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中里 あき子_a part of days ◇ 2009年 02月 22日
中里 あき子_a part of days_e0081370_23425250.jpg 

今回紹介するのは、中里 あき子の1989年リリースの3rdアルバム『a part of days』です。
実は私は中里 あき子というシンガーを全く知りませんでした。彼女に興味を持ったのは、当ブログでいつもお世話になっているSugar Timeさんに、中里 あき子のアルバムのプロデュースを私の大好きな濱田 金吾が手掛けていることを教えて頂いたことがきっかけでした。しかも中古店を探してもなかなか見つからずにいたら、何とSugar Timeさんが2枚所有していた『a part of days』を1枚譲って下さいました。Sugar Timeさん、本当にありがとうございました。

濱田 金吾のプロデュースということで、どうしてもCITY POP路線を期待してしまいますが、80年代終盤という時代背景や中里 あき子というシンガーの魅力をアピールするかの如く、様々なタイプの曲が用意されています。濱田 金吾は2曲のみ曲を提供していますが、随所に濱田 金吾らしさを感じます。
アレンジは古川 貴司で1曲のみ松下 一也。参加ミュージシャンは、古川 貴司(key)、小島 良喜(key)、松下 一也(key)、芳野 藤丸(g)、堀越 信泰(g)、松原 秀樹(b)、長谷部 徹(ds)、春名 正治(sax)、桑名 晴子(cho)、MILK(cho)、濱田 金吾(cho)、古川 貴司(cho)、芳野 藤丸(cho)他。

『中里 あき子 / a part of days』
01. AFTER THE PARTY
02. 本当は泣いている
03. LOVE ME MORE
04. 背中に書いたルームナンバー
05. MISPLAY
06. ルート'89
07. RAINY NIGHT
08. 背中合わせのLOVE & JOB
09. ONE MORE SMILE
10. FAITH IN YOU

車に乗り込み、エンジンをかけ、カセットのスイッチをONにするという、いかにも80'sの香りたっぷりのSEで始まるハードなギター・サウンドが印象的なCITY POP風ナンバー01。都会的でありながら、耳に馴染むメロディー・ラインが特徴です。桑名 晴子のコーラスも耳を凝らさないと彼女と判らない感じですが、良いコーラスを聴かせてくれます。

全体的にはオーソドックスな感じがしますが、メロディーも美しいですし、アレンジもシンプルなバラード・ナンバー02。淡々と歌っているように聴こえるのですが、妙に説得力のあるヴォーカルなのが不思議です。

このアルバムがリリースされた頃(1989年)の角松 敏生のサウンドを彷彿させるサウンドとアレンジの03。打ち込み主体なんですが、角松っぽいということもあってすんなりと馴染めてしまいます。ダンサブルなサウンドと緩やかなメロディーのバランスが楽しい1曲です。

80'sのディスコ・シーンでは忘れることの出来ないStock Aitken Watermanの日本語カヴァー04。KENJIなるシンガーとのデュエット・ナンバーです。キャッチーなメロディーと軽快なアレンジで日本人の耳にも馴染み易い曲だと思います。

濱田 金吾の作曲による05。濱田 金吾らしいCITY POPナンバーですね。AメロからBメロは渋い感じで、サビはキャッチーなメロディーで、聴く者に強いインパクトを残す、そんなナンバーですね。古川 貴司のアレンジも濱田 金吾の世界観を上手く表現していると思います。もちろんお気に入りの1曲です(笑)

シンセのリフが印象的なミディアム・ナンバー06。曲は起伏のない感じで、最初は印象が薄かったのですが、聴く回数が増える毎につい口ずさんでしまうような曲です。収録曲の中でも地味な曲なんですが・・・。

気だるさとJAZZYな雰囲気が独特な07。それまでは打ち込みを交えたサウンドなんですが、完璧な生のバンド・サウンドを堪能出来る、まさに渋いナンバー。打ち込みも良いですが、やはり人間の作り出すリズム、グルーヴというのは最高です。

アルバム中最もキャッチーなナンバーと言える08。シンプルなリズム、重厚なシンセ・ベース、軽快なギター・プレイ、どれもが都会的でお洒落なナンバーですね。中里 あき子のヴォーカルは、特に声質に特徴がある訳では無いのですが、嫌味が無くて非常に聴き易いです。声自体は凄く良いのですが、個性という意味では損をしているかも知れません。

濱田 金吾の作曲による09。ガールズ・ポップといった趣きの1曲です。正直なところ、個人的には歌詞とメロディーがチグハグな感じがします。歌詞が悪いというのではなく、濱田 金吾の書いたメロディーがいかにも夏っぽい印象を受けるので、歌詞もベタなほど夏っぽいものが良かったような気がしますね。

小坂 明子の作曲による美しいバラード・ナンバー10。小坂 明子と言えば、私と同年代であれば世界歌謡祭で最優秀グランプリに輝いた「あなた」を思い出すでしょうね。メロディーを聴いていると、小坂 明子の作曲というのが妙に頷けてしまう1曲です(笑)

それにしても狭いようで意外に広く深いのがJ-POPの世界なんだなと実感した1枚でした。友人からはマニアックと呼ばれている私ですが、まだまだ私の知らない素晴らしいアーティスト、シンガー、楽曲、アルバムが数多く存在します。だからこそ楽しいのですが・・・(笑)
マニアックというのは、兎角知名度の低いアーティストを聴いていたりするとそう呼ばれたりしますよね。でもそれは聴く機会が有るか無いかというほんの小さな違いのような気がします。
やはり何でも自分の耳で聴いてみることが大事ですよね。Sugar Timeさんのお蔭でまた素晴らしいアーティストに出会うことが出来ました。

このアルバムは濱田 金吾のプロデュース、楽曲提供していることが興味の対象でした。しかし、実際に聴いてみると、このアルバムの本当の立役者はMILKなるソングライターだと思います。10曲中4曲の曲を書いているのですが、どれも良い曲です。調べてみても正体は判りませんでした。どなたかご存知でしたら、どんな人物なのか教えて下さい。よろしくお願いします。
by kaz-shin | 2009-02-22 00:54 | J-POP | Comments(5) | |
Commented by Sugar Time at 2009-02-22 23:41 x
こんばんは!
気に入っていただけたようで、大変うれしいです。
特に、この3rdはkaz-shinさんのような通の方好みだと思います。
ちなみに、私は09、10が特にお気に入りです。

さて、私もMILKさんについては、まったく知識がありません。
ただ、中里さんの2ndアルバムで2曲を作曲しており、
「蒼いモナリザ」では、MILK(RITSUKO)、
「エキストラJ」ではMILK(RIE)
となっているので、ユニット名なんでしょうね。

それと、01のカーステレオで流れるのは2ndアルバムのラストに収められている「恋人達のテーブル」です(洋楽カバーで作曲はAlbert Hammond)

レビュー興味深く読ませていただきました。また、このアルバムの楽しみ方が増えそうです(^-^)
Commented by kaz-shin at 2009-02-23 01:40
Sugar Timeさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
本当に良いアーティストを紹介して頂き、ありがとうございました。

正直なところ最初に聴いた時は今ひとつかなという印象だったのですが、
通勤用にミュージック・プレイヤーに入れて数日間毎日聴いていたら、印象がかなり変わりました。
曲も粒揃いですし、打ち込み系のサウンドはあまり好きでは無い私ですが、すんなり聴けました。
非常にバランスの良いアルバムだと思います。
Commented by とほる at 2009-02-23 11:30 x
 初めまして、一年程前から拝見しております。とても参考になる記事ばかりで、BOOK OFFさんの売上に(本当に)ささやかながら寄与させてもらっているところです。
 また寄せていただきたいと思いますが、今回はMILKさんについてお知りになりたいということで、手短にいたします。
 「宮島律子」と「永井理恵」の二つの語句で同時に検索をかけますと、簡単な情報が得られることと思います。いえ、私も全然知らなかったのですが、児島未散さんに関わりがあることがわかってびっくりしたものですから、この書き込みを意を決して行っているところです。
 お体、ご自愛ください。ではいずれまた。
Commented by とほる at 2009-02-23 11:35 x
 すみません、「永井理絵」さんの間違いでした。申し訳ありません。
Commented by kaz-shin at 2009-02-24 23:34
とほるさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
加えてMILKに関する情報も頂いて、本当にありがとうございます。
早速検索してみました。
MILKは、宮島律子さんと宮島理絵さんの姉妹ユニットだったんですね。
MILKという名前は、コーラス要員としてたまにアルバムのクレジットで見かけていて気になってました。
ユニットとしてデビューしていたようですが、おそらくCD化はされていないでしょうね。
ちょっと聴いてみたい気がします。良い曲書きますし、コーラスもなかなかですよね。
もやもやしていた気分が晴れたようです。本当にありがとうございました。
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