私にとって佐藤 博は、単にピアニストとかキーボード奏者と言うよりも"音楽家"というイメージが強いのです。スタジオ・セッションにおけるワン・アンド・オンリーなピアノ・プレイと自身のアルバムでの音楽性やキーボード・プレイが、似ているようで非なるものというような絶妙なバランスが好きなんですよね。
佐藤 博や鈴木 茂、細野 晴臣、松任谷 正隆、後藤 次利、高橋 幸宏・・・等といった一流のミュージシャンであると同時に優れたソングライター兼アレンジャーの出現が、70年代半ば以降の日本の音楽シーンを支えてきた訳です。それにしてもこれだけの面子が同時期に出てきたというのはある意味奇跡だという気がします。そしてその奇跡が、70年代~80年代の音楽の面白さに繋がったのかも知れませんね。
Linn Electronics社のリズムマシン「LM-1」との衝撃的な出会いによって制作された『awakening』。WENDY MATTHEWSがヴォーカルで、鳥山 雄司、松木 恒秀、山下 達郎がギターで参加している以外は、全て佐藤 博のプレイ(打ち込みも含み)の多重録音によるものです。
現在はとてもサンプリング技術が発達して生の音にかなり近くおり、当時のLinn Drumがいかに画期的だったとは言え今のサンプリング技術に比べればやはり幼稚な感じは否めません。
しかし、このアルバムはそんな問題を差し引いても余りある位に完成度が高いと思いますね。音楽関係者の中にはこのアルバムを聴いて衝撃を受けた人もきっと多かったのではないでしょうか。
今聴いても全く古臭さを微塵も感じさせない、私の大好きな「I CAN'T WAIT」を楽しんで頂けたら嬉しいです。
「I CAN'T WAIT」 / 作詞:LORRAIN FEATHER、作・編曲:佐藤 博
佐藤 博 : LINN LM-1 DRUM COMPUTER、JUPITER-8、PRO-1、RHODES、GUITAR、VOCAL
WENDY MATTHEWS : VOCAL
松木 恒秀 : GUITAR
1976年に出た「Super Market」も中古で探し出して入手しています。
ハックルバックとか、その後はLAにいたりとか、佐藤博は音楽的に
いろんな変化をしているのが、興味深いです。
このLPを久しぶりに出して来て、アルファレコードから出ていたのに気づきました。
YMOに誘われていたと、ありますが、そうだったのでしょうか。
今のホームページはここ
http://www.hiroshi-sato.com/
この人は生で聴いたことがないのですが、スタジオ派なので難しそうですね。
近年は青山テルマにも、提供しているのが、知られているみたいですね。
あまり詳しくなくてごめんなさい。久しぶりに聴き込んでみます。
音楽に携わって飯を食っている人達と私のような凡人の違いは、やはり"センス"なんだろうと、佐藤博さんの音楽を聴くと感じます。
私なんぞ、星の数ほど色んな音楽を聴いてますが、ちっとも"センス"が磨かれません(笑)
一方佐藤さんは二十歳から独習でピアノをマスターして、まさにワン・アンド・オンリーなプレイを聴かせてくれます。
そればかりか素晴らしい曲も書くし、歌も歌えるという・・・。
才能っていうのは生まれ持ったものなんでしょうね。