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RANDY GOODRUM_FOOL'S PARADISE ◇ 2008年 01月 26日
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今回紹介するのは、1970年代にソング・ライターとして頭角を表したランディ・グッドラムが満を持してという感じで1982年に放ったソロ・デビュー・アルバム『FOOL'S PARADISE』です。AOR好きな人には、ソロ・アーティストとしてよりもソング・ライターとしてお馴染みかも知れませんね。そういう私も彼のソロ・アルバムを聴いたのは最近になってからのことなんです。ただソング・ライターとしては、マイケル・ジョンソン、アン・マレー、マイケル・マクドナルド、スティーブ・ペリー、ジョージ・ベンソンへの楽曲を提供していましたし、マイケル・マッサーとかデヴィッド・フォスターといった大物作曲家・プロデューサーから請われてコラボしたりしていたので、その名前は当然知っていましたし、注目していた一人でした。

ランディ・グッドラムは、日本のアーティストとも結構関わりがあって、松田 聖子の1988年のアルバム『Citron』(デヴィッド・フォスターのプロデュース)や1985年のオフコースのアルバム『Back Streets of Tokyo』でも彼の名前を見つけることが出来ますし、先日紹介した小田 和正のカヴァー・ソング集『Love Story ; Kazumasa Oda Songbook』では素晴らしい歌声も聴かせてくれました。

さて、本題に入ります。『FOOL'S PARADISE』は、プロデュースはスティーリー・ダンのエンジニアとして有名なエリオット・シャイナーとランディの共同名義です。参加しているミュージシャンは、私の所有している1991年リリースのCDにはクレジットが無いのですがライナーによると、ジェフ・ポーカロ(ds)、ニール・ジェイスン(b)、スティーヴ・カーン(g)等が参加しているようです。ソング・ライティングの才能は既に証明されていましたが、シンガーとして素晴らしい歌声を聴かせてくれています。デビュー・アルバムにも関わらず、力みが無く優しく知的な歌声は確かにランディの魅力と言えるかも知れません。

『RANDY GOODRUM / FOOL'S PARADISE』
01. WE'RE SO CLOSE
02. ONE MORE FOOL
03. SAVIN' IT UP
04. WIN BACK YOUR HEART
05. DUES
06. ONE STEP AHEAD OF THE BAD NEWS
07. SECOND CHANCE AT LOVE
08. FOOL'S PARADISE
09. TIME TO SAY I'M SORRY
10. HELLBENT FOR MEXICO

イントロのエレピの音からAOR色全開で、あのビル・ラバウンティの名曲「LIVIN' IT UP」を彷彿させる渋いナンバー01。この曲を共作しているベッキー・フォスターがビル・ラバウンティの奥さんだというのも何かの因縁でしょうか(笑)

ボビー・コールドウェル風な作品02。優しく伸び伸びと、しかもスウィング感のあるヴォーカルが何とも言えず心地良いです。女性コーラスを上手く使っていて、とても軽快でJAZZYな味わいのあるAORナンバーに仕上がってます。

美しいストリングスとコーラス、メロディー・ラインを持ったバラード・ナンバー03。美しい中にも明るい雰囲気を持ったサウンドやメロディーが、ランディの歌声とよくマッチしています。ランディのソング・ライターとしての才能を感じさせる1曲ですね。

電話での会話をテーマにした04。洒落た場面設定の歌詞が印象的です。ジェフ・ポーカロ(おそらくですが)のドラミングが見事です。

冴えないBARで弾き語りをしているミュージシャンの姿や野望を歌った05。冴えない現状といつかスポット・ライトを浴びてやるという野望とが、ランディのヴォーカルから感じ取れるほど表現力が豊かなヴォーカルが魅力です。

サイレンのようなSE(シンセ)が印象的な、軽快で渋いAORナンバー06。ポーカロらしいドラミングと、スティーヴ・カーンらしいトーンのギター・ソロが素晴らしいの一言です。

メアリー・マクレガーとのデュエット・ナンバー07。イントロのリフから期待させてくれます。ストリングスの美しさが際立っていて、ランディとメアリーの優しい歌声に癒されるようなバラード・ナンバーです。

アルバム・タイトル曲08。メリハリの効いたアレンジが素晴らしい1曲。サウンドとは裏腹にあくまでランディのヴォーカルは優しくマイルドなのが良いですね。

甘いバラード・ナンバー09。まさにバラードの王道といった感じの仕上がりになっています。アルバム収録曲の中で最もランディの声にフィットしているのが、この09という気がします。ベタな感じはしますが、良い曲には違いありません。

ラスト・ナンバー10。ライナーにも書かれてましたが、本来なら09で終わる方がスマートな感じがするのですが、あえて最後にちょっとFUNKYなナンバーを持ってきているのも洒落ています。

ソング・ライターとしての実績は十分なので、あえてアーティスト、ヴォーカリストとしてのランディ・グッドラムの魅力を表面に出したといった感のある本作ですが、結果的にそれが大成功だったと思います。とにかくランディのヴォーカルの心地良さは格別で、聴くほどに味わい深さをましていくような作品に仕上がっています。名曲03のように、他のアーティストにカヴァーされている曲を中心に楽曲の良さも光っていますし、AORアルバムとしてかなりの傑作だと思います。落ち着いた雰囲気で音楽を楽しみたいという大人のリスナーにはお薦めの1枚です。
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by kaz-shin | 2008-01-26 04:26 | 洋楽系 | Trackback(1) | Comments(6) | |
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Tracked from 音楽の杜 at 2008-01-26 08:39
タイトル : Randy Goodrum 「Fool´s Paradi..
1982年発表のジャージーなAORの名作 ランディ・グッドラムはアンマレーの1978年のヒット曲「You need Me」やスティーブ・ペリー(ジャーニーのVo)「Oh, Sherry」「Foolish Heart」、TOTO「I'll Be Over You」等の作曲者として有名。 これは彼自らのデビューアルバム。後に彼は本作を「Elliott Scheiner’s Album」と言っていたらしいです。エリオットシャイナーとはSteely Danのプロデューサーとして有名な人物で、確かに...... more
Commented by 240_8 at 2008-01-26 08:44
おはようございます。
洋楽AOR系に来ましたね~。しばらくは洋楽ですか??

これは私の大好きなアルバムです。ランディ自ら本作のことを「Elliott Scheiner’s Album」と言っている通り、彼のカラーが出てます。
やっぱり③あたりがツボですかね。

私自身はランディのセカンド、サードと聴きましたが、どうもこのファーストの色が出ていないので、それらが今どこにしまってあるのかも忘れてしまうくらい聴いてません。
出来ればランディのこの路線のアルバムをもう一度聴きたかったですね。
Commented by Musicman at 2008-01-26 17:33 x
いいアルバムですね~。
私も大好きな1枚です。
これぞAORの名盤と言ったところでしょうか?
最近は殆どウワサを聞きませんが、どうやら「ジェイ・グレイドン」の新作に深く絡んでいるとか・・・。
楽しみですね!
Commented by at 2008-01-26 21:13 x
彼の作品には〝しっとり美メロ〟系な楽曲が多いですよね。
中でもほとんどの楽曲の作詞を担当したSteve Perry(Journey)の『Street Talk』は大ヒットしましたが、ToToやChicagoの名バラードを始めとして一度耳にするだけで脳裏に焼きついてしまうほどの強烈なモノを感じてしまいます。
でも私はDebargeに提供しそっち系でそこそこヒットした「Who's Holding Donna Now」が大のオキニなんですけど・・・(笑)

このアルバムでも〝大御所〟をバックにいわゆる大人の音楽を提供してくれています。
そのM.FranksやB.Sidranにも通ずる小気味のいいメロディーの数々は、初めて耳にするリスナーをも虜にさせる魅力があるようにも思います。



Commented by kaz-shin at 2008-01-27 01:09
240_8さん、こんばんは。コメントとTBありがとうございます。
>しばらくは洋楽ですか??
そんなにネタを持っていませんから、それは無理ですね(笑)

これは良いアルバムですよね。1曲目からAORに匂いがプンプンします。
私はこれ以外のアルバムを聴いたことが無いのですが、こんな雰囲気のアルバムを
リリースしてくれたら飛び付きますね。
素晴らしいソング・ライターであり、素晴らしいシンガーでもあるアーティストが多いというのも
AORの醍醐味ですね~。
Commented by kaz-shin at 2008-01-27 01:11
Musicmanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですか!ジェイ・グレイドンの新作に絡んでるとなると楽しみですね。
いつも貴重な情報ありがとうございます。
洋楽の情報に疎い私には本当に助かります。また色々教えて下さい。
Commented by kaz-shin at 2008-01-27 01:24
夢さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>〝しっとり美メロ〟系な楽曲が多いですよね。
本当にそうですね。耳に馴染むメロディーという感じですね。
美しいメロディーにソフトなランディの歌声がマッチしていて、本当にAORなアルバムに仕上がってますよね。
今度セルフ・カヴァー集の『Words And Music』を聴いてみたいと思っています。
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