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吉田 美奈子_LIGHT'N UP ◇ 2007年 02月 25日
吉田 美奈子_LIGHT\'N UP_e0081370_20513133.jpg 

今回紹介するのは、吉田 美奈子が1982年にリリースした名盤『LIGHT'N UP』です。
吉田 美奈子の数多いアルバムの中で、アルファ・レーベル時代の『LET'S DO IT (愛は思うまま)』、『MONOCHROME』、『MONSTERS IN TOWN』、『LIGHT'N UP』という4枚のオリジナル・アルバムが大好きなんですが、そんな中で1枚を選べと言われたら迷わずに『LIGHT'N UP』を選びます。
このアルバムは本当によく聴きましたね。もちろん今でもよく聴きますが・・・。

RCA時代は様々なスタジオ・ミュージシャンをバックにレコーディングを行ってきましたが、アルファに移籍後の『MONOCHROME』からメンバーを固定してレコーディングを行っています。これがまさに大当たり・・・。
1番FUNKYな音楽を作っていたこの時期のサウンドに見事に嵌った感じでしたね。
そのメンバーとは、渡嘉敷 祐一(ds)、岡沢 章(b)、松木 恒秀(g)、土方 隆行(g)、清水 靖晃(sax)という、"プレイヤーズ"と"マライヤ"という名フュージョン・バンドが合体したような顔ぶれに加え、佐藤 博(key)と富樫 春生(key)が参加。
そして、ホーン・セクションにはランディ・ブレッカー(tp)、ジョン・ファディス(tp)、デヴィッド・サンボーン(alto sax)、マイケル・ブレッカー(tenor sax)、ロニー・キューバー(baritone sax)等という豪華なメンバーをゲストに迎えています。
個性が強いメンバーだけに、息が合った時のアンサンブルの凄さは格別です。最初にこのアルバムを聴いた時、演奏の凄さと美奈子のヴォーカルの凄さに鳥肌が立ちっぱなしでした(笑)

『吉田 美奈子 / LIGHT'N UP』
01. LIGHT'N UP
02. 頬に夜の灯
03. LOVE SHOWER
04. 風
05. MORNING PRAYER
06. 斜陽 (REFLECTION)
07. 時の向こう
08. ALCOHOLLER

いきなり鳥肌モノの格好良さがたまらない01は、コンテンポラリーな都会的なサウンドとグルーヴ感が素晴らしいですね。松木、土方のギター・コンビ、渡嘉敷のタイトなドラミング、そしてサンボーンの熱いブロウが特に印象的な極上のダンス・チューン。

01で高揚した気持をクール・ダウンさせるかのような、ミディアム・メロウ・ナンバー02。これは名曲中の名曲ですね。私はこの曲を11月下旬以降、街並がクリスマス・イルミネーションに飾られる頃になると必ず聴きたくなります。私の中ではクリスマス・ソングのひとつになっている曲なんですね。ここでもサンボーンのアルト・サックスのソロが炸裂します。分厚い美奈子のコーラスも圧巻です。

一旦クール・ダウンしたのも束の間、またノリの良いナンバー03で気分を盛り上げます。リズム・アレンジが軽快で気持良いです。松木、土方というタイプが違うギタリストながら相性は抜群です。吉田 美奈子の多重コーラスでないと成立しない曲と言えますね。ホーン&ストリングスのアレンジは山下 達郎です。

スロー・バラード曲04は、美奈子の声との相性の良い歌えるベーシスト・岡沢 章とのデュエット・ナンバーです。切ない歌詞と都会的なサウンドに酔いしれる1曲。イントロの渋いサックス・ソロは、今は亡きマイケル・ブレッカーによるものです。

ゴスペル調の05。佐藤 博らしいピアノによるイントロが印象的です。この曲では、美奈子自身もピアノをプレイしており、ピアノ2本による演奏は見事です。ゴスペル調と書きましたが、美奈子のヴォーカルとコーラスを聴いていると、これはもうれっきとしたゴスペル・ソングだという気がします。

ゆったりとしたグルーヴの06。この手のディスコ・ビート系を叩かせたら、渡嘉敷 祐一は日本一だと思いますね。ここでもマイケル・ブレッカーのソロが熱いです。レオン・ペンダーヴィスのホーン・アレンジが光る1曲。山下 達郎がコーラスで参加してます。

しっとりと歌い上げるバラード曲07。何とも都会の夜を連想させるサウンドです。佐藤 博のピアノ、富樫 春生のオルガン、そして松木 恒秀のブルージーなギターがこの曲の主役と言えますね。美奈子の歌には、その上手さに厭きれるばかり・・・。

最後に思いきりFUNKYに攻めてくる08。岡沢 章のベースに圧倒され、清水 靖晃のホーン・アレンジによる日本のホーン・セクションも大活躍です。日本の女性アーティストで、ここまでFUNKYな曲を書いて、歌えるのは美奈子だけでしょうね。凄いですね、この曲は。

当たり前の話ですが、捨て曲なんて皆無です。01から04にかけての流れは特に素晴らしく、聴く者を圧倒しますね。兎に角凄く良いアルバムです。
吉田 保のミックスも言う事無しですし、まさに完璧と言いたくなるほどの仕上がりです。
私が本当に自信を持ってお薦め出来る1枚です。入手可能なうちに購入しておく事を強くお薦めします(笑)
by kaz-shin | 2007-02-25 00:03 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(18) | |
Commented by Musicman at 2007-02-25 00:50 x
参加ミュージシャンもさることながら、彼女が一声発するだけで唯一無二の世界観を演出してくれますね。
日本で最も偉大なソウル・シンガーと呼んでも過言ではないでしょう。
近年の作品はあまり評価されないみたいですけど、個人的には結構好きな作品があったりします。
(『Beauty』とか・・・)
Commented by しげぞう at 2007-02-25 09:22 x
おはようございます
僕の場合、吉田美奈子を聴き出したのは遅くて(DARK CRYSTALから)
80年代半ばくらいまでの作品はいまだしっかり聴いていないのデス
名盤との誉れの高い本作品を中心として
遡って聴いていこうと思っているところです
kaz-shinさんのレビュー、参考にさせてもらいます
Commented by ギター小僧 at 2007-02-25 19:41 x
こんばんわ
02が「クリスマス・ソングのひとつになっている曲」というのは
僕にとっても全く同じで、のちにこの「MYクリスマス・ソング」に岩崎宏美の「Beleivin'」が加わります。
この時代の音源はかなり好きで、ちょっとまえに「Aja」でコメントしておられた方と同様、アナログ、CD(プラケース)、紙ジャケCDとそろえてしまいました。
やはり「生の」演奏のこの時代が一番好きですが、「DARK CRYSTAL」以降もなぜか聴けてしまいます。ドラムとベースが異様に前に出るあの特異なミックスのせいもあるのでしょうか。
(「吉田箱」の別ミックスも聴いてみたいです)
逆に達郎は1人でやりだしてからは聴けなくなりました。
類まれな音楽的才能でもそれを支えるミュージシャンの個性はやはり必要不可欠だと感じます。

まだなんとか入手可能みたいですね。
まさかブックオフではみかけないですよね?


Commented by kaz-shin at 2007-02-25 23:07
Musicmanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>彼女が一声発するだけで唯一無二の世界観を演出してくれますね。
仰る通りですね。歌うというよりも美奈子さんの声そのものが凄いですね。
私も大好きなアルバム『EXTREAME BEAUTY』の帯のコピーが頭から離れません。
「ことばを越えた声がある。歓びを知らせる音がある。」
このコピーに集約されているような気がしますね。
Commented by kaz-shin at 2007-02-25 23:11
しげぞうさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ぜひ、この時代の美奈子さんのアルバムは聴いて下さい。
もちろん好みはあると思いますが、美奈子さんが1番FUNKYなサウンド作りを
していた頃で、とにかく演奏と歌の迫力は尋常では無いですよ。
Commented by kaz-shin at 2007-02-25 23:19
ギター小僧さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
02は、何故か冬の澄んだ夜空の星を見ながら聴きたい曲なんです。
冬の間、会社帰りによく聴きますね。やはりギター小僧さんもクリスマスの
雰囲気を感じますか?どうしてなんですかね・・・不思議です。
岩崎 宏美さんの『SHOWER OF LOVE』でも、美奈子さんのプロデュース曲は
郡を抜いてますね。
日本では本当に貴重な女性ソング・ライター、エモーショナルな歌声が
素晴らしいシンガーですね。
Commented by まるいチーズ at 2007-02-26 00:04 x
こんばんは、またおじゃまいたします(苦笑)
またしても同感なのですが(しつこいですか?笑)、アルファ時代の物は本当にいいですね、特にこのアルバムと「愛は思うまま」が好きなんですが、私もこのアルバムは「冬」をイメージします、01~02のせいでしょうか?先ほど久しぶりに聞きました(笑)、うん、古くないですね、すごくお洒落です。
Commented by kaz-shin at 2007-02-26 01:03
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
やはりアルファ時代が好きですか!そうなんですよね。
何故かこの時代の美奈子さんの作品には惹かれます。
毎年12月頃から3月位まで、よく聴くアルバムの1枚です。
Commented by ucchi at 2007-02-26 17:37 x
ボクも美奈子姐さんはアルファ時代がスキですね(^^)
でもどれかって言ったら『Monsters In Town』かなあ...
「Town」を聴いた時のショックが大きかったせいかもしれないけど...
しかしドチラも1曲目から2曲目への流れが素晴らしいっすよね
Commented by kaz-shin at 2007-02-27 00:43
ucchiさん、コメントありがとうございます。
仰るようにインパクトの強さでは、『Monster In Town』ですね。
このアルバムからですよね、ファンクの女王なんて呼ばれるようになったのは・・・。
「タウン」や「モンスター・ストンプ」といったFUNK系、「ラヴィン・ユー」や
「ブラック・アイ・レイディー」といったバラード系、特にバラード系はこの
アルバムより良い出来かも知れませんね。
久しぶりに聴きたくなってきました(笑)
Commented by david pink at 2007-03-04 00:55 x
待ってました!。ありがとございます!
つくづく思うのですが、こういう作品を聴くと、いや~音楽は素晴らしい!(笑)
酷い音楽もこの世には多いですが、この作品は、本当に希少で感動もんですね。
このメンバーで、小さいライブハウスで、この曲順で、生演奏を聴いてみたいです。演ってくれないかな~
達郎さんに関するコメントも前に出ていましたが、私もその様な感じを持っています。
打ち込み音楽の計算されたシャープさも好きなのですが、やはり、
すごいメンバーの生演奏の情報量は凄いし、それらのコラボによって、
更なる高次元な秩序が構築されて行く様な・・・・・・
老けたのですかね~、この時代の音楽が日本の音楽の黄金時代で、
その後はどんどん、質が下がっていっている様な気がしているのですが・・・・
Commented by kaz-shin at 2007-03-04 09:09
david pinkさん、コメントありがとうございます。
やっとリクエストにお応えできました(笑)
打ち込みによるサウンドを否定するつもりは無いのですが、やはり多くの
アーティストやアレンジャーの希望通りの演奏する為に、日夜感性を磨い
ているミュージシャンによる演奏がやはり1番だと思っています。
そんなミュージシャン達が集まって作り出される音達に魅了され続けてますね。
私の個人的な思いで言うと、私にとっての音楽の黄金時代は1975年~
1985年の10年間ですね。この頃は邦楽・洋楽問わず、毎回何か新しい
感動があったような気がします。
確かに老けたのかも知れませんね~(笑)
Commented by LOVE☆YUYA at 2007-03-04 16:52 x
自分はこのアルバムと「愛は思うまま」が好きです♪

ってかこの頃の美奈子さんいいですよね〜

角松がかなり影響受けてるの分かるし(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-03-04 21:39
LOVE☆YUYAさん、コメントありがとうございます。
美奈子さんの作品にはいつもパワーを感じますが、アルファ時代の作品
は特にFUNKYで私も好きな作品が1番多い時代です。
この頃の作品はいつ聴いても飽きませんね。
Commented by FLAT4 at 2007-03-13 17:55 x
はじめまして。ときどきお邪魔しています。
私も 『LIGHT'N UP』 は物凄く好きで、四半世紀もこの気持ちが持続してしまうというのは、やはり曲の持つパワーが強力なのでしょう。
やっぱり名盤!皆さんの支持率も抜群ですしね。ひとつひとつのプレイにプロフェッショナルの匂いがするのも堪りません。

あと、こちらの怒涛のエントリーラッシュには驚かされます。しかも端から端までガッチリ書いていらっしゃる・・・ 今後も楽しみにしています。
Commented by kaz-shin at 2007-03-14 03:14
FLAT4さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
このアルバムは本当に時代に関係無く、いつ聴いてもその素晴らしさに
感動してしまうアルバムです。凄いパワーを持ったアルバムですね。
吉田さんの書いた曲、ヴォーカルのパワーも凄いですが、支えている
ミュージシャンの卓越した技術にいつも鳥肌立ててます(笑)

内容は薄いですが、1枚でも多く好きなアルバムを紹介したいと思っています。
また暇な時間があったら覗いてやって下さい。
これからもよろしくお願い致します。
Commented by アンクル・トム at 2009-02-02 00:09 x
吉田美奈子さんの声も名前も歌も知ってましたが
今回初めて彼女のアルバムを聴きました。
『In Motion』なのですが パワフルなボーカルが凄い!の一言。
バックの演奏も素晴らしいですね 。
この頃の彼女の他のアルバムも聴いてみたいので
買い集めようかと思ってます。
案外今この歳で聴いたのが良かったのかも(笑)です。
Commented by kaz-shin at 2009-02-02 01:21
アンクル・トムさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
『In Motion』はライブ盤ですから、演奏や歌に迫力を感じますよね。
アルファ・レーベル時代が1番FUNKYな感じでした。好みはあると思いますが、アルファ・レーベル時代の音源から聴くのも良いかも知れませんよ。
この『LIGHT'N UP』は、超お薦めの1枚です。ぜひ聴いてみて下さい。
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