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KENNY RANKIN_SILVER MORNING ◇ 2009年 06月 10日
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そのハートウォーミングな歌声でAORファンの心を鷲掴みにした、JAZZYな都会派シンガー・ケニー・ランキンが6月7日、肺ガンによる合併症で亡くなりました。
今回はそのケニー・ランキンの死に追悼の意を込めて、彼の代表作であり名盤と誉れの高い1974年のアルバム『SILVER MORNING』を紹介します。

以前、このアルバムと人気を二分していると言っても過言では無い名盤『The Kenny Rankin Album』を紹介しました。このアルバムも機会を見て紹介したいなと思っていながらタイミングを逸しており、まさか追悼という形で紹介することになろうとは夢にも思っていませんでした。
私の購入したCDは輸入盤で、ライナーも歌詞カードも付いていないシンプルなモノですが、ケニーの音楽の場合はそんなものは必要無いですね。とにかく聴いていて心地良い、それだけで十分だという気がします。
理屈抜きで良いアルバムなんで、多くの人に聴いて欲しい1枚です。

『KENNY RANKIN / SILVER MORNING』
01. Silver Morning
02. Blackbird
03. In The Name Of Love
04. Peaple Get Ready
05. Killed A Cat
06. Haven't We Met
07. Penny Lane
08. Pussywillows Cattails
09. Catfish
10. Birembau
11. Why Do Fools Fall In Love

Jimmy Haskellのストリングス・アレンジが秀逸な01。"銀色の朝"というタイトルのイメージとサウンドが見事にマッチしているナンバーです。上手いと言えるヴォーカルではありませんが、その歌声は心地良く聴く者を魅了します。

お馴染みビートルズのカヴァー02。オリジナルを凌駕していると言っても過言では無い仕上がりです。いつも思うのですが、ビートルズ時代のポール・マッカートニーというのはまさに神懸り的な才能を発揮していましたね。

テンポのあるJAZZYなナンバー03。スリリングな演奏とケニーの歌が素晴らしいナンバーです。間奏のギター・ソロやケニーのスキャットは圧巻です。35年も前にこんな洒落た音楽を作っていた事に驚かされます。

カーティス・メイフィールドの名曲のカヴァー04。アコースティックなサウンドを軸に何とも郷愁感溢れるアレンジになっています。

タイトルからも想像出来まると思いますが、何とも切なく悲しげなナンバー05。私個人的にはちょっと苦手なタイプの曲ですが、決して悪い曲ではありませんよ。

ジャズ・シンガー・カーメン・マクレエに提供した曲のセルフ・カヴァーだという06。JAZZとブラジル音楽が見事に融合したナンバーですね。録音状態が時代もあり、決して良いとは言い難いのですが、逆にそれが良い味になっていて不思議な心地良さを運んできます。

07もビートルズのカヴァーです。リヴァプールの通りがケニーのヴァージョンではブラジルの海岸通リに変わってしまったようです(笑)。02同様、非常に魅力的なカヴァーに仕上がっています。

切ないメロディーが印象的な08。演奏もケニーのヴォーカルもシンプルそのもので、そこが切なさを際立たせているような気がします。

私の大好きなナンバー09。軽快なテンポのボッサ調ナンバーです。ケニーのヴォーカルはスロー・ナンバーよりもリズムのある曲の方が活き活きとしていて、本当に気持ち良く聴けます。

ブラジリアン・テイストの色濃い10もお気に入りの1曲。こういうテンポの曲の時のケニーのヴォーカルは本当に素敵です。特にスキャットが素晴らしいの一言。

アナログ盤では10で終わりでしたが、CDではボーナス・トラックとして11が収録されています。フランキー・ライモン・アンド・ザ・ティーンエイジャーズのカヴァーで、映画『アメリカン・グラフィティ』にも使われたこのオールディーズ・ナンバーをケニー風に仕立てており、アレンジのセンスの良さが光ってます。

ケニー・ランキンの新作ならびに生の歌声を聴くことはもう叶わなくなりました。
しかし、35年も前の作品を今私を始め、多くの人が楽しんでいるはずです。そしてこれから先も聴き継がれていくことでしょう。
不謹慎かも知れませんが、聴き継がれていくような作品を作ってきたということはアーティスト冥利に尽きると言えると思いますし、天国でケニーもきっと喜んでいるのではないでしょうか。
今夜は彼の冥福を祈りつつ、ケニーの音楽を心から楽しませてもらおうと思います。
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by kaz-shin | 2009-06-10 23:20 | 洋楽系 | Trackback(1) | Comments(12) | |
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Tracked from 音楽の杜 at 2009-06-14 10:19
タイトル : ケニー・ランキン、逝く
皆さん、ご存知のように、ケニー・ランキン氏が肺がんによる合併症で7日にロサンゼルスの病院で息を引き取ったそうです。享年69歳。 60年代末から今まで、マイペースな活動を続けてきたケニー。彼が発表したアルバムはどれも素敵なもので、特に70年代に発表したものは名盤揃いです。当ブログでも「Like a Seed」(1972)、 「Kenny Rankin Album」(1977)、「After the Roses」(1980)の3枚のアルバムをご紹介しておりました。 彼の音楽は一聴しただけでケニ...... more
Commented by まるいチ-ズ at 2009-06-11 08:02 x
おはようございます
亡くなったんですね!知りませんでした。
私は先に「The Kenny Rankin Album」を聴いてから、後追いで本作を買ったと記憶しています。たぶんまたもや77年頃だったと、、FUSIONを聴きだし、その流れでM・フランクスやB・スキャッグスなどに行った頃ですね。
ケニーさん=夜 のイメ-ジがありまして、今でも夜更かししたときは聴きたくなります。CDにはボ-トラがあるんですね?、買います(笑)
Commented by Apollo at 2009-06-11 09:28 x
私も遅ればせながら、昨日の朝刊で彼の訃報を知りました。

ケニー・ランキンについては、ほとんど知識がなかったのですが、私が大好きなマイケル・フランクスやアート・ガーファンクルと交流があって、「プレAOR」みたいなイメージでした。

私が唯一持っている、彼の作品「Inside」についてブログに書いてみました。我ながら全く深みのない文章になってしまってて、反省しきりです。

これから後追いで、ケニーの作品を聴いていきたいと思ってます。
Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2009-06-11 12:20 x
来日したとき、運良く二言三言話が出来たのですが、
ぼくの話しかけ方がよくなかったのか、今イチ後味悪いものになってしまった。

まあオタクな音楽ファンに辟易なのかも、です。

コンサートは、めちゃ良かった!
Commented by 哲学者になりたい猫 at 2009-06-11 22:46 x
私も数日前にこの報を聞きました。先頃Dam sealsが亡くなったとの報が届いたばかりでしたのに。Paul DavisもGreg GuidryもRoby Dukeも2000年代に入ってみんなお星様になってしまいました。自分にとって二三年前に曲も歌声も大好きでAOR10指に必ず入れるJohn O'Banionが50代で亡くなったとの報を聞いた時は一番ショックでしたね。我が国でも90年代に大村さんを亡くし、その後も西岡恭蔵や高田渡、阿久悠、そして今年には三木たかしにキヨシローが…。確かに皆全然知り合いでもないし、また死後も愛される楽曲が残るだけでも本当に幸せな人達だとは思いますが、やはり同時代を生きた人間からするとその人達がお星様になってこの世から消えていくのは寂しさを隠せないですよね。本当に松本隆、筒美京平両先生を筆頭に、康、林哲司さんや多くのミュージシャンは長生きして我々を長く楽しませて欲しいと願うばかりですねこういう報を聞く度に思います。
Commented by kaz-shin at 2009-06-11 23:08
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
去年来日していたようですし、CDも相次いで再発されたばかりでの訃報ですから少し驚きました。
私の持っている輸入盤は音質が悪いので、もし購入されるのなら紙ジャケのリイシュー盤が良いと思いますよ。
Commented by kaz-shin at 2009-06-11 23:15
Apolloさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私もケニー・ランキンについては紹介したアルバムしか聴いたことがないのですが、
愛聴していたアルバムを作ったアーティストが亡くなるというニュースにはやはり寂しさを感じます。

>我ながら全く深みのない文章になってしまってて、反省しきりです。
記事を拝見しましたが、全然そんなことありませんよ。
圧倒的に文章は私の方が駄文ですよ(笑)
Commented by kaz-shin at 2009-06-11 23:19
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ご本人と話が出来たというのは、彼が亡くなってしまった今は良い思い出に変わるのではありませんか?
たにぴさんも本当に色々聴いたり、コンサートへ足を運んだりされてますね~。
Commented by kaz-shin at 2009-06-11 23:32
哲学者になりたい猫さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
今まで私を楽しませてくれたアーティストや作家の方の訃報のニュースを聞く度、どんなに頑張っても"老い"や"病"に勝てない時があるんだなと痛感します。
かくいう私も今年50歳になりますが、"老い"を痛烈に感じます(笑)
CDの歌詞カード、特に小さい文字のクレジット等見え難くて困って最近弱い老眼鏡を買ってしまいました。
自分ではいくら若いつもりでいても確実に"老い"はきているようです。
竹内まりやさんの「人生の扉」を初めて聴いた時、凄く心に沁みたのも"老い"なのかも知れません。
私もこの拙いブログをどこまで続けられるか分かりませんが、頑張って続けてみようという気持ちになりました。
Commented by 240_8 at 2009-06-14 10:24
おはようございます。
kaz-shinさんも追悼されてましたか。ホントいいアーチストでしたね。
ビートルスのカバーはケニーの十八番でしたね。この「Blackbird」もいかにもケニーらしくて好きでした。あとボートラの「Why Do Fools Fall In Love」、私はビーチボーイズのバージョンが印象的ですが、そのアレンジとは全く違う解釈でこの楽曲を料理してしまうケニーに脱帽する思いでした。
ホントに残念ですね。
ケニーの、特に70年代のアルバムはどれも素晴らしいものですので、是非他のアルバムも聴いてみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2009-06-14 21:34
240さん、こんばんは。コメントとTBありがとうございます。
本当に残念ですね。
華やかさというのはありませんが、ハートウォーミングな歌声が心地良くBGMとして聴くには最高でした。
私は紹介した2枚以外は知りませんので、機会があればぜひ聴いてみたいと思います。
Commented by Peninsula at 2009-06-22 13:52 x
亀レス、失礼します。
ケニーランキンの名前は知らなかったのですが、kaz-shinさんの記事を読んで気になったので近所のライブラリーネットワークに彼の名前がある作品をリクエストしてみました。やって来たのは1991年発表のBecause of Youで、Silver Morningとかぶっていたのは6、10番めの2曲。Berimbauのボサノバではじまり。肌寒い雨降りの中ドライブしながら聞いたので、憂鬱だったのがリラックスした気分になれました。亡くなったから出会えたというのも不思議な気がしますが、他のリクエスト待ちの作品が届くのを楽しみにしています。
最近、なかなか感動するものに出会えなくなっていたので、ご紹介いただけてとても幸運でした。
Commented by kaz-shin at 2009-06-24 01:22
Peninsulaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
紹介したアルバムやアーティストを気に入って頂けたのが何より嬉しいです。
通常に生活の中で、紹介した音楽がプラス要素となってくれているというのが特に嬉しいです。
私は音楽というのは、日常の生活の中の色々な部分にプラスになるものだと信じています。
例えば月曜の朝、会社に行きたくないなと憂鬱な気分になっても音楽次第で前向きになれますからね(笑)
Peninsulaさんのコメントに元気をもらいました。ありがとうございました。
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