ベーシスト、アレンジャーとして活躍している有賀 啓雄の1992年にリリースした2ndアルバムです。
実は彼の音楽に関しては、最近興味を持って聴きだしたアーティストの一人です。以前紹介したコンピレーション・アルバム『CITY POP - BMG FUNHOUSE edition』の彼の曲が取り上げられていて、聴いてみたいと思っていました。たまたまBOOK OFFで250円で購入できたのが、このアルバムだった訳です。
1988年に山下 達郎のバック・アップを受けてデビューしたようなので、1stアルバム『Sherbet』も聴いてみたいのですが、まだ見つけられないでいます。
有賀 啓雄のイメージはずばり「雨」ですね。アルバム・タイトルもそうですが、雨を歌った曲が多いです。収録曲10曲中5曲が雨に絡んだ歌で、他にも雪の歌が1曲あります。
これから梅雨の季節にお似合いの1枚だと思えたので、紹介してみました。
歌は決して上手くはないのですが、ロマンティックな雰囲気があります。彼の歌う「雨」には、じめじめとしたうっとおしさが無く、ある種の爽やかさを感じます。
『umbrella』
01. RAIN DOLPHIN
02. 僕の知らない雨が降る
03. 瞳の中のヨットレース
04. 銀の波・・・君の記憶
05. うつむいたナビゲーター
06. スタジアムのアンジェリーケ
07. たいくつ
08. MAY
09. 雪 ~逢いたい気持ち~
10. 37度8分
雨の中にいるというより、まるで海の中を漂っているような不思議な気持ちになる01。
雨の歌でありながら、清々しささえ感じるポップなナンバー02。雨の中をこの曲を聴きながら歩けば、憂鬱さが晴れそうな曲ですよ。
夏の終わりを惜しむような、どことなく切ないポップ・ソング03。木戸 泰弘、比山 貴咏史のコーラス、佐橋 佳幸のギターが雰囲気出してます。
失った恋を嘆いたバラード調の04。
タイトル通りのドライブ・ミュージック05。初期の村田 和人を連想させるサウンドですね。
雨の情景が上手く表現されているアレンジが見事な06。良い曲です。
パーカッションとギター、フリューゲルだけというシンプルな演奏の07。
都会の夜を歌った08。軽快なポップ・ナンバーでドライブ向きな曲です。
しっとりとしたバラード曲の09と10。
有賀 啓雄が全曲の作詞・作曲・アレンジしていますが、良い曲を書きますし、アレンジも色彩感があって聴きやすくてなかなか良いです。
根本的に雨が嫌いな私ですが、このアルバムを聴きながら雨の中を歩くのも良いかなと思えました。
今の季節から初夏7月位までの間にぴったりなアルバムだと思います。
雨の苦手な方は如何でしょう?(笑)