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佐々木 幸男_Jealousy ◇ 2007年 11月 13日
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今回紹介するのは少々マニアックな作品になりますが、シンガー・ソングライターの佐々木 幸男が1991年にリリースした『Jealousy』です。果たして、このブログを覗いて下さっている皆さんの中に佐々木 幸男をご存知の方がどの位いらっしゃるかは疑問ですね(笑)
私と同年代の方であれば、ポプコン出身で「君は風」というポプコン入賞曲で1976年にデビュー、アルバム『ほーぼー』をリリースして話題になったので、もしかしたら憶えている方もいるかも知れません。
実は私も知っているとは言っても、「君は風」という曲やデビュー前の安部 恭弘が提供した「セプテンバー・バレンタイン」を歌っていたのを聴いた程度なんです。嫌いな音楽という訳では無かったのですが、特別好きなタイプでも無かったので以降30年位は全く聴いていませんでした。
ある日BOOK OFFを探索中にこのアルバムを見つけたんですが、アルバム・ジャケットの雰囲気やタイトル・タイトルやアーティスト名も横文字表記になっていて、昔抱いていたイメージとは随分違っていたので興味を持って購入してみました。購入価格は500円でした。

この『Jealousy』を言葉で表現するならば、"野暮ったいダンディズム"とでも言いましょうか・・・。収録曲のほとんどが佐々木 幸男が作詞・作曲しているのですが、彼の作るメロディーはどこか1970年代のフォークの匂いを残しながらも、都会生活を歌ったCITY POP風な作品なんですね。内容は都会的なんですがどこか野暮ったさを感じるという不思議な世界なんですが、何故か気持ち良く聴けてしまうアルバムに仕上がっています。これはおそらく、ロンドン録音でThe Committeeというバンド(で良いんでしょうか?)がアレンジとバックを務めており、このサウンドが野暮ッたさを打ち消してくれているのも事実です。
夜にひっそりと聴きたい、そんなアルバムですね。

『佐々木 幸男 / Jealousy』
01. 雨のMilk Tea
02. Banana Moonの片思い
03. cry for the moon
04. 月夜の晩には
05. Boat People (遥か東シナ海)
06. 想い出にjealousy
07. Lonely Christmas Bell
08. Missエルジーの悲劇
09. Shadow Lady
10. September Valentine ~From London with Love~

ゆったりとしたメロウなナンバー01。アレンジだけを聴けば完璧なCITY POPナンバーですが、やはりどこか70年代のフォーク調のメロディーが顔を出します。このバランスが絶妙で、まさに"野暮ったいダンディズム"という感じなのです(笑)

イントロのギター・ソロの渋いミディアム・ナンバー02。独特なハスキーな声がメロディーにマッチしています。彼の声は増田 俊郎と堀内 孝雄を足して2で割ったような感じです。心地良いグルーヴの1曲です。

タイトルとは裏腹に明るいポップ・ナンバー03。いかにも70年代風なメロディーが郷愁を誘うナンバーです。

南 佳孝のナンバーに同名曲がありますが、全く違う佐々木 幸男のオリジナル曲04。4ビートのJAZZYな演奏と気怠いヴォーカルが実に良い雰囲気のナンバーです。作詞は佐々木 幸男、作曲は鳴海 寛。

05はかなりフォーク色の強い曲ですね。アレンジや演奏は結構良いのですが、個人的には苦手なタイプの曲なんです(笑)

ラテン・パーカッションやスティール・ドラムをフィーチャーして、南国風な味付けを施したポップ・チューン06。キャッチーなメロディーはどこか歌謡曲風な印象もありますが、なかなか良い曲ですよ。

クリスマス・ソング07。いかにもというクリスマス・ソングではなくて、ブルース調のナンバーに仕上がっています。アレンジが絶妙で、ブルースなんですが何となくクリスマスの雰囲気が伝わってくるのが不思議なんです。

アルバム中最もロック色の強い08。ロックと言ってもバリバリのサザン・ロック風ナンバーです。実に活き活きしたヴォーカルと、まさにサザン・ロックというメロディーは見事です。

ボッサ調ナンバー09は、アルバムの中でも秀逸なメロウなナンバーです。佐々木 幸男のダンディズムを感じる曲で、大好きな1曲です。

名曲10。1977年にシングルとしてリリースした曲のセルフ・カヴァーです。作曲は安部 恭弘で、デビュー前からソングライターとしての才能は開花していたんですね。この曲は、10月20日に紹介した東北新幹線のアルバム『THRU TRAFFIC』でもカヴァーされていました。

独特な歌声やメロディーの雰囲気を持っている人なので、好き嫌いがはっきり別れるタイプのアーティストかも知れません。私は、個人的にはヘビー・ローテーションになるようなアルバムではないのですが、たまに聴くとまったりとした時間が過ごせるので気に入っています。私をそんな気持ちにさせるのがアレンジであり演奏なんですね。演奏によって佐々木 幸男の野暮ったさを上手く覆い隠しているという感じでしょうか・・・。
"CITY POP/J-AOR"のカテゴリで括るか、"J-POP"で括るか悩みましたが、結局"J-POP"のカテゴリで紹介することにしました(笑)
たまにはマニアックな作品も面白いかなと思って、今回紹介してみました。
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by kaz-shin | 2007-11-13 00:05 | J-POP | Trackback | Comments(12) | |
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Commented by たにぴ@もまゆきゅ at 2007-11-13 00:39 x
当時、定価で買いました(^_^;)
「君は風」は、一寸ショックな位センスのいい曲だったと想います。
簡単にボッサにしたり、ウェストコースト風にしてる曲ばかりのポプコンにあって、
人によっては「何処がいいのかわからない」作品群の(円広士とか)先駆けで、
ぼくは好きでした。
このアルバムは、正直全部聴くのは退屈かな。でも、
6曲めなんかは、スティール・パンも入って、スリリングなサウンド。
そうそう、ラストは阿部安弘だよ~ってKaz-shinさんに教えてあげたかったんですよ、ずっと前から!
Commented by まつのすけ at 2007-11-13 01:16 x
お久しぶりです。

少しどころか、かなりマニアックです(T_T)申し訳ないですが、フォーク系はかなり苦手です。

30年前というと、ティンパンアレーや、はっぴぃえんど、外道だったら知ってます。
もし、栗林誠一郎さんや崎谷健次郎さんのアルバムを持っていらしゃったらレビューお願いできますか?


最近、レビューの記事がなかなかできなくて、すみません。
Commented by kaz-shin at 2007-11-13 01:41
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
佐々木さんを聴いてたんですね~、流石です。
音楽って不思議なもので、発売当時は左程良いとは思わずにいたアルバムが
数年~10年位経ってから聴くと驚くほど良く聴こえたりしますね。
昔から好きなものは相変らず好きなんですが、時間が経ってから自分の
ツボに入ってくる音楽も沢山あるんですよね。
佐々木さんもそんな一人でした。BOOK OFFで買ってなければ、一生聴いてなかったかも知れません。
こんなアルバムに巡り合えるBOOK OFFに感謝しなければ・・・(笑)

たにぴさんの仰るように通して全部良いかと言われると辛いですが、
曲によっては良いものが多いですね。
Commented by kaz-shin at 2007-11-13 01:44
まつのすけさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
佐々木 幸男さんは、まつのすけさんの好みではないでしょうね(笑)

>もし、栗林誠一郎さんや崎谷健次郎さんのアルバムを持っていらしゃったらレビューお願いできますか?
このお二人だったら、はるかにまつのすけさんの方が詳しいでしょう!
二人の音楽については詳しく知らないので、逆にまつのすけさんのレビューを
読んでみたいです。そして、ぜひお薦めのアルバムを教えて下さい。
楽しみにしてます。
Commented by Jun at 2007-11-13 13:36 x
こんにちは。佐々木幸男さんの音楽も聴かれるんですね!
確かにマニアック?で好き嫌いがハッキリしてしまうアーティストかもしれませんね。
佐々木幸男の音楽は、普段はあまり聴きませんが、たまにはこういう音楽もありかなと思う事もあります。
以前に何度かライブで生の歌声を聴いていますが、アルバムとは違うポップな世界があって良かったですよ!(余談ではありますが、以前に偶然に入った食品売り場で、佐々木幸男ご夫妻に遭遇した事がありました!(笑)握手しましたが、背の高い方ですね)
Commented by Musicman at 2007-11-13 22:00 x
懐かしいですねー!!
彼もJ-AORアーティストの一人ですね。
北海道を拠点に今もなお現役で頑張っているみたいですね。
こういうアーティストが再び注目されると日本の音楽シーンももう少しマシ(笑)なものになると思うのですが。
アナログでは持っていますけどCD化されていたとは知りませんでした!
Commented by kaz-shin at 2007-11-14 00:15
Junさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
佐々木さんの音楽はデビュー当時に聴いただけで、ほとんどまともに
聴いたことがなかったんですよね。
機会があれば聴いてみたいと思ってた程度で・・・。それがこのアルバムで叶いました。
上手く表現出来ないのが歯痒いのですが、不思議な魅力を持ったアーティストです。
他のアルバムも聴いてみたいなと思っています。なかなか中古店で見かけないのが残念です。
Commented by kaz-shin at 2007-11-14 00:20
Musicmanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
今日の原田知世さんのレビュー記事にも書きましたが、自分の持っているイメージとか
固定概念を捨て去る事の重要性を最近特に感じています。
BOOK OFFや中古店のおかげで、安くアルバムが買えるのでこれからも色んな
アーティストを改めて聴いてみたいと思っています。
そんな中で出会ったのが佐々木さんの音楽でした。
決して無理強いをするつもりは無いのですが、今の若い世代の人にはもっと色んな
新旧織り交ぜて音楽を聴いて欲しいなと思っています。
そこにJ-POPの未来もあるような気もするのですが・・・(笑)
Commented by かず at 2007-12-19 22:23 x
佐々木幸男大好きな人、いるんだねぇ。
Commented by kaz-shin at 2007-12-20 00:03
かずさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
大好きという訳では無いのですが、結構好きですよ。
Commented by かず at 2007-12-20 18:41 x
オールナイトニッポンよりコッキーポップが好きでした。
今の中高生から笑われそうかもしれませんが好きなレコードをポンと買えるような子はいなくてひたすらラジオにかじりついてた気がします。
貧しくてレコードが手に入れられなかったから余計に今も大事な曲なのかもしれません。でも貧しいなかで心は豊かな時間は手に入れてたんですね。
Commented by kaz-shin at 2007-12-21 00:55
かずさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
コッキー・ポップは私にとっても思い出深い番組です。この番組を通して
数々の素晴らしいアーティストに出会いました。
浜田良美さん、柴田まゆみさん、そして大好きな八神純子さんや門あさ美さん等・・・。

>でも貧しいなかで心は豊かな時間は手に入れてたんですね。
その通りですね。一生懸命エア・チェックしたりして・・・。そんな音源でも
大切にして楽しんで聴いていた時代でしたね。
心から音楽を楽しんでいたあの頃、確かに心が豊かな時代だったかも知れません。
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