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TULIP_TAKE OFF (離陸) ◇ 2008年 01月 15日
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今回紹介するのは、2007年に結成35周年を迎えたチューリップが、1974年にリリースした3枚目のオリジナル・アルバムで通算4枚目となる『TAKE OFF (離陸)』です。
チューリップとの出会いはリアル・タイムでしたので、まだ中学生の頃でした。「心の旅」や「夢中さ君に」というヒット曲がきっかけで聴くようになったんですが、チューリップには個人的に思い出が多いんですね。1番の思い出と言えば最初に生でアーティストのライブ(コンサート)を見たのがチューリップでした。確かこのアルバムがリリースされた1974年頃だったと思います。初めて観るバンドの演奏に感動したのを憶えています。この時のライブの前座が、当時はまだ無名だった"甲斐バンド"でした(笑)

アルバム『TAKE OFF (離陸)』の特徴は、それまでの1st『魔法の黄色い靴』や2nd『君のために生れかわろう』に比べてフォーク色が薄れ、よりポップになりました。アルバムとしてのトータル・カラーを考慮して制作された最初のアルバムだという気がします。そして、彼等の音楽の原点でありアイドルでもあるビートルズの影響が色濃く出たアルバムだと思います。全曲メンバーのオリジナルですが、中心になっているのはやはり財津 和夫と姫野 達也ですが、安部 俊幸、上田 雅利、吉田 彰といったメンバーもそれぞれに作詞や作曲で参加しており、メンバー全員で作り上げた作品と言える1枚ですね。

『TULIP / TAKE OFF (離陸)』
01. TAKE OFF
02. 明日の風
03. そんな時
04. 見すごしていた愛
05. サンセット通り
06. おしえておくれ
07. セプテンバー
08. あの、ゆるやかな日々
09. ハートせつなく
10. 青春の影
11. 愛は不思議なもの
12. 悲しみはいつも
13. ぼくは陽気なのんきもの
14. 笑顔をみせて

英語詞でロック色の強いイントロダクション的な小曲01。

姫野 達也らしいキャッチーなメロディーが印象的なポップ・ナンバー02。当時から姫野 達也は作曲のみというケースが多く、ギターの安部 俊幸の詞とのコンビ作品が多かったですね。アレンジのあちこちにビートルズの影響を感じる1曲です。

アコースティック・ギターのサウンドを軸にした爽やかなナンバー03。吉田 彰のベース・プレイは相当ビートルズ時代のポール・マッカートニーの影響を受けている気がします。

キャッチーでポップなメロディーのナンバー04。作詞:上田 雅利、作曲:財津 和夫によるナンバーですが、リード・ヴォーカルは姫野 達也です。こういう明るい曲調の場合、姫野のヴォーカルの方が似合いますね。

街の雑踏のSEで始まる切ないバラード曲05。短い曲ですが、姫野の声質にぴったりな1曲で、どことなく暗い曲なんですが、好きな1曲です。

作詞:吉田 彰、作曲:安部 俊幸によるポップ・ロック・ナンバー06。リード・ヴォーカルは安部 俊幸です。ギターのカッティング、ピアノの入れ方等まんまビートルズって感じです(笑)

イントロを聴いた時、ビートルズの「GETTING BETTER」にあまりにそっくりで笑ってしまった07。シングル曲なんでメロディーもキャッチーで良い曲なんですが、とにかく演奏はビートルズそのものといった感じが微笑ましいナンバーですね。

イントロがこれまたビートルズの「MARTHA MY DEAR」にそっくりな08。こうなると狙ってやっているのがよく分かります。ビートルズ好きな人はにやりとする1曲でしょう。

安部 俊幸の作詞・作曲による09。リード・ヴォーカルは財津 和夫ですが、こういう明るい曲調のポップなナンバーは姫野 達也の方が似合うような気がしますね。

チューリップのJ-POP史上に残るであろう名曲10。私は和製「THE LONG AND WINDING ROAD」と呼んでいますが・・・笑。例え財津 和夫が「THE LONG AND WINDING ROAD」を意識して書いたとしても、これだけの歌詞とメロディーが書ける才能というのはやはり凄いですね。

短い歌詞とメロディーの繰り返しで構成されている11。メロディーを聴かせるというよりも安部 俊幸のギター・プレイをフィーチャーした演奏を聴かせるといった感じの1曲です。

終盤3曲はメドレー形式になっています。フォーク調の12と続く13は初期のチューリップの作風を感じさせるフォーク・ロックといった印象のナンバー。最後の14はスケールの大きなミディアム・バラード曲で、リード・ヴォーカルが姫野、財津の二人です。おそらくこのメドレー形式は、ビートルズの『ABBEY ROAD』のB面を意識したものでしょうね。

「心の旅」や「夢中さ君に」のヒットで、人気も知名度も上がってきたチューリップが、それまでやりたかった事を詰め込んだ初めてのアルバムだという気がします。
ビートルズに影響を受けたアーティストやグループというのは、それこそ星の数ほど存在するでしょうけど、ここまでサウンドに顕著に表れているのは珍しいかも知れません。オリジナル・ソングでありながら、どこかにビートルズの面影を埋め込んでいるような作品が多かったので、当時ビートルズ一色だった中学生の私にもすんなり聴けたのかも知れませんね(笑)
私の中でチューリップで1番好きなのが、この『TAKE OFF (離陸)』、4thアルバム『ぼくがつくった愛のうた』、5thアルバム『無限軌道』、6thアルバム『日本』までなんですが、1番多くの回数を聴いていたのは間違い無くこの『TAKE OFF (離陸)』でした。
演奏は決して今の時代からすれば上手いとは言えませんが、今でも楽しめる1枚だと思います。
興味のある方やビートルズ好きの方は、ぜひ聴いてみて下さい。
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by kaz-shin | 2008-01-15 00:10 | J-POP | Trackback(1) | Comments(12) | |
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Tracked from MUSICBOX at 2008-01-17 20:59
タイトル : September ( チューリップ ) ( 9月..
テレビを観てたら....今、某ビールのCM にチューリップが出てた。バックに流れる曲は「心の旅」。 数年前だったか、彼らがあの「照和」で復活して超高価な(確か数万円?数十万円?)のチケットが即完売だったとか…... more
Commented by ayuki at 2008-01-15 10:15 x
お邪魔いたします。
仰る通りにビートルズをここまで意識して、かつオリジナリティを感じる創りが出来たのは才能ですね。チューリップの中でも特に「青春の影」は名曲だと想いますが、和製「THE LONG AND WINDING ROAD」と言うのはまさに言われてみて納得、的確ですね!
Commented by J(じぇい) at 2008-01-16 13:44 x
 ブログのコメント欄にて失礼します。僕は、Mizrockさんという女性ポップロック・シンガーの方を応援するサイトを運営しているJ(じぇい)という者ですが、できれば貴サイトとの「相互リンク」をお願いしたくてコメントさせて頂きました。

 人気&コンテンツ量ともに、不釣り合いな申し出だということは百も承知なのですが、Mizrockさんというアーティストの音楽を少しでも多くの人たちに聴いてもらいたいという一心からの書き込みなので、ご容赦ください。

 そして、是非とも一度、お手すきの際に当サイトへお越し頂き、相互リンクの件を検討して頂けたら幸いです。最後まで通読して下さり、ありがとうございました。

バイリンガル・アーティスト【歌姫.com】
URL:http://bilingualartist.blog75.fc2.com/
Commented by kaz-shin at 2008-01-17 00:14
ayukiさん、こんばんは。昨日は出張しておりまして、レスが遅くなりました。
コメントありがとうございます。
ここまでビートルズを感じさせるサウンド作りに関しては、賛否両論あるかも知れませんが
私の場合は、こういう影響を受けたアーティストに匂いがするのは結構好きです(笑)
Commented by kaz-shin at 2008-01-17 00:23
J(じぇい)さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
相互リンクの申し出ありがとうございます。大変嬉しいのですが、このようなブログでよろしいのでしょうか?
私は失礼ながらMizrockさんを存知上げませんので、力になれるかどうかは・・・?です。
それでも良ければ相互リンクは構いませんよ。
先ほど少しJ(じぇい)のブログを拝見しました。注意事項も読ませて頂きました。
私のブログにリンクする場合は、サイド部にテキストのリンクとなります。
それでよろしいですか?ご検討下さい。
Commented by kotaro at 2008-01-17 11:55 x
懐かしいですね。私は大学に出るまで九州、福岡県育ちでしたし
2つ上の姉貴ともどもチューリップは身近な音楽(サウンド)でした。

当時の音楽選択肢はちょうど樹木の枝葉のようで子供にもわかりやすく
邦楽(歌謡曲)か海外(英米ヒットポップス)にまず影響を受け、
それなりの知識(ラジオ/テレビ/雑誌、「明星」の歌本等)を得て
好きな世界にのめり込んでいったように思えます。

チューリップがビートルズのコピーバンドなんていう風評も本歌取りの
本歌を知ってから、理解できるようになり、僕の場合は同時進行形でした。
Kaz-shinさんが挙げられた初期のアルバム、当時の若者はそれぞれ
聴いてはメッセージをそれなりに理解しようと努めたのではないでしょうか。
「無限軌道」の「たえちゃん」しかり。
この努めたという行為が今考えると大切であったように思えます。

今年還暦を迎える財津和夫氏。チューリップとしての活動も止めたいと
申されてますが、僕らの世代にとってもいま青春の影を追ってるのか
引きずっているのか、自分史をプレイバックしながら、受け止めてみたいと思います。
Commented by martha1961 at 2008-01-17 20:58 x
こんばんは。
私、福岡出身なので(笑)
彼らは地元の英雄であり、地元の誇りです。
私もkaz-shinさんと同じで[TAKE OFF][ぼくがつくった愛のうた]
を一番よく聴いたかな?
実際ヒット曲ではない名曲も多くて...
[TAKE OFF]では"September"
よく歌いましたね。
ビートルズの影響...凄いですよね。
チューリップの「赤盤」「青盤」ってものあるらしいですし(笑)
Commented by kaz-shin at 2008-01-17 23:28
kotaroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
年齢差はあるでしょうが、やはり福岡出身の方にはチューリップというバンドは
格別な思い入れや思い出があるみたいですね。
チューリップの歌の歌詞って変に言葉を飾っていない分、歌詞がストレートに
耳に入ってくるなと昔から思っていました。
私の場合は『日本』の「甲子園」という組曲が強烈に印象に残っています。
高校野球で負けたチームが泣いているシーンなどをTVで見ると、必ず
「甲子園」が頭に蘇ってきますね。
私は今でも"青春の影"を追っている一人かも知れません。
Commented by hisa at 2008-01-17 23:31 x
チューリップは、デビューしたときから気になっている心の旅がヒットしたあと出た「TULIP BEST」から買い始めて、そのあとが「TAKE OFF」
結局解散までつきあいました。アルバムでは「Melody」くらいまで真剣に聞いてあとは、自己満足的で難解になった(とおもってます)ので惰性でした。Beatles云々といわれてましたがそこがいいところだし、今の評価は低すぎると思います。「心の旅」「銀の指輪」などがヒットしたときTVのベストテン番組などによく出ていたので、軽く見られているのかなとも思ってます。売れた曲はあまり好きではないですが、アルバムの中に派手ではないけど良い曲がいっぱいあるので、たまに引っ張り出して聞いてます。
Commented by kaz-shin at 2008-01-17 23:43
martha1961さん、こんばんは。コメントとTBありがとうございます。
福岡出身で同年代のmartha1961さんなら、やはりチューリップは
外せないでしょうね。
「September」は本当に良い曲ですよね。私も大好きです。
不思議なんですがチューリップの場合、シングル曲よりアルバム収録曲の方が
インパクトが強く耳に残る曲が多いんです。これが魅力なんですよね。
Commented by kaz-shin at 2008-01-17 23:50
hisaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
正直、これだけチューリップを好きで聴いていた人がいるなんて驚きでしたし、
凄く嬉しかったです。どういう訳があまりチューリップの音楽を取り上げている
音楽サイトやブログを見かけないのが残念でなりません。
私個人の偏見かも知れませんが、例えば桑田 佳祐の曲=サザンの曲という
印象があるんですが、財津 和夫の曲≠チューリップの曲なんですね。
これはバンドとしてのサウンド作りがしっかりなされている証だと思っています。
そしてそこがチューリップの最大の魅力ではないでしょうか。
Commented by ohiro at 2008-01-26 20:09 x
こんばんは! このアルバムは高校時代、友人と一緒に何回も何回も聴いた記憶があります。すごく懐かしい! 当時はまだシングルで曲を聴くことが多くて、このアルバムがある種トータルアルバム的だったのが印象的でした。今でも「青春の影」は自分にとって最愛の愛唱歌?のひとつ。
「そんな時」や「サンセット通り」の切ない感じも心に残っています。
それとビートルズの影響は濃かったですね、たしかに!
Commented by kaz-shin at 2008-01-27 01:15
ohiroさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
チューリップのアルバムは結構アナログ盤は持っていたんですが、CDで
買い直していなかったんです。
ただ、レコード店でこのCDを見たらとても聴きたくなってしまって購入しました(笑)
青春時代に繰り返し聴いたアルバムって、忘れているようで実際にアルバムを
聴くとメロディーを一瞬で思い出すのが不思議です(笑)
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