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原田 知世_NEXT DOOR ◇ 2007年 11月 14日
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人間というのは単純な生き物で、いかに先入観というか固定概念にとらわれやすいかを痛感する時があります。私の場合、特に音楽の趣向においてその傾向が顕著かも知れません。華々しいデビュー曲やたったひとつのヒット曲を聴いて、勝手にこのアーティストは自分の好みでは無いと思い込んでしまい、以降そのアーティストを聴こうともしないということが間々ありました。
ところが何かのきっかけで聴いてみると、それまでの勝手な思い込みは何だったんだ?と後悔するほど自分の好みの音楽で驚くこともあるんですよね。今回紹介する原田 知世はまさにその代表的なアーティストでした。しかもつい2週間前位まで・・・(笑)

それまで私の原田 知世のイメージは、1983年頃に大ヒットした「時をかける少女」をTVの歌番組で歌っている姿が強烈に残っていました。それがどうも私の感性と噛み合わなかったのでしょうね。どこが嫌だというのは無いのですが、どうも苦手意識が染み付いてました。
そんな私ですが、先月20日に原田 真二のアルバムのレビュー記事(コチラです)を書いた時にいつもコメントを寄せて下さるkotaroさんが、原田 知世のアルバム『NEXT DOOR』(1986年)に原田 真二が良い曲を提供してますよと教えて下さいました。それから数日後、BOOK OFFを探索していると『NEXT DOOR』が250円で売られていましたので、速攻で購入した次第です。

『NEXT DOOR』はミニ・アルバムを含めると通算4作目、フル・アルバムでは2枚目となるアルバムのようです。プロデュースと全曲のアレンジは後藤 次利で、これが私の興味を一層強くしたのは言うまでもありません・・・(笑) 参加ミュージシャンは、山木 秀夫(ds)、後藤 次利(b)、今 剛(g)、北島 健二(g)、富樫 春生(key)、中村 哲(key)、ジェイク・H・コンセプション(sax)、中村 哲(sax)、木戸 やすひろ(cho)、比山 貴咏史(cho)等です。ちなみに作詞は全曲、秋元 康です。

『原田 知世 / NEXT DOOR』
01. バックギャモンは負けない / 作曲:南部 昌江
02. 異国の娼婦 / 作曲:原田 真二
03. 月のリグレット / 作曲:松尾 清憲
04. 落書きだらけの青春時代 / 作曲:南部 昌江
05. イニシャルを探して / 作曲:尾関 裕司
06. 雨のプラネタリウム / 作曲:後藤 次利
07. 僕等のジングルベル / 作曲:後藤 次利
08. アップルティーには早いけど / 作曲:岸 正之
09. 葡萄畑の走り方 / 作曲:吉川 晃司
10. 右手で抱いて / 作曲:岸 正之
11. 赤いパンプス / 作曲:後藤 次利

私の大好きなギタリスト・松原 正樹の奥方であるキーボード奏者・南部 昌江の作曲によるポップなナンバー01。重厚なリズムに後藤 次利らしいベース・プレイが炸裂しています。サビのメロディーが印象に残る1曲。

最初に聴いた時は「んっ?」という曲なんですが、2~3回聴いていると癖になる曲が02ですね。原田 真二の書いたオリエンタルなメロディーを後藤 次利が上手くアレンジしています。当時、作曲家・アレンジャーとして大活躍していたのも頷けますね。

CITY POP風ナンバー03。メロディ・メイカー・松尾 清憲のセンスを感じるナンバーです。ストレートに耳に馴染むメロディーは流石ですね。どこかヨーロピアンな匂いのするアレンジも秀逸で、次利のベースと原田 知世のコーラスがかなり効いています。

郷愁溢れるイントロの04。南部 昌江の作品ですが、01に比べるとメロディーが若干難しい感じでしょうか・・・。この曲も次利のベースに耳が釘付けになってしまいました(笑)

自らもアーティストとして活躍していた尾関 裕司の作品05は、しとやかなバラード曲です。音数を抑え、コーラスで雰囲気を上手く演出した曲ではないでしょうか。エンディングのリフレインが頭に残るナンバーです。

後藤 次利の持ち味が良く出たメロディーとアレンジが印象的な06。次利はアイドル系のシンガーの特徴や持ち味を活かした曲を書かせたら、本当に上手い人です。

特にクリスマス・ソングという訳では無いのですが、X'masソングの定番「ジングル・ベル」が題材になっている07。アルバム中で最も今 剛らしいギターが聴ける曲です。サビのメロディーが結構好きで一緒にくちずさんでしまいます(笑)

岸 正之らしいサビのメロディーに思わず嬉しくなってしまった08。この曲でも次利のベース・プレイが光っていますが、1番の聴き所は金子 飛鳥のエレクトリック・ヴァイオリンのソロですね。

あの吉川 晃司が作曲したポップなナンバー09。かなり彼のイメージとは違うポップなメロディーですね。山木・後藤のリズム隊の重厚なリズム、美しいコーラス・ワーク、今 剛のギター・ソロと色々楽しんで聴けるナンバーです。

静かなバラード曲10。決してインパクトは強くないのですが、ゆったりとして気持ちにさせてくれる岸 正之のメロディーと原田 知世のヴォーカルが素晴らしいですね。岸 正之は、個人的には作曲家ではなくアーティストとして復活して欲しいと願っている一人です。

後藤 次利の作曲による11。後藤 次利の場合、メロディーを書くのとアレンジがほぼ同時進行で出来上がっているのではないかと思う程、メロディーとアレンジがよくマッチしています。次利がアレンジだけを手掛けた曲と比べると、何故かそんな気がするんですよね。

このアルバムが原田 知世初体験となるので、他のアルバムと比較して書けないのが残念ですが、このアルバムに限って言えばかなり良いアルバムだと思いますし、好きなアルバムです。調べてみたら、他にも鈴木 慶一やトーレ・ヨハンソン、ゴンチチがプロデュースしている作品もあるようなので、機会があればこれからぜひ聴いていきたいと思っています。
それにしても、1983年当時に私が抱いたあの固定観念は一体何だったのでしょうか?(笑)
このアルバムでの原田 知世のヴォーカルは、決して上手いと思わせるものではありませんが、丁寧にしっかりと歌っていますし声質も良いです。やはり、イメージにとらわれずに自分の耳で聴くことが大切ですね。自分の耳でしっかり聴く事でミュージック・ライフがより充実したものになるんだという教訓を含めて、今日の記事を書いてみました。
最後に良いアルバムに出会わせてくれたkotaroさんに感謝です。ありがとうございました。
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by kaz-shin | 2007-11-14 00:01 | J-POP | Trackback | Comments(14) | |
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Commented by もあぱそ at 2007-11-14 04:23 x
はじめまして、kaz-shin さん。
"もあぱそ"と申します(ペコン)。
突然ですが、 Trackback とコメントを。
知識が足りないのにワタシのところへ「TINNA」「惣領智子」のキーワードで訪れる方が多く、訪れる方に申し訳ないと思っておりまして^^;
で、勝手ながら kaz-shin さんとこを紹介させていただきました。
勝手をお詫び申し上げます。
ひとことお詫びを申し上げたいと、コメントを入れさせていただきました。
シツレイしまぁす。
Commented by kaz-shin at 2007-11-15 00:49
もあぱそさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
ブログ拝見しました。こんな拙いブログを紹介して下さって、ありがとうございました。
ただ、私の書いたTINNAの記事で満足していただけるかは甚だ疑問ですが・・・(笑)
これからもよろしくお願いします。
Commented by アンクル・タロ at 2007-11-15 01:14 x
原田知世がPatti Austinの『Say You Love Me』を
アルバムで取り上げた頃から聴き始めました。
昨日や今日のような小春日和の暖かな午後の日には不思議と
似合う歌声ですね(笑)。
つい最近ではMoose Hillというアーティストのアルバムで2曲
ヴォーカルで参加してますがその中の1曲『ノスタルジア』が
何とも言えずいい感じですよ!機会があれば聴いてみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2007-11-16 00:15
アンクル・タロさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
最初は苦手意識のあった声質が、今は全然気にならないばかりか好きな声に変わってしまいました(笑)
それにしてもパティ・オースティンをカヴァーしていたのは知りませんでした。
他にも良いアルバムがありそうですね。気長に探してみようと思います。
もしアンクル・タロさんのお薦めがあれば、ぜひ教えて下さい。
よろしくお願いします。
Commented by アンクル・トム at 2007-11-18 03:32 x
ほ〜んわか♪してクセになる声ですよね(笑)
私が持っているのは4枚だけなんですが どれもいいですよ
ゴンチチがプロデュースした洋楽のカバーアルバム『Summer Breeze』を次に聴いてみて下さい(笑)。
パティのそれもCTI時代の曲を歌ってくれる人は
なかなかいないですよね それだけで嬉しくなります。
後はトーレ・ヨハンソンも3枚程プロデュースしてますが
その中でも『I could be Free』は好きなアルバムです。
BOOK OFFや中古屋さんで安く手に入るといいですね♪

今月の終わりに新しいアルバムを出すみたいなので
今から楽しみです!!

Commented by kotaro at 2007-11-18 13:55 x
貴サイトにとりあげいただき、ありがとうございました。
恥ずかしいような、それと家庭と仕事で行き詰まりかかっており少し黙っておりました。
あまり関係ありませんが原田知世さんは長崎出身でデビューの年は夏に大きな水害がありました。原田真二、吉川晃司の両人は広島出身です。
私も西国の人間で少し古い人間なので、モノローグなことをあれこれ考えていた数日です。
Commented by kaz-shin at 2007-11-19 22:07
アンクル・トムさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなって申し訳ございません。
『Summer Breeze』はBOOK OFFで何回か見かけてました。
ゴンチチ・プロデュースの洋楽カヴァー集だったんですね。
今度見つけたら購入してみます。
先日BOOK OFFで1986年の『Soshite』を250円でGETしました。
まだ、聴いていないのですが機会があればレビューしたいと思っています。

色々お薦めいただいてありがとうございました。コツコツと揃えて聴いてみたいと思います。
Commented by kaz-shin at 2007-11-19 22:47
kotaroさん、コメントありがとうございます。
レスが遅くなって申し訳ありませんでした。
色々と問題を抱えていらっしゃるようですが、無理をなさらぬように願います。
当分ブログは続けますから、余裕が出来た時にでもコメント頂ければ嬉しいです。
最近は、原田さんの他作品も色々と探しています。
また聴いて良いなと思ったら、記事を書いてみたいと思っています。
Commented by てつ at 2007-12-27 04:12 x
原田さんは、後藤次利さんがプロデュースされていた、このころのアルバムとその後では、大きく路線転換されましたね。当時は、大きくいえば「アイドル」というくくりでしたが、「アーティスト」としてのイメージへと、うまく移行されたのでは、と思います。私は、むしろアイドルとしての楽曲のほうが好きなのですが、kaz-shinさんが「雨のプラネタリウム」もお好きでしたら、後藤さんの楽曲で他にも気に入っていただけそうな曲がたくさんあります。ちなみに林哲司さん作曲のシングル曲もあり、「どうしてますか」「天国に一番近い島」は特に名曲だと思います。「天国に一番近い島」は、林さんご自身もかなりお気に入りの曲だと、本で読みました。機会がありましたら、ぜひお聴きになってみてください!
Commented by kaz-shin at 2007-12-28 01:22
てつさん、コメントありがとうございます。
このアルバムを紹介後、もう1枚後藤さんのプロデュース・アルバムを入手しました。
路線変更後の原田さんのアルバムも良さそうなので、これから集めてみようかと思っています。
そうそう、「天国に一番近い島」は林哲司さんの作品でしたね。
それにしても林さんは当時、凄い仕事の量でしたね。これだけ量をこなせる
作曲家は筒美京平さんと林さんくらいでしょう(笑)
Commented by ku71rg at 2008-01-27 22:01 x
わたしも「時をかける少女」の映画をみてユーミンのこの曲が好きで、今でもカラオケで女性がいたら歌ってもらって、ついでにいっしょに歌います。同じく角川映画の薬師丸ひろ子が唄った「Wの悲劇」の主題歌も(ユーミンが作った)いいですね。このNEXT DOORというアルバム聴いてみようかな。
Commented by 哲学者になりたい猫 at 2008-01-28 00:06 x
原田知世さんもある意味松本伊代さんと同じくデビュー曲のイメージがどうしても強い人ですよね。ただこの人は角川三人娘のひとちだったので女優さんのイメージも同時に作れた事が松本伊代さんほど重荷にはならなかったとは思いますが。でも正直デビュー曲の頃の儚げでお世辞にも上手ではない歌声から82年組みではなんだかんだで一番長期間途切れ無しに音楽活動する人になろうとは誰が想像したでしょうか。昨年末の朝日新聞に知世さんの記事が出てたんですが音楽の面白さに目覚めたのが25歳の頃ムーライダーズの鈴木慶一さんとの出会いだったそうです。「女優さんも楽しいけど、音楽はその時々の等身大の自分が残せる」…と。しかしこの話を聞いてス鈴木さんは実はアイドル音楽と縁が深い人なんですが、こういう一線級の人達が原田さんに限らず多くのアイドルPOPに関わってくれてたあの時代ってのはあの頃はただ当たり前に享受して楽しむだけの自分だったのですが、そういう事がなくなった今になってみるともの凄い贅沢な事だったんだなとこういうエピソードを聞くたびにしみじみ思います。
Commented by kaz-shin at 2008-01-28 01:02
ku71rgさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
原田知世さんも聴かず嫌いの一人だったんですが、アルバムを聴いてみると
結構良い曲が多いですし、歌はどうかな?と不安でしたが杞憂でした。
私も出来る限り色々聴いてみようと思っているところです。
Commented by kaz-shin at 2008-01-28 01:25
哲学者になりたい猫さん、コメントありがとうございます。
80年代に入って、良い意味で日本の音楽シーンにおいて演歌を除いた
部分ではジャンルという垣根が取れてきて、音楽に携わるアーティストや
スタッフ達が良いアルバムを作って幅広い年齢層に受け入れてもらおうと
していたと思うんですね。
残念ながら当時それに気付かなかったので、原田さんの音楽も今見直している次第ですが・・・。
いつの頃からか、良い作品への拘りが売れる作品への拘りに変わり、音楽を
最も聴いているであろう10代~20代をターゲットにしている現状には本当に
寂しい思いです。ましてや物理的なCDを売るというだけでなく、音楽配信という
販売手段が普及してくると、その傾向が加速しているような気がしてなりません。
便利だと思うんですが、音楽をデータとして扱うことにアナログなおやじの私は抵抗があるんですよね(笑)
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