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カテゴリ:Toshiki Kadomatsu( 41 )
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1986年にリリースされたアルバムです。『GOLD DIGGER』からニュー・ヨークのソリッドなサウンド志向になった角松だが、このアルバムでその傾倒ぶりをより深めた感じがします。今回のアルバムでは、自分の仲間的なミュージシャンと共に渡米し、現地の腕利きミュージシャンとの共演を果たしています。
参加しているミュージシャンは、ヨギ・ホートン、フィリップ・セス、ドック・パウエル、リチャード・ティー、バシリ・ジョンソン、ボブ・ミンツァー、バディ・ウィリアムス、ドン・グロルニック、アンソニー・ジャクソン、デヴィッド T.ウォーカー等の豪華メンバーです。
当時の角松のサウンドは、自分の好きなアーティストや曲に、いかに近づけるのかという部分に心血を注いでいた気がします。それは作品の中のあちこちにそういう色とか匂いがちりばめれていて、聴いていてニヤリとすることもしばしばです(笑)
オリジナリティーよりも、カッコ良いサウンドやスタイルを追い求めていた頃のエネルギッシュさを感じます。

01. Overture ~ Take Off Melody
02. Lucky Lady Feel So Good
03. Take It Away
04. August Rain ~It's Our Pure Hearts~
05. Pile Driver
06. 1975
07. Good-Bye Love
08. The Best Of Love

シンセのオーケストレーションで始まる01は、国内録音のナンバーで打ち込みとシンセで構成されたナンバー。飛行機の離陸時を思わせる爽快感溢れる曲です。
これぞ角松流ジャパニーズ・ファンクである02。当時、日本でここまでファンキーなナンバーを演っていたアーティストは少なかったですね。曲、アレンジともに素晴らしい作品で、このアルバムのハイライト曲だと思います。
夕暮れ時の高速道路を飛ばしながら聴いたら鳥肌モノの03。バディ・ウィリアムスと青木 智仁のリズム・コンビが素晴らしいナンバーです。この曲に至っては、詞は日本語ですがはっきり言って洋楽、極上のAORですね。名曲だと思います。
04は、アイラ・シーガルのギター・リフが印象的なミディアム・ナンバー。
工事現場のSEで始まる05。ヒップ・ホップ・ファンクなナンバーです。
06は、1975年当時に自分が聴いてきた音楽へのリスペクト・ソングといった感のある曲です。間奏で数々の日本人アーティストの名前が出てきます。
これまた角松お得意のハチロク・バラード曲07。ヨギ・ホートン、アンソニー・ジャクソン、リチャード・ティー、デヴッド T.ウォーカー、ボブ・ミンツァーの名演を楽しんで欲しい1曲。
いかにもリチャード・ティーらしいピアノ・プレイが聴ける08は、ダンサブルなナンバーでシングル・カットされた曲です。

全曲角松自身によるアレンジですが、憧れのミュージシャン達との共演なので頑張ったのでしょうね。ミュージシャンの個性を活かした素晴らしいアレンジを施しています。ボーカルもだいぶ上手くなってきていますね。かなり完成度の高いアルバムだと思います。
この年のレコード大賞優秀アルバム賞を受賞したアルバムです。

Single Vol.8~Vol.9
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Toshiki Kadomatsu vol.9_T'S BALLAD ◇ 2006年 02月 11日
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1985年にリリースされた、角松本人プロデュースによる初のベスト・バラード集です。1stアルバム『SEA BREEZE』から5作目の『GOLD DIGGER』までの楽曲の中から、選ばれた極上のバラードが収録されています。角松らしい拘りと言うと、オリジナル音源をそのまま使用しているのは2曲のみで、その他は、新曲2曲とリミックスあるいはボーカルを録り直しされたテイクが収められているといったところでしょう。

この頃の角松の楽曲には、角松が聴いてきた洋楽や邦楽のアーティストやミュージシャンへの憧れみたいなものが詰まっていますね。憧れてきた音楽に少しでも近づきたいという、そんな想いが強かったのかもしれません。バラード集というと兎角おとなしい感じをイメージしますが、このアルバムはそういったイメージはありません。バラード集という括りを忘れて聴ける1枚だと思います。

01. Overture
02. Still I'm In Love With You
03. Wave
04. Crescent Aventure
05. Ryoko
06. Beach's Widow
07. Mermaid Princess
*01~07はメドレー
08. Ramp In
09. It's Hard To Say Good-Bye
10. Let Me Say
11. It's Too Late Overture
12. Song For You
13. Still I'm In Love With You
14. No End Summer
*11~14はメドレー

吉田 美奈子の作詞、作曲の01は、彼女のゴスペル調のアカペラ・コーラス。続く02への序章的な曲です。
角松のデビューのきっかけとなった名曲02は、ボーカルが新録され、吉田 美奈子のコーラスが新たに加わっています。山下 達郎に憧れていた角松としては、吉田 美奈子のコーラスをバックに歌いたかったのは当然の事でしょうね。アルバム『SEA BREEZE』から。
ボーカルの新録とリミックスの施された03も『SEA BREEZE』からの曲。
ボーカルの新録とリミックス、サックス・パートを加えた04は、2ndアルバム『WEEKEND FLY TO THE SUN』から。女優・真野 響子をイメージして書いた曲だとか・・・(笑)
05、06はアルバム『ON THE CITY SHORE』からのナンバー。06は、オリジナル音源のままで収録されています。
人気の高い07は、オリジナル音源をエディットしたバージョンが収録されています。アルバム『GOLD DIGGER』から。
このアルバムの為の新曲08も、角松のバラード曲の中でも人気の高い1曲です。スチュワーデスの恋物語を歌った曲です。1985年の日航機の墜落事故の犠牲になったスチュワーデス達に捧げられた曲でもあるようです。
国分 友里恵とのデュエット曲09は、CDのみ収録された曲でオリジナル音源のままです。1983年にリリースされた12インチ・シングル『DO YOU WANNA DANCE』から。
ボーカルの新録とリミックス、サックス・パートを加えた10は、アルバム『ON THE CITY SHORE』から。
12は新曲で、やはり日航機墜落事故の乗客へ捧げられた曲になっています。吉田 美奈子のコーラスが素晴らしく、村上 秀一のドラミングがパワフルな1曲。
13は、あのリチャード・ティーのピアノのみの短いインスト・ナンバーです。こんなに素晴らしいピアノが、今ではもう聴けなくなってしまいました。さびしい限りですね。

角松 敏生の初期におけるバラードの名曲は、一応抑えられていますので角松を知らない人でも聴きやすいアルバムだと思います。ただ、バラードばかりでは物足りないと言う人は、オリジナル・アルバムを聴くことをお奨めします(笑)
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Toshiki Kadomatsu vol.8_GOLD DIGGER ◇ 2005年 12月 04日
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1985年リリースの通算5枚目。前作以上にニューヨークっぽいソリッドなサウンドが強まっている。その証として、マイケル・ブラウアーを共同プロデューサー、エンジニアとして招き、パワフルかつ独創的なドラミングのヨギ・ホートンを起用している点が挙げられる。このアルバムの1番の特徴は、やはりサウンドが以前の作品に比べ大きく変わった事であろう。まず、RX-11等を使用した打ち込みを採用した事だ。この作品以降、角松は打ち込み系のサウンドへの傾倒を深め、しばらくの間は自作品・プロデュース作品を問わず打ち込み系のサウンド主体の作品が多くなってゆく。

次に、当時ニューヨークのクラブで流行っていたと思われるラップやスクラッチ・プレイの導入である。今ではラップやスクラッチは当たり前だが、当時はまだ馴染みが薄いものだった。当時角松は、ライブにおいてもターンテーブルやシモンズをステージに持ち込み、スクラッチや華麗なスティック捌きを披露していた。かなり流行の先端を行っていた男だった(笑)
これらの新しい技法や機材を使用して作られた新しいサウンドは、それまでの角松のサウンドに親しんできた者を驚かせたし、FUNKYなサウンドが好きな私のような者には、角松を代表するアルバムとなったのである。個人的に1番好きなアルバムだ。

01. I Can't Stop The Night
02. Springin' Night
03. Move Your Hips All Night Long
04. Secret Lover
05. Melody For You
06. Tokyo Tower
07. Prajna(Violemce in the Subway)
08. Mermaid Princess
09. It's Too Late
10. No End Summer

最初聴いた時には、01 のサウンドに驚かされた。打ち込みとシンセによる部厚い音が新鮮で強烈だった(あくまで当時の話だが・・・) このアルバムは、詞がかなりエロティックで妖艶な感じのものが多いのも、以前に比べ大きく変った点だ。03 もそんな曲の一つ。女性の喘ぎ声の入った曲(笑)で、 間奏の北島健二のギター・ソロが格好良いFUNKYなナンバー。
06 は、このアルバムの象徴とも言えるナンバー。エロティックな歌詞、打ち込みによるリズムとヨギ・ホートンのドラムのシンクロ、ラップの導入等まさに新生・角松 敏生の名刺代わりの1曲でシングル・カットされた。
08 は、人気の高いバラード曲。人魚姫をテーマに書かれた曲である。注目は、この曲のアレンジでAOR好きな人が聴けば思わず笑ってしまうだろう。ずばり、チャカ・カーンの『 Through The Fire 』のアレンジにそっくりなのだ。おそらくこの曲と言うか、デヴィッド・フォスターの手法を意図的に意識してアレンジしたのだろう。
最後を飾る10 は、人気が高くライブでも定番となっているミディアム・バラード。この曲もシングル・カットされている。

音楽とりわけ音に対して貪欲だった頃の角松 敏生を象徴する名盤である。
ダンス系、FUNK系のサウンドが好きな人にはお薦めの1枚だ。

Single vol.6~vol.7
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『 DO YOU WANNA DANCE 』
1983年リリースの初の12インチ・シングル。それまでの夏・海路線からダンス・ミュージックへと変換していくまさにターニング・ポイント的な作品である。
このシングルを発表した翌年にアルバム 『 AFTER 5 CLASH 』 をリリースし、ダンス・ミュージック志向へと向かっていくことになる。

01. DO YOU WANNA DANCE
02. It's Hard To Say Good-Bye (さよならは愛の言葉)
03. Fly-By-Day

01は、発表された当時は結構斬新なイメージを受けたが、今聴くと割りとオーソドックスな作りで音も素直な感じである。いろいろと試行錯誤していた時期なのだろう。ここに収録されているバージョンは未CD化のはずだ。『 T's 12 INCHES 』に収録されているのは、エディット・バージョンである。
02は、国分 友里恵とのデュエット曲。人気の高いバラード曲である。私個人的には01よりもはるかに出来の良い曲だと思う。まだこの時点では、国分の歌の存在感が圧倒的に強いがそれもご愛嬌という事で・・・。後にライブでは、良いデュエットを聴かせてくれるようになった。
03は、Omakeとクレジットされていた。杏里のアルバム 『 HEAVEN BEACH 』 に提供した曲のセルフ・カバーである。杏里のバージョンよりもテンポを落としているのと、歌詞を男性向けに少し手直しをしている。未CD化である。


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『 GIRL IN THE BOX 』
タイトル通り"箱入り娘"の歌。しかし、"箱入り娘"="GIRL IN THE BOX"ってのは如何なものか(笑) 冷静に考えると凄いタイトルである。1984年にリリース。初のニューヨーク録音。角松が好きだったルーサー・ヴァンドロス関連のミュージシャン・スタッフ(ヨギ・ホートン/dr、マイケル・ブラウアー/eng)やチェンジ関連でジェフ・ボーヴァ/synthを集めて製作された。

01. GIRL IN THE BOX ~22時までの君は~
02. STEP INTO THE LIGHT

01は、ライブでは別名 「エクササイズ」 と呼ばれている定番ナンバー。憧れのミュージシャンとの共演を楽しんで歌っているようだ。確かにヨギのドラムは、まさにワン・アンド・オンリー。こういう太鼓を叩く日本人ドラマーは見当たらない。マイケル・ブラウアーのミキシングも本場モノという感じの音である。
02は、宮本典子等のRAPが入っているもののインスト・ナンバーと言える曲。こちらは国内録音の純国産作品。

1983~84年当時、J-POPシーンでどれだけ12インチ・シングルが普及していたかはわからないが、角松は割と早かったような気はする。これ以降、12インチ・シングルを相次いでリリースしていく。

Single vol.5_GIRL IN THE BOX
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1984年リリースの通算4枚目。今回のテーマは、都会で日常を送る者達のアフター5のトキメキ・キラメキといったところか。しかし、アフター5にクラッシュするなんて若くなきゃ出来ません。この歳にアフター5に遊び歩いてたら、体がクラッシュしてしまう(笑) このアルバムも若いという勢いが感じられる。今作よりFUNK色が一層強まり、ディスコ・サウンドやヒップ・ホップを取り入れて、都会的なソリッドなサウンドに仕上がっている。今でも人気の高いアルバムだ。

01. If You...
02. Midnight Girl
03. Airport Lady
04. Maybe It's Love Affair
05. Will You Wait For Me
06. Step Into The Light ~ After 5 Clash
07. Never Touch Again
08. I Need You
09. Heart Dancing (あいらびゅ音頭)

フェード・インしてくるギターのカッティングが格好良い01、ミディアム・バラードの名曲02、男なら誰でも1度は憧れるスッチーの歌03、あのジャッキー・チェンもカバーした05、そして山下 達郎の ハチロクの名曲 「Monday Blue」 や 「FUTARI」 にインスパイアされたと思われる08等どれもキャッチーな曲が揃っている。前作同様の仲間的なミュージシャンを中心に演奏されているが、01での土方 隆行や08での佐藤 博の起用などはいかにもマニアっぽい角松らしいところ。土方 隆行のカッティングは、いつ聴いてもキレが良いし、佐藤 博のワン&オンリーなピアノ・ソロは絶品だ。佐藤 博の起用したのは、やはり山下 達郎の影響であろう。

このアルバム以降、角松の音楽の嗜好がニューヨークのソリッドなFUNK系なサウンドへと移行してゆく。まさにその出発点となったアルバムである。ボーカルに稚拙さはあるものの、アレンジの手法などある程度自分のスタイルが確立されてきた感がある。

昔、ディスコで踊りまくっていた往年のお兄さん、お姉さんにお薦め(笑)

Single vol.4_Heart Dancing
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何とも80年代的なタイトルのアルバムである。1983年リリース。3枚目にして初めてのセルフ・プロデュース、セルフ・アレンジ(ブラスとストリングス・アレンジは佐藤 準)のアルバムとなった。かなり力の入った音作りをしている感じが微笑ましい。いかにも夏・海といったイメージのアルバムは、このアルバムが最後となる。このアルバムが角松との出会いとなったファンも多いようだし、人気の高い作品となっている。

このアルバムでは、スタジオで活躍するミュージシャンは最小限に抑えて、角松自らが探してきた無名のミュージシャンを起用している。おそらく自分のイメージする音を実現すべく、最適なミュージシャンを探したのだろう。
そのメンバーの中には、今やTOPミュージシャンとして活躍しているベースの青木 智仁、キーボードの友成 好宏がいた。角松のミュージシャンを見る目に狂いは無かったと言う事になる。

発売当時は、かなりお気に入りのアルバムだった。最近改めて聴き直すと気付いた点があった。このアルバムでのアレンジ・演奏は、角松の気合の表れなのか、かなり力が入っている。まるでFUSIONバンドのようだ。凝ったアレンジと高度な技術を必要とする演奏が、角松のボーカルの弱さを引き出してしまっている。
当時まだ今ほど歌は上手くないのは仕方ないとしても、ミキシングでの音のバランスも関係するとは思うが演奏が強すぎる気がする。
試しにこのアルバムをヘッドフォン(イヤホン)で聴いてみるとよくわかる。途中で片方のヘッドフォンをはずしてみると、演奏ばかりが耳につくはずだ。あきらかにボーカルが弱い。

プロのアレンジャー、例えば松任谷 正隆や坂本 龍一のアレンジだとボーカルの入っている部分の演奏は実に控え目なのだ。出る所と引く所のコントラストをつけたアレンジである。このアルバムは、バンドの演奏が始めから終わりまでテンションが一緒のような感じがする。初セルフ・アレンジと言う事で仕方のない事かもしれないが・・・。今ならこんなアレンジはおそらくしないだろう。ボーカルをもっと大切にするはずである。

ただメロディ・メーカーとしての才能はさすがと思わせる。いかにも海・夏といった感じの「Off Shore」、CMソング(Schickのシェーバー)に起用され、ライブではお馴染みの「Take You To The Sky High」。新しい方向性を示唆する「Take Me Far Away」等、好ナンバーが多い。人気が高いアルバムだというのが頷ける1枚である。

Single vol.3_TAKE YOU TO THE SKY HIGH
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1982年にカセットのみでリリースされた企画モノ。2ndアルバムと同じ頃の発売だったような記憶がある。当時は、屋外で音楽を聴くとすればカー・ステレオやラジカセで、いわゆるカセットが主流だった。おそらく屋外で聴く事を意識して企画されたものだろう。内容は、1stアルバム『SEA BREEZE』のDJの語りが入っているもの。DJは、当時ハワイのFM局・KIKIの人気DJだったカマサミ・コング。


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DJ入りカセットというのは、1980年に既に山下 達郎がDJに小林 克也を迎えて『COME ALONG』を出していて、その後人気企画となった。角松以外にも私の所有しているDJ入りカセットだけで、杉山 清貴&オメガトライブ、八神 純子がある。23年前に購入したカセットなので、外ケースはボロボロの状態。写真も綺麗ではないがご容赦願いたい。
海へ向かう車でよく聴いたカセット。青春の想い出である(笑)
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1982年リリースの2ndアルバム。1982年は、J- POPの当たり年と言える。山下 達郎 『FOR YOU』、山本 達彦 『I LOVE YOU SO』、大瀧詠一・佐野元春・杉真理 『ナイアガラ・トライアングルVOL.2』、須藤 薫 『AMAGING TOYS』、杉 真理 『OVER LAP』、村田 和人 『また明日』 等数え上げたらきりが無い。デビュー・アルバム 『SEA BREEZE』 でかなり強烈な印象を残してくれたが、ある意味本気で角松に興味を持ったのはこの2ndからだった。

当時大学生だったはずだが、そのアルバムの完成度の高さに驚かされた。まだこの頃は、プロデュース・アレンジには関わっていないが、ミュージシャンの起用に対しては要望を出していたという話を聞いた事がある。初の海外録音でもある。

このアルバムの素晴らしい所は、まずコンセプトがしっかりしている事。OLの日常を1週間という時間の流れの中で描いており、時系列に曲が進んでいく構成になっている。アルバム全体として物語が出来上がっている訳だ。あきらかに意識して曲作り、曲順を考慮して作られているずだ。カタログ見本のようなデビュー・アルバムとは大きく違う。
ミュージシャンの起用に関しても驚かされた(笑)
年代的に見れば、この頃日本のアーティストが海外録音と言えば、AORブームの影響も大きかったのか猫も杓子もAIRPLAYやTOTOの面々とやりたがる傾向が強かった。ところがこのアルバム製作に集まったミュージシャンは、ジョン・ロビンソン(Dr)、ルイス・ジョンソン(Bass)、カルロス・リオス / アル・マッケイ(G)等であった。
ジョン・ロビンソン、ルイス・ジョンソンのリズム・ユニットは、あのクインシー・ジョーンズの一派でマイケル・ジャクソンの名盤 『OFF THE WALL』 でのプレイでも有名だし、カルロス・リオスは、ジノ・バネリのアルバムで脚光を浴びて人気・実力共に上昇気流に乗った勢いのギタリストである。
当時この辺りのミュージシャンと共演していた日本人アーティストはほとんどいなかったは だ。ミュージシャンの人選だけで既に"やられた"状態であった(笑)

収録されてる曲に関してだが、まず 「OFFICE LADY」。シャッフル・ビートの気持ちの良い曲。この曲だけは、ジェフ・ポーカロに叩いて欲しかった。
「RUSH HOUR」 は、当時の流行ったリズム・パターンの一つ。ドゥービー・ブラザーズを彷彿させます。ミディアム・バラードの好ナンバー「BRUNCH」。
TOMTOM84らしいアレンジの 「SPACE SCRAPER」 等、これは!!という曲は無いものの、どの曲も洗練された曲ばかりだ。
聴いていてニヤけたのが 「CRESCENT AVENTURE」。サビのメロディーがまんまNiteflyteの名曲 「If You Want It」 だったからだ(笑)
これをパクリと言う人もいるだろうが、私はそうは思わない。自分の好きな曲に対して「こういう曲を書きたい」と思うのは当然であって、むしろ角松の音楽的嗜好や影響されたアーティスト・楽曲が垣間見れて楽しい。
アルバム全体を通して良くまとまった作品で、初期の作品の中で1、2位を争う位好きなアルバムである。ファンの間であまり語られる事が少ないようだが・・・(笑)

Single vol.2_FRIDAY TO SUNDAY
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昨日から3回程通して聴いてみた。ん~~~微妙だ(笑) 百点満点中50点と言ったところか・・・。この50点もいわゆる「PAST」の曲に対して満点を付けた結果である。このアルバムは、過去の曲と新曲各5曲づつで構成されている。激辛の評価かも知れないが新曲は、私の感性ではNGだ。

アルバム『存在の証明』の頃からか、角松のアルバムを聴いていて妙なうざったさを感じていた。何故か?その理由が2つあって、ひとつは角松の弾くアコギのバッキングの音が耳につく事。カッティングがパターン化されてしまっていて面白みが無く、うるさく感じられてしまうという事。もうひとつは、多重コーラスがうっとうしい(笑) コーラス・アレンジの問題なのか、角松の声質の問題なのかははっきりしないが、同じコーラスでも山下達郎に関しては今まで一切こんな事を感じた事はない。最近の角松作品は、アコギを使ったものが多くなり、コーラスも自分で歌うようになっている。それが原因で最近の作品が自分に合わないと思っていた・・・。

しかし、新作を聴いてはっきりと判った。最近の作品が自分の感性に合わない理由が。アコギとかコーラスの問題ではなく、メロディーの問題だったのだ。つまり音楽は当然耳で聴くのだが、最近の角松のメロディーはそこから先、つまり体の内部に沁み込んでこないのだ。ところが「PAST」の曲にはそれが無く、心地良く沁み込んでくる。耳の部分で音が停滞してしまうので、アコギの音やコーラスがうざったく感じていたのだ。昔の曲は既に知っているからそう感じるのだと思う人もいるだろう。それも一理ある。しかし、デビュー依頼リアル・タイムで角松の音楽を聴き続けて24年になる。その間、1980年代に発表されたアルバムの殆どが体の内部に沁み込んできていたのだ。でなければ、聴き続けてなんていない。これは私自身の感性の問題なのかも知れないが・・・。

最近の角松のメロディーを聴いていて思う。『収まりの悪いメロディー』だと。アレンジも演奏も悪くないのだ。むしろ素晴らしいとさえ思う。だけどメロディーが・・・。
良い作品・新しい音を作ることに縛られていないか?角松。もっと気楽に行こうぜ。
「PAST」の曲達は、どんなアレンジでもあんなに輝いてるじゃないか。
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Toshiki Kadomatsu vol.2_SEA BREEZE ◇ 2005年 10月 23日
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角松敏生の記念すべきデビュー・アルバム。1981年のリリース。私にとって2005年の現在までずっと聴き続ける事になったきっかけを作ったアルバムである。1stアルバムという事で、おそらくデビュー前に書き溜めておいた曲からピック・アップして製作されたものであろう。アルバム全体の統一感というものは若干希薄ではあるが、角松の音楽性の可能性を示すのには充分だと思う。いわゆるカタログ的なアルバムだと思えば納得のいく出来栄えである。

1. Dancing Shower
2. Elena
3. Summer Babe
4. Surf Break
5. YOKOHAMA Twilight Time
6. City Nights
7. Still I'm In Love With You
8. Wave

作詞・曲は全て角松、編曲は 1.3.5.8を志熊研三、2を清水信之、4.7を後藤次利、6を松原正樹の4人。私にとっては申し分無い布陣だ(笑) サウンド的に統一感を出すには1人のアレンジャーにした方が良いのだが、これはこれで良かったと思う。曲のタイプに合わせて上手くアレンジャーを起用していると思うからだ。岡村右プロデューサーをはじめスタッフの意気込みを感じる。どの曲をとってもアレンジは悪くない。角松本人は、不満はあったらしいが・・・(笑) 不満があるとすれば、まずボーカル。仕方無いことだが、下手である。声も出てない。特にEPOとのデュエット曲4では、EPOが上手い為に余計に角松のボーカルの弱さが気になる。あとは詞の問題。稚拙というか未熟な部分がある。二人称が「あなた」、「君」、「お前」等が1曲の中で混在していたりする(笑) 曲先行で詞を付ける事が多かったのだろうか?デビュー・アルバムという事で目をつぶろう。全体的に1stアルバムにしては、かなり完成度は高いと思っている。
代表曲は、5.8辺りだろうが、個人的には松原正樹のギターが気持ち良い6が好きである。

Single vol.1_YOKOHAMA Twilight Time
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