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南 佳孝_MONTAGE ◇ 2007年 03月 20日
南 佳孝_MONTAGE_e0081370_22512263.jpg 

今回紹介するのは、日本におけるAORの代表的なアーティストとも言える南 佳孝が、1980年にリリースした通算5作目のアルバム『MONTAGE』です。このアルバムは、南 佳孝の数多いアルバムの中でも最もタイトなアレンジと尖がったサウンドの作品ではないでしょうか。
前作『SPEAK LOW』までのリゾート志向の強いアルバムでしたが、新境地を開拓を狙ったのとも思えるアルバムに仕上がっています。そんな斬新なサウンドの仕掛け人は、当時一生を風靡していたYMO一派の坂本 龍一と大村 憲司の二人。テクノ・ポップとまではいきませんが、YMO的なエッセンスを加えたといった趣きのサウンドが特徴ですね。
しかし、どんな演奏スタイルでも南 佳孝らしいヴォーカル・スタイルは変わらず、余裕さえ感じさせるその歌声はさすがですね。彼が歌えば、そこに広がるのは南 佳孝の世界・・・。

『南 佳孝 / MONTAGE』
01. 憧れのラジオ・ガール
02. コンポジション・1
03. 夜の翼
04. カウボーイ・ブーツとハイヒール
05. 月に向かって
06. Midnight Love Call
07. クレッセント・ナイト
08. デジタル・ツイスト
09. 風にさらわれて
10. 回転扉

深夜ラジオから聞えてくるDJに思いを寄せた01。坂本 龍一のヴォコーダーが印象的なポップ・チューンです。キャッチーなメロディーとYMO風サウンドがよくマッチした曲ですね。

シンセと生楽器の使い分けが見事な02。南 佳孝らしいミディアム・ナンバーです。佳孝の弾くウクレレ、坂本 龍一のピアノのプレイが光ります。

坂本 龍一のアレンジしたストリングスの美しさが際立つタンゴ調の03。夜間飛行の最中に聴いたら最高に気持が良いかも知れませんね(笑)

大村 憲司のアレンジ曲04。松本 隆らしい詞の世界が広がる1曲で、南 佳孝ならではの軽快なメロディーが印象に残ります。なんとも高橋 ユキヒロ(幸宏)らしいドラミングです。

大村 憲司のアレンジの光るミディアム・バラード05。後藤 次利の重たいベースがたまらなく好きです。学生時代、海へ出かける時には必ず聴いていた1曲です。間奏の大村 憲司のソロが良いですよ。

石川 セリへの提供曲のセルフ・カヴァー06。名曲ですね。この曲での大村 憲司のアレンジも見事です。南 佳孝の歌を聴いていると、セルフ・カヴァーという気がしません。1番この曲に似合うヴォーカルは南 佳孝だったのかも知れませんね。細野 晴臣の渋いベースが聴けます。

個人的にアルバム中で1番好きなのがこの07です。アーバン・ソウルといった趣きのナンバーです。坂本 龍一のアレンジが素晴らしいですね。ギターのカッティングが今までと違うなと思ったら、名手・土方 隆行でした。シンセとストリングスが上手く噛み合っているナンバーですね。

タイトル通りのツイスト・ナンバー08。珍しくヴォーカルにもエフェクトをかけて、YMOっぽいサウンドに仕上がっています。間奏での大村 憲司のソロも渋いです。

鈴木 茂のアレンジのバラード曲09。この曲のみティン・パン・アレー系のミュージシャンによる演奏曲です。松任谷 正隆、鈴木 茂、林 立夫、田中 章弘、ペッカーが参加しています。しかし、耳に残るのは、坂本 龍一アレンジのストリングスとブラス・アレンジの美しさですね。とにかくストリングスとブラス・セクションの演奏に耳を傾けて欲しい1曲です。

最後は渋く、バーボンを飲みながら聴きたくなるようなブルージーな10。憂歌団の内田 勘太郎をリード・ギターに迎え、大村 憲司、上原 裕、高水 健司、宮内 良和といった渋い面子での演奏が渋いの一言です。

それまでのアルバムに比べるとリゾート色は薄くはなっています。しかし、だからと言って都会的過ぎるということもありません。適度に都会的で、適度にリゾート感も残しているという絶妙なバランスが良いですね。最初に聴いた時はサウンドの変貌に多少驚いたのですが、どっぷりテクノ・サウンドに浸ったという訳でもないので、聴くうちに気持ち良さに変わってきました。今ではかなり好きなアルバムの1枚になっています。
時代を象徴する1枚としても面白いアルバムだと思いますね。
by kaz-shin | 2007-03-20 00:20 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(6) | |
Commented by bally at 2007-03-20 03:52 x
私もご無沙汰してしまって失礼しました(笑
私も買いました^^
確か高校1年だったような・・・・。
私も「クレッセント・ナイト」が一番好きでした!
何かの雑誌でアーバン・ポップというカテゴリーの特集をしていて、
南 佳孝さんと山下達郎さんが代表格みたいな感じで載っていたのが
私が南さんを聴くキッカケでした。
当時、こんなお洒落な音もあるんだ~!とささやかに感動したのを覚えています。
Commented by Musicman at 2007-03-20 23:11 x
このアルバムがリリースされた当時は猫も杓子も「YMO」的なテクノ・ポップ全盛期。
チープなピコピコ音で作られた粗製乱造ものが出回っていましたよね。
でもこのアルバムは違いました。
なんてったって佳孝さんですから。
それにメンバーとも古い付き合いですしね!
私も「クレッセント・ナイト」や「Midnight Love Call」「回転扉」などが好きでしたね~。
でも残念ながらCDでは持ってない(泣)。
早速明日買いに行くことにしました!!
Commented by いわとも at 2007-03-20 23:38 x
リアルタイムで聴いてはいませんが、
南佳孝を知ってからは聴きまくった1枚です。
 
この声、そうこの声に魅了されちゃったんですよ。
私の好きな曲は、坂本龍一が係わっていることが多いと気付きました。
09が最高に気持ち良い1曲。
あぁ、やはり南佳孝は良いなー。
Commented by kaz-shin at 2007-03-21 01:48
ballyさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
"アーバン・ポップ"という呼び方も良いですね。
CITY POPとか言うよりも、南 佳孝さんの音楽にはぴったりときますね。
「クレッセント・ナイト」がお好きですか!良い曲ですよね~。
南 佳孝さんと夜をテーマにした曲は本当によく似合います。
Commented by kaz-shin at 2007-03-21 01:55
Musicmanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
仰るように、当時は猫も杓子もテクノ・ポップ風な曲(アレンジ)ばかりで、
南 佳孝さんまでもが・・・と少々残念に感じたのですが、聴いてみたら
佳孝さんらしさはそのままだったんで嬉しかった記憶があります。
坂本 龍一さんのアレンジは一味違いますね。
サウンド的には懐かしい感じですが、曲は良いのでCD買っても損は無いですよ(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-03-21 02:00
いわともさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
佳孝さんのアルバムでの、坂本 龍一さんのアレンジは本当に素晴らしい
ものが多いですね。
09も大好きな曲なんですが、申し訳無いけど鈴木 茂さんのリズム・アレンジが
霞んでしまうほど、坂本さんのストリングスとホーン・アレンジが際立ってますね。
いつもこの曲を聴くと、ストリングスとホーンに耳を奪われてしまいます(笑)
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