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BOZ SCAGGS_DOWN TWO THEN LEFT ◇ 2007年 08月 18日
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今回紹介するのは、1977年にリリースされたボズ・スキャッグスのAORの名盤3部作のひとつ、『DOWN TWO THEN LEFT』です。既に3部作の1作目となる『SILK DEGREES』(1976年)と3作目となる『Middle Man』(1980年)は紹介しました。既に紹介した2枚に比べると、比較的地味な印象を持たれがちな本作ですが、なかなかどうして素晴らしい作品で名盤と呼ぶに相応しい仕上がりになっています。結構、このアルバムが1番好きだという人も多いのではないでしょうか。

プロデュースは、『SILK DEGREES』に続いてジョー・ウィザート。『SILK DEGREES』からの大きな変化は、アレンジャーがデヴィッド・ペイチからマイケル・オマーティアンに代わったことでしょう。マイケル・オマーティアンのアレンジにより、前作よりも一層都会的で洒落たサウンドになったと思います。
参加ミュージシャンは、マイケル・オマーティアン(arr、key)、ジェフ・ポーカロ(ds)、デヴィッド・ハンゲイト(b)、スコット・エドワード(b)、ジェイ・グレイドン(g)、レイ・パーカーJr.(g)、スティーヴ・ルカサー(g)、ジャイ・ウインディング(key)、ボビー・キング(cho)等です。

『BOZ SCAGGS / DOWN TWO THEN LEFT』
01. Still Falling For You
02. Hard Times
03. A Clue
04. Whatcha Gonna Tell Your Man
05. We're Waiting
06. Hollywood
07. Then She Walked Away
08. Gimme The Goods
09. 1993
10. Tomorrow Never Came / Tomorrow Never Came (Reprise)

前作での「Lowdown」を彷彿させるナンバー01。R&B色が強いながらも軽快なアレンジが心地良いですね。ホーン・セクションとコーラスのアクセントが効いていますし、ジェフ・ポーカロとデヴィッド・ハンゲイトのリズム隊のコンビネーションが素晴らしいです。

レイ・パーカーJr.のリズム・ギターとジェフ・ポーカロのへヴィーなドラムが印象的な名曲02。シングル・カットされた曲ですね。黒人コーラス隊美しい歌声とボズの癖のあるヴォーカルの対比が面白く、一層都会を感じさせてくれます。この曲のボズのギター・ソロを聴いていると、松原 正樹が『NEW YORK』というアルバムでカヴァーしたインスト・バージョンが聴きたくなってしまいます(笑)

軽快なリズムが心地良い03は、コーラスに被せてボズのヴォーカルが入ってくるアイディアが面白いですね。スティーヴ・ルカサーがメロディアスなギター・ソロを聴かせてくれます。

しなやかなメロディとファンキーなサウンドが融合した洒落たAORナンバー04。スコット・エドワードのベース・プレイとジェフ・ポーカロのドラミングが光るナンバーです。それに加えて間奏でのボズが披露するギター・ソロが結構イケてますね。

幻想的なアレンジが印象的な大作05。インパクトはありませんが、聴きこむほどに魅力的に思えてくる不思議なナンバーです。名手・チャック・フィンドレイのフリューゲル・ホーンと、終盤でのジェフのドラミングは圧巻です。アルバム中で最も長い曲で6分を超えています。

06もシングル・カットされた曲で、ポップなメロディーとイントロから軽快なリズムが、アレンジャーのマイケル・オマーティアンのセンスを感じさせる1曲です。優雅なストリングスとヴィクター・フェルドマンのヴァイブがより一層味わい深い曲にしてくれている気がします。

私の大好きなメロウ・ナンバー07。キャッチーなメロディーとボズのハイ・トーンなヴォーカル、美しいストリングスとコーラスがまるで心地良い風のようです。レイ・パーカーJr.の軽快なギター・カッティングとジェイ・グレイドンのギター・ソロがたまりません。

どこかスティーリー・ダンを思い出させるナンバー08。ホーン・セクションを効かせ、アグレッシヴな感じに仕上がっています。ハイライトは、やはりルークのギター・ソロでしょう。この手の曲でのボズのヴォーカルは、実に溌剌としていますね。ジェフ・ポーカロのティンパレスのプレイにも注目です。

ピアノとシンセによるプログレッシヴなイントロに続いて、ご機嫌なシャッフル・ビートが炸裂する09。ボズのシャッフル・ビートはよく似合いますね。そして、シャッフル・ビートと言えばジェフ・ポーカロ。聴いているだけでも体が上下に揺れてきます(笑)

しっとりとしたバラード曲10。あまり起伏を感じさせないメロディーなので、どうしても地味に感じてしまいます。サビのメロディーは良いのですが・・・。少し惜しい気がしますが、アルバムのラストには似合っている1曲です。

このアルバムが、地味な印象を与えてしまうのはバラード曲に原因があると思われます。
収録されているバラードは決して悪い曲ではないのですが、どうしても『SILK DEGREES』の「We're All Alone」や「Harbor Lights」や、『Middle Man』の「You Can Have Me Anytime」のような人の心を打つバラード曲が無い分、印象が薄くなってしまうのかも知れません。
バラード以外は他のアルバムと比較しても劣らない好ナンバーばかりなので、余計残念ですね。
今日の夜は涼しくて幾分過ごしやすいです。涼しくなると何故かボズの歌声が聴きたくなります。
猛暑の中でのボズの歌声は若干辛いものがあるので・・・(笑)
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by kaz-shin | 2007-08-18 00:46 | 洋楽系 | Trackback(2) | Comments(7) | |
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Commented by 240_8 at 2007-08-18 08:53
おはようございます。
これは私も大好きです。
特に②④のジェフのスナップを効かせたタイトなスネアが、黒っぽさを際立たせてますね。
サザンソウルやフィリーを、ボズ流に解釈した(まあ、それが結局AORなんですけど)名盤ですね。
Commented at 2007-08-18 16:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kaz-shin at 2007-08-19 02:11
240_8さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
240さんの記事にも書かれていましたが、このアルバムでのジェフのドラミングは光ってますね。
私は、楽曲の良さ、演奏(アレンジ)の良さ、歌(歌唱)の良さの3つの要素が全て揃っているのが
AORであるという個人的な定義がありまして、このアルバムに限らずボズのアルバム、
特に3部作に関してはどれも素晴らしいAOR作品だと思っています。
あとはどれが1番なのかというのは、もう個人的な趣味しかないでしょうね(笑)
昔は地味な感じがして好きではなかったのですが、最近は大好きなアルバムなんですよ。
Commented by Kenny U at 2007-08-19 09:18 x
3部作の中で一番好きなのがこの『DOWN TWO THEN LEFT』です!
もろにTOTOサウンドっていう感じの『SILK DEGREES』よりは
少しバラエティに富んでいるかな・・・

私、過去にBoz Scaggs Nightっていうアマチュアイベントに出たんですよ!
(↑リンク参照)
その時に集中的にボズサウンドを研究しましたー。
でもなんだかそれで飽きてしまってライブが終わってからCDを聴いたのは一度だけ・・・
また聴きたくなるときが来るかなーっとは思いますけど(笑)
Commented by Sken at 2007-08-19 11:25 x
こんにちは。
私も本作が一番好きな彼のアルバムです。
洗練度では前作をしのぐと思います。
ジェフはもちろん、マイケル・オマーティアンがいいですね。
Commented by kaz-shin at 2007-08-20 00:23
kenny Uさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
やはりこのアルバムが1番好きだという人が多いというのは本当ですね。
本来のボズらしさが1番出ているという感じなのかも知れませんね。
AORの作品としてみれば、『SILK DEGREES』や『Middle Man』の方がAORしていると思いますが、
なかなかどうして、名盤だと思います。

kenny Uさんは演奏者でもいらっしゃるので、繰り返し聴いて研究した上で、
今度は練習で何度も演奏する訳ですから、飽きるというのも分かるような気がします。
きっと、聴きたくなる日がきっと来ますよ。
Commented by kaz-shin at 2007-08-20 00:25
Skenさん、こんばんは。コメントとTBありがとうございます。
Skenさんもこのアルバムが1番好きなんですね。
本当に多いですね、このアルバムが好きな方が・・・。
プロデューサーが同じですから、やはり洗練度が上がっているのは
マイケル・オマーティアンの功績ですね。
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