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斎藤 誠_DINNER ◇ 2007年 11月 07日
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秋の夜長にぴったりな渋いJ-AORアルバムを紹介しましょう。日本のマイケル・マクドナルドと言ったら大袈裟かも知れませんが、それほどマイケル・マクドナルドに憧れ続くけてきた斎藤 誠が1996年にリリースした通算8枚目となる『DINNER』です。
1983年に1stアルバム『LA-LA-LU』でデビューしますが、それ以前にも西 慎嗣のソロ・シングル「Don't Worry Mama」を書いたり、原 由子の1stソロ・アルバム『はらゆうこが語るひととき』に楽曲を提供の他、アレンジ、ギター、コーラスで参加したりして才能の片鱗を見せてきていた斎藤 誠。
そんな彼が1990年に7thアルバム『笑顔に御注意。』をリリース後、ソロ活動を休止。レコード会社もエピック・ソニーへ移籍して約6年ぶりにリリースしたのが『DINNER』でした。

この『DINNER』はアコースティックなサウンドが軸になっていますが、決して流行を意識したようなものではなく、斎藤 誠らしさを表現する上で必要不可欠なサウンドだったという気がします。曲はどれも馴染み易いモノばかりですし、アレンジもシンプルながら練られていると思います。まさに大人の為の大人のロックという感じですね。ずばり素晴らしいJ-AORですね。
特に島村 英二(ds)、成田 昭彦(ds)、岡沢 章(b)の3人によるリズム隊の仕事が素晴らしく、彼等の演奏がこのアルバムの肝であることは間違い無いでしょう。じっくり聴くも良し、さらりとBGMとして聴くも良しのアルバムだと思います。

『斎藤 誠 / DINNER』
01. 大切な雨やどり
02. 今 僕を泣かせて
03. Be My Be My Be My
04. 恋のペース
05. もしかしたらこの程度が愛なのかもしれない
06. 初恋天国
07. 宇宙から来た石
08. Your Time
09. あなたに逢いたい
10. 愛してもないのに
11. Long Red
12. To My Old Friends 2
13. ディナー

福山 雅治がコーラスで参加している01は、アコースティック・ギターをメインにしたメロウなナンバー。控え目な福山のコーラスも好感が持てますね。雨の憂鬱さは感じさせない心地良い仕上がりです。

先輩・桑田 佳祐がコーラスで参加している02。シンプルな演奏ですが、曲の持つ雰囲気や斎藤 誠のヴォーカルにマッチしています。間奏のスライド・ギターは桑田自身です。島村 英二と岡沢 章のプレイは派手さは無いのですが、実に渋い演奏です。

成田 昭彦のドラミングが光る英語詞のナンバー03。AOR風なナンバーで、大石 学のハモンドB-3オルガンや佐野 聡のトロンボーンのプレイが曲の良いアクセントになっていて、アレンジのセンスの良さを感じます。

軽快なメロディーが印象的なポップ・ナンバー04。斎藤 誠のギター・リフとキャッチーなメロディーが耳に残る1曲です。岡沢 章らしいベースにも注目です。

ポップなメロディーと軽やかなリズムが楽しげな雰囲気を醸し出している05。

アコースティック・ギターのサウンドの音色が美しく、どこか可愛らしくて切ないポップ・ナンバー06。メロディーとヴォーカルを活かすアレンジが素晴らしいですね。

FUNKチューン07。佐野 聡、春名 正治というホーンを迎えて、成田 昭彦のタイトなリズムとファンキーなギター・プレイが印象的です。

斎藤 誠のアコギのプレイとメロディー・センスが光る08。大好きな1曲です。どこかネッド・ドヒニーを彷彿させるような雰囲気を持った曲です。渋いナンバーですよ。

自然と口ずさみたくなるようなメロディーと、体を揺らしたくなるようなリズムが心地良い09。

野宮 真貴がコーラスで参加している10は、ポップ色の強いナンバー。ライブでは盛り上がりそうな曲です。ギター・ソロもなかなか聴き応えがあります。

オリジナルを知らないのですが、おそらくカヴァー曲であろう11。島村と成田のツイン・ドラム、岡沢 章のベース、片山 敦夫のハモンド、斎藤 誠のギターのみというシンプルな演奏ながらスピリットを感じる演奏ですね。

しっとりとしたバラード曲12。切々と歌うヴォーカルが魅力的なナンバーです。

アコギ1本の弾き語りによる小曲。短いのですが味わいのある曲です。

シンプルなんですが丁寧かつ真心を込めて作られたアルバムだという気がします。それだけに時代に流されず長く愛聴出来る1枚と言えるでしょう。最初に書きましたが、じっくり聴くのもBGMとして流しておくのも良いのですが、出来れば一人で聴きたいアルバムですね。夜が長くなり冷え込む季節に、どこか心を暖めてくれるそんな1枚だと思います。J-AORの傑作としてお薦めです。
by kaz-shin | 2007-11-07 00:01 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(4) | |
Commented by Jun at 2007-11-07 22:41 x
こんばんは。斎藤誠さんを取りあげてくれて嬉しいですね!
このアルバムは、ソロ活動を長年休止してからの久しぶりのアルバムだったので、新鮮で凄く嬉しかったのを覚えています!
どの曲も大好きなアルバムです。
Commented by kaz-shin at 2007-11-08 01:02
Junさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
斎藤さんの記事には左程コメントは付かないだろうとは思っていたんですが・・・。
嬉しいです。ありがとうございます!
Junさんが仰るように、活動休止を挟んでのアルバムで今までとは違う
新鮮な斎藤誠さんが聴けて感動と驚きがありました。
本当に良い曲が揃ったアルバムですよね。
Commented by アンクル・トム at 2009-08-18 00:01 x
こちらにありましたね ありがとうございます。
以前、ソニーのOMFで見かけた時に気になってました。
今日たまたま入った中古ショップに激安で売っていたので
購入しましたが こんなにいいアルバムだったんですね。
なんだか得した気分です(宝くじはハズレましたが・・)。
CDをiTunesに取り込んだら斎藤誠さんに関連した曲が
出て来たので聴いてみたら『アコギでクラプトン』という
アルバムの1曲に『Change the world』を歌っていたので
早速DLしました。こちらもなかなかいいですね。
他のアルバムも増々聴きたくなってきました。

続けての書き込み失礼いたします。
Commented by kaz-shin at 2009-08-19 23:24
アンクル・トムさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私も斎藤さんのアルバムはあれこれ聴いてみたいと思っているんですが、
なかなか集まりません。
オンデマンドCDなら80年代のアルバムも入手可能なので、少しずつ集めようかと思ってます。
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