dupree(g)、Paul Jackson,Jr.(g)等が参加しており、アリフ・マーディンのプロダクションには、Jeff Porcaro(ds)、Louis Johnson(b)、Steve Lukathar(g)、David Williams(g)、David Foster(key)、David Paich(key)、Steve Porcaro(key)、David Sanborn(sax)等が参加しています。加えてホーン・セクションにはRandy Brecker、Michael Breckerの名前もありますし、コーラスにはWhitney Houstonの母君、Cissy Houstonがクレジットされています。贅沢の極みって感じですよね。

『ARETHA FRANKLIN / ARETHA』
01. COME TO ME
02. CAN'T TURN YOU LOOSE (邦題:お前をはなさない)
03. UNITED TOGETHER
04. TAKE ME WITH YOU (邦題:あなたとならば)
05. WHATEVER IT IS (邦題:恋なんて)
06. WHAT A FOOL BELIEVES
07. TOGETHER AGAIN
08. LOVE ME FOREVER (邦題:永遠に愛してもっと愛して)
09. SCHOOL DAYS

アリフ・マーディンのプロデュース曲01。デヴィッド・ペイチのピアノとデヴィッド・フォスターのエレピ、シンセが美しいバラード・ナンバーです。抑え気味とは言え、何ともソウルフルなアレサ・フランクリンのヴォーカルが素晴らしいです。

02もアリフ・マーディンのプロデュース曲で、あのオーティス・レディングのヒット・ナンバーのカヴァー02。それにしてもサザン・ソウルの名曲をTOTO系のミュージシャンが演奏しているだけでもワクワクします。タイトなジェフ・ポーカロのドラミング、Funkyなルイス・ジョンソンのベース・プレイ、キレの良いリフを聴かせるルークとデヴィッド・ウィリアムスのギター・プレイに加え、本領発揮とばかりのパワフルなアレサ・フランクリンのヴォーカルが聴けます。格好良いの一言です!

チャック・ジョンソンのプロデュース曲03。美しいメロディ・ラインを持ったバラード・ナンバーです。アリフ・マーディンのプロデュース曲に比べると地味とさえ感じるアレンジですが、バランスの良い渋いアレンジで聴いていて非常に心地良いです。ここでもアレサ・フランクリンの熱唱を堪能出来ます。良い曲です。

04もチャック・ジョンソンのプロデュースによるナンバー。軽快なミディアム・ナンバーで派手さはありませんが、AOR風なアレンジもなかなか洒落ています。特にホーン・セクションとストリングスの使い方が絶妙で、サウンドにまとまりがあって良いアレンジだと思います。それにしてもどんな曲もアレサ・フランクリンが歌うとメロディーが活き活きと聴こえてくるから不思議です。

チャック・ジョンソンのプロデュース曲05は、スケールの大きいバラード・ナンバーです。実にバラード曲の演奏の見本みたいなアレンジです。あくまでも主役はアレサ・フランクリンの歌声だということを教えてくれる、そんなアレンジです。情感豊かな歌がたまりません(笑)

このアルバムの目玉でもある06は、アリフ・マーディンのプロデュース曲であのドゥービーの名曲のカヴァーですね。このAORの名曲をPOPなアレンジながら、見事にアレサ・フランクリンならではのソウル仕立てにしているところが凄いです。しかもこの面子の演奏ですからねぇ、溜息ものですよね(笑)。ルイス・ジョンソンのベース、デヴィッド・サンボーンのサックス・ソロの痺れます。

チャック・ジョンソンのプロデュース曲07。ゴスペル調のナンバーで、リチャード・ティーのピアノ、コーネル・デュプリーのギターがいかにもN.Y.サウンドといった感じが素敵です。アレサ・フランクリンの歌は凄い以外の言葉が見つかりません。

アリフ・マーディンのプロデュース曲08。この面子でここまでサザン・ソウルっぽい演奏が聴けるとは意外でした。リチャード・ティーばりのピアノを披露しているのはアレサ・フランクリン自身です。この曲だけベースがマイケル・ポーカロなので、まさにアレサ meets TOTOといった趣の曲となっています。

チャック・ジョンソンとアレサ・フランクリンの共同プロデュース・ナンバー09。ノリの良いゴスペル調ナンバーでアレサ・フランクリンのまさに真骨頂とも言える1曲かも知れませんね。アレサ・フランクリンの場合、どんな凄いミュージシャンがバックで演奏していても、その演奏に負けるということはありえませんね。とにかくパワフルなヴォーカルは圧巻です。

何度聴いても厭きのこない名盤だと思います。テンポのある曲とバラード曲を交互に置いているところも聴いていて疲れませんし、何度も書いてますがチャック・ジョンソンのプロデュース曲とアリフ・マーディンのプロデュース曲の対比も面白いです。
R&Bやソウル・ミュージックが好きな人はもちろんですが、AORが好きな人にもぜひ聴いて欲しい1枚ですね。
AORの主要ミュージシャンとソウルの女王の真っ向勝負といった感じの作品なんで、きっと聴いていてワクワクすると思いますよ。
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by kaz-shin | 2009-06-06 03:12 | 洋楽系 | Trackback | Comments(6) | |
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Commented by Apollo at 2009-06-06 12:59 x
kaz-shinさん、初めまして。milkybarさんのブログから飛んできました。

私もアレサ大好きです。
彼女のアリスタ時代は、コアなファンからは評価されていないようですが、私は好きですね。アリフ・マーディンやルーサー・ヴァンドロスの典型的なプロデュース作品がアリスタ時代のアレサのものですよね。

2時間ほどかけて、あちこちの記事を読ませていただきました。
角松(私と同い年!)についての考察も、私の考えと非常に近いものを感じました。
大野雄二も大好きですし・・・。kaz-shinさんの好みは、かなり私と似ている気がしました。もっとも、J-POPへの知識は私は足下にも及びませんが。

私も、音楽について「思い入れ」を書き綴っています。
ブログは、まだ立ち上げたばかりですが、過去の記事はホームページに保管しています。良かったら覗いてみて下さい。

kaz-shinさんの記事を読むには、まだまだ時間が必要です。
これからちょこちょこお邪魔します。これからも、よろしくです。

私のホーム・ページ
http://www.to-art.jp/rockn/
Commented by Kenny U at 2009-06-06 22:15 x
おおー、これまた、強力TOTO関連ですねー!!
そして、さっそくに新しいお友達がコメント書いて下さってますね!

何年か前ですけど「WHAT A FOOL BELIEVES」を
アレサ・ヴァージョンでバンド演奏した事があって、
その時にこのアルバムがTOTOファミリーのバックアップで
作成された事を知りました。

私にとってのアレサは
ルーサー・ヴァンドロス&マーカス・ミラーの
バックアップでリリースされた
『ジャンプ・トゥ・イット』
『ゲット・イット・ライト』
この二作品が超ブラコン路線で”大のお気に入り”なんですが、
こちらも、グッドですよね!

AOR meets ARETHA FRANKLIN という感じで
きっと、kaz-shinさん好みだと信じていましたよーー!
素敵なサウンドに出会えて良かったですね!
Commented by kaz-shin at 2009-06-07 00:51
Apolloさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
確かにアリスタ時代はコアなファンからは評価されていないという話をよく耳にします。
このアルバムにしてもTOTOファミリーのミュージシャンをバックに歌うということに、そういうオールド・ファンは眉をしかめていたんでしょうね。
でも、アレサが一度歌えば、どんな曲でもソウルになってしまう凄さがあると思っています。
そんな凄さを楽しめるのがアリスタ時代ではないでしょうか。

ブログとHPを拝見しました。まさに同年代ですね。
1970年代の10年間の音楽を10代という年齢層で、リアルタイムで体験できたことが私の財産だと思っています。
ただ私の場合、広く浅くという感じですので、色々聴いている割には知識は乏しいです(笑)
色々教えて頂ければ嬉しいです。ブログの方の更新も楽しみにしております。
ヘタクソな文章のレビュー記事ばかりですが、これからもよろしくお願い致します。
Commented by laydown111 at 2009-06-07 01:06 x
Kaz-Shinさんこんばんは。
アレサ・フランクリンもカバーされてたのですね。ほんと恐れ入ります。
アレサは僕も大好きです。といってもそんなに深くはありませんが。

アリスタ移籍後はいろんなアーティストとのコラボを積極的に展開していたようですが、その中でもEurythmicsというかアニー・レノックスとのデュエット"Sisters Are Doin’It For Themselves"が一番印象に残っています。
その組み合わせに最初は違和感を感じましたが、いざ聴いてみるとアニー、アレサそれぞれの良さが見事に融合し、とてもパワフルな曲になっていましたね。
アレサにつられてアニーまでがシャウトしていたような、そんな記憶です。
そしてこれを読んで懐かしさがこみあげ、視聴だけをしようとすかさずiTunes Storeでアレサを検索、
"Respect - The Very Best of Aretha Franklin"というベスト盤がありましたが、なんと43曲収録で1000円。
つい買ってしまいました。
もちろん"Sisters Are Doin’It For Themselves"や、一番好きな"Angel"も収録されてました。
これから約2時間、アレサタイムです。
Commented by kaz-shin at 2009-06-07 01:08
Kenny Uさん、コメントありがとうございます。
そして、私にアレサ・フランクリンの良さを教えて下さって、本当に感謝しております。
70年代~80年代のブラコン路線は好きなものの、アレサはDEEPなソウル・シンガーだというイメージが強くて、なかなか接する機会がありませんでした。
でもこのアルバムに出会えて、やはり時代の持っているパワーを改めて感じることが出来ました。
これからアレサの作品にもっと触れてみたいと思っています。
Commented by kaz-shin at 2009-06-07 01:18
laydown111さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>アレサ・フランクリンもカバーされてたのですね。ほんと恐れ入ります。
お恥かしい話、アレサ・フランクリンの音楽に触れたのは最近のことなんですよ。
それまで全く知らないという訳ではなかったのですが、良さが理解出来るようになったのは最近なのです(笑)

アレサ・フランクリンの凄さは、何度も書いてますがどんなアレンジ、演奏でも彼女が歌えばソウルなんですよね。
どんなアレンジ、演奏にも負けない彼女のソウルフルな歌声はまさに"Lady Soul"であり、"Queen of Soul"という気がします。
まだまだアレサ・フランクリンに関しては勉強不足なんで、色々教えて下さい。よろしくお願いします。
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