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杏里_COOOL ◇ 2007年 04月 09日
杏里_COOOL_e0081370_15305374.jpg 

今回紹介するのは、杏里が1984年にリリースした通算8作目の『COOOL』です。この頃の杏里は「Cat's Eye」、「悲しみがとまらない」等のスマッシュ・ヒットを飛ばして、上昇気流に乗った時期と言えます。前作『TIMELY!!』では、プロデューサーの角松 敏生を迎えて制作され、「Cat's Eye」、「悲しみがとまらない」も収録されていたこともあり、アルバム・チャートの1位を記録しました。その流れを汲んで、今回もプロデュースは角松 敏生。そして贅沢なメンバーを集めてのL.A.録音です。
前作のヒットのおかげで資金的にも余裕があったのでしょうね(笑)

このアルバムの特徴としては、前作『TIMELY!!』と同じリゾート系ポップス路線と言えます。5曲の作詞・曲と全曲のアレンジを角松が手掛けており、当然ながら角松色が強いと言えます。ただ、今回は海外のミュージシャンの演奏ということで、角松バンドのサウンドとは異なった面白さが出ている作品だと思います。
参加ミュージシャンは、レオン・チャンクラー(ds)、エド・グリーン(ds)、ネイザン・イースト(b)、ポール・ジャクソン.Jr(g)、カルロス・リオス(g)、ドン・グルーシン(key)、パウリーニョ・ダ・コスタ(per)、アーニー・ワッツ(sax)、ジェリー・ヘイ(tp)等という面々です。

『杏里 / COOOL』
01. BRING ME TO THE DANCENIGHT
02. GONE WITH THE SADNESS
03. 気ままにREFLECTION (New Version)
04. I CAN'T EVER CHANGE YOUR LOVE FOR ME
05. SILLY CITY GIRL
06. MORNING HIGHWAY
07. SURPRISE OF SUMMER
08. FLASHIN' NIGHT
09. MERCURY LAMP - 水銀灯-
10. HE'S MY MUSIC
11. MAUI

軽快なリズムで始まるダンス・チューン01は、角松の作品です。レオン・チャンクラーの生音に近いドラムの音と、ポール・ジャクソン.Jrのギター・カッティングが冴え、間奏部ではネイザン・イーストのベース・ソロ、アーニー・ワッツのサックス・ソロも聴けるというおいしい1曲です。

01からメドレー形式で続く02は、杏里の作詞・作曲によるダンス・チューン。角松のアレンジ・センスが光る曲です。ドン・グルーシンのピアノ・ソロ、ポール・ジャクソン.Jrのギター・カッティングが聴き所です。

三浦 徳子作詞、井上 大輔作曲によるシングル曲の別ヴァージョン03。角松のアレンジによって、一層ダンサブルに仕上がっています。間奏部のカルロス・リオスのギター・ソロが素晴らしいですよ。

ミディアム・スローの名曲04。角松の書いた数多いバラードの中でも屈指の出来栄えと言える曲ではないでしょうか。角松自身も相当気に入ってる様子で、ノブ・ケインのアルバムや、セルフ・カヴァー集『The Gentle Sex』でも取り上げていました。アレンジ面では、このオリジナル・バージョンが1番好きですね。哀愁漂うアーニー・ワッツのサックス・ソロが痺れます(笑)

いかにも角松らしいポップ・チューン05。昔の角松の曲は、理屈抜きにキャッチーで分かりやすい曲で良かったですね。ネイザン・イーストのベース・プレイが光る1曲です。

岩里 祐穂の作詞・作曲によるメロウ・ナンバー06。トロピカルでボッサ風なリズムが心地良いナンバーですね。岩里 祐穂はシンガー・ソング・ライター出身の作家ですが、なかなか良い曲を書きますね。

アナログ盤B面1曲目にあたる07は、角松の作品でポール・ジャクソン.Jrとカルロス・リオスのギターのカッティング、リフが最高に格好良いナンバーです。夏向きの爽やかなポップ・チューンで、海辺のドライブにぴったりな曲ですよ。

同じく角松の作品08。07とは一転してグルーブの効いた都会的なナンバー。これは夜の高速ドライブにぴったりかも・・・。カルロス・リオスのギター・ソロ、ネイザン・イーストのベースが素晴らしいです。

角松の友人で、放送作家の植竹 公和が作曲したメロウなバラード曲09。これも素晴らしいバラード曲で、個人的には名曲であると信じている1曲です。派手さはないですが、アレンジがメロディーとよくマッチしています。

杏里作詞・作曲によるミディアム・チューン10。これも良い曲ですね。ジェリー・ヘイの情感豊かなトランペット・ソロが聴き所です。

アルバムのラストを飾る11も杏里の作品です。ハワイの夜の海辺という雰囲気でしょうか。月明かりの下、涼しい夜風を感じながら海を見たくなる、そんな1曲ですね(笑)

このアルバムを聴いて1番感じたことは、杏里がソング・ライターとして凄く成長していたことです。それまでも彼女は自作曲をレコーディングしてきましたが、この作品辺りから良い曲だなと思える曲が増えてきました。
もちろん、プロデューサーである角松の影響を受けたのかも知れませんが。杏里が自作曲に自信が持てるようになり、ダンス系にナンバーでブレイクした頃は、ほとんどが自作曲になっていきます。
角松もプロデューサーとして、成功を収めた『TIMELY!!』に続く作品ということで、ある程度自信を持って制作したという余裕を感じますね。リゾートと都会が上手く溶け込んだ、まさにCITY POPな1枚です。
by kaz-shin | 2007-04-09 00:01 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(10) | |
Commented by DENTA at 2007-04-09 09:57 x
どもども^^
リトナーの奥さんなので注目してみたのですが、
フュージョン勢のミュージシャンが揃っていますね、すごい。

最近は海外の作品ばかり聞いているので、Jポップを久々聞いてみようかしら。
Commented by at 2007-04-09 15:37 x
はじめましてm(__)m
いつも読ませて頂いています。
このアルバムは、角松氏のツアー"The gentle sex"で歌われた
「MERCURY LAMP」が忘れられず、どうしてもオリジナルが聞きたくて購入しました。
レンタルしようと行ったGEOで、何気に覗いた処分品のワゴンの中に見つけた時は嬉しかったですね!
シールは貼ってあるしライナーノーツは無しで500円(くらい?)はちょっと迷いましたが、とにかく聞けたらいいかと…。
でも実は参加ミュージシャン等がずっと気になっていたのでした。
すべて海外ミュージシャンだったんですね〜。
今回紹介して頂けたのは、私にとってはまさにTIMELY!!(笑)
ありがとうございました。
Commented by kaz-shin at 2007-04-09 16:00
DENTAさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
この頃の杏里さんのアルバムは、中古市場でも見かけないので、
もし見つけたら購入しておいて損は無いですよ。
特にこのアルバムはDENTAも気に入ると思いますから・・・。
Commented by kaz-shin at 2007-04-09 16:07
茜さん、はじめまして。ようこそです。そしてコメントありがとうございます。
"The gentle sex"ツアーの時はうろ覚えなんですが、作曲した植竹さんが
入院していたかで応援の意味も込めて「MERCURY LAMP」を歌ったと記憶して
いるのですが、違いましたっけ?良い曲ですよね。

>参加ミュージシャン等がずっと気になっていたのでした。
フォーライフというレコード会社はいい加減でして、このアルバムのCD化の際に、
ミュージシャン・クレジットを割愛しているのですよ。だからCDのライナーを読んでも
歌詞しか掲載していないと思います。
ですから、レコードのミュージシャン・クレジットに基づいて記事を書いてます。
お役に立てたのなら、すごく嬉しいです。
また、暇な時間があったら覗きに来て下さいね。
Commented by at 2007-04-10 01:42 x
再びお邪魔します。早速のレスありがとうございました。

植竹さんの入院の話は、歌に入る前のMCで聞いた気もしますが…定かでは…(汗)
でも今はお元気でご活躍のようで何よりです(^^)
しかし、植竹さんと言えばやはり「敏松劇場 阿鼻叫喚!!」でしょう!?(笑)
(こちらでの紹介も読ませて頂きました♪)
当時は本物のレコード会社の方かと思っていました(笑)
おっと、話がそれすぎですね。失礼しましたm(__)m

音楽を狭く浅く聞く私にとっては(苦笑)、
kaz-shinさんは、もう、凄いっ!としか言いようがありません。
これからも大いに楽しませて頂きたいと思っていますので、どうぞよろしく!
Commented by kaz-shin at 2007-04-10 18:11
茜さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
「敏松劇場 阿鼻叫喚!!」での植竹さんの仕切りは最高ですよね。
こんなくだらないコント(?)のCD化は無理でしょうねぇ(笑)

私なんか全然凄くないですよ。ただ音楽を趣味としてからの月日が長いだけです。
例えば月に1枚づつアルバムを聴いたとすると、音楽が趣味と言えるようになった
13歳を基準にすると、12枚×35年=420ですから結構な数になります・・・(笑)
何か趣味が広がるお手伝いが出来れば幸いです。
これからもよろしくお願い致します。
Commented by てつ at 2007-07-28 03:21 x
今日のコメントは、ここまでに致します(笑)。杏里さんも、大好きなアーティストですが、その中でも1番か2番目に好きなアルバムです。1~2曲めのメドレーと3曲目までのダンサブルな展開、6曲めのトロピカルですが哀愁感のあるメロディー、8曲目の都会的なグルーブ、などなど、とても好きです。大学生の頃、音楽サークルに入っていたのですが、先輩たちの幾つかのバンドが、まるで課題曲のように競ってFLASHIN' NIGHTを演奏していて楽しかったです。
Commented by kaz-shin at 2007-07-28 10:39
てつさん、本当に沢山のコメントを頂戴しまして感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございます。
L.A.録音ということで、海外のミュージシャンを起用したことで前作『TIMELY!!』よりは
角松色が希薄になっているのが、かえって良かったのではないかと思っています。
曲・アレンジも含めて角松さんのプロデュース作品の中でもかなり好きなアルバムになっています。

「FLASHIN' NIGHT」のあの疾走鑑とかグルーヴ感を出せるようになれば、
素晴らしいバンドと言えるかも知れませんね。
この曲を課題曲のように競って練習していたというのも頷けます。
Commented by kaz-shin at 2008-11-27 23:26
和田達也さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
大変失礼な書き方になってしまいますが、この杏里さんのアルバムと
冬の思い出がリンクしているというのは珍しいなと思いました。
私の場合は、夏っぽいアルバムは夏に聴くという至極当たり前の聴き方しかしないので、
夏のアルバムを冬に聴き、それが思い出とリンクしているというのが面白いなと感じました。
Commented by kaz-shin at 2010-12-27 02:27
和田達也さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
別に謝る必要はないですよ。
自分の好きな歌を聴けばそれで良いのですから・・・。

私は冬にこのアルバムを聴いたことが無いので、今度試してみようかと思います(笑)
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