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杉山 清貴&オメガトライブ_AQUA CITY ◇ 2007年 08月 22日
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8月も残すところ、あと10日ばかりになりました。9月に入っても暑い日が続くとは思いますが、やはり8月が終ると夏が終るという気分になりますね。
そんな夏を惜しみつつ、夏の間に紹介しておきたいアルバムが残っています。今回紹介するのは、杉山 清貴&オメガトライブの1983年の1stアルバム『AQUA CITY』です。アルバム・タイトルからして、CITY POPのど真ん中ストライク的なイメージがありますね。
1983年4月にシングル「SUMMER SUSPICION」でデビューを果たしますが、当時オメガトライブが所属する音楽事務所に角松 敏生も所属しておりましたが、彼等と入れ替わるように事務所を離れています。販売戦力上の問題で角松 敏生は事務所を離れたと言われていますが、オメガトライブのその後のブレイクを見ると、もし角松が事務所に残っていたならば大ブレイクしたんでしょうか(笑)

まず、オメガトライブと言えば、音楽的に絶対に欠かせないブレーンである林 哲司の存在無しでは語れませんね。このアルバムでも9曲中6曲が林 哲司の作曲です。残り3曲が杉山 清貴の作曲。詞は3曲が康 珍化、6曲を秋元 康が手掛けています。詞に関してはいかにも80年代のトレンドといった感じの秋元 康が中心になっていますが、個人的には康 珍化の歌詞が好きです。アレンジは、林 哲司が6曲、後藤 次利が1曲、志熊 研三が2曲手掛けています。
有名な話でありますが、バンドという形式をとっておきながらレコーディングでは腕利きスタジオ・ミュージシャンを起用し、洗練されたサウンドに仕上げられています。これはもう音を聴けば分かる人には分かりますね。

『杉山 清貴&オメガトライブ / AQUA CITY』
01. SUMMER SUSPICION
02. PADDLING TO YOU
03. MIDNIGHT DOWN TOWN
04. LIGHT MORNING
05. UMIKAZE TSUSHIN
06. TRANSIT IN SUMMER
07. TRADE WIND
08. SEXY HALATION
09. ALONE AGAIN

イントロのリズム・パターンで既にCITY POP好きは耳を奪われる01。オメガトライブのデビュー曲です。サビのメロディーのインパクトの強さは、さすが林 哲司だと思わせます。ギター・カッティングはどう聴いても今 剛ですね(笑)

杉山 清貴の作曲で、後藤 次利のアレンジが冴える02。コーラス・ワークが美しく、夏らしいポップなナンバーです。割とありがちなメロディーなんですが、アレンジに助けられたという感じかも知れませんね。

パーカッション、ベース、ギターのリフによるイントロから魅力たっぷりな03。2ndアルバム『RIVER'S ISLAND』へ繋がっていくような都会的なナンバーですね。私個人的には、こういう都会的な曲と杉山 清貴の声はよく似合うと思います。この曲での素晴らしいギターは、100%今 剛です。

杉山 清貴の作曲、志熊 研三の編曲によるミディアム・ポップ・チューン04。音域を上手く使った曲で、杉山 清貴のヴォーカリストとしての魅力を感じます。曲は林 哲司からの影響を色濃く感じます。志熊 研三も80年代を代表する素晴らしいアレンジャーの一人だと思います。

05は、「海風通信」をあえてローマ字表記にするあたりなど、いかにも80年代っぽい曲ですね。プロデューサーの藤田 浩一のアイディアだとは思いますが・・・。康 珍化、林 哲司のコンビ作品はやはり良いですね。この曲での素晴らしいギターは、おそらく松原 正樹でしょうね。

AOR風な林 哲司の作曲センスとアレンジが光る06。林 哲司は作曲家としてはもちろんですが、アレンジャーとしても素晴らしい才能を発揮しますね。やはり、作曲とアレンジを一人でこなせる作家は強いですね。イメージをそのままサウンドで表現してきますから・・・。良い曲です。

何とも心地良いギター・カッティングで始まるサマー・チューン07。杉山 清貴の作曲、志熊 研三のアレンジ曲ですが、涼しげな風のようなアレンジにのせ、コーラスも杉山のヴォーカルも爽やかに響きます。

康 珍化、林 哲司コンビ作品08。この曲も林 哲司のアレンジが素晴らしい1曲ですね。AORを意識してなければ出来ないアレンジですね。今聴くといかにもオメガトライブらしい曲だと思える曲で、林 哲司がオメガトライブのサウンドを作り上げたんだというのを改めて感じました。

美しいバラード曲09。林 哲司の本領発揮ですね。キャッチーなメロディーですが、歌うとなるとかなり難しい歌だと思います。ファルセットを巧みに使って歌い上げる杉山 清貴も見事です。間奏のギター・ソロやおそらく木戸 やすひろ、比山 貴咏史等と思われるコーラスも素晴らしく、最後は波の音のSEで幕を閉じます。

1stアルバムながらも、かなり高い完成度のアルバムですね。それは林 哲司の類稀なる作・編曲のセンスがあってこそですね。ただ仕方無いことですが、杉山のヴォーカルが固いですね。2ndアルバムではその固さも取れて、のびのびと歌っています。その成長ぶりは、杉山のヴォーカリストとしての資質の高さゆえなのでしょう。
杉山 清貴&オメガトライブ→1986オメガトライブ→カルロス・トシキ&オメガトライブ→ブランニュー・オメガトライブへと続くオメガトライブの歴史は、まさにこのアルバムから始まったんですね。感慨深いアルバムです。
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by kaz-shin | 2007-08-22 00:02 | CITY POP / J-AOR系 | Trackback | Comments(6) | |
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Commented by kotaro at 2007-08-22 09:42 x
お早うございます。連日40℃の時もずっと出勤で秋からの仕事を
指示していたのですがきょうからやっと2日間お休みです。

このアルバムは菊池桃子のOcean Sideの1曲目の出だしと呼応していることでも知られていますね。秋の気配のきょう、とてもいいチョイスと思います。
80年代というのは、商業と広告と音楽や美術、これらが一体と成ってとても成長した10年でした。もちろん受け手の大衆の成熟もあったからです。

あからさまに「アクアシティ聴きながら」カブリオのワーゲンに乗っていても、これが楽しかったあの頃は良い時代だと思います。

Kaz-shinさんのディティールの指摘はとても的確です。
林哲司と云う慶応ボーイ、彼は竹内まりやや杉真理の少し先輩に
なりますが、彼の書いた物や雑誌記事など集め当時よく読みました。
哀しみがいっぱい/哀しい色やね/哀しみがとまらない
全力で走っていた80年代は哀愁なんて、歌の文句にしか感じ
なかったけど、今思えば、懐かしき"Roling '80S"ですね。
Commented by しげぞう at 2007-08-22 20:53 x
こんばんは
このアルバム、LPで持っていました
写真の迫力が良かったです(そのへん、今のCDは物足りないサイズですね)
どうしても欲しい! という級友に、¥1500也で売ったシロモノです
僕の手元にはカセットテープが残り・・・
Commented by kaz-shin at 2007-08-23 01:33
kotaroさん、こんばんは。いつもコメント本当に感謝しております。
kotaroさんのコメントにどれだけ励まされているか、分かりません。
本当にありがとうございます。

藤田さんのプロデュースのオメガトライブと菊池桃子さんのアルバムには
絶妙に繋がりがあって面白いですね。時代と言ってしまえばそれまでですが、
制作スタッフの音楽に対する真摯な態度が感じられて良いですよね。
売れる音楽が良いのではなくて、良い音楽が結果的に売れるんだという気持ちを
個人的にいつまでも持っていたいなと、80年代の好きな音楽を聴く度に思います。
Commented by kaz-shin at 2007-08-23 01:38
しげぞうさん、こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
オメガトライブの記事だったので、おそらくしげぞうさんからもコメント頂けるかなと
密かに楽しみにしていました(笑)

私もこの1stはLPしか持っていなかったんですが、先日偶然BOOK OFFで
250円という格安な値段で売られていたんで速攻で購入しました。
欲しいモノがすぐ見つかるというのは少ないですが、根気良く探していると
見つかるものですね。
Commented by kotaro at 2009-11-30 10:02 x
ブログリンクの記事を偶然読んでいて藤田浩一プロデューサーが亡くなられていたことを知りました。
オメガトライブの短い時期に随分いろいろなことがあったと、書かれた記事も多いですが、あの時の成功があったから、杉山氏が今でも音楽活動をされているのでしょう。
年末の忙しくなる前に、こんな投稿もどうだろうかと思ったのですが、お知らせだけしておきます。
あまりショックを受けないでください。私らも半世紀生きてきたのですから、ゆっくりと音楽的に総括いたしましょう。それでは。
Commented by kaz-shin at 2009-12-05 02:59
kotaroさん、コメントありがとうございます。
藤田浩一さんの訃報は、私も少し前に知りました。
このような訃報に接すると寂しくなりますね。
でも藤田さんの残した作品は、きっと聴き継がれていくでしょうし、そうあって欲しいと思いますね。
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