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アン・ルイス_Cheek Ⅲ ◇ 2006年 10月 28日
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1980年に、全編オールディーズのカヴァー・アルバム『Cheek』をリリース。その後、シリーズ化されたアン・ルイスのカヴァー・アルバム企画が『Cheek』シリーズです。
『Cheek』(1980年)は、「Linda」や「One Sided Love」といった竹内 まりや作品や、Spector作品「You Baby」、The Shangri-Las「Leader Of The Pack」等の60年代ポップスをカヴァーしたものでした。
『Cheek Ⅱ』(1982年)では、大瀧 詠一の名曲「夢で逢えたら」の英語ヴァージョンに、大瀧が「夢で逢えたら」と全く同じコード進行で書いたと言われる「Dream Boy」が収録されており、ナイアガラ好きな人の注目を浴びました。

今回紹介する『Cheek Ⅲ』は、1984年にリリースされ、カーペンターズのトリビュート・アルバムとなっています。それまでは幅広い楽曲を取り上げていたのですが、オリジナル曲1曲と他アーティスト・カヴァー曲1曲以外は、全てカーペンターズが歌った曲のカヴァーで占められています。
おそらくアン・ルイスがカーペンターズが好きだったという事や、1983年にカレン・カーペンターが亡くなったので追悼の意味もあったのでしょうね。
どの曲も決してコピーでは無く、それでいてオリジナルのイメージを壊さないアレンジ。そして何より、アン・ルイスが非常に丁寧に心を込めて歌っているのが伝わってくる好盤です。カレンもアンも低音域の声の良さが特徴ですから、聴いていても不自然ではなく気持ち良く聴けます。

アレンジを担当しているのが、日本を代表するピアニスト・羽田 健太郎。そして、素晴らしいコーラスのアレンジを担当しているのが、安部 恭弘。何とも豪華ですね。
特に安部 恭弘のコーラス・アレンジは見事の一言です。アルバムで美しいコーラスを聴かせてくれるのは安部 恭弘、竹内 まりやとアン自身の3人です。このアルバムの聴き所の一つと言って間違いありません。

『アン・ルイス / Cheek Ⅲ』
01. Karen (Prologue)
02. Goodbye To Love
03. A Song For You
04. I Won't Last a Day Without You
05. Baby It's You
06. Rainy Days And Mondays
07. Desperado
08. For All We Know
09. Together We're Falling Apart
10. We've Only Just Begun
11. Superstar
12. Karen

01と12は同じ曲で、アン・ルイスの作詞・曲のナンバーです。カーペンターズの曲名を上手く盛り込んだバラード曲です。
名曲02。イントロ無しの歌い出すところや、ディストーションの効いたギター・ソロ等オリジナルのイメージを大切にしています。そしてコーラスの美しさが印象的です。
レオン・ラッセルの書いた名曲03。この曲もカーペンターズのヴァージョンが1番印象に残っている人が多いでしょうね。
これまた名曲中の名曲04。ポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスのコンビによる作品ですが、カーペンターズとしてだけでなくPOPS史上に残る名曲かも知れません。
渋い選曲に驚いた05。安部 恭弘のコーラスが素晴らしいです。
またもポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスのコンビによる名作06。本当に良い曲を書くコンビですね。八木 のぶおのハーモニカが目立たない渋いプレーなんですが、この曲には欠かせないでしょう。
イーグルスの名曲07。一体この曲は、どれほどのアーティストにカヴァーされたんでしょうか?
07も渋い選曲ですね。この曲でのコーラスは、おそらく本家のコーラスと聴き比べても遜色の無い仕上がりになっています。
この08だけが、カーペンターズ以外のカヴァー曲になります。イギリスのシンガー・ソングライター、Gary Bensonが1983年にリリースしたアルバムに収録されていた曲のようです。
09も名曲ですよね。この曲もポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスのコンビによる作品。安部 恭弘のコーラスが前面に出ていて、安部ファンも注目の1曲と言えるでしょう。
10もお馴染みのナンバーですね。美しいストリングスとホーン・セクションが耳に残ります。

カーペンターズの多くの名曲というのは、メロディーの良さはもちろんの事、カレンの美しい歌声に起因するところが大きいですよね。だから、本当はカーペンターズを聴けば1番良いのですが、たまにこういうトリビュート・アルバムを聴くと改めてカーペンターズの良さ、メロディーの素晴らしさを感じる事が出来て良いものです。
アン・ルイスのアルバムの中でもお気に入りの1枚です。
by kaz-shin | 2006-10-28 11:06 | Compilation / Cover | Comments(10) | |
Commented by saya at 2006-10-28 15:31 x
はじめまして。
ほとんどカーペンターズの曲で構成されているんですね。
"Baby It's You"は、あのシレルズのカバーですか?「シャララランラーラ♪」っていうイントロがいいですよね。
「スーパースター」は私も好きです。きれいな曲ですよね。
Commented by kaz-shin at 2006-10-28 16:06
sayaさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
いつも240_8さんのところでお名前は拝見しておりました。

「Baby It's You」は、仰る通りシレルズのカヴァーです。
カーペンターズもアルバム『Close To You』でカヴァーしてました。
他にもビートルズのカヴァーも有名ですね。
バート・バカラックの絡んだ作品は、本当に良いものが多いです。
Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2006-10-28 17:43 x
当時彼女はラジオで、
「どうしてclose to youはやらなかったのですか?」
と言うリスナーの葉書に、
少し可愛い過ぎる、と、慎重に言葉を選んで答えてました。
英語圏のヒトの反応とも、ロック世代の反応とも言えそうです。
ぼくはアンのclose to you聴きたかったな、単純に。
Commented by 240_8 at 2006-10-28 22:35
こんばんは!
カーペンターズつながりのTB有難うございます。
アンルイスがカバーしていたとは意外でした。アンルイスというとロックオンリーといったイメージだったのですが、意外とポップス好きなんですね。
カーペンターズって、意外とコーラスがハイレベルなので、それを安部氏がどう料理したのか気になりますね。
Commented by kaz-shin at 2006-10-28 23:06
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
興味深いエピソードを紹介して下さって、ありがとうございます。
「少し可愛い過ぎる」というコメントは頷けますね。でも似合わない事は
無いと思うのですが・・・(笑)
このアルバムの選曲は絶妙だと思います。マニアックになり過ぎずに
抑える所はキチッと抑えていますね。相当カーペンターズが好きだった
のかも知れませんね。
私もアンの「Close to you」は聴いてみたいです。
Commented by kaz-shin at 2006-10-28 23:25
240_8さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
歌謡ロック路線のイメージが強いアン・ルイスですが、この『Cheek』
シリーズは凄くポップ路線です。
このアルバムで凄いのは、安部 恭弘さんのコーラス・アレンジですね。
かなり研究したんだと思いますが、オリジナルと聴き比べても遜色無い
仕上がりですよ。まして竹内 まりやとアンとの3人のコーラスですが
かなり時間をかけて録音しているのが伺えます。
かなり本気で作ってるカーペンターズのカヴァーですから、機会が
あったら聴いてみて下さい。
Commented by Jun at 2006-10-29 23:17 x
こんばんは。いつも楽しく拝見しています。このアルバムの事は私も以前ブロクで書きましたが、すごく詳しく書いて下さっていて勉強になりました。さすがですね!安部さんのコーラスの事をとりあげて下さって嬉しい限りです。このアルバムはすごく大好きなアルバムです。
Commented by kaz-shin at 2006-10-30 01:10
Junさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
安部さんが好きなJunさんなら聴いていると思ってました。
アン・ルイスの歌はもちろん素敵なんですが、私が耳を奪われたのは
コーラスでした。安部さんのアレンジもコーラスも見事の一言ですね。
Commented by Sken at 2006-11-04 21:01 x
こんにちは。
私、これはLPもCDも持っております。シリーズの他のものは
聴いてませんが、これはほんとに好きです。
一時期、英会話を習ってたことがあるんですが、そこのアメリカ人
女性教師にこれのテープをあげたら、とても驚いて、喜んでいました。
Commented by kaz-shin at 2006-11-05 00:16
Skenさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
Skenさんも好きだったんですね、このアルバム。
セールス的には今ひとつだったかも知れませんが、本当に良いアルバムですよね。
英会話の先生が驚かれたのは、きっとアレンジの良さやアン・ルイスの上手さだったのですかね?
どういう感想を持ったか興味津々です(笑)
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