Music Avenue
musicave.exblog.jp
Top
鈴木 慶一_火の玉ボーイ ◇ 2007年 06月 04日
e0081370_22175518.jpg 

皆さんの中にも随分昔から名前は知っているのに、きっかけが無かったり、縁が無くて聴かないでいたアーティストっていませんか?
私の場合、ムーンライダースが実はそんなグループのひとつなんです。1970年代後半から既に名前は知っていましたし、どういうメンバーで構成されたグループかも知っていました。それにメンバーの一人であるヴァイオリニストの武川 雅寛のソロ・アルバム(とにかくここがパラダイス)まで所有していたのにも関わらず、ムーンライダースとしてのアルバムをほとんど聴いた事が無いんですね。
意外に思われるかも知れませんが事実です(笑)

最近になって聴いてみようと思い、中古CD店やBOOK OFFを探していて見つけたのが今回紹介するアルバム『火の玉ボーイ』(1976年)なんです。
このアルバムは昔(1977~1978年頃だったと思いますが)、友人に聴かせてもらった事があってジャケットのイラストがレトロな感じで印象に深く残っていました。そのアルバムのジャケットに載っていたアーティスト名は"鈴木 慶一とムーンライダース"。ですから『火の玉ボーイ』というのはムーンライダースのアルバムだと信じ込んで、中古店で購入した訳です。
ところが、家に帰ってよく見てみるとジャケットには"鈴木 慶一"としか書いてありません。昔見たジャケットには確かに"鈴木 慶一とムーンライダース"と書いてあったはず・・・。何故・・・?
不思議に思ってネットで検索してみたら真相が分かってきました。
はちみつぱい解散後の鈴木慶一が自身のソロ・アルバムのために制作したアルバムらしいのですが、手違いか何かでジャケットにムーンライダースと印刷されてしまったということみたいですね。ですから、この『火の玉ボーイ』がムーンライダースの1stであると考えている人も多いようですね。再発の時、一時的に"鈴木 慶一"名義に変更され、今は"鈴木 慶一とムーンライダース"名義に戻っているらしいです。ですから私の購入したのは、ある意味レア盤なんでしょうか?(笑)

じっくり聴いてみるとなかなか良いアルバムですね。演奏もムーンライダースの面々はもちろんですがLAST SHOWやTIN PAN ALLEYの面々や南 佳孝、矢野 顕子、斉藤 哲夫等という豪華そのものです。しっかりした演奏と鈴木 慶一の少し頼りない感じのヴォーカルの組み合わせが絶妙です。アナログ盤A面はCity Boyサイド、B面をHarbour Boyサイドみたいな分け方をしているのも面白いですね。

『鈴木 慶一 / 火の玉ボーイ』
01. あの娘のラブレター
02. スカンピン
03. 酔いどれダンスミュージック
04. 火の玉ボーイ
05. 午後の貴婦人
06. 地中海地方の天気予報~ラム亭のママ
07. ウェディングソング
08. 魅惑の港
09. 髭と口紅とバルコニー
10. ラム亭のテーマ~蛍の光

ウルフマン・ジャック風なDJを織り交ぜたポップなナンバー01。レトロな雰囲気を醸し出したアレンジが良いですね。矢野 顕子のコーラスが耳に残ります。

しっとりとしたバラード曲02。白井 良明のエレキ・シタール、矢野 顕子のエレピ、椎名 和夫と徳武 弘文のギターが光る洒落たナンバーで、やはりアレンジのセンスが良いですね。

武川 雅寛のヴァイオリンがフィーチャーされ、カントリー・ロックといった趣きのあるナンバー03。この曲を聴くと、TIN PAN ALLEYと並ぶ演奏力の高さをムーンライダースが持っているというのが分かります。

TIN PAN ALLEYがアレンジを担当したアルバム・タイトル・ナンバー04。都会的でCoolなナンバーですね。まさにCITY POPといった感じです。佐藤 博のエレピのプレイ、林 立夫のドラミング、細野 晴臣のベースのコンビネーションが素晴らしい1曲。

JAZZYな雰囲気がたまらない05。矢野 顕子のピアノ、稲葉 国光のウッド・ベースがこの曲の主役と言って良いでしょう。鈴木 慶一のヴォーカルもメロディーにマッチしていて心地良いです。

矢野 誠アレンジのストリングスと矢野 顕子のピアノが美しい06は、タイトル通り暮れゆく地中海を眺めているような雰囲気を味わえるナンバーです。椎名 和夫のギター・プレイも流石です。
メドレー形式で始まるのは「ラム亭のママ」は、ユーモラスな明るいナンバーです。

南国のムード満点な07。シンセの音色に時代を感じますが、雰囲気は伝わってきます。

何と表現して良いのか、とのかく独創的なナンバー08。イメージ的にはアジアの港町を連想させる曲です。

カントリー色の強い09。親しみやすいメロディーのナンバーです。LAST SHOWの演奏に南 佳孝、斉藤 哲夫、矢野 顕子がコーラスで参加しています。

短いインスト曲10。

1976年という時代に、こんなアルバムを作ってしまったセンスにはただ驚きですね。曲自体はムラがある気もしますが、01~05までの流れは特に素晴らしく、元祖CITY POPと呼んでも可笑しくない作品だと思いますね。演奏はどの曲も素晴らしく、当時のムーンライダース、LAST SHOW、TIN PAN ALLEYというグループがいかに優れたミュージシャンの集まりだったかを再確認しました。
これから機会があればムーンライダースのアルバムを聴いてみたいと思っているのですが、もし詳しい方がいらっしゃいましたらお薦めのアルバムを教えて下さい。よろしくお願いします。
[PR]
by kaz-shin | 2007-06-04 00:01 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(12) | |
トラックバックURL : http://musicave.exblog.jp/tb/5809901
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by WESING at 2007-06-04 19:22 x
昔から名前は知っていたけど聞こうとしなかったのがこのバンドでした。
それと、名前が「ムーンライダース」なのか「ムーンライダーズ」なのか僕にはよく分からないバンドでしたね。(苦笑)
このアルバムは'01年にボーナストラック付きCDが出たときに買ってみようと思い立ち、やっと聞くことになりました。(苦笑)
このアルバムでは「ス」ですけど、オフィシャルでは「ズ」と濁点が付いていましたね。

これを聞いて他のアルバムを聞きたいと思うほどには思わなかったんですけど、演奏は悪くないので250円以下で見つけられればね。(笑)

昔、ムーンライダーズのレコードは買わなかったけど、このバンドの名前があったのでURLのようなレコードを買いました。(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-06-04 21:34
WESINGさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私はずっと「ス」だと思っていました(笑)
ムーンライダースには何故か縁が無かったのですが、このアルバムは
結構好きなので、評判の良いアルバムは聴いてみたいなと思ってます。
しかし、中古店でもそれほど安くは無いですね。
私のかったアルバムはいつ頃リリースされたのか分かりません。
BOXケース仕様になってまして、リリース日等の情報が全く書かれていないのです。
Commented by まるいチーズ at 2007-06-07 23:01 x
こんばんは
ちょっと出遅れました(笑)、実はこのグループ好きなんです(笑)、このアルバムと「ムーンライダーズ」「イスタンブールマンボ」の3枚をアナログ盤で持ってます。76~78年の時代ですね(笑)、「火の玉ボーイ」は鈴木慶一さんのソロアルバムと言うふれこみだったと思います。後の2枚もメンバーはほとんど同じですが3枚目からギターが白井さんに変わってます。どっちもkaz-shin さんなら気に入られると思います、ラジさんが参加していたりしますし、CITY POPと言えると思いますよ。
Commented by kaz-shin at 2007-06-08 00:08
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
情報感謝致します。興味はあるんですが、何から聴いていいものか迷ってました(笑)
『ムーンライダース』と『イスタンブールマンボ』を早速探してみます。
ありがとうございました。
Commented by まるいチーズ at 2007-06-09 00:33 x
すいません、追加です
「ス」は2枚目では「ズ」、3枚目は「ス」になってます(笑)。とっつき易さは「イスタンブールマンボ」の方かもしれません、個人的には2枚目が好きです、最初聴くと??という感じがありますが、ジャケットがびっくりなのと、聴いているとくせになるところがあります(笑)村岡さん、新井さん、数原さんのブラスが絶妙にからむ曲やラジさんの3人組(桜庭さん、小島さん、ポニーテールズでしたっけ?)が参加していて際どい曲(?)を歌っていたりしますが、当時としては凝ったアレンジと高い演奏力で聴かせますよ、それと2枚とも鈴木慶一さんだけでなく、各メンバーがリードヴォーカルをとったりしてます。
Commented by kaz-shin at 2007-06-09 02:54
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
お薦め頂いてありがとうございます。2枚とも今でも入手可能のようですね。
まるいチーズさんがお薦めして下さってるので、ぜひとも聴いてみたいです。
まずは中古を探してみます(なるべく節約しないとこの夏は欲しいものばかりなので・・・笑)
彼等の音楽は一聴で凄いという感じはありませんよね。
確かに繰り返し聴いているとクセになるタイプかも知れません。
出会えることを願って、中古店巡りしてみます。
Commented by hisa at 2007-06-09 22:43 x
私も名前を知っている割には聴いていないグループでベスト盤など2枚ほど持ってますが、あまりピンときてないので推薦するものはありません。
しかし、彼等が楽曲の作成やプロデュースした作品はほんとにいいものが多いです。ムーンラーダースのいい仕事!というCDがレーベル毎にでているので聴いてみてください。といいつつ私もこれからですが。
Commented by kaz-shin at 2007-06-10 10:08
hisaさん、こんにちは。情報ありがとうございます。
"ムーンライダースのいい仕事!"というのも興味を惹かれますね。
キャンディーズにも曲を提供していましたから、結構面白そうな企画ですよね。
ちょっとネットで調べてみようと思います。ありがとうございます。
Commented by copain at 2008-07-10 14:23 x
とんでもなく亀レスで申し訳ありません。
偶然見つけてしまったもので...。
kaz-shinさんが手に入れられたのは、鈴木慶一+博文兄弟が設立した自主レーベル「メトロトロン」から1997年に再発されたものです。自主レーベルからだったので本来のソロ名義で出したのですが、またライダースのアーカイブとして出ることになったので、現在は鈴木慶一とムーンライダースに戻っているんだと思われます。
名前については、元々はライダースでしたが英語的に正しくはライダーズだということでいつからか統一したのですが、昔から知っている人は(矢野顕子などは特に)今でもライダースって言ってます。
とらえどころがないというのはわかる気がします。そういう意味では、1984年の「アマチュア・アカデミー」がお勧めかと。City Popという括りだとハズレかもしれませんが、外部プロデューサーの功績もあってライダースのよさがわかりやすく表現されていると思います。あ、他のアルバムに比べれば、ということですが。
失礼しました。
Commented by kaz-shin at 2008-07-13 00:45
copainさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
稚拙な記事でお恥ずかしい限りです(笑)
色々と教えて下さり、ありがとうございます。そういういきさつがあったのですね。
ムーンライダースに関しては、他アーティストへの楽曲提供、アレンジ、演奏に関わった作品は
結構聴いていたんですが、ムーンライダースとしての作品はあまり聴いていないので大変参考になりました。
お薦め頂いた『アマチュア・アカデミー』は機会があればぜひ聴いてみたいです。
これからもよろしくお願い致します。
Commented by DNA at 2011-07-23 00:35 x
ポップス系中心のkaz-shinさんがムーンライダーズをお聴きになるとは意外な気もいたしますが・・・。
私はムーンライダーズ系のサウンド大好きなんです。
故・岡田有希子のラストアルバム「ヴィーナス誕生」が全曲かしぶち哲郎アレンジで、白井良明、高橋修、矢口博康などライダーズ人脈が参加しています。
これがキッカケでライダーズ系(アングラ系音楽)に転落していく事に。
そこからどんどん枝分かれして聴いていって・・・。
アングラでもサウンドの流派と言うか派閥がいろいろあるんですよね。
と言っても彼らの関わったものは、今は廃盤になってるものや高値になってるものが多いですけど・・・。

「アマチュアアカデミー」('84)と「マニアマニエラ」('82)は彼らの中で群を抜いて大好きなアルバムです。
ムーンライダーズの古いアルバムはどれも3~5回くらいは再発されてますがほとんど中古に出てきませんね・・・。

鈴木さえ子の1st 「I wish it could be Christmas everyday」
         2nd 「科学と神秘」
         3rd 「緑の法則」 もすごくオススメです。
Commented by kaz-shin at 2011-07-26 00:08
DNAさん、コメントありがとうございます。
私のモットーは広く、浅くなんで色んなのを聴きます(笑)
でも詳しくないです。

鈴木さえ子さんも名前は知っていますが聴いたことがありません。
機会があったら聴いてみます。紹介して頂いてありがとうございました。
<< 吉田 美奈子_FLAPPER ページトップ Toshiki Kadomat... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Ice Green Skin by Sun&Moon