Music Avenue
musicave.exblog.jp
Top
DAVID POMERANZ_THE TRUTH OF US ◇ 2007年 08月 10日
e0081370_238672.jpg 

今回紹介するのは、2006年12月に初のCD化となったデヴィッド・ポメランツの1981年リリースのアルバム『THE TRUTH OF US (邦題:涙のくちづけ)』です。

このアルバムの中の名曲「THE OLD SONG」が、田中康夫が1980年に発表した小説「なんとなくクリスタル」の映画化された際にサウンド・トラックに使用されたり、SMAPの草薙 剛と瀬戸 朝香が主演の1997年のドラマ「成田離婚」で使われたりしていたようです。私は映画もドラマも観ていなかったので状況はよく分かりませんが・・・。ただ、今回のCD化によって本当に何年振りかでデヴィッド・ポメランツの声を聴く事が出来たのは嬉しかったですね。
このアルバムが発売された当時、洋楽好きな友人がカセットに録音してくれたのを聴いていたのですが、いつの間にかカセットも行方不明・・・。今回CD化されたということで懐かしさもあり、発売と同時に購入しました。発売後半年以上経ってしまいましたが、今回紹介させてもらいます。

AORなアルバムであることは間違い無いのですが、どうしてもデヴィッド・ポメランツ=バラード曲というイメージが強く、線の細いヴォーカル・スタイルのせいかも知れませんが、私の中では、このアルバムをAORという意識では捉えていませんでした。どちらかと言うと、バリー・マニロウのようなポップス系アーティストという印象でしたが、改めてCDで聴き直すと紛れもないAORなアルバムでしたね(笑)
デヴィッド・ポメランツのソング・ライターとしての素晴らしい才能を感じさせる楽曲が詰ったアルバムです。

『DAVID POMERANZ / THE TRUTH OF US』
01. THE OLD SONG
02. ASK ME TO SAY, "I DO" (AND I WILL)
03. THIS IS WHAT I DREAMED
04. MY BUDDY AND I
05. THE TRUTH OF US
06. FAT
07. OLD HOME TOWN
08. HIT THAT TARGET
09. CLOUD OF MUSIC

バリー・マニロウがカヴァーしてヒットした名曲バラード01。イントロのピアノのフレーズから聴く者を惹き付ける魅力のある曲ですね。失恋した時に尾を引くのは女性よりもむしろ男・・・。訳詞を読むと男として共感出来る部分が多いですね(笑)

デヴィッド・ポメランツのピアノのリフが印象的な軽快なポップ・チューン02。カルロス・ヴェガのドラミングも軽やかで、コーラス・ワークも美しさも際立ちます。しかし、この曲の影の主役は、パウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションではないでしょうか。

壮大なスケールと美しいメロディー・ラインと持ったバラード曲03。美しいストリングスの音色と、おそらくリー・リトナーであろうギター・ソロが曲を盛り上げています。

ラグタイム風なナンバー04。1930年代のアメリカを彷彿させる曲と言えるでしょう。クラリネットや実際のタップ・ダンスの靴音を入れたり。観客の声を入れたりして酒場で盛り上がっている楽しげな雰囲気が楽しいナンバーです。

ポメランツの真骨頂発揮といった感のあるアルバム・タイトル曲であるバラード曲05。ストリングスも美しいのですが、イングリッシュ・ホーン、フレンチ・ホーンやピッコロ・トランペットというホーン・セクションを巧みに使ったアレンジが秀逸です。

アルバムの中では異色な光りを放っている06。JAZZYな香りが漂う、実に渋いナンバーです。この曲では、ポメランツはアコースティック・ギターを弾いていますが、実に良い味を出しています。かなり緻密で凝ったアレンジが素晴らしいナンバーです。大好きなナンバーなんですが、これぞAORといった印象の曲ですね。

優しいサウンドに包まれ、懐かしい故郷へ帰ってきたような郷愁感がたまらない07。エレピの柔らかな音色とハーモニカの音色が胸に沁みます。

ピアノのリフがチャンキーだったり、アコースティックなサウンドとエレクトリックなサウンドが交錯する変化のあるアレンジが面白いナンバー08。不思議な曲です。

最後を飾る09は、やはりバラード曲です。シンプルなサウンドと繊細なポメランツのヴォーカルが魅力です。フリューゲル・ホーンが良い隠し味になっています。じっくりとヘッドホンで聴きたいナンバーです。

どんな時間帯に聴いても似合いそうな感じのアルバムですが、個人的には雑音の少ない時に聴くのが1番良いと思います。そうなると深夜というケースが多くなってしまいますが・・・。アレンジもヴォーカルも凄く繊細な感じなので、その辺りをじっくりと聴いて欲しいと思います。
私自身、このアルバムはBGM的に聴くというよりも、神経を集中して聴きたい作品なんですね。
たまにはムーディーな夜を過ごしたいという方にはお薦めの1枚です。
[PR]
by kaz-shin | 2007-08-10 00:47 | 洋楽系 | Trackback(1) | Comments(6) | |
トラックバックURL : http://musicave.exblog.jp/tb/6255473
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 音楽の杜 at 2007-08-10 05:43
タイトル : David Pomeranz 「The Truth Of..
ドラマ「成田離婚」で効果的に使われたAORの名盤! このドラマはリアルタイムで見てました。1997年の秋にフジテレビ系で放送されたドラマでしたね。ドラマのなかで、CDではなくてLP(LPを知らない若い方も多いでしょうね)がプレゼントとして使われてました。 ちょっとぼけている写真ですが、多分草彅クンが持っているアルバムが本作ですね(少しジャケが違うような気もしますが)。 このドラマを彷彿させる①「Old Songs」はバニー・マニロウがヒットさせました。 曲もそうですが、歌詞がまた泣かせ...... more
Commented by 240_8 at 2007-08-10 05:47
おはようございます!!
ついに本作、記事書かれましたね?
お先に早速TBさせて頂きました^^。

TVドラマ「成田離婚」では効果的なアイテムとして、このアルバムが使われました(曲ではなく、モノという意味でも)。
個人的にはバラードもいいのですが、その他の曲も大好きです。
②④⑥とか。

バラードは①はもちろん⑤がお気に入りですね~。
Commented by kaz-shin at 2007-08-11 01:11
240さん、こんばんは。コメントとTBありがとうございます。
240さんの記事から遅れること、半年以上・・・。やっと書けました(笑)
バラードも確かに良いですが、06なんかかなり良いですよね。
どうしてもバラード曲というイメージが強くなってますが、その分02、04、06が
逆に新鮮に聴こえます。
本当によくまとまっているアルバムですね。
Commented by まるいチーズ at 2007-08-11 23:35 x
こんばんは
ちょっとご無沙汰しておりました。私事で恐縮ですが、我が家のPCが壊れまして、いろいろ手を尽くしたのですが結局買い換えるはめに(苦笑)
いや~思わぬ出費でした(汗)
ところでこのアルバムですが(笑)、発売当時はカセットに録ったものをいつも車にのせていてよく聴いてはいたのですが、あまり深い印象がなかった気がします。kaz-shin さんの記事を拝見し、改めて聴いてみたのですがいいですね(笑)、当時よりも年とってからの方がよく思えるものって私はけっこうあります(笑)。今日から夏休みで9連休、またお邪魔させてください(笑)
Commented by kaz-shin at 2007-08-11 23:49
まるいチーズさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ご無沙汰してました。私のPCも時代遅れもいい代物でして、いつ壊れるかビクビクして使ってます(笑)
今は新しいPCで快適でしょうね~、羨ましいです。

私もまるいチーズさんと同じで、昔はそれほど良いと思っていなかったアルバムが
凄く良いアルバムに思えるのって結構多いですね。
逆に当時は夢中だったのに、今聴くと安っぽく聴こえたりする場合もあります。
歳を重ねていくと感性も変わっていくのでしょうか・・・。根本的に変わったという自覚は無いのですけれど。
面白いものですね。9連休を楽しんで下さいね。
私は今日から5連休です。
Commented by 猫になりたい哲学者 at 2008-08-10 23:52 x
このアルバムは通販サイトや多くのブログで評判が良かったので割引キャンペーン中に買った一枚だったのですが、凄い名盤ですねぇ。なんかオシャレ系を強調する小説やドラマ等に度々取り上げられていた作品みたいですが、私はそれらに触れた事がなかったのでまったく知らないまままで、この作品を知らないまま過ごしてきた事をなんてもったいない時間を過ごした事か…と七転八倒しましました(苦笑CD化されたのは最近だったんですけどね。しかしドラマとかの小道具に使いたがるのが良く分る作品ですね)こういうビックヒットしたわけでもない知られざる名盤に触れる度に思うのですがいかに洋邦共80年代という時代精神によって作られたこの時代の音楽の底力が凄かったかが分りますね。とにもかくにもメロディが綺麗な事よ…(岩崎元是さんも近年はリズム重視でメロが消えてる事を書いてましたね)聴き終わった後、いい物を聴いたなぁ~という満足感を伴った余韻が部屋や自分の心に満ちるそんな幸福な時間に浸れる…そんなアルバムでした。
Commented by kaz-shin at 2008-08-11 00:10
猫になりたい哲学者さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ところで岩崎さんの新作届きました?Amazonに予約していますが、いまだに届いておりません。早く聴きたい(笑)

猫になりたい哲学者さんも色々聴かれてますね。
このアルバムは、発売された当時は友人にカセットに録音してもらって聴いていたんですが、正直自分でレコード購入とまでは思わなかったんです。
しかし、このCD化を機会に聴き直して「こんなに良かったっけ?」とさえ感じてしまった1枚でした。
私がいつもしつこく書いている80'sパワー、やはりどうしてもこの不思議な力の存在を感じてしまいます(笑)
1981年頃は特に洋楽・邦楽問わず素晴らしい作品が多いですよね。
<< ON THE BEACH - ... ページトップ 郷 ひろみ_I miss yo... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Ice Green Skin by Sun&Moon