Music Avenue
musicave.exblog.jp
Top
岩崎 宏美_WISH ◇ 2009年 08月 03日
e0081370_2213020.jpg 

今回紹介するのは、私の夏の定番のアルバムです。岩崎 宏美が1980年にリリースした通算9枚目のオリジナル・アルバム『WISH』です。2007年にアルバム22枚が紙ジャケで再発されましたが、私の所有しているのは1995年リリースの"定番コレクション"盤です。紙ジャケの方はリマスターされて音も良いみたいですね。買えば良かった・・・(笑)

『WISH』は、初の海外(L.A.)レコーディング。AORが全盛だった頃の西海岸で録音されたことになりますね。当時の雰囲気そのままのサウンドが、アルバム全体に散りばめられているような気がします。
『WISH』の特徴のひとつは、筒美 京平が全曲の作曲を手掛けています。私の尊敬する作曲家ですし、本当に天才だと思っている人なんですが、私にとっては当たり外れが多い作曲家というのも事実なんです。凄く良いなと思える曲とつまらない楽曲との落差が大きいのです。
これはあくまでも私にとっての話ですが・・・。
このアルバムでも例外ではありません。良いなと思える曲とそうでない曲とのギャップがあるのですが、全体的な雰囲気やサウンドは心地良くて結構好きなんです。

L.A.録音ということで現地のミュージシャンを起用していますが、アレンジは筒美 京平、後藤 次利、戸塚 修が手掛けています。参加ミュージシャンは、全体的には中堅どころといった印象もありますが、TOM GARVIN(key)、VINCE COLAIUTA(ds)、CARLOS VEGA(ds)、JIMMY JOHNSON(b)、KEVIN BRANDON(b)、JOHN GOUX(g)、THOM ROTELLA(g)、JOHN WHEELOCK(g)、VICTOR FELDMAN(per)、MICHAEL BODDICKER(synth)等といった顔触れに筒美 京平がピアノで参加しています。これって結構珍しいですね。

『岩崎 宏美 / WISH』
01. WISHES
02. 五線紙のカウボーイ
03. SYMPATHY
04. STREET DANCER
05. KISS AGAIN
06. HALF MOON
07. 女優
08. ROSE
09. 処女航海
10. 夕凪海岸
11. 最後の旅
12. WISHES

作詞:橋本 淳、編曲:筒美 京平による01。ピアノの弾き語りによるプロローグ的な小曲です。美しいメロディーのバラードで、おそらくピアノとヴォーカルは同時に録音されたのではないでしょうか。音の雰囲気がそんな感じですね。このピアノを弾いているのが筒美 京平かも知れません。

作詞:橋本 淳、編曲:筒美 京平によるカントリー調の軽やかなナンバー02。このようなカントリー調の曲の場合は渇いたサウンドが似合うのですが、そういう意味ではL.A.録音の長所が出ている曲かも知れません。

作詞:なかにし礼、編曲:後藤 次利によるアコースティックなサウンドを軸としたバラード・ナンバー03。後藤 次利にしては平凡なアレンジだというのが正直なところですね。悪くはないのですが、あまり好きにはなれない曲のひとつです。

作詞:橋本 淳、編曲:筒美 京平による04。まさにAORといった感じの洒落たナンバーです。この曲はかなり好きです。こういう曲を聴くと、やはり筒美 京平は天才だと思ってしまう訳です(笑)。アルバム中で最も好きな1曲です。アレンジもかなり洒落ていますね。

作詞:康 珍化、編曲:後藤 次利によるメロウなグルーヴが心地良い05。この曲の後藤 次利のアレンジは良いですね。聴いている分には心地良いメロディーですが、歌うのはかなり難しいと思います。岩崎 宏美だからサラッと歌っていますが・・・。

作詞:康 珍化、編曲:後藤 次利によるバラード・ナンバー06。ちょっとメロディーの懲りすぎている感じがします。アレンジもしっとりとした所とハードな所のコントラストが強過ぎる気がしますね。でも曲全体としてはお洒落に纏まっている曲ではないでしょうか。

20枚目のシングル曲07。作詞:なかにし礼、編曲:後藤 次利です。シングル盤のアレンジは筒美 京平でした。当然ながらアルバム・バージョンということになります。後藤 次利のアレンジによってAOR色が強くなった気がします。筒美 京平はシングル向けには非常に分かり易いメロディーを書きます。本当に天才肌の人ですね。

作詞:なかにし礼、編曲:後藤 次利によるボッサ・テイストのバラード曲08。ボサノヴァ風といった感じのアレンジが絶妙なのと、ベースのフレーズに拘っているように感じるアレンジは、後藤 次利ならではという気がします。地味な曲と言えるかも知れませんが、お洒落な感じが結構気に入っている1曲です。

作詞:阿久 悠、編曲:筒美 京平によるAOR色の強いアレンジと爽やかなメロディーが心地良い09。筒美 京平は作曲だけでなく編曲においても素晴らしいセンスを持っていると感じさせてくれる曲ですね。これも難しい歌だと思いますが、本当に上手く歌いこなしています。

作詞:山川 啓介、編曲:戸塚 修によるミディアム・バラード10。戸塚 修の得意とする曲調なので、安心して聴けるアレンジに仕上がっていますし、タイトルの雰囲気を上手く音で表現していると思います。オーソドックスなアレンジの印象を受けるかも知れませんが、そこがメロディーを引き立てているのは間違いありません。

作詞:山川 啓介、編曲:戸塚 修によるウエスト・コースト・サウンド全開の軽やかなナンバー11。ウエスト・コースト・サウンドに彩られた歌謡曲といった印象の曲ですね。妹の岩崎 良美と比べると、岩崎 宏美の歌い方や声質はPOPな曲調は似合わないと個人的には思ってまして、岩崎 宏美を熟知している筒美 京平が彼女の為に書くメロディーは絶妙の一言ですね。

01の少しロング・バージョンといった感じの12。やはりこのヴォーカルの広がりが違う感じがしますね。スタジオ内でピアノの伴奏と歌を同時に録音しているように思えてなりません。短い曲ですが良い曲です。

岩崎 宏美は抜群に歌は上手いのですが、ある種のクドさがあってアルバムを繰り返し聴くと正直疲れるという印象を持っています。しかし、このアルバムに限っては全般的にサラッとした歌声が心地良く響き、繰り返して聴いても苦になりません。
また1度目よりも2度目、2度目より3度目といった風に、聴く回数が増える毎に味わいを増していくそんなアルバムだと思います。
興味があって聴いてみたいと思っている方は、ぜひ紙ジャケット盤をお薦めします。音も良いそうですし、ボーナス・トラックも入っています。
岩崎 宏美の澄んだ歌声は、まさに一服の清涼剤。この季節にぴったりな1枚ですよ。
[PR]
by kaz-shin | 2009-08-03 23:56 | J-POP | Trackback | Comments(20) | |
トラックバックURL : http://musicave.exblog.jp/tb/10773494
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by Thunderer at 2009-08-04 03:12 x
kaz-shinさん
こんばんは。

kaz-shinさんの夏の定番は『Wish』ですか。
確かに夏向きのアルバムだと私も思います。
でも、私の夏の定番は、『二十才前…』だったりしますが。
(夏は「熱帯魚」、「夏のたまり場」あたりが聞きたくなる
ので。)

『Wish』は、「女優」を除くとすごく好きな曲っていうのが
ないのでちょくちょくかけているっていうくらいのアルバムです
けど、なんか落ち着いて聞けるアルバムって印象を持ってます。
(LPも持っているALBUMなのでかなりの回数聞いているとは思いますけど、ほかのLPも持っているALBUMよりは少ないかも。
私には同じタイミングで繰り返し聞くのではなく、たまに聞くほうが向いているALBUMでした)

なお、「女優」はシングルバージョンとは聞いた感じがかなり違います。(主観と偏見入ってるかもしれません。)
シングルバージョンは演奏がすこし忙しいっていうかせわしない感じがあります。アルバムバージョンのほうが落ち着いて岩崎宏美の歌声を聞ける気がして私は好きですね。
(持っておられるかどうかわかりませんけど、持っておられたら
聞き比べてみられると面白いと思います。)
Commented by エキナセア at 2009-08-04 09:59 x
おー!
僕も「Street Dancer」は今年の夏のヘビローです。
AORの名盤としてもかなり評価高いですよね?
「パンドラの小箱」もなかなか良いですよ。
紙ジャケは22枚全部買いましたね・・・・かなり痛い出費でしたが
大人買いですね。
Commented at 2009-08-04 15:15 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kaz-shin at 2009-08-06 23:29
Thundererさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってしまい、本当にすみませんでした。

実はこのアルバム、最初に聴いた時にあまり良い曲が無いなという印象しか無くて、暫く聴いて無かったんですよ。
でも面白いもので、好みというのは微妙に変化してるんですね。
数年前から、このアルバムのヴォーカル・スタイルが心地良く感じるようになり、それに伴って曲の印象も変わりました。

「女優」はシングル・レコードを持ってましたが、確かにかなり印象が違いますよね。私もアルバム・バージョンが好きです。
Commented by kaz-shin at 2009-08-06 23:32
エキナセアさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなりました。すみません。

ずばり「Street Dancer」 は、私にはど真ん中ストライクの曲です。
この曲での筒美さんのアレンジは秀逸ですね。
大人買い・・・1度はしてみたいものです(笑)
Commented by kaz-shin at 2009-08-06 23:38
鍵コメさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってすみませんでした。
岩崎さんの歌は上手いですが、ある種独特な癖みたいなものあるように思います。
ですから曲調によって魅力的に思えたり、そうでなかったりという差が激しいですね、私の場合は。
その分良い曲と思えるものは時代が変わっても、ずっと好きな曲として輝いていますね。面白いものですね。
Commented by アンクル・トム at 2009-08-09 18:46 x
発売当時も好きなアルバムでしたが
20年以上経った今でも古さを感じる事無く繰り返して
聴ける数少ないアルバムですね
カントリー調の『五線紙のカウボーイ』や
Kaz-shinさんもそうでしたか 私も『Street Dancer』は
ド・ストライクです(笑)
今一番聴いてるのは『Kiss Again』。アレンジがいいですよね。
さすがに大人買いは出来ませんでしたが
好きなアルバムだけ紙ジャケで揃えました。
ボーナス・トラックはお得かもしれませんが
私は必要なかったように思います。
もしボーナス・トラックを付けるのでしたら
そのアルバム用のデモテープやアウトテイクなどがあれば
そちらを付けてくれたなら良かったな〜なんて思います。
Commented by kaz-shin at 2009-08-09 23:53
アンクル・トムさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
再発の場合、レコード時代と違って収録可能な時間が長くなっているので、
ボーナス・トラックを収録するというのは賛成なんです。
ただ、あくまでも再発ということを考えた場合、値段をもっと安くして欲しいなという思いがあります。
特に岩崎さんのように数多いアルバムを揃えるとなると、出費もそれなりですからね。
リマスターも一概に音が良くなるものとは限りませんし、やはり値段に拘ってしまいますね~。
だから中古店廻りが止められないのですが・・・(笑)

岩崎さんのアルバムの場合、そのほとんどが繰り返し聴くことが無いのですが、
このアルバムは繰り返し聴いても苦にならない魅力のあるアルバムですね。
Commented by ギムリン at 2009-08-13 21:54 x
八神さんのニュースに飛びついていて、肝心の宏美さんの記事を見逃してました(笑)。はい、「Wish」のピアノは筒美先生で、しかも作詞の橋本先生が宏美さんの1stテイクに駄目出しをしたというエピソードつきです。

 ボーナストラックの考え方は、確かにメリット/デメリットありますが、このシリーズは全部そろえると、シングルAB面完全収録にもなるので、6枚組のベストがついているといううれしさもあります。オリジナルのアルバム曲とボートラの間に10秒間のブランクを空けてあるので、オリジナルの雰囲気が好きな方は、その間に1曲目に戻していただければ、よろしいかと・・・。
 発売から2年が過ぎて、店頭在庫もメーカー在庫も少なくなってきているアルバムが出ていますので、気になっている方はなるべくお早めにご検討下さい。
さて、明後日8/15は、NHK-FMで『今日は1日アイドル三昧』。去年はスタ誕からは森昌子さんが出演してましたが、今年は岩崎宏美さんが登場。
お気に入りの「Street Dancer」「Kiss Again」など渋いリクエストをしてみてはいかがでしょう。
www.nhk.or.jp/zanmai/next.html
Commented by kaz-shin at 2009-08-13 23:30
ギムリンさん、コメントありがとうございます。
ギムリンさんのコメントが無いのが不思議でした(笑)

岩崎さんの紙ジャケのボーナス・トラックにはそんな秘密(特に秘密ではないでしょうけど・・・)があったんですね~。
なるほど。でもリリースしている枚数が多いので、なかなか全部揃えるのは正直辛いものがあります(汗)
発売から2年も経つんですね。思い入れの強いアルバムは購入しておいた方が良さそうですね。
番組の情報、ありがとうございました。
その日は終日家にいるつもりなので、聴いてみます。
Commented by ギムリン at 2010-04-11 08:48 x
岩崎宏美さんは、今度の水曜(4/14)夜に、NHKのSONGSに登場です。
選曲が代表曲に偏っていて、しかも最新アルバムからの新曲を入れていないと、「懐メロ」志向で、しかも10-20代の飛び切り若いときのハイトーンに思い入れある人からは、逆にもう昔の歌は歌うなというご批判もあるかもしれません。
しかしながら、声が出なくなるまで歌い続けると決意した以上、爆弾を抱えた喉をケアしながらの発声になるのはしかたないと思います。
そういった、現在のありのままの岩崎宏美を、聴いていただければと存じます。
いつも、告知がギリギリになるので、今日は早めの宣伝にしました(笑)。
www.nhk.or.jp/songs/program.html
Commented by kaz-shin at 2010-04-12 22:45
ギムリンさん、コメントありがとうございます。
いつも情報ありがとうございます。
「SONGS」はぜひ観ようと思っています。そして現在の岩崎宏美さんをしっかり感じたいと思います。
Commented by LOVE☆YUYA at 2010-05-01 14:45 x
岩崎宏美の紙ジャケシリーズ、こつこつと買い続け、残り4枚です(笑)『WISH』名盤ですね。個人的には同じLA乗り込みの『アイウォントブレイクユアハート』より好きです。『WISH』は、ボーナストラックのシングルB面曲も「白夜」(林哲司編曲)「レンガ通りの恋人達」など違和感なく聴けます♪「Street Dancer」は岩崎宏美ほどの歌唱力がある人じゃないと歌っちゃいけませんね(笑)
ビクター紙ジャケシリーズ恒例のリレー式インタビューも松本伊代同様読みごたえありです。子供の時は岩崎宏美って「魔女」のように見えて怖かったのですが(笑)このインタビューを読むと可愛い人だなって思います。
Commented by LOVE☆YUYA at 2010-05-01 14:46 x
追伸

ビクター紙ジャケものといえば最近荻野目ちゃんもこつこつと集めています。『VERGE OF LOVE』以外にも結構名盤あるんですよ、彼女。
Commented by kaz-shin at 2010-05-02 07:24
LOVE☆YUYAさん、コメントありがとうございます。
岩崎宏美さんは、アルバムのリリース枚数が多いので、集めるのも大変ですよね。
私が紙ジャケで購入したのは、『I WON'T BREAK YOUR HEART』だけです(笑)

荻野目さんのアルバムも結構BOOK OFFで見かけますが、何かお薦めのアルバムありますか?
出来ればPOP色の強いのが聴いてみたいのですが・・・。
Commented by LOVE☆YUYA at 2010-05-02 11:00 x
荻野目ちゃんの名盤は『246コネクション』だと思いますが作詞の売野雅勇特有の「重さ」みたいなのがあってPOPかは…(笑)ブレイク前の初期の4枚がPOPですが名盤かは微妙(笑)坂本教授が楽曲提供してる『フリージアの雨』というアルバムはユーミン的なAORやブルージーな曲があったりで聴きドコロあるんだけどアルバムそのものの完成度が…(爆)

荻野目ちゃんは「Make it on my own」をカバーしてますよね。あれはいいと思います。
当時VOCALAND Salaの「LOVE STORY」と続けて聴いていました(笑)
Commented by LOVE☆YUYA at 2010-05-02 11:01 x
そうそう。ところで女優の中谷美紀が2人組ユニットKEY WEST CLUBとして92年にリリースした『UNBELIEVABLE』はご存じですか?みんな苦手な(笑)ビーイングのプロデュースであれなんですがオールディーズやAOR的なアプローチで意外な名盤です。数原晋や勝田一樹の音がこれからの季節にピッタリです。ビーイングはビーイングでも栗林誠一郎(コーラスで参加)系の音楽がお好きな方におすすめです。
Commented by kaz-shin at 2010-05-02 22:32
LOVE☆YUYAさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
荻野目さんの『246コネクション』は、たまにBOOK OFFでも見かけます。今度見つけたら買ってみます。
KEY WEST CLUBというユニットは全く知りませんでした。
何しろ90年代のJ-POPに関しては弱いもので・・・(笑)
これも今度BOOK OFFへ行った時にでも探してみます。
情報ありがとうございました。
Commented by LOVE☆YUYA at 2010-05-03 08:51 x
KEY WEST CLUBのアルバムAmazonだと、なんと現在1円!でした(笑)実は最近AmazonでHeadlightという名前でちょこちょこカスタマーレビューを書くのにはまってて(笑)KEY WEST CLUBも先日レビュー入れときました。
そそ。90年代といえば鈴木蘭々も頑張ってましたね。「KISS」は名曲でした。YouTubeで「鈴木蘭々 KISS」で検索すればすぐにPV見れるんですよ~
Commented by kaz-shin at 2010-05-04 07:55
LOVE☆YUYAさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
鈴木蘭々さんも歌の上手い人ですね。最近はどうしているんでしょうか。
蘭々さんの曲で1番好きなのは「・・・of you」ですね。
私にとっての名曲のひとつです。
<< 今田 勝_The Summer... ページトップ 堀井 勝美プロジェクト_HOT... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Ice Green Skin by Sun&Moon