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松岡 直也&WESING_THE SEPTEMBER WIND (九月の風) ◇ 2007年 09月 08日
松岡 直也&WESING_THE SEPTEMBER WIND (九月の風)_e0081370_1358458.jpg 

台風が去って夏のような陽射しが戻ってきた感じですが、風は秋を感じさせるような湿気を含まない爽やかさを感じます。今回は、9月になったら紹介しようと思っていたアルバムを紹介しようと思います。

そのアルバムとは、1982年にリリースされた松岡 直也&WESINGの『THE SEPTEMBER WIND (九月の風)』です。1979年に結成された松岡 直也&WESINGは、同年『THE WIND WHISPERS』をリリースし、以降多くのフュージョン・ファンを魅了し続けています。

『THE SEPTEMBER WIND (九月の風)』は、アルバム・タイトル曲(新曲)と松岡 直也&WESING名義でリリースされたアルバム『THE WIND WHISPERS』(1979年)、『MAJORCA』(1979年)、『SON』(1980年)、『SHOW』(1981年)の4枚の中から選ばれた曲で構成されたベスト盤です。1982年というのは、確か松岡 直也さんの音楽活動30周年にあたる年だったと思うのですが、その記念すべき年にこのアルバムが大ヒットしました。当時オリコンチャート最高第2位、その後半年間30位以内にチャート・インするというフュージョンでは異例(高中さんは1位を獲得しましたね)の大ヒットを記録しました。
休日の昼下がりにテラスでお茶でも飲みながら聴きたい、そんな1枚ですね。

『松岡 直也&WESING / THE SEPTEMBER WIND (九月の風)』
01. THE SEPTEMBER WIND (You're Romantic) / 九月の風 ~通り過ぎた夏~
02. A SEASON OF LOVE
03. MISTICA LATINA
04. ADRIA
05. THE SHOW
06. NOCHE CORRIENDO
07. A MEMORY OF MAJORCA / 思い出のマジョルカ
08. EVENING TIDE

名曲01。私は9月生れなので余計好きなのかも知れませんが、とにかく聴いていた気持ちの良い曲です。何より凄いのは単調な打ち込みのリズムとシンセを多用しているにも関わらず、優しく心地良い風を感じさせるアレンジですね。厳密に言えば、ペッカー(per)以外はWESINGのメンバーは参加していないので、松岡 直也名義の作品となるのかも知れませんね。

波の音やセスナ機(らしき)SEに続いて始める02。この曲は、私にとって思い入れの強い1曲です。と言うのも、初めて買った松岡 直也のアルバムがWESINGの1st『THE WIND WHISPERS』で、この曲はアルバムの冒頭を飾った曲。つまり私が最初に松岡 直也のサウンドに触れたのがA面1曲目のこの曲だった訳です。土岐 英史や伊東たけし等のホーン・セクションの迫力、村上 秀一のドラミング、そして大村 憲司と高中 正義とのギター・ソロ・バトル・・・。衝撃的な曲でした(笑)

ミディアム・テンポが実に心地良いナンバー03は、アルバム『SON』に収録されていた曲です。清水 靖晃のサックスと和田 アキラのギターがフィーチャーされてます。しっかりとリズムを支える松岡 直也のピアノも素晴らしいです。

波の音のSEに続く04もアルバム『SON』の収録曲です。重厚なパイプ・オルガンの音色が印象的ですね。普通に聴いているとラテンという感じはしないのですが、リズムはしっかりラテン調だったりするのが松岡 直也らしいところですね。和田 アキラのロック・テイストの強いギター・ソロも聴き所です。

アルバム『THE SHOW』のアルバム・タイトル曲05。ストリングスのアレンジが絶妙です。この曲ではストリングスが主役と言って良いかも知れません。ストリングスとピアノの音色を存分に楽しめるナンバーです。

松岡 直也の真骨頂発揮といった感じの06。これも名曲ですね。思う存分ラテン・サウンドを楽しめます。私の大好きなドラマーの一人、渡嘉敷 祐一のドラミングも素晴らしいですし、松岡 直也のピアノ・ソロ、高橋 ゲタ夫の堅実なベース・プレイ、大村 憲司にリズム・ギター、和田 アキラのギター・ソロ、ホーン・セクションや多彩なパーカッションと、それぞれが持ち味を発揮しつつ絶妙なアンサンブルを聴かせてくれます。この曲聴くと元気が出ます(笑)

アルバム『MAJORCA』に収録されていたボッサ調のナンバー07。ボサノヴァ・ギターの名手・中村 善郎がアコースティック・ギターで参加しています。派手さは無いですが、村上 秀一のドラミングとストリングスが際立っています。美しいメロディーを持ったナンバーで、昼下がりにぴったりな曲。

08は、1978年リリースのアルバム『STEFFANIE DE PRAIA ~海辺のステファニー~』に収録されていたアルバム・タイトル曲がオリジナルで、その曲をWESINGとして再録した曲だそうです。オリジナルを聴いたことがないので、機会があれば聴き比べてみたいですね。日暮れ時にぴったりな哀愁のあるメロディーが美しい1曲です。以前紹介した清野 由美が1981年リリースのアルバム『NATURAL WOMAN』の中で、この曲に歌詞を付けて歌っています。曲が終わりしばらく波の音のSEが続き、「九月の風」が再び流れてF.Oしていく構成もお洒落です。

全くの個人的な主観ですが、このアルバムほど昼下がりに似合うアルバムって滅多に無いような気がします。特に今の時期なら尚更のこと・・・(笑)
別にどんな季節、時間帯に聴いても良いアルバムには間違い無いのですが、やはり初秋の晴れの日の昼下がり、心地良い風を感じながらビールを片手に聴いたら最高だと思いますよ。ぜひお試し下さい。
今の時期にぴったりなアルバムとしてお薦めの1枚です。
by kaz-shin | 2007-09-08 15:55 | FUSION系 | Comments(2) | |
Commented by kotaro at 2007-09-08 23:10 x
このアルバムが売れたのは永井博のイラストの起用が上手かった
部分もあるでしょう。
ベスト盤とはいえ異例の話題作になりました。
このあと、わたせせいぞうの「ハートカクテル」に繋がるのだから
古くからのラテンファンは嬉しさ半分?でした。

でも今思えば、あれが80年代、というやつだったのでしょう。
松岡さんのような古くて息の長いミュージシャンも、ついきのう
デビューしたような人たちも同じレコード屋のコーナーに並べられて
いました。
それも地方都市のやっと急行が停まるくらいの駅前の店に。
ぼくはこの音源を聴くと、去って行った時代の風もいっしょに
感じます。
Commented by kaz-shin at 2007-09-09 01:55
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
この頃、レコード・ジャケットに永井博さんや鈴木英人さんのイラストを使えば
かなり売上の影響したでしょうね。
下手な写真を使うより、よっぽど魅力がありますね。

松岡さんは、1937年生れですから今年70歳になるんですね~。
このアルバムがリリースされた時でも45歳位ですよね。
実に若々しく、柔軟な音楽に対する取り組みは素晴らしいの一言ですね。
>去って行った時代の風もいっしょに感じます。
確かにこのアルバムを聴きながら感じる風は、2000年代の風ではなくて
1980年代に吹いてた風のような気もしますね。
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