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Sincerely... ~Mariya Takeuchi Songbook~ ◇ 2008年 02月 20日
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今回紹介するのは、昨日に引き続きカヴァー・アルバムです。とは言ってもJ-POPのアーティストを海外アーティストが英語詞でカヴァーしている、いわゆる洋楽逆カヴァー集というやつですね。このブログでも過去に角松 敏生小田 和正の洋楽逆カヴァー・アルバムを取り上げてきました。そして今回紹介するアルバムは、数多い洋楽逆カヴァー集の中でも群を抜いて出来の良い作品だと思っているもので、2002年にリリースされた竹内 まりやのカヴァー集の第一弾『Sincerely... ~Mariya Takeuchi Songbook~』です。

実はこのアルバム、存在はリリースされた頃より知っておりましたし、評判が良かったのか第二弾、ベスト盤までリリースされていたことも知っておりました。しかし、所詮カヴァーだという気持ちがどこかにあって、興味がありながらも聴かないままでいました。ところが去年の暮れの12月31日に、いつもコメントを頂戴する音楽仲間のKenny Uさんが、このアルバムが良いよと紹介コメントを書いて下さいました。それからBOOK OFFで気に掛けて探していたところ、運良く見つけることが出来ました。しかし、なかなか聴かずにいたんですが、最近聴きましてその出来の良さに驚かされました。Kenny Uさん、良いアルバム紹介頂いてありがとうございました!

大袈裟に感じるかも知れませんが、このアルバムは単純に洋楽のコンピレーション・アルバムとして楽しめてしまう、もっと言えば楽曲(メロディー)の良さ、アレンジの良さ、ヴォーカルの素晴らしさの3拍子揃ったAORなコンピレーションとして楽しめる1枚だと思います。確かに第二弾が企画・リリースされたのも頷けますね。

『Sincerely... ~Mariya Takeuchi Songbook~』
01. 恋の嵐 / Lisa Loeb
02. マンハッタン・キス / Tiffany
03. 駅 / Richard Marx
04. 家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム) / Ann Wilson
05. 告白 / Roberta Flack
06. シングル・アゲイン / Phoebe Snow
07. プラスティック・ラブ / Marilyn Martin
08. カムフラージュ / Bobby Caldwell
09. 時空(とき)の旅人 / Laura Branigan
10. 毎日がスペシャル / Rita Coolidge
11. 今夜はHearty Party / The Pointer Sisters
12. 天使のため息 / Marilyn Martin & Joe Pizzulo

1994年に「ステイ」で全米No.1に輝いたシンガー・ソングライター、リサ・ローブが歌った01。オリジナルよりも柔らかい感じのアレンジとリサ・ローブの歌声がよくマッチしていて、とてもJ-POPのカヴァーとは思えない仕上がりになっています。アレンジは難波 正司です。

1987年にデビュー・シングル「ふたりの世界」、2ndシングル「想い出に抱かれて」で連続全米No.1を獲得したティファニーが歌った02。煌びやかなサウンドがいかにも都会的な雰囲気で、デヴィッド・フォスター作品にも通じるバラードに仕上がっています。ティファニーのヴォーカルが良い味を出しています。アレンジは新川 博です。

ご存知リチャード・マークスが歌った03。このアルバムで唯一違和感を感じた曲でした。この「駅」は私の大好きな曲で、竹内 まりやの歌に思い入れが強い分何故かしっくりきませんでした。決してリチャード・マークスの歌が悪いという訳ではありません。オリジナルの中森 明菜の歌でもしっくりこないのです。この曲だけは日本語詞の竹内 まりやの歌でないと納得しません(笑) 西脇 辰弥とトム・キーンのアレンジです。

ロック・バンド"ハート"のヴォーカリスト、アン・ウィルソンが歌った04。AOR色全開の新川 博のアレンジが素晴らしいですね。抑え気味に歌うアン・ウィルソンのヴォーカルも曲調によく似合っていて、聴いていて心地良いです。

大御所・ロバータ・フラックが歌った05。彼女の歌は流石に上手いの一言です。オリジナルよりも都会的で洒落たアレンジになってますね。真夜中のドライブのBGMとして聴いたら最高の1曲でしょう。ロバータ・フラックの表現力に圧倒されます。アレンジは西脇 辰弥です。

70年代から活躍しているシンガー・ソングライター、フィービー・スノウが歌った06。独特な太い歌声とちょっと暗い雰囲気のメロディーとの絶妙なマッチングだと思います。参加しているアーティスト全てに共通していますが、とにかく歌の表現力や歌唱力に関しては、やはり桁違いの実力を持っていると思います。新川 博のアレンジです。

1985年にフィル・コリンズとのデュエット曲「セパレート・ライブズ」で全米No.1を獲得したマリリン・マーティンが歌った07。アルバムのハイライト曲のひとつでしょう。私の大好きな曲だけにどんな仕上がりかと期待と不安が入り混じっていましたが、良い意味で想像以上の格好良い仕上がりに驚きました。なんせヒップ・ホップ風の「プラスティック・ラブ」なんですから・・・。ラップも取り入れた松下 誠のアレンジ・センスに脱帽です。マリリンのヴォーカルも艶っぽくて良いです。

"キング・オブ・AOR"の称号を持つボビー・コールドウェルが歌った08。これもまた驚きの1曲でした。カヴァーと言うより完全にボビー・コールドウェルのオリジナルではないかという錯覚に陥ってしまう仕上がりです。この曲とボビーの歌声がこんなに似合うとは・・・恐るべしボビー・コールドウェルといった感じです。西脇 辰弥のアレンジが秀逸です。

「グロリア」、「セルフ・コントロール」などのヒット曲を持つローラ・ブラニガンが歌った09。この曲もオリジナルが竹内 まりやであることを感じさせない1曲に仕上がっています。ヴォーカルのタイプが違うだけで、こんなにも曲の雰囲気が違ってくるものだと実感しました。松下 誠のアレンジとギター。間奏のアコースティック・ギターのソロが素晴らしいですね。

リタ・クーリッジが歌った10。オリジナルよりもテンポを落として、バラードを歌わせたら抜群のリタ・クーリッジに似合うようにアレンジした松下 誠のセンスが光ります。オリジナルよりもメロディーの素晴らしさを感じることが出来る気がします。

私の大好きな名曲「スロー・ハンド」をヒットさせたことでも知られるポインター・シスターズが歌った11。ポインター・シスターズにぴったりなヒップ・ホップ系のアレンジで、実にノリの良いコーラス・ワークを聴かせてくれるご機嫌な1曲に仕上がっています。西脇 辰弥のアレンジです。

セルジオ・メンデスの名曲「Never Gonna Let You Go」を歌ったことで注目されたヴォーカリスト、ジョー・ピズーロとマリリン・マーティンのデュエットによる12。今回のアルバムの選曲は本当によく考えられていて、スタッフのセンスの良さに感心します。この曲をデュエットで聴かせるというのも、まさにセンスの良さを感じますね。素晴らしいデュエット・ナンバーに仕上がっています。新川 博ならではの美しいアレンジです。

洋楽好きな方にお薦めです。騙されたと思って聴いてみて下さい。素晴らしいアルバムで、私が今まで聴いてきた洋楽逆カヴァー集の中では最高の出来だと思います。竹内 まりやの曲を知らなくても、いや逆に知らない方が楽曲の良さや歌の素晴らしさを実感出来るかも知れません。
改めて竹内 まりやの書いた素晴らしいメロディーの数々に感動しました。日本語詞で竹内 まりやが歌ったJ-POPとしての楽曲では感じられなかった、メロディーの良さを浮き彫りにしたという感じですね。もちろん、新川 博、西脇 辰弥、松下 誠、難波 正司による素晴らしいアレンジと参加アーティスト達の素晴らしい歌があってこそのアルバムです。
L.A.やN.Y.のFM曲でこれらの曲をかけまくったら、もしかしたらチャート・インも有り得るなとさえ思ってしまいました。

あまりにこのアルバムが良かったので、『Sincerely Ⅱ』が無性に聴きたくなり、中古店を探しまくって最近無事入手することが出来ました(笑) いつかまた別の機会で紹介したいと思います。
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by kaz-shin | 2008-02-20 00:01 | Compilation / Cover | Trackback | Comments(4) | |
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Commented by しげぞう at 2008-02-20 10:03 x
こんにちは
これは知りませんでした
たぶん、ジャケットをチラ見して「どうせオルゴール系の・・・」などと思っていたのかもしれません
実に魅力的な歌い手のラインナップですねぇ
しかも新川博や西脇辰弥となれば、コレハコレハ・・・
ちょっと探してみます
Commented by kaz-shin at 2008-02-20 20:00
しげぞうさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
このアルバムはぜひ聴いてみて下さい。かなり良いですよ。
ヴォーカルも良いですし、アレンジも洒落ています。
きっと、しげぞうさんも気に入ってもらえると思います。
Commented by Kenny U at 2008-02-20 23:50 x
kaz-shin さーん、年末のお約束作品ですね!
私が、コメントしたのは、"竹内 まりや_VARIETY"の記事でしたね!
探すのに苦労しましてコメントが遅くなりました!
今、もう一度、聴き返しています。
「プラスティック・ラヴ」&「カムフラージュ」は、
本当に素晴らしいですね!

さて、"Ⅱ"も入手されたのですね!では、私も探してみます。
(レンタル屋には、ベストも含めて三枚ともあったので
聴くのは容易いのですが…)

○テコのテーマ(c/w 純愛ラプソディ)
このCDシングルが手元にあったので、先に聴いて見ましたよ!
デビッド・フォスターがアレンジを担当しています。
…加えて、シングルオンリー収録ですが、
フォスター自らがこの曲を弾いたインストも収録されています。
ニューエイジ風(あるいはカラオケ風)なのでどうでもいいかも知れませんが…(笑)
c/w は、ペイジズのリチャード・ペイジが歌っています。
こっちの方がAOR的な感じです。
Commented by kaz-shin at 2008-02-21 22:55
Kenny Uさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
『Sincerely Ⅱ』で「コンビニ・ラヴァー」を歌っているエイミー・フォスター・ギリスというシンガーは、
あのデヴィッド・フォスターの娘さんだそうで・・・。
親子で参加しているということでも貴重なアルバムですね(笑)
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