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木村 恵子_CAFE 1984 ◇ 2008年 06月 29日
木村 恵子_CAFE 1984_e0081370_213467.jpg 

今回紹介するのは、1988年にシングル「コルトレーンで愛して」、アルバム『STYLE』でデビューを飾ったシンガー・ソングライターの木村 恵子が、1989年にリリースした3rdアルバム『CAFE 1984』です。
木村 恵子は、1990年迄4枚のアルバムをリリースしており、1991年には元パール兄弟の窪田晴男(G)とボサノヴァ・ユニット、ケルカンを結成し、アルバム3枚をリリースしています。その後は結婚、そしてソングライターとしての活動も続けていたようですね。
木村 恵子の作品では、鈴木 茂が作曲、アレンジ面で大きく関わった1stアルバム『STYLE』がCITY POPのガイド本でも取り上げられていましす、人気もあるようです(私もいずれ紹介するつもりですが・・・)が、ソングライターとしての魅力が詰まった本作も個人的には大好きなアルバムです。

アルバム収録曲10曲全てが、作詞:麻生 圭子、作曲:木村 恵子、編曲:佐橋 佳幸の手によるものです。
参加ミュージシャンは、青山 純(ds)、江口 信夫(ds)、渡辺 等(b)、美久月 千晴(b)、有賀 啓雄(b)、佐橋 佳幸(g)、西本 明(key)、乾 裕樹(key)、浜口 茂外也(per)、本田 雅人(sax)、楠瀬 誠志郎(cho)、桐ヶ谷兄弟(cho)、国分 友里恵(cho)等という顔触れです。
お世辞にも歌が上手いとは言えませんが、収録曲はどれもキャッチーなメロディーでポップな曲が多く、非常に聴き易いアルバムだと思います。
ただ、リリースされたのが12月頃だったので冬の曲が多く、今の季節にぴったりと言う訳にはいきませんが、軽快な曲も多いのでドライブのBGMにはピッタリな感じです。

『木村 恵子 / CAFE 1984』
01. 湾岸線はStarry Night
02. クリスマスの椅子
03. June、June
04. CAFE 1984
05. 知らん顔してあげる
06. 明日は雨になる
07. あなたのままでいて
08. 空に返した誕生日
09. 天使を着た女たち
10. 最終ソリチュード便

疾走感溢れるアレンジが心地良いポップ・チューン01。千葉県に住んでいる私にとって湾岸線というのは思い入れの強い高速でもありますし、タイトルがいかにもCITY POPっぽいのも良いですね(笑)

クリスマス・ソング02。一人淋しくクリスマスをレストランで迎える女性の歌です。いかにもクリスマス・ソングという雰囲気ではないのですが、アレンジ、特に楠瀬 誠志郎のコーラス・ワークが秀逸で、しっとりとした美しいバラードに仕上がっています。

軽快で跳ねた感じのリズムに、ドゥービー風リフが印象的なナンバー03。結婚に焦りを感じているにも関わらず、なかなかプロポーズしてくれない彼へのじれったい気持ちを歌った曲です。曲調が明るく、キャッチーなメロディーで馴染みやすい曲です。

アルバム・タイトル曲04。ちょっと暗めのヨーロピアン風なナンバーです。私の勝手なイメージなんですが、ヨーロッパというと夏よりも冬のイメージが強いんですね。そういう意味では冬のイメージの強いこの曲は、私のイメージにぴったりなんです。

リズムが軽快なポップ・ナンバー05。この曲に関しては初夏のイメージがあって、爽やかな空気感が気持ち良いですね。国分 友里恵のコーラスが美しさが際立っています。

ボッサ調の渋いナンバー06。佐橋 佳幸のギターが冴えています。メロディーもキャッチーで、ボッサ調の曲と木村 恵子の歌声の相性はかなり良いですね。後のケルカンでの活動が頷ける1曲と言えます。なかなか良い曲ですよ。

八木 のぶおのハーモニカが哀愁漂うバラード・ナンバー07。特に特徴らしい特徴の無いオーソドックスなバラード曲です(笑)

晴れた昼下がりにサイクリングやウォーキングしながら聴きたいような08。眩しい陽射しと心地良い風に吹かれている、そんな気持ちにさせてくれる曲です。寂しい歌詞と対照的なメロディー、アレンジとのアンバランスなところも面白いと思います。

中西 俊博のE.Violinをフィーチャーしたフォルクローレの香りの強いミディアム・チューン09。どこか70年代の歌謡曲風なイメージのある曲で、どこか懐かしささえ感じた曲でした。歌謡曲に親しんだ世代としては結構お気に入りの1曲になっています。

アルバムの最後に相応しいダイナミックなバラード曲10。佐橋 佳幸のアレンジャーとしての非凡な才能を感じる1曲です。

それにしても1stアルバムのジャケット写真とこの3rdアルバムのジャケット写真では、イメージがかなり違います。サウンド的なイメージに合わせたものでしょうが・・・。女性というのは色んな表情を見せてくれるものですね。それにしても眉の太さに時代を感じますね(笑)
ビジュアル的な話はさておき、木村 恵子のソングライターとしての才能を見事に発揮しているアルバムだと思います。佐橋 佳幸のアレンジも見事で、決して派手ではないですがツボをおさえたもので、木村 恵子のヴォーカルにマッチしていると思います。
メロディアスで聴き易い曲が多いので、興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。探せばBOOK OFF等でも見つかると思います。
by kaz-shin | 2008-06-29 00:03 | CITY POP / J-AOR系 | Comments(10) | |
Commented by Sugar Time at 2008-06-29 00:52 x
こんばんは。

木村恵子さんは、ガールポップを探求する中で、常に気になる存在でしたが、手にする機会がなかなかなく、半年ほど前にようやく「Style」と「CAFE1984」を手に入れました(BOOK OFFでもほとんどお目にかかれないです)。

オシャレで、すっと入ってくるメロディー、それにちょっとバブルの雰囲気もあり(笑)、とても気に入り、携帯プレーヤーにも常駐しています。

声質としては、かなりユーミン入ってて、特別好きな方ではないのですが、意外に心地いいです。歌は激ウマとまではいかないまでも、十分上手いと思います。
ユーミンといえば、アルバムタイトル曲の「CAFE1984」は、最初聴いたとき、イントロが「ノーサイド」に似てて驚いたものでした。今は完全に別物として認識できていますが。

このアルバムでは、最終ソリチュード便が一番お気に入りですが、内容的に川島みきさんのアルバム「Will」に収められている、「さよならの町へ舞い降りて」に重なるものがあり、聞き比べると面白いかも知れません。
Commented by kaz-shin at 2008-06-29 01:22
Sugar Timeさん、コメントありがとうございます。
仰るように声質は決して良いとは思わないのですが、曲調によっては非常に心地良く響いてきますよね。
80年代終わり頃のポップスは、打ち込みが浸透してきていた時代ですが、このアルバムのように
生のリズムの演奏というのは一味違って、今聴いても違和感がないところが好きです。
川島みきさんの「さよならの町へ舞い降りて」は、アルバム唯一のバラード曲でしたね。早速聞き比べてみますね。
そう言えば、近い内に川島さんの『SPLASH』を紹介しようと思ってました(笑)
Commented by たにぴ@成田ライヴ明け at 2008-06-29 03:05 x
わぁい、Kaz-shinさん、
またぼくらのblog観てタイミングずらしましたね(^^;)
やっぱり木村さんの危険なアルバムは紹介しにくいですよね。
ぼくのblogは幅があるというか、
単に聴いたものをチラッと書いてるだけだから、
無責任に何でも書いちゃいますが…。
Commented by macky023 at 2008-06-29 08:48
木村恵子さんの曲はその当時、FMの音楽番組で拝聴しましたが、
皆さんお話のとおり、声質に関してはかなり好みが分かれるでしょう
なぁ。よく言えば「個性的」ということなんでしょうけど…

私は、思わず参加ミュージシャンのお名前に目がいってしまいました。
有賀 啓雄(b)、楠瀬 誠志郎(cho)、国分 友里恵(cho)…その時代の
有名どころですよね。結構、ミュージシャンどうしの“相互乗り入れ”も
多かった時代ではないかと…
Commented by gemini at 2008-06-29 23:18 x
こんばんは。
ケルカンの3枚のアルバムは持っていて窪田晴男と組んだ最初の2枚は気に入ってるのですが、ソロアルバムはまた違った世界なのでしょか?
たまにブックオフ等で見かけるのですが、なかなか買うタイミングがつかめないまま今に至ってます。
2曲目の「クリスマスの椅子」はケルカンにも同一タイトルの曲があるのですが、おそらくカヴァーでしょうね。
ケルカン版はたしかインストだったような記憶が・・・。
Commented by kaz-shin at 2008-06-30 23:29
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>またぼくらのblog観てタイミングずらしましたね(^^;)
ばれましたか(笑)
実は仰る通りでございます。ですから時期をずらしてアルバムも違うものを選びました。
いずれ1stも記事書きますが、確かにたにぴさんも色々聴かれてますね。いつも感心しております。
無責任に記事書いているのは、私も同じです(汗)
Commented by kaz-shin at 2008-06-30 23:32
macky023さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
木村さんの声は曲調が違うと印象もだいぶ違って聴こえます。
そこがある意味で「個性」であり「面白い」ところなんだと思います。

このアルバムでは打ち込みを使わないバンド・サウンドとコーラス・ワークが聴き所のひとつだと思っています。
演奏も素晴らしいので機会があったらぜひ聴いてみて下さい。
Commented by kaz-shin at 2008-06-30 23:41
geminiさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ケルカンについては詳しく無いのですが、木村さんのソロはやはりガールズ・ポップといった感じが強いと思います。
ただ、ボッサ調の曲はこの頃から好きだったようですね。
幅広い曲調を楽しめるという点では、ソロのアルバムも面白いと思いますよ。
Commented by たにぴ@酔いどれ at 2008-07-01 00:58 x
今度、共同戦線張りましょうよ。
「音楽の杜」とMusic Avenue と、もまゆきゅで!
お題を決めて、鈴木茂、とか達郎のコーラスセッション、とか。日を同じくして。
普段アルバム・レビューは書かないたにふじですが、
頑張ってやってみますよ。
Commented by kaz-shin at 2008-07-02 23:29
たにぴさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですね。いつか3人で同じ日に同じアルバムを、3人3様でレビューするというのも面白そうですね。
同じアルバムでなくても、同じアーティストの作品なら何でも良いとか・・・。
面白そうですが、良い記事を書く自信は無いですね(笑)
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