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AL DiMEOLA_ELEGANT GYPSY ◇ 2008年 02月 05日
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古い話で恐縮ですが、私が高校生の頃の話です。当時フォークからニュー・ミュージックへと名前が変わりつつあった時代だったのですが、高校入学と同時に安いアコースティック・ギターを購入してギターを始めました。その頃はアコースティック・ギターを弾く奴はかぐや姫、アリスといったフォーク系の音楽を好む連中で、エレキを弾く奴はディープ・パープルやツェッペリン等のハード・ロック系を好んでいた連中だったように思います。結構本腰を入れてギターを練習し、自分でも周りの奴らと比較しても負けない自信を持ってました。

高校3年頃になり、FUSIONも聴くようになるとエレキも欲しくなる訳で・・・。
バングラデシュ・コンサートでジョージ・ハリスンが弾いていた白いストラトキャスターに憧れて、グレコの白いストラト・モデルを購入したんですね。「さぁ、これからエレキの腕を磨いて上手くなるぞ!」と意気込んだ矢先、そんな意気込みを消沈させたアルバムに出会いました。このアルバムを聴いてからというもの、ギターの練習する気が失せてしまい現在に至っております(笑)

前置きが長くなってしまいましたが、今回紹介するのはギター大好き少年の夢をぶち壊した憎きギタリスト、アル・ディメオラが1977年にリリースした2ndアルバム『ELEGANT GYPSY』です。
私よりも早くからFUSIONを聴いていた友人に、「凄いギタリストだから聴いてみな」と紹介されたんですが、アルバムを聴き始め曲が進むにつれてその素晴らしいギター・テクニックに驚愕と感動すると共に、自分の夢が萎えていくのを感じたものです。
アルバムはロック・フュージョンといった趣きの強い作品で、プログレッシヴな感じの曲もあって、全体的にスリリングさがたまらないアルバムです。スパニッシュな音楽に多大な影響を受けているのは、タイトルやジャケット写真でも判りますが、フラメンコ・ギターの名手で素晴らしいテクニックを持ったパコ・デ・ルシアとの共演というところにも現れていますね。

『AL DiMEOLA / ELEGANT GYPSY』
01. FLIGHT OVER RIO
02. MIDNIGHT TANGO ~ PERCUSSION INTRO
03. MEDITERRANEAN SUNDANCE (地中海の舞踏)
04. RACE WITH DEVIL ON SPANISH HIGHWAY (スペイン高速悪魔との死闘)
05. LADY OF ROME, SISTER OF BRAZIL
06. ELEGANT GYPSY SUITE (エレガント・ジプシー組曲)

パーカッションのミンゴ・ルイスの作曲による01。幻想的なイントロに続き、スピード感溢れるディメオラのギターとヤン・ハマーのキーボードによるユニゾンが炸裂します。お馴染みの早弾きも良いのですが、アンソニー・ジャクソン(b)とスティーヴ・ガッド(ds)の強烈なリズム隊も聞き逃せない1曲です。

ムーディーなミディアム・ナンバー02。ディメオラが単に早弾きだけでなく、こういうメロディアスなギター・プレイにおいて表現力が豊かであるギタリストであることを証明しているようなナンバーです。中盤ではテンションの高いエレキやアコギのプレイを存分に楽しませてくれます。アンソニー・ジャクソンのベースが強烈です。

初めて聴いた時にえらいショックを受けた曲のひとつ03。名曲なんですが、とにかくディメオラとパコ・デ・ルシアのアコースティック・ギターのプレイには開いた口が塞がらず、こんなギターはどう頑張っても私には弾けないという絶望感を味わいました(笑)

03でショックを受けていた私に追い討ちをかけるような絶望感を与えた04。もはや恐ろしいとさえ思える早弾きの嵐・・・。ディメオラのギターはもちろんのこと、一分の狂いのないヤン・ハマーのユニゾン・プレイ、レニー・ホワイトの迫力のドラミング、うねるアンソニー・ジャクソンのベースのプレイに圧倒されるばかりです。こんな曲を聴いた後では、ギターの練習をする気力など失せていたのも当然ですよね。

2分に満たないディメオラの美しいアコギ・プレイが心を和ませる05。当時(もちろん今もですが)、ディメオラが相当アコギにも力を入れていたのが窺える1曲です。

ディメオラがギターのみならず、パーカッションやピアノまでプレイしている9分を超える大作06。スティーヴ・ガッドのドラミングは相変らず強烈です。アルバムの中でも1番プログレッシヴ・ロックといった趣きの強い曲かも知れません。ディメオラが弾きまくりのやりたい放題ですね(笑)

リー・リトナーが私のFUSIONを聴くきっかけだったのですが、リトナーのメロディアスなギターばかり聴いていた私にとって、ディメオラはまさに青天の霹靂といった感じでした。こういうギタリストもいるんだという衝撃は、ハード・ロック系のギタリストで受けた衝撃とも違ってましたね。
私にとっては一生忘れることの出来ないアルバムの1枚です。今聴いても素晴らしい演奏に対する感動と苦い思い出が蘇ってきます。そういう意味では貴重な1枚かも知れませんね(笑)
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by kaz-shin | 2008-02-05 00:07 | FUSION系 | Trackback | Comments(8) | |
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Commented by まるいチ-ズ at 2008-02-05 08:04 x
おはようございます
出ました77年(笑)私はチック・コリアが好きで、RETURN TO FOREVERにいたディメオラには興味を持っていたのですが、
当時このアルバムを聴いた時はぶっとびました。
「白夜の大地」~「カジノ」あたりではこの作品が一番好きです。
少し余裕を持った02なんかが特にいいなと思います。このレコ-ド、
竹田和夫さんのライナ-が面白いですよね。
Commented by DENTA at 2008-02-05 19:57 x
フュージョン名選にされることもあるこのアルバムですが、生憎持っておらず。
他のアルバムはいくつか持っていますが、彼の超絶技とともにどこかが歪んだプレイが好きですなぁ。
Commented by ひと at 2008-02-05 23:22 x
Kaz-shinさん、お互い頑張って一緒に地中海の舞踏やりましょう。
僕は左サイドのパコやります。30年前から未だ弾けるところだけの
「なんちゃって地中海」のままですがボケ防止に頑張ります(笑)。
彼はReturn To Foreverの時1m位の距離で観たことがあります。
開演から総立ちで見えないので立ち上がったら、体が大きいもので
ステージ前まで押し出されてしまったわけです。中野サンプラザの
ステージは低いので手が届きそうでした。でも彼の運指はアップダウン
ばかりであまりトリッキーなところがなく、思ったほど興奮しなかった。
それより強い香水の匂いにノックダウン(笑)

Commented by kotaro at 2008-02-06 02:17 x
30数年経ってディメオラを聴きなおす。
小生も昨年、ELECTRIC RENDEVOUSを買いました。
しかし接頭冠詞から考えると、でめおらってイスラム系なんよね。
そう思うと、スパニッシュの文化の味わいはより深く、アンダルシアの
乾いた土で育ったワインのようにビターな感じがしませんか。

おいらの主観ですが。
Commented by kaz-shin at 2008-02-06 14:42
まるいチ-ズさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
レスが遅くなってしまい申し訳ありませんでした。

生憎レコードは持っておらず、友人に録音してもらったカセットをテープが
伸びる位に聴いたものでした。
レコードの解説が竹田さんというのも面白いですよね。
当時、レコードの解説を評論家では無く、ミュージシャンが書いていたことも
多かったですよね。
私の所有している2枚組のギター・フュージョンの曲ばかり集めたCBSの
コンピ・レコードがあるのですが、解説は和田アキラさんや森園勝敏さんの
対談形式だったというのがありましたよ。
Commented by kaz-shin at 2008-02-06 14:44
DENTAさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
FUSIONファンなら聴いて損の無いアルバムだと思いますので、
DENTAさんにはぜひとも聴いて欲しいです(笑)
Commented by kaz-shin at 2008-02-06 14:57
ひとさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そしてギターのお誘いも・・・でも無理です。指が動きません(爆)
今ではコード弾きが精一杯といった感じです。アルペジオ、スリー・フィンガー程度なら
練習すれば何とか・・・ならないかな?(笑)
何本か持っていたギターもみんな従兄弟に持っていかれ、今残っているのは
YAMAHAのサイレント・ギターのみとなってしまいました。
Commented by kaz-shin at 2008-02-06 15:39
kotaroさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私がこのアルバムが好きなところのひとつにジャケット写真があるのですが、
フラメンコ・ダンサーとディメオラの容姿が実にマッチしてるんですよね。
抱えているのはレスポールですが、その姿はまるでフラメンコのギタリスト
そのままって感じがするんです。
彼がアコースティック・ギターに拘りを持っていたのも、パコ・デ・ルシアに
尊敬の念を持っていたのも、血が関係しているのかも知れませんね。
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