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DANE DONOHUE_DANE DONOHUE ◇ 2007年 03月 31日
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今回紹介するのは、AORの名盤と評判の高いデイン・ドナヒューが1978年に残した唯一のアルバム『DANE DONOHUE』です。AOR好きに人にはお馴染みのアルバムかも知れません。しかし、これほどの素晴らしいアルバムを作ったにもかかわらず、その後アルバムをリリースされなかったのが不思議ですね。いくら内容の良いアルバムを作ってもセールス的に振るわなかったので、新しいアルバムを作る事が出来なかったというのが真実なのかも知れません。ジャケット写真にしても、よく見れば走り去る女性の後姿の前で、今まさに煙草に火を付けようとしているスーツ姿のデイン・・・。結構洒落ているのですが暗いトーンの為に、なんとなく陰気なイメージになっているのが残念な気がします(笑) 実際に音楽を聴くと、ウエスト・コースト・サウンドが詰まった極上のAOR作品ばかりで、まさにご機嫌な1枚です。

プロデューサーはテレンス・ボイランなるシンガー・ソング・ライターです。テレンス・ボイランに関して全く知識はありませんが、これだけのアルバムをプロデュースしたのですから素晴らしいセンスの持ち主であることは疑いの余地は無いですね。そして参加しているミュージシャンも豪華で、ギターのラリー・カールトン、ジェイ・グレイドン、スティーヴ・ルカサー、ドラムスのスティーヴ・ガッド、サックスのアーニー・ワッツ、ベースにマイク・ポーカロ、そしてバック・ヴォーカル陣はJ.D.サウザー、ドン・ヘンリー、ビル・チャンプリン、スティーヴィー・ニックス等が参加しています。

『DANE DONOHUE / DANE DONOHUE』
01. CASABLANCA
02. DANCE WITH THE STRANGER
03. WHAT AM I SUPPOSED TO DO (想いを馳せて)
04. WOMAN (女)
05. WHERE WILL YOU GO (去りゆく君)
06. FREEDOM
07. CAN'T BE SEEN (煙に消されて)
08. WHATEVER HAPPENED (突然の出来事)
09. TRACEY
10. CONGRATULATIONS

日本でも大ヒットしたバーティー・ヒギンスの曲とは同名異曲の01。とにかくサビのメロディーが印象的で、デインの哀愁漂うヴォーカルも良いです。後半でテンポが速くなってからのヴィクター・フェルドマンのヴァイブ・ソロとラリー・カールトンのギター・ソロは圧巻です。コーラスには、ドン・ヘンリー、スティーヴィー・ニックス、J.D.サウザー、ティム・シュミットが参加しています。アルバムを代表する1曲だと思います。

デイン自らが弾くアコースティック・ギターが、ウエスト・コーストの風を運んでくるかのような02。ラリー・カールトンの珍しい音色での素晴らしいギター・ソロと、ハーブ・ペンダーソンのハーモニーが聴き所ですね・

ピアノによるイントロが美しいミディアム・ナンバー03。イーグルスを彷彿させる1曲です。爽やかなコーラスは、ドン・ヘンリーとJ.D.サウザー。ギター・ソロはジェイ・グレイドン。この面子で悪い訳がありませんね(笑)

お洒落な曲で大好きな曲04。キレの良いドラムはスティーヴ・ガッド、ダブル・トラックによるギター・ソロはラリー・カールトン、パーカッシヴなタッチにピアノはヴィクター・フェルドマン、そして最も耳に残るコーラスは、J.D.サウザーとスティーヴィー・ニックスが参加しています。

アーシーな雰囲気を持った05。シンプルなアレンジがこの曲によく似合っています。この曲もトム・ケリー、ビル・チャンプリン等によるコーラスが美しいナンバーです。

スティーリー・ダンを彷彿させる凝ったメロディーとアレンジが素晴らしい06。大好きな曲です。エド・グリーン(ds)とチャック・レイニー(b)の渋いリズム隊に、ジェイ・グレイドンのギター、何よりアーニー・ワッツのサックスの熱いブロウとトム・ケリーの多重コーラスが圧巻ですね。

都会的でAOR色の強い07。ジェイ・グレイドンにスティーヴ・ルカサーのツイン・ギター。アーニー・ワッツのサックス・ソロも渋いです。メロディーが耳に残る曲です。

メロウな味わいの08。スティーヴ・ルカサーのアコースティック・ギターが爽やかで、ソロもメロディアスでたまりません。派手さはありませんが、味わい深い1曲です。

06同様、イントロを聴いた時にスティーリー・ダンの曲かと思った09。ホーン・セクションを上手く使って厚みのあるサウンドになっています。ジェイ・グレイドンとスティーヴ・ルカサーのギターも、アーニー・ワッツのサックスも素晴らしいですが、圧巻はチャック・レイニーのベース・プレイですね。このベースはチャック・レイニーならではのプレイではないでしょうか。凄いです。

短いシンプルな曲でありながら、凝ったアレンジが施されている10。ゆったりとしたサウンドに包まれ、伸びやかに実に気持ち良さそうに歌うデインのヴォーカルが魅力的です。大人の曲って感じですね。

あっと言う間に聴き終えてしまうアルバムですね。本当に最初から最後まで捨て曲無しの名盤です。曲毎のレビューでは触れませんでしたが、多くの曲でピアノ、エレピを弾いているジャイ・ワインディングというミュージシャンのプレイが気になりました。あまり聞かない人だったんですが、実に良いプレイをしますね。アメリカという国の懐の広さを感じました(笑)
良いアルバムなんでぜひ聴いてみて下さい。ドライブのBGMとしても最高ですよ。
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by kaz-shin | 2007-03-31 00:08 | 洋楽系 | Trackback(2) | Comments(10) | |
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Commented by at 2007-03-31 12:49 x
これだけの面子が客演しているにもかかわらず、そんなに大きくとりあげられなかったのは不思議です。
01のイントロからSteely Danの匂いを感じさせてくれますが、粘っこいヴォーカルもどこか〝Do it again〟のDonald Fagenそっくりに聴こえてきます。
...かと思えば02からはウェストコーストの匂いが感じられるなど、70年代後半の良質なエッセンスが凝縮された名盤だと思います。
もう少し注目されてもいいと思うんですけどねぇ?
Commented by Musicman at 2007-03-31 22:47 x
ついこないだ私もブログで取り上げました。
本当にこのアルバムは名盤ですねー。
「テレンス・ボイラン」は、いわゆる“スティーリー・ダン・フォロワー”と言われるアーティストで、「ドナルド・フェイゲン」も参加したアルバムもリリースしていたAORアーティストです。
その影響もあってこのアルバムも「スティーリー・ダン」の匂いがするんでしょうね。
残念なのはこのアルバムがワン・アンド・オンリーという事。

Commented by kaz-shin at 2007-03-31 23:11
夢さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
確かにスティーリー・ダンを彷彿させる曲が多いですよね。
かなり影響を受けたんでしょう。でもそればかりでなくウエスト・コーストの
香りもしますし、凄く良いバランスですよね。
AORが好きな人だけでなく、洋楽好きの人には聴いて欲しいアルバムです。
本国でもっと売れてれば、第2弾、3弾がリリースされてたんですかね?
Commented by kaz-shin at 2007-03-31 23:27
Musicmanさん、こんばんは。
実はMusicmanさんの記事の影響で記事書きました(笑)
随分聴いていなくて、記事を読んで久しぶりに聴いたら嵌りました。
毎日聴いていたんで、記事を書いてしまえということで・・・。
すみません。パクッてしまいました(汗)
今夜ゆっくりとTBとコメントさせて頂こうと思っていたんですが、先に
コメントを頂戴してしまいました。
いつもありがとうございます。
Commented by 240_8 at 2007-04-01 09:58
おはようございます。
TB有難うございます。
これホントいいアルバムです。じんわり来るんですよね。
①~③の流れが大好きです。デヴィッド・フォスターばりのAORとは違う、哀愁漂うメロディ・アレンジがいいんですよね。
Commented by kaz-shin at 2007-04-01 10:59
240_8さん、こんにちは。
コメントとTBありがとうございます。
何ともスティーリー・ダンっぽいところもあって、声も好みなんで
聴いていて飽きないアルバムになってます。
Commented by momayucue at 2007-04-02 09:50
どうも、たにぴ@もまゆきゅです。
本日は有給です。
ポリシーがあるというか、やせ我慢というか、
貧乏で女好きな私立探偵というか(なんてステレオタイプな!)、
男っぽい音楽ですよね、なんて言うと差別になるのかな。
かっこいい。ぼくも大好きです。
Commented by kaz-shin at 2007-04-02 22:17
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
確かに骨っぽい、男っぽい感じのする音楽ですね。
ジャケットも結構好きなんですよね。いかにもAORっぽい(笑)
Commented by GON at 2007-10-13 00:49 x
たまにゲストとして他のアルバム参加はしてるみたいですが、もうこの人は普通のサラリーマンをしているらしいですね。一枚切りで出せないことが何と多いことかと思いますね。
Commented by kaz-shin at 2007-10-13 22:03
GONさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
日本も同じでしょうが、特にアメリカのような市場が大きなところは
才能があっても食べていけない人が沢山いるんでしょうね。
アメリカで成功することの意義の大きさを改めて感じますよね。
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