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原田 知世_Soshite ◇ 2008年 06月 13日
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梅雨に入り、湿気が多く晴れていなくても何となく蒸し暑く感じる日が多いですね。そんな不快な時期には涼しげな歌声が聴きたくなります。
そんな訳で今回紹介するのは、原田 知世が1986年にリリースした通算6作目となるアルバム『Soshite』です。つい最近まで原田 知世に関しては、彼女のヒット曲をTVやラジオで聴く程度のものでした。初めて聴いた彼女のアルバムは、以前紹介した『NEXT DOOR』(1986年)でした。『NEXT DOOR』のプロデュースは後藤 次利でしたが、本作『Soshite』も後藤 次利がサウンド・プロデュースを手掛けています。

1986年という年には『NEXT DOOR』、『ポシェット』(ベスト盤)、『Soshite』の3枚のアルバムをリリースしており、音楽活動に積極的かつ力を入れていた時代だったのでしょうね。
1970年代後半~1980年代にかけては、アルバムが年2枚リリースされることは珍しくありませんでした。特にアイドル系シンガーはその傾向が強かったように思います。歌に関する基礎も無いままにレコード・デビューを飾るのが当たり前だった時代、そんなアイドル系シンガーの歌を最初に聴いた時には眉を顰めたくなりました。しかし、年2枚のアルバム制作というのは決して楽なことでは無かったろうと思います。何回も何回も歌って、良い所だけを繋ぎ合わせたツギハギだらけの完成品だったにしても、相当な数を歌ってきたに相違ありません。
そんな中でアイドル系シンガー達は、自然に自分なりの表現力を見つけて磨いてきたんでしょうね。ですから当時は、下手であっても人を惹き付ける魅力を持ったアイドル系シンガーが沢山存在したのだと思っています。まさに原田 知世もそんな一人だったのでしょう。

『原田 知世 / Soshite』
01. さよならの美術館
02. 一幕のComedy
03. Cool
04. セレブレーション
05. 土曜の停電
06. コンセプト
07. 逆光の中で
08. 家族の肖像
09. 笑っていたナース
10. 空に抱かれながら
11. 左右のエレベーター
12. 赤いダリア摘まれて
13. 雨のプラネタリウム (Nineteen-Version)

作詞:湯川 れい子、作・編曲:後藤 次利による01。ビートの効いたミディアム・ナンバーで、曲全体に重厚感が漂いますが、今 剛のギター・カッティングの軽妙さによってメリハリのある演奏が特徴的です。原田 知世の柔らかいヴォーカルとの相性も良いと思います。

軽快なPOPナンバー02。作詞:湯川 れいこ、作・編曲:後藤 次利によるナンバーで、何より後藤 次利らしいベース・プレイが耳に残ります。曲調がどこか林 哲司っぽい感じもしますね。

作詞:小倉 めぐみ、作曲:南部 昌江、編曲:後藤 次利によるスピード感のあるナンバー03。都会的でまさにCOOLなアレンジ、サウンドが私好みです。あえて生ドラムにシンセ・ベースという組み合わせにしているようで、アレンジャーとしての後藤 次利のセンスを感じます。

作詞:湯川 れい子、作曲:吉川 晃司、編曲:後藤 次利によるジャマイカンなナンバー04。吉川 晃司の作曲というのが俄かに信じ難かった作曲でした。独特な軽さとキャッチーなメロディーが印象的です。

作詞:秋元 康、作・編曲:後藤 次利という当時ヒット曲を連発していたコンビによる渋いミディアム・ナンバー05。特に印象深いフレーズがある訳では無いのですが、後藤 次利のベースが入ることで曲が引き締まるから不思議です。

05と同じく秋元・後藤コンビ作品06。いわゆる"おニャン子"路線の曲です。アイドル色全開の1曲なんですが曲は悪くないですし、原田 知世の歌声に似合っていると思います。

作詞・作曲:原田 知世、編曲:後藤 次利による07。オーソドックスな感じですが決して侮れないメロディー・ラインを持っています。曲としてまとまっているのは後藤 次利のアレンジの功績でしょう。この曲でも後藤 次利のブリブリのベースが堪能出来ます。

作詞:秋元 康、作曲:小室 哲哉、編曲:後藤 次利による08。原田 知世が小室 哲哉の曲を取り上げていたというのは少し意外でした。小室 哲哉の曲の場合、小室の書くメロディーと小室のアレンジがセットで小室らしさが全開になるんですね。アレンジが変わると小室らしさをあまり感じないというのが面白いです。

作詞:川村 真澄、作曲:安川 ひろし、編曲:後藤 次利によるシックなナンバー09。独特な世界観をもっている曲です。他の曲と比較してもアレンジはかなり凝っているのではないでしょうか。

秋元・後藤コンビによる10。イントロから後藤 次利のベースに耳がダンボ状態になってしまった曲です。いかにも後藤 次利らしいベースが聴こえてくると、それに意識が集中してしうのが"僕の悪い癖"(笑)

作詞:川村 真澄、作曲:ケーシー・ランキン、編曲:後藤 次利による11。どことなくSHOGUNっぽいメロディーだと感じるのは気のせい?(笑) 正直、この曲での原田 知世のヴォーカルはちょっと弱く、メロディーに負けてしまっている気がします。

作詞:戸沢 暢美、作曲:松尾 清憲、編曲:後藤 次利による12。ツボを押さえたような松尾 清憲によるキャッチーなメロディー・ラインが印象的です。それにしても次利のベースの存在感は凄いですね。

『NEXT DOOR』に収録されたいたシングル曲の別ヴァージョン13。秋元・後藤コンビ作品です。別ヴァージョンということで遊び心の詰まったアレンジと、気合の入った原田 知世のヴォーカルがかなりのお気に入りになっています。

こういう表現が適切かそうかは甚だ疑問ですが、このアルバムは私にとって"面白いアルバム"ですね。良い悪いでは無くて・・・面白いんです。
私にとって原田 知世ほど「らしさ」を感じないシンガーはいません。つまり、「原田 知世らしい曲」がイメージとして湧いてこないんですよね。ですから逆に言えば、どんな曲を歌っても違和感を感じないのです。力強さという部分で「弱い」と思う部分はありますが、曲調と彼女の歌声がミス・マッチだと感じる曲が無いんですね。これが原田 知世の魅力なのかも知れませんね。色々なアルバムを聴いてみたいと思わせるシンガーです。
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by kaz-shin | 2008-06-13 00:19 | J-POP | Trackback | Comments(10) | |
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Commented by たにぴ@もまゆきゅ連投 at 2008-06-13 00:31 x
いえ~い。
でもねKaz-shinさん、原田知世が音楽家として開花したのは、三十路の声を聞いてからなんですよ。
ちゃんとセルフ・プロデュースがされてるの。
そう想うとね、やっぱり90年代以降も、ちゃんと良い音楽はあるんだ、って言いたくなっちゃうんです。
まぁ、ぼくもやってるからなんだけど(^^;)
Commented by シロクマ at 2008-06-13 00:33 x
お久しぶりです。
このアルバム、私も好きです。
原田知世の「頼りない」ボーカルが80年代のキラキラしたサウンドにアンマッチながら、妙に合っているのが新鮮ですよね。#10、#13は名曲だと思っております。
Commented by kaz-shin at 2008-06-13 00:35
たにぴさん、毎度です。コメントありがとうございます。
>そう想うとね、やっぱり90年代以降も、ちゃんと良い音楽はあるんだ、って言いたくなっちゃうんです。
まさにその通りだと思います。私の場合、タイミング的に音楽を1番聴いていなかった年代と90年代が重なってしまっています。
今のように少し余裕があって、色んな人の意見や情報に耳を傾けていたら90年代の良い音楽に出会えていただろうと思います。

ぜひ90年代の原田さんのアルバムも探して聴いてみたいと思います。
Commented by kaz-shin at 2008-06-13 00:40
シロクマさん、こんばんは。お久しぶりです。
コメントありがとうございます。
私が原田さんを聴くようになったのはごく最近なんですが、もっと早くから聴いていれば良かったと後悔しています(笑)
10や13は私も好きですね。ただ10はメロディーよりも次利さんのベースばかりが耳に残ってしまうのですが・・・(笑)
Commented by WESING at 2008-06-13 11:34 x
またメディアに連動してupしているじゃないですか。(笑)
明日の夜BSでライブが放送されます。

原田さんのアルバムは1枚も聞いたことがないけど、声は好きなので250円以内で売っていれば買いたいと思っていますが、見つかりませんねぇ。

女優さんのアルバムには昔から興味があるんですけど、新譜にはなかなか手が出ません。

先日、藤田朋子さんのアルバム3枚がそれぞれ105円であったのを見つけて買いました。
1枚のアルバムでプロデュース&アレンジが横倉裕さんだったことにびっくり。
Commented by hisa at 2008-06-15 00:50 x
BSライブを見ながら書いています。原田知世はまじめに見たり聞いたりしたことはなかったのですが、鈴木慶一、高橋幸宏、大貫妙子などという豪華ラインナップで見る気になりました。悪くはないけど、私には少し退屈ですね。紹介のアルバムはもう少しキラキラしているようなのでそちらは探してみたいと思います。
Commented by kaz-shin at 2008-06-15 12:24
WESINGさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
今回もまた偶然です(笑)
私はTV欄とかはほとんど目を通さないので・・・。
私も原田さんは他にも聴いてみたいとは思っていましたが、藤田 朋子さんのアルバムに横倉さんが参加しているのですか?
これはぜひ聴いてみたいですね。ちなみにアルバム名を教えてくれませんか?
よろしくお願いします。
Commented by kaz-shin at 2008-06-15 12:34
hisaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
BSライブ見逃しました(笑)
90年代以降のアルバムは未聴なんで何とも言えないのですが、次利さんがプロデュースに関わっているこの頃のアルバムは、
曲もバラエティに富んでいて面白いですよ。機会があったらぜひ聴いてみて下さい。
Commented by WESING at 2008-06-15 21:42 x
「THE WOMAN IN ME」というアルバムで'89年にリリースされています。全曲英語の曲で、洋楽に疎い僕はカバーかオリジナルか判断がつかない曲がほとんどです。もし見つけたら、解説してください。
Commented by kaz-shin at 2008-06-16 01:01
WESINGさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
早速血眼になって探してみます。
ありがとうございました。見つけた時には記事にしますね。
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