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NOVO_novo complete ◇ 2006年 06月 28日
NOVO_novo complete_e0081370_21475419.jpg 

海外で活躍する日本人アーティストの中で、私が大好きなアーティストにYUTAKA(横倉 裕)がいます。YUTAKAは、デイヴ・グルーシンとラリー・ローゼンが立ち上げたレーベル・GRPに日本人として初めて契約したアーティストです。以前、ここでも彼の初リーダー・アルバム『LOVE LIGHT』(1978年/アルファ・レコード)を紹介しました。
セルジオ・メンデスの音楽に出会いにより音楽を始めたという横倉 裕は、ブラジル音楽のポップ性、エモーショナルな部分に惹かれたと言います。まさにポップの原点がブラジル音楽なのではないかとも語っています。
今回紹介するNOVOというグループは、横倉 裕のそんなブラジル音楽との関わりや、原点を垣間見ることの出来る貴重なアルバムです。

NOVOは、横倉 裕が大学生時代に組んだグループで1973年にシングル「愛を育てる」、「白い森」をリリースしています。当時、日本でもセルジオ・メンデスの人気は高かったものの、日本人による本格的なブラジリアン・ミュージックは受け入れられなかったらしく、セールス的に振るわず結局レコーディングを終えていたアルバムも発売中止になったらしいです。
2003年に未発表のアルバム用楽曲、既に発表されたシングル曲を含めたNOVOの音源がリリースされました。それがこの『novo complete』です。

アルバムを聴いてまず驚かされたのが、33~34年前にこれだけ本格的なブラジリアン・グルーヴを演っていたグループがいた事です。メロディー、演奏とものクオリティが非常に高いです。中心人物だった横倉の作曲・アレンジのセンスが当時から光っていたことが窺えます。
日本人グループによる極上のブラジリアン・グルーヴを堪能できる1枚です。

『novo complete / NOVO』
01. 白い森
02. SAMBA DO COMEGO
03. 幸福のノクターン
04. この星の上で
05. 風のささやき
06. 翔ける愛の翼
07. 愛を育てる
08. やさしい朝
09. You Are The Sea
10. 悲しみのはてに
11. 窓に明りがともる時
12. 白い森 - album version -

シングル・リリースされた01は、横倉 裕作曲・編曲によるナンバーで、藤川 あおいと横倉のボーカルが心地良いポップな1曲です。
テンポの速いサンバのリズムに、スキャットのみという02も横倉の作品。スリリングな演奏が聴き所です。
カーリー・サイモンのカヴァー曲03。オリジナル・メンバーだったダイアン・シルバーソンのヴォーカルと横倉のローズのプレイが光ります。
原題「THE WINDMILLS OF YOUR MIND」として有名な05。聴けば知っている人も多いだろうと思います。ここでの横倉のアレンジとグループの演奏技術の高さには驚かされます。とても日本人のものとは思えないグルーヴが素晴らしいです。
デビュー・シングル曲07は、山上 路夫作詞・村井 邦彦作曲。プロの作家らしいキャッチーなメロディーです。当時の事を考えれば、シングル向きなのは頷けるそんな1曲。
横倉の弾くギターが味わい深いバラード曲08やボサノヴァ曲09(カヴァー曲)。
フォーク・グループ、赤い鳥のカヴァー曲11。そこにはフォークっぽさはありません。ブラジリアン・テイストたっぷりのデュエット・ソングで、横倉のブラス・アレンジも面白い1曲です。

ブラジリアン・テイストが好きな人やYUTAKAのアルバムを聴いていた人には、強力にお薦めしたい1枚です。特にブラジル音楽に興味のない人でも、この心地良いサウンドは受け入れてもらえると思います。日曜日のブランチのBGMとしても最適なのではないでしょうか。
この気持ち良さは癖になりますよ(笑)
by kaz-shin | 2006-06-28 23:24 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(2) | |
Commented by ymoymo at 2007-10-01 02:01 x
小西康陽が絶賛してたので聞いてみましたが、ブラジルもの初体験でしたがめっちゃきもちよかったです。長いつきあいになりそうです。この頃の音楽は歌謡曲とかふくめて前向きで元気になりますね。マニアしかしらないなんてなんてもったいないんだろうかとおもいます。宣伝がなさすぎますね。
Commented by kaz-shin at 2007-10-02 00:50
ymoymoさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私が横倉さんと出会ったのは、アルバム『LOVE LIGHT』でしたから、当然この頃の
活動は全く知りませんでした。
『LOVE LIGHT』以降は、ブラジル音楽をベースにしながらも独自な音楽を聴かせてくれますが、
この頃はストレートなブラジリアン・スタイルが本当に心地良く、よく出来たアルバムだと思います。
こういうアルバムが復刻されるのは嬉しいですよね。
ただ、横倉さんは知る人ぞ知るといった存在ですから、どうしてもマニアな人中心に聴かれているんでしょう。
多くの人に、この心地良さを感じて欲しいですね。
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