1986年にリリースされたアルバムです。『GOLD DIGGER』からニュー・ヨークのソリッドなサウンド志向になった角松だが、このアルバムでその傾倒ぶりをより深めた感じがします。今回のアルバムでは、自分の仲間的なミュージシャンと共に渡米し、現地の腕利きミュージシャンとの共演を果たしています。
参加しているミュージシャンは、ヨギ・ホートン、フィリップ・セス、ドック・パウエル、リチャード・ティー、バシリ・ジョンソン、ボブ・ミンツァー、バディ・ウィリアムス、ドン・グロルニック、アンソニー・ジャクソン、デヴィッド T.ウォーカー等の豪華メンバーです。
当時の角松のサウンドは、自分の好きなアーティストや曲に、いかに近づけるのかという部分に心血を注いでいた気がします。それは作品の中のあちこちにそういう色とか匂いがちりばめれていて、聴いていてニヤリとすることもしばしばです(笑)
オリジナリティーよりも、カッコ良いサウンドやスタイルを追い求めていた頃のエネルギッシュさを感じます。
01. Overture ~ Take Off Melody
02. Lucky Lady Feel So Good
03. Take It Away
04. August Rain ~It's Our Pure Hearts~
05. Pile Driver
06. 1975
07. Good-Bye Love
08. The Best Of Love
シンセのオーケストレーションで始まる01は、国内録音のナンバーで打ち込みとシンセで構成されたナンバー。飛行機の離陸時を思わせる爽快感溢れる曲です。
これぞ角松流ジャパニーズ・ファンクである02。当時、日本でここまでファンキーなナンバーを演っていたアーティストは少なかったですね。曲、アレンジともに素晴らしい作品で、このアルバムのハイライト曲だと思います。
夕暮れ時の高速道路を飛ばしながら聴いたら鳥肌モノの03。バディ・ウィリアムスと青木 智仁のリズム・コンビが素晴らしいナンバーです。この曲に至っては、詞は日本語ですがはっきり言って洋楽、極上のAORですね。名曲だと思います。
04は、アイラ・シーガルのギター・リフが印象的なミディアム・ナンバー。
工事現場のSEで始まる05。ヒップ・ホップ・ファンクなナンバーです。
06は、1975年当時に自分が聴いてきた音楽へのリスペクト・ソングといった感のある曲です。間奏で数々の日本人アーティストの名前が出てきます。
これまた角松お得意のハチロク・バラード曲07。ヨギ・ホートン、アンソニー・ジャクソン、リチャード・ティー、デヴッド T.ウォーカー、ボブ・ミンツァーの名演を楽しんで欲しい1曲。
いかにもリチャード・ティーらしいピアノ・プレイが聴ける08は、ダンサブルなナンバーでシングル・カットされた曲です。
全曲角松自身によるアレンジですが、憧れのミュージシャン達との共演なので頑張ったのでしょうね。ミュージシャンの個性を活かした素晴らしいアレンジを施しています。ボーカルもだいぶ上手くなってきていますね。かなり完成度の高いアルバムだと思います。
この年のレコード大賞優秀アルバム賞を受賞したアルバムです。
Single vol.8_初恋
Side A. 初恋
Side B. Snow Lady Fantasy
1985年にリリースされたシングルです。アルバムには収録されていませんが、12インチ・シングルとしてもリリースされました。マーカス・ミラーのベース、リチャード・ティーのピアノ、吉田 美奈子のコーラスをフィーチャーしたファンキーなナンバーです。両面ともに、このオリジナル・テイクはCD化されていません。
Single vol.9_THE BEST OF LOVE
Side A. The Best Of Love
Side B. You're Not My Girl (Powerful Remix)
アルバム収録とは、別バージョンです。このシングル・バージョンも両面共に未CD化です。
角松フリークだったんですね。私は活動凍結前のフリークです(笑)
解凍後の音楽については、クォリティーの高さを認めつつも今ひとつ
のめり込めないでいます。
2004年のクロスオーバー・ジャパンは生で観ましたよ。
高中さんを差し置いて、トリを飾っておりました。
ヴォーカリストでありながらギターの上手いアーティストと言うと、角松さんと
スタレビの根本 要さんの二人が思い浮かびます。
私が1番思い出深いアルバムがコレなんです。
当時、19歳で ドライブが楽しくてしょうがない時期に、
角松・杉オメ・J.I・杏里・山本達彦辺りをよく聴いてました。
今、思えばシッブい19歳ですよね・・・・・(汗)
このアルバムは、全ての曲がカッコイイという印象しかなく、
特に、Lucky Lady Feel So Good と Pile Driverはお気に入りで、
最後に、The Best Of Loveで〆るところが
起承転結が出来てるなぁと感じますね。
「Lucky Lady Feel So Good 」は確かに強烈なインパクトがありました。
達郎さん同様、日本でこんな格好良い音楽やっている奴がいるんだという、
ある種誇りみたいなものを感じました。(大袈裟ですかね?笑)