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酒井 法子_MOMENTS ◇ 2009年 12月 13日
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今回紹介するのは、今年世間を大騒ぎさせた一人である酒井 法子が2003年にリリースしたカヴァー・アルバム『MOMENTS』です。
この時期に彼女のアルバムを紹介するのはどんなものかと悩みました。
彼女の犯した罪は決して許されるべきものではないし、同情の余地もありません。しかし、彼女が残してきた作品(映像作品や音楽作品を含め)まで私は否定する気にはなれません。

私は以前から、アーティスト本人の人間性等にはあまり関心がありません。私とアーティストを結び付けるモノは、あくまでも作品であって、それ以上でもそれ以下でも無いんです。ですから、そのアーティストがどんな人間であったとしても、作品に関しては自然体で接したいと思っていますし、良い作品は良いと評価したいと思っています。ただ、今回紹介するアルバムを含めて、アーティストとして良い作品を残していますし、役者としても素晴らしい才能を持っていただけに今回の事件は非常に残念でなりません。
ましてやこのアルバムがリリースされた2003年は、彼女は既に結婚・出産しており、アルバムのジャケット写真にもサーフィン・ボードを抱えた写真があったりして、旦那の影響を色濃く感じます。もしかしたら、この時期既に・・・と思うと複雑な気分になりますね。

さてアルバム『MOMENTS』ですが、当時の酒井 法子が好きだったと思われる夏向けのJ-POP、洋楽のカヴァー7曲と彼女の最大のヒット曲とも言える「碧いうさぎ」を含めた8曲が収録されています。
取り上げられているのは、竹内 まりや、角松 敏生、大瀧 詠一、Kalapana、ハワイアンのスタンダード曲なんですが、カヴァー曲に関してはオリジナルのイメージを大切にしたアレンジが施されており、酒井 法子のヴォーカルも気負いが無く、発声もしっかりしていて声質の良さも手伝ってとても気持ち良く聴けます。本来なら夏に紹介すべきアルバムなんでしょうが、この気持ち良さは季節に関係が無いと思いましたので今回紹介しました。興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。

12月14日 追記:
プロデュースと全曲のアレンジを手掛けているSonic Doveなる人物。気になったので調べてみると、崎谷 健次郎の別名だったんですね~。全然知りませんでした。
コーラスのミュージシャン・クレジットには酒井 法子とSonic Doveの名前しか記載されていませんでしたが、「Moning Glory」の頭のアカペラ・コーラスはどう聴いても黒人系だと思うのですが・・・(笑)

『酒井 法子 / MOMENTS』
01. 碧いうさぎ
02. Morning Glory
03. BEACH'S WIDOW
04. カナリア諸島にて
05. September
06. NATURALLY
07. HAWAIIAN Wedding Song
08. No End Summer

ピックアップ曲:
「碧いうさぎ」 / 作詞:牧穂 エミ、作曲:織田 哲郎、編曲:Sonic Dove
文句無しの名曲ですね。オリジナルとはアレンジ違いですが、個人的にはこのアレンジ凄く好きです。"のりピー"と呼ばれていたアイドル時代は、どうしても好きにはなれなかったのですが、この曲を聴いて酒井 法子を見直したと同時に魅力のある歌い手だなと感じました。それにしても織田 哲郎は良い曲を書きますね。

「Morning Glory」 / 作詞・作曲:山下 達郎、編曲:Sonic Dove
竹内 まりやが1980年にリリースしたアルバム『MISS M』に収録されていたAORチックなナンバーのカヴァーです。アカペラ・コーラスで始まります。アレンジはオリジナルに忠実な感じですね。酒井 法子のヴォーカルは、本家・竹内 まりやよりもソフトで甘い感じになっているのですが、これが結構良いんですよね。渡辺 格のギター・ソロも良い感じです。

「BEACH'S WIDOW」 / 作詞・作曲:角松 敏生、編曲:Sonic Dove
角松 敏生が1983年にリリースしたアルバム『ON THE CITY SHORE』に収録されていたナンバーのカヴァー。まず角松 敏生の曲をカヴァーしていること自体驚きましたが、この曲をカヴァーしているというのは渋いですね(笑)。サーファーを夫に持った酒井 法子の心情と曲の内容がマッチしたのかも知れません。この曲もオリジナルのイメージを大切にしたアレンジです。女性が歌う「BEACH'S WIDOW」も良いものですね。

「カナリア諸島にて」 / 作詞:松本 隆、作曲:大瀧 詠一、編曲:Sonic Dove
お馴染み大瀧 詠一の代表作とも言える1981年の名盤『A LONG VACATION』に収録されていた名曲のカヴァーですね。アレンジはギター、コーラス以外はほとんどプログラミングによるものなんですが、実に上手い具合にナイアガラ・サウンドを再現しております。ちょっと気だるい感じの酒井 法子のヴォーカルが、雰囲気とよくマッチしているのではないかと思います。

「September」 / 作詞:松本 隆、作曲:林 哲司、編曲:Sonic Dove
竹内 まりやの3rdシングルで1979年にヒットしたナンバーのカヴァーです。また、林 哲司が作曲家として頭角を現してきた時期の代表作でもありますね。アレンジがオリジナルに忠実だと書きましたが、オリジナルに忠実な分、ヴォーカルの魅力、面白さがよく分かりますね。酒井 法子の声って、色気と子供っぽさが上手く交じり合っていて魅力的ですね。歌も丁寧ですし、聴いていて本当に気持ち良いです。EPOばり(ちょっと大袈裟ですが・・・笑)の彼女のコーラス・ワークも聴き所です。

「NATURALLY」 / 作詞・作曲:MALANI BILYEU、編曲:Sonic Dove
元祖サーフロック・グループKalapanaの1975年のデビュー作『Kalapana』に収録されており、シングルヒットした名曲のカヴァーです。美しいコーラス・ワークは魅力です。

「HAWAIIAN Wedding Song」 / 作詞・作曲:Charles E. King、Dick Manning、Al Hoffman、編曲:Sonic Dove
ハワイアンのスタンダード曲です。知っている人も多いでしょう。いかにもハワイアンという仕上がりで、何気持ちが穏やかになるナンバーに仕上がっています。この曲ではファルセットを上手く使ったヴォーカルを聴かせてくれます。想像以上に実力のあるシンガーであると認識させられました。

「No End Summer」 / 作詞・作曲:角松 敏生、編曲:Sonic Dove
角松 敏生の1985年リリースの大名盤『GOLD DIGGER』に収録され、シングルもリリースされた名曲のカヴァーです。角松 敏生のライブの定番曲であり、角松ファンにはお馴染みの1曲ですが、女性がこの曲を歌うというのはとても新鮮な感じがします。この酒井 法子のカヴァーは結構気に入ってます。
実はこの曲が終わってから、暫く無音が続きますが実は続きがあります。波の音のSEが入り、ウクレレ一本で「HAWAIIAN Wedinng Song」がワン・コーラス歌われます。おまけって感じですね。

久しぶりに全曲レビューしちゃいました(笑)
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by kaz-shin | 2009-12-13 10:59 | Compilation / Cover | Trackback | Comments(10) | |
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Commented by LOVE☆YUYA at 2009-12-13 23:56 x
このアルバムが縁で角松からオリジナルを提供されるかと期待してたのですがそこまでには至らなかったですね。

酒井法子のアルバムはデビュー作から全て所有していますが彼女はシングルがあまりにも直球アイドルしすぎていて面白味にかけもったいなかったですね。アルバムの曲は初期でも本当名曲が多いんですよ。案外歌唱力で勝負できるタイプだからかも。

もしよろしければYoutubeで「軽い気持ちのジュリア」で検索して画像をご覧になってみて下さい。92年のシングルを95年のちょうど「碧いうさぎ」がヒットした頃のライブで披露された映像です。歌手としての自信と魅力に満ちていて見応えありです。
Commented by kaz-shin at 2009-12-15 00:41
LOVE☆YUYAさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
You Tubeの映像観ました。確かに魅力的でした。
最近この『Moments』がヘビーローテーションになっています。
90年代よりもまた歌に磨きがかかったような気がしますね。
魅力のある歌い手だっただけに今後聴けない(多分)というのは寂しいです。
Commented by Apollo at 2009-12-16 23:38 x
kaz-shinさん、こんばんは。

この作品は、完全にノーマークでした。
ノリピーは、歌番組で歌っているものしか知りません。
こんな魅力的な作品を残していたなんて・・・!

ほとんどのCD店では彼女の作品は撤去されているようです。
ほとぼりが冷めるまで、何年かかるんでしょうか?

聴いてみたいですねー。
Commented by kaz-shin at 2009-12-17 23:59
Apolloさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってしまい、すみませんでした。
このアルバムはお薦めです。気持ち良く聴けますよ。
アレンジも良いですし、歌もしっかりしています。
機会があったら聴いてみて下さい。
Commented by airplay0105 at 2009-12-18 07:00
角松のカバーが入ってると聞き
のりぴーのこのアルバムをBOOK OFF等で探しておりますが、
なかなかありませんね~(笑)
すでに廃盤みたいですしね。
kaz-shinさんの紹介文を読み
ますます聞いてみたくなりました。
Commented by Apollo at 2009-12-18 13:24 x
kaz-shinさん、こんにちは。

再びコメント、失礼します。
「追記」の記事で、Sonic Doveが崎谷健次郎だと知って、飛び上がってしまいました!
彼のCDは5〜6枚持っていて、結構好きなんです。パワーがないかわりに超!個性的な声が魅力的です。アレンジのセンスも90年代のJ-POPの世界では、ピカいちだったと思ってます。
なぜ大ブレイクしなかったのか、疑問に感じています。
Commented by kaz-shin at 2009-12-19 10:41
airplay0105さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ぜひ機会があったら聴いてみて下さい。良いですよ!
まずのりぴーのヴォーカルが良いです。単なるアイドルという括りでは終わっていない良い歌声を聴かせてくれます。
そして崎谷さんのアレンジが本当に素晴らしいです。
オリジナルのイメージを大切にしており、オリジナルに思い入れが強くても違和感無く聴けますよ。
Commented by kaz-shin at 2009-12-19 10:44
Apolloさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私は崎谷さんに関してはアルバム数枚聴いている程度なんで、詳しいことは知らなかったのですが、
アレンジャーとしての才能は確かに素晴らしいですね。
このアルバムでのアレンジは本当に見事です。
コーラスも黒人みたいに聞こえたりしますし、才能豊なアーティストだと改めて実感しました。
面白いアルバムなんで、機会があったら聴いてみて下さい。
Commented by 哲学者になりたい猫 at 2010-02-13 22:08 x
現役時代からこの人の存在は自分の中で難しい存在でした。今現在になると(歌が上手い人が跋扈している)少し分かった気がするのですが、それは歌唱力は正直ある、辛口の人でも合格点は越えてるとはいえる、声質は良い、そして容姿は私が改めて言うまでもないことでしょう。ところが…現役時代シングルはあまり面白みに欠ける作品が多いと言うのがこの人の作品群の私的な感想なんです。作家陣は豪華、歌だってもちろん不快感は感じないし聴けるんだけど引っ掛かりが無いと言うか…。だから「蒼いウサギ」は本当にただ単に楽曲として名曲なだけではなくこの人の作品群の中でもピタット合った傑出した作品だったと思います(織田さんも一番のお気に入り作品と公言してますますしね)だからこの人は歌・声質はいい人ですからこういうカバー作品の方が活きる人かもしれません。歌が上手い、声質が良いというだけでは(作曲家達にとっても)良い作品は生まれない…近年はすっかり忘れなられている事柄みたいですが、POP作品を作っていくうえでの永遠のアポリア(難問)なのかもしれませんね。そしていつもこのことを考えていく上で思い出す人でもあります。
Commented by kaz-shin at 2010-02-14 21:52
哲学者になりたい猫さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
正直なところ、私も「蒼いウサギ」という曲が無かったら酒井法子さんのアルバムは聴いていなかったと思います。
アイドル時代の彼女はどうしても好きになれなかったのですが、女優としての活躍を経て、上手く方向転換したなと思いました。
このアルバムを聴くと、頑張って音楽を続けていればきっと良い作品も出来ただろうなと思うのですが・・・残念ですね。

私の個人的な意見なんですが、制作スタッフがアーティストに対して仕事ということだけでなく、
どれだけそのアーティストの歌(歌声)に魅力を感じているのかで仕上がりが全く違ってくると思います。

私にその事を強く感じさせてくれたのが松本伊代さんのアルバムの数々でした。
やはりスタッフに大きく影響されるんでしょうね。
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