かなりの音楽好きだと自負しているのですが、こんな私も1990年代の10年間は1番音楽に対して冷めていました。もちろん追っかけていたアーティストもいましたし、音楽を聴いていなかった訳では無かったのですが、80年代や今に比べると非常に幅が狭いものでした。
その反動もあってか、最近90年代の音楽も後追いながら聴いてみようと色々聴いています。今回紹介するのもそんな1枚です。
1992年にフォーライフ・レコードからデビューした佐藤 聖子が、同年11月にリリースした2ndアルバム『After Blue』です。彼女の存在はデビュー当時から知ってはいましたが、音楽に関しては聴いたことがありませんでした。最近になってBOOK OFF等では結構低価格で入手出来ることもあり、ジャケット写真からも90年代のガールズ・ポップ路線であることは想像出来たので購入してみました。順番であれば1stアルバム『Bright Lights』から紹介するのが筋でしょうが、最初に入手したアルバムがこの『After Blue』だったので、今回このアルバムを選んでみました。
実際にアルバムを聴いてみると、まさに音楽的にはガールズ・ポップ路線ですね。ちょっと幼げで明るく元気な歌声を聴かせてくれます。サウンド的には打ち込みが中心ですが、80年代の打ち込みとは違ってまろやかなデジタル音で聴き易いものです。録音に関してもミックスを内沼 映二が手掛けているので音もバランスも私好みです。アレンジは全曲水島 康貴。シンセ・プログラミングで浦田恵司、ギターで今 剛、松原 正樹が参加しています。
『佐藤 聖子 / After Blue』
01. 21
02. 思いはかならず届く
03. 友達よりあなたといたい
04. 恋が風になって
05. HOTでゆこう
06. PAIN
07. ほおづえの夜
08. 夢で逢いましょ
09. After Blue
10. 東京タワー
厚いシンセ・サウンドとキレのいい今 剛のギター・カッティングが印象的なポップ・ナンバー01。いかにもガールズ・ポップといった雰囲気が懐かしくもあり、嬉しくもありという気分ですね。聴いていて元気をもらえるような曲が少なくなってしまった昨今、この手のポップスが余計楽しく聴こえます。
佐藤 聖子自身が作曲を手掛けた軽快なナンバー02。50歳近いおっさんにとって、歌詞に関しては辛いものがありますが、なかなかセンスの良いメロディーを書くと思います。打ち込みのリズムは苦手なんですが、それを補っても余る程今 剛のギターは魅力的ですね。
どこかゴスペルっぽい雰囲気を漂わせるナンバー03。この曲も佐藤 聖子の作曲です。メロディー自体は特にゴスペルっぽさは無く、キャッチーでポップです。私の敬愛する松原 正樹のギターが実に心地良いです。
ビートの効いたCITY POP風ナンバー04。洒落たメロディー、アレンジが私好みの1曲です。この曲に関しては生のドラムの方が似合うと思いますね。この曲でも松原 正樹が格好良いギターを聴かせてくれます。特に後半のソロが最高です。
都会的なサウンドが印象的なグルーヴィーなナンバー05。01のようなアイドル・チックな歌声を疲労したかと思えば、グルーヴィーな曲調も難無く歌いこなす技量を持っていて、ヴォーカリストとしても非凡な才能を感じさせます。シンセ・ベースの音が時代を感じさせます(笑)
ガールズ・ポップの王道と言っても良いようなキャッチーでポップな06。彼女の2ndシングル曲だったようです。確かに耳に馴染むサビのメロディー、そして元気な歌声はシングル向きでしょうね。ジェイク・H・コンセプションが渋いサックス・ソロを聴かせてくれます。
シンプルでアコースティックなサウンドを軸にしたミディアム・ナンバー07。少し大人びた感じのメロディーが魅力的です。佐藤 聖子の作曲なんですが、結構良い曲を書いており、正直驚きました。今 剛のアコースティック・ギターが素晴らしいですよ。
8曲目にしてバラード曲の登場です。この曲も佐藤 聖子の作曲なんですが、彼女は幅広い音楽を勉強しており、吸収してきているような気がします。この曲にはJAZZのエッセンスを感じますね。作曲においてもヴォーカル・スタイルにおいても懐の深いアーティストなんでしょうね。
歌詞には出てきませんが明らかにクリスマスを意識したナンバー09。歌詞の内容に関係なく、穏やかで気持ち良く聴けるガールズ・ポップですね。それにしても松原 正樹のギターは、どうしてこんなにも私好みの音色なんでしょうか(笑)
芝公園から見える東京タワーを思い出させる10。何と表現して良いか難しいのですが、可愛らしい曲というのが率直な感想です。
歌詞に関してはやはり気恥ずかしさを感じてしまいますが、それでもメロディーや歌声はとても魅力的で、アルバムを通して気持ち良く聴ける1枚です。こういうアルバムに出会えると、まだまだ自分の知らない素晴らしい音楽が沢山存在するんだと実感させられます。佐藤 聖子は1995年迄に6枚のアルバムを残しているようなので、機会があれば色々聴いてみたいと思っています。加えてBOOK OFFのような中古店を利用して、私の知らない魅力的なアーティストやアルバムを探していきたいなと思います。
佐藤 聖子はBOOK OFFでもよく見かけますし、比較的入手しやすい値段設定ですから、興味のある方は聴いてみて下さい。
この作品は完全に後から追いかけて聞いたのですがアルバムタイトル
曲が一番好きですね。
豊穣だった80年代にさよならを告げるかのようなギターのリフレイン。
同時期この辺でユーミンもあまり聞かなくなってしまった感があります。
>気恥ずかしさ>は若さへの後ろめたさでしょうか。
あの日、あの頃、日本人の多くが手に入れられるものを皆、手に入れてしまって、何だか疲れてしまったような。
クリスマスのディナーを早くから予約して、結局キャンセルして別れてしまう。
そのあたりの哀しさって、振り返れば80年代が遠くになり、降り積もる雪に重ねているみたいで今に続く。「いいなあ」っとボクは思いました。
レコードだったら早く借りなきゃと思って、積極的にいろんなレコードを借りていたんですけど、CDだと音が悪くなるわけではないので、いつでも良いや!という気が起きて、まったくレンタルしなくなりました。
それと、FMのライブ放送でいろんなアーティストを聞いていたけど、'90年代になるとライブ番組が減ってきたのもあるし、録音したカセットが増えてきて、まぁ良いか!という感じでチェックする本数も減ってしまいました。
このブログやその他のブログでブックオフでCDが安く手に入ることを知ってからはふたたび、積極的に安いCDを買って聞くようになりましたが、
佐藤聖子さんのCDは以前から気になっています。
帯付きがないのと、あっても1枚くらいなのでまだ買ってません。
105円なら帯なしでも買いたいんですけどね。(苦笑)
佐藤聖子さんを知ったのは、当時FMを録音したテープに入っていたJasmineという曲で、何度か聴くうちに大変気に入ったのですが、
アルバムをちゃんと聴いたのは、3年ほど前でした。
ただ、ちょっと甘えた感じの声が必ずしも好みではなく、
中古市場でも比較的見かける方なので、
あまり熱心に探したり、聴いたりしていませんでした
(最後のアルバムとなったCRYSTALはよく聴いてましたが)。
が、今回のkaz-shinさんのレビューを見て、再度聴いてみたところ、
これがなかなかいいです!
それに、こんな初期から曲作りにも関わっていたのですね。
今まで、ただのガールズポップを代表するシンガーの一人くらいにしか
思ってませんでしたが、支持されている理由がちょっとわかりました。
ちなみに私も、WESINGさんと同じで原則「帯付き」派ですが、
このAfter Blueに関しては帯なしで「100円」の値札が(笑)
80年代によく聴いたアーティストの名前は、次から次へと頭に浮かんでくるんですが、
90年代のアーティスト名となると浮かんでくるのは数える程・・・。
おそらく70年代、80年代に音楽に熱中し過ぎてしまい、その反動だったのかも知れません。
ただ単に積極的に聴かなくなってしまっただけなのに、いつの日か90年代以降の音楽がつまらいというイメージに
なってしまったのでしょうね。
多少の気恥ずかしさはありますが、空白を埋めるべく今になって色々聴いてみたくなりました。
やはり実際に聴いて、自分の耳で判断しないと駄目ですね。
このアルバムも自分の予想よりはるかに良かったですね。
やはり積極的に聴こうという意思が大事かも知れません。
言われてると、CDレンタルが始まってからというもの一般的には音楽に対する愛着みたいなものが減ってきたかなと思います。
これは私に限らず、世間一般的な」話ですが・・・。
少ないお小遣いでレコードを買っていた頃は、内容が良くても悪くてもせっかく買ったレコードは結構聴きましたからね。
レンタルならつまらなければ返却して、新しいのを借りてくれば済みますしね。
BOOK OFFの250円で売られているCDなら、レンタル料金と然程変わらないし、自分の手元におけるというのが魅力です。
レンタルに馴染めない私にはうってつけです(笑)
佐藤聖子さんは、まだこのアルバムしか聴いてませんがPOPで良かったですよ。
他のアルバムも聴いてみたくなりました。ぜひ聴いてみて下さい。
私の場合、フォーライフのデビューであることと"佐藤聖子"という平凡な名前のせいで、なかなか聴く気になれませんでした(笑)
そんな偏見が随分損をしているんだなと改めて感じました。やはり実際聴いてみないと駄目ですね。
最近は偏見や勝手なイメージを捨てて色々聴いてます。
それが可能になったのもBOOK OFFの250円コーナーのおかげかも知れませんね(笑)
買うのをためらっていた割と最近のものでも探してみると名盤があるように思えるんです。Do As InfinityやMISIA、Skoop On Somebody辺りを狙ってみようかなと思ってます。
実は紹介はしてませんが、Skoop On SomebodyもMISIAもアルバムを持っていたりします(笑)
最近は年代に拘らずに色々と聴いてみたいなと思っています。
最近の音楽に関しては、まつのすけさんという強い味方がいますんで、またあれこれと教えて下さいね。
東野純直さんは何曲か知っている曲はあるものの、アルバムは聴いたことが無いですね。
今度探してみますね。情報ありがとうございました。
実は『Bright Lights』も大好きなアルバムで、どちらを紹介しようか迷いましたが、今回はこちらにしました。
いずれ『Bright Lights』も紹介するつもりです。
その時はまたコメントよろしくお願いしますね。
このアルバムでは全編にわたって西脇ワールドですね。
沢ちひろの世界は「会いたい」などで今でもちょっと出てきますが。
ちなみに佐藤聖子さんはのちにフラメンコの世界の方に
野田幹子さんはソムリエでしたっけ。
西脇唯さん・・・。名前は存じていますが、聴いたことの無いアーティストの一人です。
以前から気になっていた人なので、逆にお薦めのアルバムがあったら紹介して頂けませんか?
最近私が取り上げているGirls Popの記事のほとんどが、このブログを始めてから皆さんに教えて頂いたアーティストばかりです(笑)
まだまだ色々聴いてみたいと思っていますので、ぜひともお薦めのアルバムを紹介して下さい。
西脇唯さん
・・・ALBUM「ふたりのあいだ」なんかいいのではないでしょうか。
(個人的には今一番お気に入り。)
売れた「7月の雨なら」って曲が入っている
「さよならの場所で会いましょう」を勧めるべき
かもしれませんが。
PS.西脇唯さんはこっちのBookOffでは250円コーナーの常連。
私も実は本人の作品はもっていません。
知人にとてもFAVOLITEな人がいます。
たしか西脇さんは体が弱く、人前でツアーやコンサートをやる
ことができないので、佐藤聖子さんのような歌手に思いを託して
作品を提供している、というようなことを聞いたことがあります。
だとしたら、一連の女の子の思いを募った歌はなかなかココロに
刺さるなあと感じました。
作詞家も時代と共に移り変わり、いまでは「この人の詞が気にかかる」
なんてことは殆ど少なくなってきましたが、やはり歌を聴くときの
大切なファクターだと思いませんか。
私は、西脇唯さんのAlbumを何枚か持っていて
時々聞くんですけど、リアルタイムではあまり聞いておらず
情報とかはうとい状態でした。
ですから、
>(佐藤聖子さんの)このアルバムでは全編にわたって西脇ワールドですね。
ってところで、逆に興味を持ったしだいです。
ちなみに、「7月の雨なら」は大好きですけど、
同時期のAlbumの他の曲は好きな曲と、好きかどうか微妙な曲と
混在していたのでお勧めかどうか悩ましいところと思ってました。
(はまる人ははまると思います)
で、今年の1月に、「ふたりのあいだ」を入手して、
(250円Bookoffです、はい。)
これははまってしまってます。
(今までのAlbumとそんなに違うわけではないと思うのですが
いったいなぜこのAlbumだけはまっているのかは、原因不明。
Satoshi Takebeって人のアレンジが私にあったのかも
しれません。All Songs writen by 西脇唯となってます。)
あと、歌詞については西脇唯さんの歌詞って、
いいなって思う歌詞と
少し気恥ずかしい歌詞と
両方あるんですが、どちらにしろ私も気にはなってしまいますね。
情報ありがとうございます。
今度BOOK OFF廻りをした際には、西脇さんのアルバムも探してみます。
確かに安棚コーナーでよく見かけた記憶がありますので、何枚か買ってみることにします。
西脇唯さんって声優の人かな?なんて思っていたんですけど、
シンガー・ソング・ライターでしょうか。
1年くらい前から今までに1st~3rdの3枚のCDをそれぞれ250円で手に入れましたが、なかなか良いですね。
松原正樹さんも全部のアルバムで演奏に参加していましたよ。
帯付き250円以下で見つかれば他のアルバムも買いたいと思っています。
SaToshiさんも西脇唯さんを聴いてらっしゃるんですね。
実はまだ聴いていないのですが、先日公式サイトでは1stアルバムと
紹介されていたアルバムを入手しました。
じっくり聴いて良ければ、他のアルバムも聴いてみたいなと思っています。
確かに西脇さんのアルバムは250円で売られていることが多いようなので音楽が良ければ集めてみたいですね。
本当、打ち込みの音がいいですね。シンセベースが主張している感じがして。私は、どちらかと言うと、この時代の打ち込みの音の方が好きなんです。
kazさんには生音が強めの『SEASON』の方がいいと思います。
『Crystal』は打ち込み中心です。このアルバムには武部聡志さんも参加していますし、馬場俊英さんが作詞で参加しています。
最近佐藤さんのアルバムは聴いてませんでしたが、コメントを頂戴したのをきっかけにまた聴いてみようかと思います。
BOOK OFFでは比較的安く入手出来るので、お薦め頂いたアルバムも探してみようと思います。