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CANDIES_早春譜 ◇ 2007年 05月 12日
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今回紹介するのは、私にとって永遠のアイドルであるキャンディーズが1978年の3月にリリースした2枚組のアルバム『早春譜』です。キャンディーズの後楽園球場(当然ドームではありません)での衝撃的且つ感動的な解散コンサートが1978年の4月4日ですから、キャンディーズとしての現役最後のアルバムになります。

私はこのアルバムに特に強い思い入れがあるんです。その理由は二つあります。
一つは、アルバム収録曲全20曲が全てラン(伊藤 蘭)ちゃん、スー(田中 好子)ちゃん、ミキ(藤村 美樹)ちゃんの作詞・作曲による自作曲なんです。ただ、作曲に関しては当時のバック・バンドだったMMPのメンバーとの連名になっています。おそらく3人が作った詞を持ち寄って、こういう雰囲気にしよう等というディスカッションしながらメロディーを作り上げていったのでしょう。しかもレコーディングは3人各々の曲を別々にレコーディングされており、3人が揃って歌っている曲がありません。最後のアルバムが3人揃って歌っていないというのも不思議な気がするでしょうが、曲を聴くとそんな杞憂はどこかへすっ飛んでしまいます。3人がそれぞれ自分達の言葉とメロディーで、多くのファンや支えてきてくれたスタッフや家族達への感謝の気持ちを伝えようとしているのが分かります。これって当時の他のアイドル歌手では考えられない快挙だと今でも思っています。

もう一つは彼女達の姿勢ですね。音楽に対しての真摯な態度、そして応援してくれる人達にたいする感謝の気持ちをいつも持ち続けていた謙虚な姿勢は、当時高校卒業間近な私にも十分に伝わってきて、感動に値するものでした。このアルバムを制作していた時期は、前年(1977年)の7月に解散宣言をしてから最も忙しかった時期だったはずなんですね。TVのレギュラー番組や歌番組への出演、全国ツアーをこなしながら自分達で曲を作り、レコーディングしている訳です。別にプロの作家の作った歌でアルバムを制作しても、おそらくファンの誰一人として文句は言わないでしょう。それでもあえて自分達のオリジナル曲でアルバムを作ったのです。こういうところが解散して約30年も経過しているにも関わらず、私の心を捉えて離さないのでしょうね(笑)

『CANDIES / 早春譜』
01. 買い物ブギ
02. エプロン姉さん(マキちゃんに捧げる唄)
03. 猫と兄貴
04. おとうさん あなたへ
05. FOR FREEDOM
06. アンティック ドール
07. MOONLIGHT
08. ろうそくの灯に・・・
09. 鏡の中で
10. 悲しみのヒロイン
11. 私の彼を紹介します
12. 季節の別れ
13. 一番星さん
14. なんとなく
15. 午前零時の湘南道路
16. 黄色いカヌー
17. ささやき
18. PLEASE COME AGAIN
19. IT'S VAIN TRY TO LOVE YOU AGAIN
20. あこがれ

曲名の赤色がミキちゃん(7曲)、緑色がランちゃん(7曲)、青色がスーちゃん(6曲)のオリジナルです。さすがに20曲全てをレビューするのはしんどいので、このアルバムで1番輝きを放っているミキちゃんの曲にスポットを当ててレビューすることにします。

曲のタイトルそのままの買い物をテーマにした軽快なブギ・ナンバー01。MMPのアレンジ曲で、ただのバック・バンドではないなと思わせる演奏です。

実のお姉さんとの会話で始まる02。イントロが始まった途端にニヤリとしますよ。演奏はスティーヴィー・ワンダーの「Sir Duke」そのものです。スティーヴィー・ワンダーが大好きなミキちゃんが意図的に狙ったものですね。途中で甥っ子の泣き声が入ったりして楽しくてほんわか暖かいナンバーです。

今度は実のお兄さんがセリフで登場する03。ファンキーなアレンジのノリの良い曲です。楽しそうに歌っているミキちゃんの声が印象的です。

感動的なバラード曲04は、結婚式当日に嫁いでゆく主人公が父への感謝の気持ちを歌ったものです。それまでの明るい曲調とは全く違ったしっとりと歌い上げるミキちゃんのヴォーカルと美しいメロディー・ラインが素晴らしいナンバーです。結婚式でこの曲流したら、列席した人達の涙を誘うことは間違いないでしょうね。

応援してくれたファンへの気持ちを込めたバラード曲05。スケールの大きなバラード曲です。サビ部分のミキちゃんのヴォーカルが素晴らしく、キャンディーズの中でミキちゃんが歌が1番上手いのだと確信した1曲です。

19もイントロを聴いて思わずニヤついてしまったナンバーです。スタイリスティックスばりのフィリー・サウンドです。とにかくキャッチーなメロディーで、意図的にこういう曲を書けるのが凄いですね。穂口 雄右のアレンジが秀逸です。ミキちゃんの多重録音によるハモリが抜群に格好良いですよ。

アルバムのラストを飾る20。このアルバムはこの1曲に集約されてしまうような感動的なバラード曲です。まだまだ今は未熟だけど、きっと大きく成長するよというメッセージが込められた曲。徐々に盛り上げていくミキちゃんのヴォーカルの迫力に鳥肌が立ちます(笑)

このアルバムで圧倒的な存在感を見せつけたミキちゃん。ランちゃんやスーちゃんの作った曲の中にも良い曲があります。それでも04、05、19、20のメロディー・センスや素晴らしいヴォーカルは、他の二人を圧倒しています。このアルバムを聴いて、ミキちゃんの才能の素晴らしさを再認識したと同時にもっと彼女の歌を聴きたいと思ったものでした。
キャンディーズという素晴らしいアイドル・グループが存在した事実と、アイドル・グループとは言っても音楽的に素晴らしいセンスと才能を持っていたんだと、多くの人にこのアルバムを聴いてもらって知って欲しいです。
しかし、現在は入手困難で高価なBOXを買うしか聴けない状態です。私もQ盤で発売された時に買いそびれて、アナログ盤からCD-Rに焼いて楽しんでいるという状態です。昨今の紙ジャケ・ブームに便乗して再発してくれないだろうか・・・。

久しぶりに熱く語ってしまいました(笑)
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by kaz-shin | 2007-05-12 01:51 | J-POP | Trackback | Comments(6) | |
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Commented by hisa at 2007-05-12 22:59 x
おっしゃるように最後が全曲オリジナルの2枚組ですからすごかったですね。特に最後の2曲はいいですね。後楽園のコンサートでも歌ったと思いますが感動ものでした。
解散が近づくにつれて、音楽的にどんどん成長していたようで、FM東京のスタジオライブのテープを持っていますが、今聴いても素晴らしいハーモニーです。
紙ジャケは出して欲しいですね。私も5枚組だけCD-Rに焼いて聴いてます。
Commented by まるいチーズ at 2007-05-13 00:06 x
こんばんは
kaz-shin さんのキャンディーズに対する熱い思いが伝わります、ちょっと感動的です。私事で恐縮ですが、このアルバムが出たときは大学進学が決まり浪人生活が終わった時でした、最後のアルバムということで当然のごとく購入したのですが、今でも聴くと当時の嬉しいような寂しいような複雑な気持ちを思い出します。個人的にはランちゃんの07がすごく好きな曲です、たしか解散コンサートでも歌ってくれましたよね?ミキちゃんにはぜひシンガーとして戻って来てほしいですね。
Commented by kaz-shin at 2007-05-13 01:18
hisaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
本当に良いグループでしたね、キャンディーズは・・・。
解散の時に合わせるように、音楽的の成長をピークに持っていったという
印象を受けます。
解散間際の頃は、よくピンク・レディーと比較されたり、共演していましたが
音楽的な面から言えば贔屓目無しでも圧倒的にキャンディーズだったですね。
このアルバムがそれを証明してくれたように思えて嬉しかったです。
Commented by kaz-shin at 2007-05-13 01:25
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>キャンディーズに対する熱い思いが伝わります、ちょっと感動的です。
ありがとうございます。キャンディーズの事になるとつい熱くなってしまいます(笑)
当時、彼女達を追いかけていて、どんな事(仕事)にも直向で一生懸命な姿に本当に感動していました。
音楽はもちろん、コントをやらせても面白かったですからね。
笑いのツボとか間を知っていたアイドルというのも凄いですよ。
平気でヅラかぶってコントやってたアイドルなんて他にいませんでしたよね?

今回ミキちゃんの曲中心でレビューしましたが、ランちゃんの曲では07は
大好きな1曲です。洒落たムードのある曲で、夜にピッタリな1曲です。
Commented by kotaro at 2007-05-15 11:04 x
たかがアイドル/されどアイドル、おはようございます。昭和53年頃の同時代史を沸々と思い出しておりました。
等身大の青春を送るアイドルに思い入れして、「大人になればそんなことは」と分かっていても、日々、随分救われたものです。
このアルバムは、熱心に最後まで応援してくれた人へのプレゼント。そんな位置付けでしょうか。
Commented by kaz-shin at 2007-05-15 23:43
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も大学受験の頃で(結局一浪しましたが・・・笑)、結構キャンディーズには
元気を貰いましたね。大学受験は何度も出来るけど、キャンディーズは
もう観れないだろうと遊んでいる時期ではないのに送り出してくれた両親には
今でも感謝しています。おかげで忘れられない青春の1ページが心に刻まれています。
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