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山口 百恵_メビウス・ゲーム ◇ 2007年 03月 28日
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今日、昭和という時代を代表する喜劇人であり、俳優でもあった植木 等さんが80歳で亡くなりました。確かに昭和という時代は過去の時代ですが、そんな昭和を彩ってくれた人が次々に天に召されるニュースを聞くと、やはり一抹の寂しさを感じますね。ご冥福をお祈りいたします。

さて、今回紹介するのも昭和歌謡史に名前を残したアイドル、そして歌手だった山口 百恵が1980年の5月にリリースしたオリジナル・アルバムとしては通算20作目となる『メビウス・ゲーム』です。このアルバムをリリースした同年(1980年)の10月に引退していますので、引退してから27年も経っているんですね。引退後は皆さんもご存知だとは思いますが、三浦 友和と結婚。妻・母として家庭に入り、その後一切表舞台に登場することなく現在に至っています。その徹底した姿勢はまさにあっぱれという感じです。
聞くところによると、長男が今年社会人になるとか・・・。時の流れは速いものですね。

さて、音楽に話を移します。昭和の時代のアイドルや歌手の曲に関して、注目されるのはやはりシングル曲ですね。山口 百恵も例外ではなく、リリースする曲がすべてヒットし、曲調も多種に渡っていて常に一般大衆の注目を集めていました。しかし、本当の歌手・山口 百恵の凄さは、実はアルバムの中にこそ詰まっていたと思っています。以前も紹介したことがあるのですが(紹介記事はコチラ)、あの当時から、アルバムにコンセプトを持たせて1枚1枚きっちりと作られていました。これは本人よりもスタッフ達の功績だとは思いますが、彼女もその辺りの制作サイドの意図をきっちり把握して歌っていたと思われます。1度彼女のアルバムを聴いてみると、その素晴らしさが実感出来ると思います。
色々な作家陣の曲を取り上げていたのも山口 百恵の特徴で、いわゆるアーティストが歌手へ曲を提供するという先駆けだったと言えるかも知れません。ある時は、全曲ニューミュージックのアーティストの提供曲でアルバム(『花ざかり』等)を作ったり、ロック系のアーティストの提供曲を多く含んだアルバム(『GOLDEN FLIGHT』等)を作ったりと、常に新しいジャンルの曲に挑戦していましたね。

『山口 百恵 / メビウス・ゲーム』
01. ロックンロール・ウィドウ
02. 哀愁のコニーアイランド
03. のぞきからくり
04. ペイパー・ドリーム
05. アポカリプス・ラブ
06. テクノ・パラダイス
07. 恋のホットライン
08. ワン・ステップ・ビヨンド
09. E=MC²
10. ヴァイオレット・ラプソディー

美しいストリングスのイントロから一転、典型的なロックンロール・ナンバー01。シングル・ヒットしたので覚えている人も多いでしょうね。阿木・宇崎コンビの作品で、アレンジは全曲萩田 光雄です。かなり良いギターを聴かせてくれるのですが、ミュージシャン・クレジットが無いのが残念。

このアルバムの中でも注目曲の一つ02。作詞:森 雪之丞、作曲:大瀧 詠一というナンバーです。オールディーズ風なミディアム・バラードです。夏の夕暮れに似合いそうな曲で、ナイアガラ・サウンドを彷彿させる萩田 光雄のアレンジが素晴らしいです。

ギター・リフが印象的なロック調のナンバー03。作詞:伊藤 アキラ、作曲:梅垣 達志によるナンバーです。タイトなドラムもかなり格好良いのですが、誰が叩いているのか不明です。

AOR風な作品04。サビのメロディーとリズム・パターンが面白い曲です。この柔らかい感じの曲を書いたのは萩田 光雄です。

阿木・宇崎コンビ作品05。リズムを強調したオリエンタル・ムード漂うナンバーです。宇崎 竜童の最も得意とするメロディーのパターンと言える1曲。

あの山口 百恵にもY.M.Oの影響が・・・(笑)。文字通りテクノ・サウンドを軸に作られた06。変則的なメロディーで、歌うのはかなり難しいでしょうね。梅垣 達志の作曲です。

佐藤 健作曲による07。佐藤得意のFUNK色の強いロック・ナンバーという雰囲気の曲です。

ゴダイゴのメンバーだったトミー・シュナイダーの作曲による08。オリエンタルな香り漂うスローな歌い出しからアップ・テンポへと変わり、そしてまたスローへと変化の激しい曲。

アルバム中で1番印象に残っている曲09。佐藤 健の作曲ですが、とにかく難しい曲ですね(笑)

ミュージカルの舞台を観ているようなスケールの大きいバラード曲10。ストリングスの美しさが際立っています。萩田 光雄の作曲によるナンバーです。

アルバムを通して聴くと、山口 百恵の歌(声)の存在感が凄いですね。彼女もデビュー当時は、お世辞にも上手いとは言えませんでしたが、どんどん上手くなっていきました。
何かの雑誌で宇崎 竜童のインタビュー記事を読んだんですが、山口 百恵は凄く耳が良かったらしいです。宇崎が作ったデモ・テープを聴いて曲を覚えるらしいのですが、慎重にデモ・テープを作らないと微妙に音のずれた所まで完全に覚えてきてしまうと言ってました。だから、どんなに難しい曲でもレコーディング時にはほぼ完全な状態で歌えたとか・・・。凄いですね。
今回のアルバムはあえてお薦めするような作品ではありませんが、昭和を代表する歌姫の歌に興味があったら聴いてみて下さい。
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by kaz-shin | 2007-03-28 01:04 | J-POP | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by シロクマ at 2007-03-29 08:57 x
どうもです。来ましたね!百恵さん。
「メビウス・ゲーム」というタイトル通り、このアルバムは全曲がゆるやかにつながっていますよね。当時はLPだったので、どうしてもA面B面で物理的に音楽が切れてしまうところを、A面の終わりとB面の最初を同じイントロでつないでいたところに感動しました。(実はLP自体のアウトロとイントロもトーンこそちがえど、同じ曲で、リピートしているよ、ということなんでしょうね。)
CD発売になったとき、1枚で済むのですから、ここはつなぎ直すのかなあなんて思っていましたが、”ちゃんと切れて”収録されているあたり、原音になんて忠実なんだ、と笑ってしまいました。
Commented by kaz-shin at 2007-03-30 00:13
シロクマさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
山口 百恵さんに詳しいシロクマさんにコメント頂けると嬉しいです(笑)

>A面の終わりとB面の最初を同じイントロでつないでいたところに感動しました。(実はLP自体のアウトロとイントロもトーンこそちがえど、同じ曲で、リピートしているよ、ということなんでしょうね。)

そうだったんですね!!今気付きました(汗)
言われてみるとまさにその通りですよね。それでアルバム・タイトルにメビウスが使われてるんですね~。納得です。
そう考えると、やはり山口 百恵さんの制作スタッフってセンス良かったですよね。
参考になりました。ありがとうございます。
Commented by hisa at 2007-03-30 23:53 x
お久しぶりです。
80年で懐かしくなりました。実は私もこの年に、山口百恵と同じ日に結婚式を挙げました。(どうでもいい話ですみません)
山口百恵は友達が好きでアルバムを全部買っていたので私は全部オープンリールです。つなぎのところは意識したことがなかったので今度聞いてみます。このアルバムは、梅垣達志ですね。いい曲が多くて好きなのですが、なかなかまとめて聞けるものが無くて残念です。
梅垣達志の曲だけ集めて編集CDでも作りたいのですが時間が無くて・・。
Commented by kaz-shin at 2007-03-31 00:39
hisaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
お久しぶりです。元気でしたか?

私個人的な見解で恐縮ですけど、山口 百恵さんの引退と共に歌謡曲と
いう音楽スタイルも消えていったのかなと思っています。
そういう意味では80年という年は、J-POPシーンにおいても変革の年だったのかも知れませんね。

それにしても梅垣さんの作品が好きだというのは渋いですね(笑)
個性的な曲が多く、聴いている分には良いですが歌う側は難しくて
大変そうな曲が多いですね。

>梅垣達志の曲だけ集めて編集CDでも作りたいのですが時間が無くて・・。
ぜひ作って下さい。そして紹介して下さい。真似して私も編集CD作りますので・・・(笑)
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