今回は本当に久しぶりに映像関係の話題です。
音楽以外にも映画が好きで映画館にも出かけますし、DVDをレンタルしてきて観ます。ただ、年齢を重ねるにつれて観なくなるのがアニメ作品ですね。劇場用のアニメ作品、例えばジブリ作品やディズニー作品等は今でも観ますが、TVアニメはもうほとんど観なくなりました。
そんな中、一際思い入れの強いTVアニメがあります。それが今回紹介する『めぞん一刻』です。
ある意味天才漫画家だと思っている高橋 留美子の作品で、もともとは1980年に創刊された「ビッグコミック・スプリッツ」に創刊号から1987年迄連載されました。
当時、大学生だった私は見事なまでに嵌ってしまったのでした(笑)
古びたアパート「一刻館」の若くして未亡人である美人の管理人・音無 響子と、アパートの住人である浪人生・五代 裕作とのラブ・コメディー。文章にすればこれだけの事ですが、そこは高橋 留美子。登場するサブ・キャラクターの面白さがこの漫画をより一層楽しいものにしています。
ネーミングも凝っていて、苗字に全て数字が使われています。
アパートの住人では、管理人・音無 響子はある意味では「0」という意味でしょうし、旧姓が「千草」です。
一号室・一之瀬 花江、二号室・二階堂 望(TVアニメ・シリーズには登場せず)、四号室・四谷(名は色々あるが結局不詳)、五号室・五代 裕作、六号室・六本木 朱美といった具合。
更に、三鷹 俊、七尾 こずえ、八神 いぶき、九条 明日菜という個性的なキャラクターが登場してドタバタ劇を繰り広げます。
とにかくキャラクターの設定が見事です。
高橋 留美子の書くキャラクターは、個性的でありながら基本的には善人が多いのが特徴ですね。
キャラクターそれぞれに重要な役割を持たせているところも凄いなと思います。
そして、高橋 留美子の書く漫画には珍しく、時間が経過がしっかり書かれている事でしょう。
つまり、登場人物が歳を取っていくのです。五代が浪人から大学入学し、卒業、就職といった具合に時間が経過していきます。その辺りも人物描写の上で重要なファクターになっているのです。
TVアニメがスタートしたのが1986年の3月で、1988年の3月迄の2年間全96話放送されました。原作とは多少違うところもありましたが、台詞などは原作に忠実です。
ともあれ動いて喋る音無 響子が見れた訳です(笑) 島本 須美の吹き替えが、実に似合っていました。
しかし、良い声ですね、島本 須美は。
実は、リアル・タイムではこのTVアニメを見ていません。後にレンタルDVDを借りて見て、嵌ったのです。
その面白さに結局DVD全24巻揃えてしまいましたが・・・(笑)
個人的には、漫画(アニメ)史上に残る名作だと思っています。
素直に笑って、素直に泣ける、そんな作品です。
特に終盤、五代が音無 響子にプロポーズするくだりは、まさに名シーンです。何回見ても泣けてきます。
この作品を知らない人は、漫画でもアニメでもどちらでも結構です。ぜひ読んで(見て)みて下さい。
自信を持ってお薦めできる素晴らしい作品です。
斉藤 由貴が歌うテーマ・ソング「悲しみよこんにちは」(作詞:森 雪之丞、作曲:玉置 浩二、編曲:武部 聡志)も良い曲でしたね。この曲の入ってるCDをBOOK OFFで探してみようかな。
だいちゃんには、いつもおせわになっているchikazoです。
ご来訪、感謝です。ありがとうございました。
だいちゃんや kaz-shinさんの知識には足元にもおよびませんが、’80sをなつかしがるのでは負けないつもりです。(笑)
先ほどリンクさせていただきましたが、支障ありませんか?
これからも、よろしくお願いいたします。
ありがとう、 kaz-shinさん。 感謝!
TBとコメントありがとうございます。
いつも楽しくブログ拝見してました。オフでの発掘も楽しみです。
リンクの件、ありがとうございます。
こちらもリンクさせて下さい。
よろしくお願いしますね。
DVDも見てみたいのですが、原作を読んだ事がなかったので読みました。
良かったです。響子さんって結構頑固で怒ると怖くて…。でもいじらしいですよね。
みんな幸せになって良かったです。
私の場合、コミックで連載されていたのをリアル・タイムで読んでました。
逆にTVシリーズは見てなかったんですね。
レンタル店でDVDを借りて見てはまってしまい、結局揃えてしまいました(笑)
響子さんの声が島本須美さんだったのも魅力でした。
(列車の遮断機の映像や音、風に揺れる木々や木の葉の映像などが効果的にこの作品では使われてました。)だからアニメで入った私は原作やアニメの初期のドタバタ感の強い作風に最初違和感があったものです。高橋さんは「うる星」でもそうでしたがアニメ化に際して(作品の質、スタッフなどにおいて)非常に恵まれていた人だと思いますよ。
全部DVD持っていらっしゃるとの事、もし気が向いた時にでも27話「消えた惣一郎!? 思い出は焼鳥の香り」の話を見直してみてください。前期の原作に沿ったドタバタ感からアニメ版独自の叙情的な表現に変わった事がこの話で一番良く出ていると思います。もちろん、私もご多分にもれず最終回近辺は泣く口なのですが、こういう何気ないエピソードにおいてただ単に漫画をアニメにトレースしただけではない、アニメと言う(それは実写映画と同じ)映像表現である事を自覚し、それを使って独自の表現を獲得した事がこのアニメが原作に劣らないものになれたんだなぁと思います。しかしこの頃の高橋さんは凄かった…今もヒットメーカーですがこの人も多くの先人達と同じく自己模倣に陥っていってしまっている近年は大変残念に思ってます。
若いですか?(笑)
ありがとうございます。何より嬉しいお言葉です。
「めぞん一刻」は原作はリアル・タイムでした。アニメ版はリアル・タイムでは
見てはいませんでしたが、後になって嵌りました。
仰るように原作とは違う部分も多いのですが、それが作品を良くしたというのは同感です。
例えば二階堂を登場させなかったのも、彼の登場する話はドタバタが多かったですから
あのアニメ版には合わなかったと思いますしね。
27話は週末にでも確認してみます。あの話で印象的なシーンは、坂の上の
五代と惣一郎(犬)が逆光になって、管理人さんが五代を一瞬惣一郎(亡き夫)と見間違うところでした。
それにしても哲学者になりたい猫さんも本当に興味の幅が広いですね。
それぞれに造詣も深いですし、分析も鋭いですしね。
ブログを始められたら如何ですか?(笑)