昨年11月44歳という若さで亡くなった松原 みきのデビュー・アルバム。1980年リリースで、デビュー・アルバムにして名盤と評価されているアルバムだ。80年代のシティ・ポップへの流れへの布石となったアルバムではないだろうか。私が林 哲司という作曲家 / 編曲家 / プロデューサーに傾倒していくきっかけとなったアルバムでもある。そしてあの不朽の名曲 『真夜中のドア - Stay With Me -』 が収録されている。アルバムとしても洗練度がかなり高いと思うが、やはり後にも先にも 『真夜中のドア』 に尽きる。
1979年暮れも近い頃だったと記憶しているが、あるTV番組でこの曲が使われていて、サビのところの"Stay With Me 真夜中のドアをたたき 帰らないでと泣いた"というフレーズを初めて聴いた時、体がフリーズした(下手な洒落で申し訳無い!)
大袈裟な書き方をすれば、日本の音楽が変るような気がした。それほどこの曲に惚れこんだ。
メロディー、アレンジ、演奏どれもが格好良かった。作曲・編曲は林 哲司。林 哲司がアレンジ面であのデヴィッド・フォスターに影響され、意識しているのがよくわかる曲だった。実はこの曲のアレンジは、マイケル・ジャクソンのアルバム 『OFF THE WALL』 に収録されている 『IT'S THE FALLING IN LOVE』 という曲によく似ている。マイケルの方の曲を書いたのは、キャロル・ベイヤー・セイガーとデヴィッド・フォスター。アレンジは、クインシー・ジョーンズとデヴィッド・フォスターである。聴き比べると面白いと思う。
演奏面では、
Drums : 林 立夫
Bass : 後藤 次利
Guitar : 松原 正樹
Keyboards : 渋井 博
Percussion : 穴井 忠臣
という比較的少人数の構成で、バンド・サウンドといった感じだ。しかし、やはりそこは腕利きばかり。特に後藤 次利や松原 正樹のプレイは光っている。
この曲の最後の松原のギター・ソロは、彼の数多いソロ・プレイの中でも屈指のものだと言われている素晴らしいものだ。
『真夜中のドア』 もカバーされる事の多い曲。↓でその中の1曲を選んでみた。興味があったら読んでみて下さい。
アルバムの他の曲に関しても、佐藤 健、惣領 泰則、芳野 藤丸、梅垣 達志といったシティ・ポップスを支えてきた人達が曲を提供していて聴き応えのある1枚となっている。
1998年、小倉 博和、佐橋 佳幸と共にSOYを結成した平松 八千代のシングル。3曲収録されているが、全てカバー曲。
01. 真夜中のドア / オリジナル:松原 みき
02. ALL AROUND ME / オリジナル:Char
03. メリー・ゴー・ラウンド / オリジナル:山下 達郎
選曲がかなり渋い。しかもアコースティック・サウンドによるカバーというのが面白い。
平松 八千代名義での初のシングルなので、知っている人は少ないだろう。しかも、このシングルの店頭販売は無かったようだ。私もネット通販で購入した。
10月に後藤 次利オフィシャルサイトopen
しているみたいですね
本人のdiaryやコラムなんかもあったりして
まずまず(^^ゞ
http://www.bass-on-bass.com/index.htm
いくつかのファン・サイトは知ってましたが、オフィシャルは知りません
でした。早速覗いてみます。
後藤 次利氏は、私にとっては別格のベーシストです。
ベースという楽器の素晴らしさを教えてくれたベーシストです。
『松原みき』の曲にも触れていたんですね。嬉しく思います。
今でも好きなアーティストは?と問われると『松原みきです』と答えます。
殆どの人が声や歌い方が嫌いだと言いますが私は『あまのじゃく』なのでしょうか何故か彼女のようなクセのある声に魅かれます。もちろん
楽曲もですが.....。殆どのLPとCDは手元にありますがこの1stは間違いなく名盤ですね、『真夜中のドア』は今聴いても名曲で私も初めて聴いた時『カッコいい!』と思いました。詩、曲、アレンジ、演奏と全て(言い過ぎかな?)が私には直球ど真ん中でそれ以来アルバムを買い続けておりました。『Pocket Park』の他にも森園勝敏さんのプロデュースで『Cool Cut』やカシオペアの面々が参加した『Lady Bounce』なんかもいいですよ。彼女の声はミュージシャンに好かれていたんではないでしょうか?
門あさ美もそうですが再発される事を望んでおります。
>今日初めてこのブログのカテゴリの全てを見させていただきました。
沢山の記事を読んで頂いて、ありがとうございます。疲れませんでしたか?
松原 みきさんのアルバムは、3rdアルバム『Cupid』までしか聴いたことがないんです。
森園さんのプロデュース作品となれば聴いてみたいですね。
なんとか全アルバムをCD化、再発して欲しいですね。
私も彼女の声と、どことなく舌足らずっぽい歌い方は好きですよ。
「真夜中のドア」は、私にとって特別な曲ですね。
今までの人生の中で、衝撃を受けた曲のBEST 3に入る曲です(笑)
この曲に出会い、林 哲司の作品を追い続けるようになりました。
今まではミュージシャンでクレジット買いしていたんですが、この曲に
出会ってからは作曲家、アレンジャーも含めたクレジット買いが始まり
ました。おかげでレコード・CDは増えましたが、お小遣いのやりくりに
いつも頭を抱える日々が続いています(笑)
Kaz-shinさんも『林 哲司』さんの作品がお好きなようですね。(笑)
私も『真夜中のドア』やそのちょっと前に書いた『September』を聴いてから彼の作品を聴くようになりましたね。
彼のプロデュースした松本伊代の『風のように』というアルバムがとてもいい感じに仕上がってます。アレンジが全曲、船山基紀で、10曲中9曲を林 哲司が作曲を手がけています。実は伊代ちゃんの声も好きだったりします(歌はお世辞にも上手くはないのですが)。アイドルの頃の歌はまったく知りませんが林 哲司が関わってからのアルバムはホントいいですよ。続けての書き込みすみません。
林 哲司さんの作品が好きで、1979年頃から1985年位までは本当に
追っかけてました。
松本 伊代さんの『風のように』とか国実 百合さんの『サマー・イン・ブルー』
も林さんが絡んでいるのは知ってましたが、聴いたこと無いです。
ちょっと歌がどうかなというところもあって・・・(笑)
でも今は聴いてみたい気持ちがありますので、中古店で探しているのですが
なかなか思う通りには見つかりませんね。
もし、見つけたらまた記事書きますね。
またベストかとがっかりしてましたが今回は初CD音源化が
6曲もあり今からホントに楽しみです。
特に『Cupid』が早く聴きたいですね
伊藤銀次が曲を書き大村雅朗のアレンジ、そしてEVEのコーラス
B面トップを飾るこの曲はカッコいいの一言でした。
出来れば全ての音源のCD化を望んでおりますが
今回のベスト発売で少し期待して待ち続ける事とします(笑)。
新たなベスト盤がリリースされるのですね。
本当なら『Cupid』をCD化して欲しいというのが本音ですが、それでも未CD化の音源を聴けるのは嬉しいです。
『Cupid』は作家陣も豪華ですし、Dr.Strutとの共演ということで当時はよく聴いたアルバムです。
ベスト盤であろうが、おそらく私は購入してしまうと思います(笑)
今から楽しみです。
知っている曲は「真夜中のドア」と「ニートな午後3時」「ParadiseBeach」だけでした。昔テープで聴いて、実力のあるシンガーなんだろうということは感じていましたが、デッキが壊れ20年近く聴いていなかったと思います。
再び聴いたのは、ラジオで訃報が流れた時でした。
もっと早く良さに気付きたかったと、その時感じたのを覚えています。
歌のうまさには、あらためて惜しい人を亡くしたと感じます。
また曲の良さ、アレンジ、演奏のすばらしさにも納得ですね。
松原正樹のギターは確かにすばらしいですね、林哲司との2人は、これからもっと意識して聞いてみたいと思いました。
いつもすばらしい解説、ありがとうございます。
昨日から更に一日聴き続け、「真夜中のドア」を聴けば聴くほど、松原みきの息の深さや声の抜けなどもそうですが表現力のすばらしさを感じました。
曲の一番のラストの歌詞「大事にしていたー」の部分での声のかすれを聴き取った瞬間、「昔の恋人の訃報に触れた後で気付いた優しさ」のような切なさを感じました。
とにかく惜しい人を亡くしたんだと痛感しました。
やはり「真夜中のドア」は、不思議な魅力に溢れている曲ですよね。
本当にこの曲に出会って、J-POP(CITY POP)にのめり込むようになりました。
私にとってもとても大切な1曲です。
メロディー、アレンジ(演奏)、ヴォーカルの三位一体の素晴らしい楽曲だと思っています。
いつの日か「真夜中のドア」のリテイク・バージョンを聴いてみたいとは思っていたんですが、
その願いも叶わず残念です。
ところでトシユキさんもブログを始められたのですね!
勝手とは思いましたが、お気に入りにリンクさせて頂きました。
もしご迷惑なら仰って下さいね。