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カテゴリ:Compilation / Cover( 97 )
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普段音楽を楽しんでいる時は、聴いている音楽が心地良ければそれで良いと思っているので、アーティストの歌の上手い下手というのは然程気になりません。あまり酷い歌は困りますが・・・(笑)
それでも中には聴いていて、「この人は上手いなぁ~!」と思う人も当然いるわけです。もちろん歌の上手い下手の基準というのは人それぞれ、千差万別だと思いまので一概には言えないと思うのですが、最近私が鳥肌が立つほどに上手いなと思っているのが小柳 ゆきです。
今回紹介するのは、小柳 ゆきが2003年にリリースした邦楽(一部洋楽を含む)カヴァー・アルバム『KOYANAGI the COVERS PRODUCT 2』です。

お恥かしい話、小柳 ゆきが抜群に歌が上手いと思っていながら彼女のオリジナル・アルバムは聴いたことがありません。実は彼女の歌の上手さを実感したきっかけになったのが、2000年にリリースされた洋楽カヴァー集『KOYANAGI the COVERS PRODUCT 1』なんです。もちろんオリジナルにも良い曲が沢山あるのは分かっていますが、やはり馴染みのナンバーを聴くとそのシンガーの技量が分かるので、聴いてみたくなってしまうんですよね。
今回『KOYANAGI the COVERS PRODUCT 1』では無く、『KOYANAGI the COVERS PRODUCT 2』を紹介したのは、選曲の良さと歌の上手さに磨きがかかっているからなんです。1982年生まれの彼女が生まれる以前の曲も取り上げており、その曲が彼女の歌声とよくマッチしていて、彼女自身の選曲なのかスタッフによるものなのかは不明ですが、とにかく素晴らしい選曲だと思います。

『小柳 ゆき / KOYANAGI the COVERS PRODUCT 2』
01. 恋のフーガ
02. 異邦人
03. 愛が止まらない ~Turn It Into Love~
04. PIECE OF MY WISH
05. キャンディ
06. MISS BRAND-NEW DAY
07. 会いたい
08. J
09. マイ・ウェイ
Bonus Track
10. 恋のフーガ (Neo Classic Remix)
11. 愛が止まらない ~Turn It Into Love~ (Crazy Love Remix)
12. 会いたい (Earth Beat Version)

ザ・ピーナッツの1967年の大ヒット曲01。作詞:なかにし礼、作曲:すぎやまこういちによる名曲ですね。私はもちろんリアル・タイムで聴いてました。オリジナルのイメージを崩していないアレンジ、ヴォーカル共に素晴らしい仕上がりです。この1曲目を聴いた時に、このアルバムの出来の良さが予感出来ました。

久保田 早紀の1979年のデビュー・シングルで、ミリオン・セラーとなった02。正直なところ、個人的には久保田 早紀バージョンより、小柳 ゆきバージョンの方が好きですね。実に彼女の声に合っている曲だと思います。この曲を聴いた時、「上手いなぁ~」と思い鳥肌が立ちました(笑)

Winkの1988年の大ヒット曲03。オリジナルはヘイゼル・ディーンですが、Winkはカイリー・ミノーグのカヴァーという形だったと思います。オリジナルに比べると地味なアレンジですが、その分小柳 ゆきのヴォーカルが際立っていると思います。洋楽なんですが、日本人好みのメロディーですし、Winkの曲ということでもはやJ-POPとして成立しちゃっている気がします。

1991年の今井 美樹のヒット曲04。作詞:岩里 祐穂、作曲: 上田 知華によるナンバー。この曲も名曲ですよね。この曲でも素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。良い曲を上手いシンガーが歌うと、もはや敵無しって感じです。

選曲の渋さに唸った05は、1977年の10月~12月迄3ヶ月連続シングル・レコードをリリースして、華々しくデビューした原田 真二の2ndシングル曲です。この曲を選択したセンスに脱帽です。元々この曲を女性シンガーがカヴァーすることが意外な感じもしますが、実に良い感じで歌っています。小柳 ゆきの歌声とよくマッチしています。

サザンの20枚目のシングルとして1984年にリリースされた06。このアルバムの中では唯一「どうかな?」と思った曲でした。曲もヴォーカルも決して悪くは無いのですが、個人的にはサザンはベタ過ぎる気がして、ちょっと残念でした(笑)

沢田 知可子の1990年にリリースしたシングル曲で、ミリオン・セラーを記録した代表曲07。作詞:沢 ちひろ、作曲:財津 和夫によるナンバーで、やはり切ない歌詞が胸に沁みる名曲ですね。小柳 ゆきはしっとりと情感のこもった歌を聴かせてくれます。この曲も歌唱のしっかりした人が歌ってくれないと駄目な曲だと思います。

この08だけ、私は知りませんでした。調べてみたところ、閔 海景(ミン・ヘイギョン)というシンガーの曲のようです。1980年代終盤頃の曲みたいですね。オリジナルを知らないので何とも言えないのですが、素晴らしい歌声に変わりはありません。

最近の若い世代のシンガーが、この曲を取り上げたこと自体が驚きだった09。1944年にフランスのジャック・ルヴォーとクロード・フランソワが作曲したシャンソン「Comme D'habitudo」に、ポール・アンカが1969年に歌詞を付け、フランク・シナトラが歌ってヒットした、いまやスタンダードとも言える名曲です。1975年に公開された映画「MY WAY」もヒットしましたね。スケールの大きい曲ですが、小柳 ゆきは抑え目に歌っています。誰が何と言おうと名曲ですね。訳詞は片桐 和子ですが、この曲には色々な訳詞があり、布施 明も詞を書いてました。

10~12はリミックス・バージョンですのでレビューは割愛します。

名曲と素晴らしい歌が詰まった素晴らしいカヴァー・アルバムだと思います。あまりカヴァー・アルバムは好きでは無いという人も、ぜひ聴いて欲しいと思う1枚です。最近のカヴァー作品には、アーティストの色を前面に出して、オリジナルとは違った新しい解釈、アレンジのものも多いですが、このアルバムはオリジナルのイメージを大切にして、曲が本来持っている魅力を引き出していると思います。
小柳 ゆきの素晴らしい歌をぜひ味わってみて下さい。自信を持ってお薦め出来る1枚です。
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今回紹介するのは、邦人アーティストによるビートルズのトリビュート・アルバムで、1991年に東芝EMIからリリースされた『ALL WE NEED IS LOVE ~愛こそはすべて~』です。以前、同じ東芝EMIから1988年にリリースされた邦人アーティストによるビートルズのトリビュート・アルバム『抱きしめたい』を紹介しましたが、その第二弾とも言えるアルバムです。

私にとってビートルズは別格でして、中学校時代に彼等の音楽に出会ったことで、音楽の面白さや素晴らしさを知り、以降どっぷりと音楽漬けの生活を送っているのも全てビートルズのおかげなんです。ですからこの手のビートルズのトリビュート・アルバムは、ついつい聴きたくなってしまうんです(笑)

このアルバムに参加しているアーティストは、高橋 幸宏、小原 礼、高野 寛、THE PRIVATES、桐島 かれん、佐木 伸誘、AKIHABARA ELECTRIC CIRCUS、PaPa、和田 加奈子、田中 一郎、Marcy、村田 和人の12人(組)。加えてBILL CHAMPLINがヴォーカルで参加しています。第一弾『抱きしめたい』と同様、バラエティに富んだ選曲と前作よりもROCK色が強いのが特徴と言えるかも知れません。

『ALL WE NEED IS LOVE ~愛こそはすべて~』

01. All You Need Is Love / Various + 日野 皓正
02. Drive My Car / 小原 礼
03. We Can Work It Out / 高橋 幸宏
04. In My Life / 高野 寛
05. I Wanna Be Your Man / THE PRIVATES
06. The Fool On The Hill / 桐島 かれん
07. For No One / 佐木 伸誘
08. Yesterday / AKIHABARA ELECTRIC CIRCUS featuring BILL CHAMPLIN
09. Birthday / PaPa
10. Till There Was You / 和田 加奈子
11. Come Together / 田中 一郎
12. Money / MARCY
13. This Boy / 村田 和人
14. All You Need Is Love (REPRISE) / カラオケ

小原 礼、AKIHABARA ELECTRIC CIRCUS、MARCYの3人(組)の除く9人(組)のアーティストと日野 皓正による01。ビートルズのオリジナルでは前奏がフランス国歌ですが、ここでは旧ソビエト連邦の国歌で始まります。YMO時代にもこの曲を取り上げていて、その時はアメリカ国歌が前奏だったと思います。全体的にオリジナルに近い感じに仕上がっています。アレンジは高橋 幸宏。曲の終盤で日野 皓正のピッコロ・トランペットがフィーチャーされています。高橋 幸宏はかなりビートルズの影響を受けているようで、結構ビートルズ・ナンバーもカヴァーしていますね。聞いた話だと高橋 幸宏はポールが嫌いだとか・・・(笑)

小原 礼のアレンジ、プロデュースによる02、THE PRIVATESの05、PaPaの09、田中 一郎の11、Marcyによる12はオリジナル以上にROCK色の強いアレンジになっています。中でも田中 一郎の「Come Together」はオリジナルの面影が全く無いほどにアレンジされています。Marcyの「Money」もハードなアレンジになっています。

高橋 幸宏の03、高野 寛の04、桐島 かれんの06、佐木 伸誘の07、和田 加奈子の10は比較的オーソドックスなアレンジで仕上がっていて、違和感無く聴けます。

松本 隆のプロデュースによる08は、Bill Champlinをヴォーカルに迎えて、最初こそストリングスをフィーチャーしてオリジナルに近い感じですが、途中からレゲエ調に変わっていきます。名曲というのはどんなアレンジでも名曲なんだなと感じさせる1曲でした。

1番違和感が強かったのが村田 和人の13でした。村田 和人のヴォーカル、コーラス自体は素晴らしいのですが、森村 献のアフリカンなアレンジと「This Boy」のメロディーは絶対に似合いませんね。いっそのこと村田 和人の多重コーラスによるア・カペラにした方が数段良かったと思います。他の曲はアレンジもまちまちでしたが、この曲ほど違和感は感じませんでしたね。

どうしてもビートルズの曲っていうのは恐れ多くてレビューしづらいです・・・、と言うか私なんぞがレビューするなんて烏滸がましいです(笑)
あえて書くとするならば、ビートルズは偉大であるということですね。ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人が揃っていたからこそ、あの名曲の数々は生まれたんでしょう。事実、各々のメンバーのソロの音楽も素晴らしいのですが、ビートルズ時代に書いた曲を超えたものは無いと個人的には思っています。
歌詞、メロディー、アレンジの素晴らしさや面白いアイディアの数々は、今でも色褪せていませんし、後の音楽界に大きな影響を与えたことは間違い無いでしょうね。
ビートルズ関連の音楽を聴くことは私の原点回帰なんです。
ごくたまにですが、普段聴いている音楽に厭きた時など、ビートルズを聴くと不思議と気分をリセットしてくれます。
やっぱりビートルズは最高ですね!
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早見 優_GET DOWN! ◇ 2008年 12月 03日
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音楽鑑賞が趣味となって長い年月が経ちます。我が家には相当数のレコードやCDがあります。このブログでは、沢山あるレコードやCDの中から私のお気に入りの作品を中心に紹介していのですが、その沢山のアルバムの中には、どうしようもなくつまらない作品もある訳ですね。
今回は趣向を変えてみようと思います。個人的に曲やヴォーカルは良いのに、アレンジやサウンドや録音が今ひとつという残念な作品を紹介してみます。
ですから今回は決してお薦めはしません。
物好きな方が興味本位で聴いてみたいと思うのは構いませんが、当方は一切の責任を負いませんのでご了承下さい(笑)

その残念なアルバムとは、80年代を代表するアイドル・早見 優が1987年にリリースした『GET DOWN!』です。ジャケットには"YU HAYAMI with THE JG's"となっています。THE JG'sとは1986年結成された日本人3人組のリミックス・ユニットです。ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、TRFのDJ.KOOが在籍していたユニットなんです。当時この手のエディット、リミックスが施された曲が沢山存在し、ディスコでも人気を集めていたと記憶しています。
つまり、この早見 優のアルバムはリミックス・アルバムと捉えられる作品なんですが、はっきり言ってこれが裏目に出てしまい、私個人的には腹立たしいくらいの出来栄えなのです(笑)

アルバムに収録されているのは全8曲で、全て外国人の作品です。つまりは洋楽カヴァー・アルバムです。
日本語詞が付いているのは2曲のみで、残りの6曲は英語詞です。アレンジは和泉 一弥、小林 信吾、西平 彰が手掛けているので悪くは無いはずなんですが、やはりリミックスの影響なんでしょう、何ともチープなサウンドになってしまっています。
全編打ち込みのリズムなんですが、これが妙に薄っぺらい音でグルーヴ感を全く感じません。同じ打ち込み、リミックスでも例えば角松 敏生の作品等は音の厚みとかグルーヴ感は凄いものがありましたから、やはりTHE JG'sのリミックスに原因があるのでしょう。
伴奏とヴォーカルのバランスが悪く、結構頑張って歌っている早見 優の声が全然活きてきません。早見 優のヴォーカルとEVEのコーラスの絡みは結構面白いだけに残念です。
ごく普通のアレンジで、打ち込みではなく生のリズムによる演奏だったら、数段良いアルバムになったろうと思います。

今回はお薦め出来ないアルバムなので、曲毎のレビューは省略させて頂きます。これを別名"手抜き"とも言いますが・・・(汗)

『早見 優 / GET DOWN!』
01. LOVE ATTACK
02. FORBIDDEN LOVE
03. THE TRUTH HURTS
04. GET OUT OF MY LIFE
05. COVER UP
06. STOP FOOLIN' AROUND
07. YOU KEEP ME HANGIN' ON
08. THE HEAT OF THE BEAT

今聴くと意外に早見 優のヴォーカルがしっかりしており、得意の英語で歌っているので余計にリミックスが疎ましく感じてしまいます。
時代が時代だけに仕方のないことなんでしょうが、取り組み方によっては良いカヴァー・アルバムになっていたと思います。

たまにこういう残念なアルバムを紹介するのも面白い・・・かな?(笑)
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STARDUST REVUE_ALWAYS ◇ 2008年 11月 28日
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僕らが音楽を始めたきっかけは素晴らしい音楽に出会ったからです。
その音楽はいつも僕らをまだ見ぬ世界に連れて行ってくれたり、自分のいる世界に色をつけてくれました。僕らはそんな音楽に少しでも近づきたくてバンドを組み、最初は真似ることから始めたのです。でもそれは本物とはほど遠いものでした。それでもうまくできないところはちょっと変えたり、自分たちの解釈でアレンジしたり。そんなことを繰り返すうちにいつの間にかオリジナル曲が出来てました。」

僕らが音楽を始めたきっかけは素晴らしい音楽に出会ったからです。
その曲達は昔も今も、いつでも心の中にあります。「ALWAYS」は僕らに音楽の素晴らしさを教えてくれた曲達に感謝したくて創ったアルバムです。もしこのアルバムを気に入ってくれたら、僕らにも手が届かない「素晴らしきオリジナル」も是非味わってみてください。」

このような文章がライナーノーツの冒頭に書かれているのは、スターダスト・レビューの新譜『ALWAYS』(11月19日発売)です。またスタレビが素敵なアカペラとコーラスを聴かせてくれるアルバムを届けてくれました。しかも今回は冒頭の文章にも書かれているように、スタレビの面々が影響を受けてきた70年代のJ-POPのカヴァーが中心となっています。

今回のアルバムが面白いのは選曲はもちろんですが、それぞれの曲のプロデュースとアレンジをメンバー以外(ステレビ名義の曲もありますが)に依頼しているところでしょう。しかもそのプロデュースしているのが、元スタレビのメンバーだった三谷 泰弘、光田 健一、そして現在サポート・メンバーとして参加している添田 啓二、岡崎 昌幸、大御所・小田 和正です。総合的なプロデュースは根本 要です。
誰よりもスタレビを知り尽くしているメンバー以外の人間がスタレビをプロデュースというのも、今までに無かったもので非常に興味深かったです。

『STARDUST REVUE / ALWAYS』
01. トワイライト・アヴェニュー
02. あの娘のラブレター
03. 水曜日の午後
04. LADY PINK PANTHER
05. 夏の陽
06. オリビアを聴きながら
07. 翳りゆく部屋
08. 思い出はうたになった (オダ★レビ)
Bonus Track
09. 夢伝説 (2008年新録)

スタレビの初期の名曲のひとつ01。オリジナルよりテンポを落とし、しっとりとそして美しいコーラスを聴かせてくれます。演奏もアコギを中心としたシンプルなものですが、演奏があることでアカペラと違い、ポイント、ポイントで入ってくるコーラスを際立たせているような気がします。プロデュース&アレンジはスターダスト・レビュー名義。

実質的なムーンライダースの1stアルバム『火の玉ボーイ』(1976年)の冒頭を飾った02。楽しげな雰囲気のこの曲は、まさにスタレビにピッタリな曲と言えるかも知れません。スタレビの初期の作品にはムーンライダースの影響を受けているような曲が多いのも頷けます。ここでは完全なアカペラ・コーラスで歌われています。プロデュース&アレンジは岡崎 昌幸。

1973年のオフコースの1stアルバム『僕の贈りもの』に収録されていた小田 和正の書いた03。プロデュースとアレンジは光田 健一なんですが、このアカペラのアレンジは素晴らしいですね。どこかバロック調で格調の高さを感じるような重厚なコーラス・ワークが見事です。

選曲の渋さに痺れた04。鈴木 茂が1976年にリリースした2ndソロ・アルバム『LAGOON』に収録されていた名曲ですね。スタレビの面々も例外では無く、やはり"はっぴいえんど"にはかなり影響を受けたようです。ボサノバのギターのリズムをコーラスで歌うというアイディアが面白いです。アコギとパーカッションによるシンプルな演奏をバックに歌われています。プロデュース&アレンジは添田 啓二。

記念すべき山下 達郎の1stアルバム『CIRCUS TOWN』(1976年)の最後に収録されていた05。この曲も昔から大好きな曲でしたので、取り上げてくれて嬉しかったです。ライナーにスタコーラスの面白さを教えてもらったのは達郎だったと書かれています。素晴らしいアカペラ・コーラスを堪能できます。プロデュース&アレンジは三谷 泰弘。

ご存知杏里の1978年のデビュー曲06。このアルバムでは尾崎 亜美のソング・ライティングの素晴らしさという観点での選曲のようです。アカペラによるコーラスで、ライナーにも書かれているようにスタレビの王道とも言えるコーラス・スタイルだと思います。まさに息の合ったコーラスが素晴らしい1曲です。プロデュース&アレンジは岡崎 昌幸。

荒井 由実時代の名曲のひとつ07。1976年のシングル曲でした。今回のアルバムで取り上げた様々なジャンルのカヴァー曲がありますが、足りないジャンルの曲をユーミンの曲の中から選んだとのことです。それだけ幅広い音楽性を持ったユーミンをリスペクトしているということなんでしょうね。ピアノの伴奏にコーラスだけというシンプルなものですが、ぶ厚いコーラスは合唱団を聴いているような感覚に陥ります。プロデュース&アレンジは添田 啓二。

2007年のスタレビの25周年記念ライブの時、小田 和正がゲストで出演。その際、ファンの為に曲をを書けと小田 和正が詞を書いてきて、2時間程で根本がメロディーを書き上げたというのがこの08です。"オダ★レビ"という名義になっています。初期のオフコースを彷彿させるようなメロディー・ラインとアコースティック・ギターの演奏が印象的です。根本 要のヴォーカルも素晴らしいですが、小田 和正の声は本当に存在感がありますね。プロデュース&アレンジはスタレビ&小田 和正。

ボーナス・トラックとして収録されているのは、スタレビの初のヒット曲とも言える09。私も大好きな曲で、今年再びCMとのタイアップで流れていました。今回はそのCMで流れていた2008年新録ヴァージョンです。正直なところ、私はオリジナルの方が思い入れが強くので、あまり好きなヴァージョンではありません。オリジナルの方が数倍好きです(笑)

今までもスタレビは、素晴らしいコーラス・アルバム『CHARMING』や『DEVOTION』をリリースしてきましたが、今回のように自分達の音楽の原点とも言えるJ-POPの名曲を選んでいるというのが、彼等と同年代である私にとっては同じ時代を生きてきたんだなという連帯感みたいなものを感じてしまい、妙に嬉しかったです(笑)
もちろん、オリジナルを知らない世代の人が聴いても楽しめるアルバムだと思います。特にクリスマス向けという曲はありませんが、彼等の美しいコーラス・ワークは"聖夜"に似合うと思いますので、これからの季節にもピッタリですよ。興味がある方はぜひ聴いてみて下さい。
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NELSON SUPER PROJECT_NELSON MOTOWN+ ◇ 2008年 11月 07日
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今回は久しぶりに新譜の紹介です。紹介するのは、このブログでも10月13日に取り上げたばかり(過去記事はコチラ)の山下 達郎のツアー・サポート・メンバーで結成されたスーパー・バンド、ネルソン・スーパー・プロジェクトの待望の2ndアルバム『NELSON MOTOWN+』です。
10月29日にリリースされたばかりのこの2ndアルバムは、全13曲中11曲が来年創設50周年を迎えるモータウン・レーベルからリリースされたヒット曲のカヴァーで、残り2曲がオリジナルの新曲という構成になっています。

本作を聴いて感じたのは、1stから6年振りとなるアルバムなのに硬さを全く感じさせず、非常に纏まりのあるバンド・サウンドに仕上がっていることに驚きました。おそらくレコーディングもリラックスしたムードの中で行われたのでしょうね。前作以上に素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
そんな中で特筆すべきは、三谷 泰弘、国分 友里恵、佐々木 久美の3人のヴォーカルが、各々の個性を活かした溌剌としたヴォーカルを聴かせてくれているところでしょう。今回はこの3人のヴォーカルの素晴らしさが際立っています。

『NELSON SUPER PROJECT / NELSON MOTOWN+』
01. DANCING IN THE STREET
02. AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH
03. I'M GONNA MAKE YOU LOVE ME
04. 夜を追いかけて
05. Have A Good Time
06. WHAT BECOMES OF THE BROKENHEARTED
07. NEVER CAN SAY GOODBYE
08. SIGNED, SEALED, DELIVERED I'M YOURS
09. I HEARD IT THROUGH THE GRAPEVINE
10. IT'S A SHAME (Instrumental)
11. MERCY MERCY ME (THE ECOLOGY)
12. I'LL BE THERE
13. GET READY

1964年にマーサ&ザ・ヴァンデラスがヒットさせたモータウン・ダンスクラシックスの名曲と評されている01。青山 純&伊藤 広規のリズム隊による重厚なリズムと佐橋 佳幸のディストーション・ギターを中心にしたロック・フィーリング溢れるアレンジが魅力です。3人のヴォーカル・ソロ、コーラス・ワークも見事!

1967年にマーヴィン・ゲイとタミー・テレルのデュエットでヒットしたナンバーのカヴァー02。映画が好きな人なら「天使にラブソングを 2」のエンディングでウーピー他出演者達が歌っていたナンバーといった方が判り易いかも知れませんね。ここでのアレンジも映画で歌われたヴァージョンを元にしたそうです。最後はゴスペル風コーラスがフィーチャーされています。このコーラスに竹内 まりやが参加していますが、声を判別出来ませんでした(笑)

1968年にダイアナ・ロス&シュープリームスとテンプテーションズの共演でヒットしたナンバーのカヴァー03。名曲ですね。三谷 泰弘のファルセット・ヴォイスによるヴォーカルと国分 友里恵のヴォーカルとのコンビネーションが素晴らしい1曲です。

作詞:国分 友里恵、作曲:重実 徹によるオリジナル・ナンバー04。フィリー・サウンドを意識して作られたような素晴らしいミディアム・バラード・ナンバーです。3人がそれぞれヴォーカルを取りますが、国分 友里恵の甘い歌声と佐々木 久美のソウルフルな歌声の対比が面白いです。佐橋 佳幸のエレキ・シタールの音色がまんまモータウン・サウンドです。

作詞:国分 友里恵、作曲:三谷 泰弘によるオリジナル・ナンバー05。山下 達郎も好んで使うシュープリームスの「恋はあせらず」のリズム・パターンを用いたポップなナンバー。メロディーに三谷らしさを感じさせる楽しい曲です。三谷の歌がスタレビ時代に比べて、比較にならない位上手くなっているのに驚きました。

1966年にジミー・ラフィンがヒットさせたバラード曲のカヴァー06。何とリード・ヴォーカルは佐橋 佳幸と国分 友里恵です。なかなかのデュエットを聴かせてくれます。

1971年のジャクソン5、1974年のグロリア・ゲイナーのヒットで知られる名曲のカヴァー07。佐橋のキレのあるアコースティック・ギターのカッティングが耳に残ります。それにしても演奏の上手さはずば抜けてますね、この人達は・・・(笑)

1970年のスティーヴィー・ワンダーのヒット曲のカヴァー08。今が旬のオバマ氏のキャンペーン中にも頻繁に使われていた曲だとか・・・。ここでは三谷のヴォーカルが光っています。彼がここまで黒っぽい歌を歌うのはとても新鮮でした。

1967年のマーヴィン・ゲイのヒット曲のカヴァー09。土岐 英史のサックス・ソロ、青山 純のドラミングの渋さに注目して欲しいナンバーです。完璧JAZZしてます。三谷のヴォーカリストとしての力量を感じさせる1曲です。

アルバム中唯一のインスト・ナンバー10は、1970年のスピナーズのヒット曲のカヴァーです。軽快なリズムと土岐のサックスが実に心地良いです。

マーヴィン・ゲイの1971年の名作『What's Going On』からのシングル・カットされた名曲のカヴァー11。これはメンバーの演奏をじっくり聴いて欲しい1曲です。とにかくオリジナルに匹敵するくらいの素晴らしいサウンドを聴かせてくれます。それにしても良い曲ですね~。

これまた名バラード曲である12は、1970年のジャクソン5の大ヒット曲のカヴァーです。ゴスペル風な味付けが施され、佐々木 久美のコーラス・アレンジが光っています。ここでの国分 友里恵のソウルフル歌声に痺れました(笑)

若い頃ディスコで踊りまくってた曲のひとつとして、私自身も思い入れの強い曲が13です。この曲は1966年にテンプテーションがリリースしたのがオリジナルなんですが、私にとってはやはり1970年に白人グループのレア・アースが歌ったバージョンが1番ですね。もちろんレア・アースのヴァージョンを元にカヴァーしているようです。私と同年代の方なら、この曲で踊ったという人は多いのでは?

正直なところ、カヴァー・アルバムはどんなに出来が良くても普通なら2~3回続けて聴けば十分という感じになるのですが、このアルバムは手元に来てから今日まで毎日聴いてますが、全く厭きないのが不思議です。
私の推測ですが、あまりにそのカヴァーっぷりが堂々としていて、まるで自分達のレパートリーみたいに曲を捉えているからではないでしょうか。
演奏・歌・ヴォーカルのどれもが素晴らしい仕上がりです。聴いて損の無いアルバムだと思いますし、自信を持ってお薦め出来る1枚です。特に洋楽好きの方にも聴いて欲しいなと思います。
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Dear Yuming ◇ 2008年 10月 08日
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今週は週明けからの出張でお疲れモードでございます。よって今回はレビュー記事と言うより、最近こんなアルバム聴いてますという感じで紹介したいなと思っております。手抜きではございますが、どうかご容赦下さい(笑)

カヴァー・アルバムは結構聴くんですが、トリビュート系のアルバムは然程所有していません。先日BOOK OFF探索中に偶然今回紹介するアルバムを見つけ、250円という低価格だったので購入してみました。
1999年9月にSMEからリリースされたユーミン(荒井 由実/松任谷 由実)のトリビュート・アルバム『Dear Yuming』です。
このアルバムのプロデューサーである高宮 正史が、ユーミンの曲がこれからもスタンダードとして歌い継がれていって欲しいとの願いを込めたアルバムで、10人のアーティストが参加しています。選曲は参加アーティスト自身というのも特徴のひとつでしょう。

70年代~80年代のJ-POPが好きな人間にとって、避けては通れない位に存在感があったのがユーミンでした。ある意味ユーミンの登場はJ-POPシーンに大きな影響を与えたのは間違い無いでしょうね。
私の敬愛する作曲家・林 哲司でさえ、ユーミンの登場は衝撃的だったと語っていました。林 哲司が自身でアーティスト・デビューを目指していた頃にユーミンが登場。自分がやりたいと思っていたことをユーミンにやられてしまったと悔しかったそうです。

こういうトリビュート・アルバムは普段あまり聴きません。しかし、たまにこういうアルバムを聴くと改めてユーミンの詞の世界、メロディー・センスの良さを感じることが出来るのも事実ですね。
ここ2~3日、寝る前に聴いているアルバムを紹介してみました。

次回は気合を入れた記事を書きますので、今日はこの辺でご容赦下さいませ(笑)

『Dear Yuming』
01. COBALT HOUR / NOKKO
02. あの日にかえりたい / 森高 千里
03. 静かなまぼろし / m-flo
04. 情熱に届かない ~Don't Let Me Go / 松崎 ナオ
05. DOWNTOWN BOY / 露崎 春女
06. スラバヤ通りの妹へ / 大江 千里
07. Hello, my friend / 井出 麻理子
08. 翳りゆく部屋 / 椎名 林檎
09. 恋人がサンタクロース / 奥居 香
10. A HAPPY NEW YEAR / ゴスペラーズ
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今回紹介するのは、佐藤 竹善が1995年から始まったカヴァー・アルバム・シリーズの第三弾となるアルバムで、2004年にリリースされた『THE HITS CORNERSTONES 3』です。この『CORNERSTONES』シリーズの中では、以前紹介した彼の音楽のルーツとも言えるAORの名曲を取り上げた『CORNERSTONES』(1995年リリース)が今でも1番好きなんですが、如何せん選曲が通好みと言った感じで一般的とは言い難い作品でした。
そして、2002年には日米豪華アーティストとのコラボレートによるカヴァー・アルバム『CORNERSTONES 2』をリリースしました。第一弾に比べれば、邦楽もカヴァーしたり選曲的にも有名な曲が増えましたが、それでもやはりマニアックな路線だったように思います。

そして第三弾となる本作では、タイトルの前に"THE HITS"が付いているように多くの人に知られている曲が集められています。多くの人に受け入れられやすいカヴァー・アルバムと言えるでしょう。何でもインターネットで「佐藤竹善にカヴァーしてほしい楽曲」 というアンケートを実施して、その結果をベースに佐藤竹善が選曲したらしいです。豪華なゲスト陣を迎え、佐藤 竹善のアレンジ・センスと素晴らしいヴォーカルを堪能出来る1枚です。

『佐藤 竹善 / THE HITS CORNERSTONES 3』
01. はじまりはいつも雨
02. 木蘭の涙 with コブクロ
03. GET BACK IN LOVE
04. らいおんハート
05. 君住む街へ with 根本 要
06. Ya Ya (あの時代を忘れない)
07. Interlude
08. Last Christmas
09. トーキョー・シティ・セレナーデ (ARTHUR'S THEME)
10. Right Here Waiting featuring TOKU
11. Hard To Say I'm Sorry
12. THE CONTINENTAL featuring No Name Horses

ASKAの1991年のヒット曲のカヴァー01。この曲に関しては、聴く前から竹善の歌声に似合うだろうなと思っていましたが、やはり期待通り竹善の声にぴったりでした。シンプルな伴奏に、塩谷 哲のアレンジによるストリングスが美しく絡みます。ASKAのオリジナルより好きです。それにしてもASKAの歌詞はいつも難解ですね(笑)

いまやスターダスト・レビューの代表曲のひとつとなった1993年の名曲のカヴァー02。コブクロの二人がヴォーカルで参加しています。お洒落という言葉とは程遠い、レトロな感じなメロディーですが、何故か胸に沁みてくるメロディーです。日本人のDNAに訴える曲といった感じでしょうか・・・。竹善とコブクロのヴォーカルのコンビネーションが見事です。

山下 達郎の1988年のヒット・シングルのカヴァー03。オリジナルのイメージを壊さず、それでいてAORっぽさを前面に出した竹善のアレンジが見事です。この曲のギターなんですが、クレジットには"・・・"の表記だけなんです。おそらくこのギターは山下 達郎本人ではないかと思います。竹善と友好もありますから可能性は高いと思うのですが、どなたか真相をご存知の方はいませんか?

SMAPの2000年のヒット曲のカヴァー04。私自身SMAPの曲の中でも3本の指に入る位に好きな曲です。アコースティック・ギターをメインにしたオリジナルに近いアレンジと、ゴスペル調のコーラス・ワークの組み合わせがお洒落で、お気に入りの1曲になっています。

1988年のオフコースの名曲のカヴァー05。ゲスト・ヴォーカルにスタレビの根本 要を迎えています。個人的に思い入れがある曲ではありませんし、特に好きという曲でもありませんが、このカヴァーを聴いて感じたのは、小田 和正の曲は小田 和正以外のアーティストが歌っても力不足だということですね。竹善も要も素晴らしく歌が上手いですし、このカヴァーの出来もかなり良いとは思うのですが、小田 和正の持つ声のパワーというか存在感にはやはり敵わないと思いますね。

サザンの1982年のヒット曲のカヴァー06。この曲は逆に桑田の声よりも竹善の声の方が、メロディーに似合っているような気もします。桑田が歌っているオリジナルより、この竹善ヴァージョンを聴いた時の方が良い曲だなぁと感じましたね(笑)

唯一の竹善のオリジナルの07。まさにインタールード的な1曲です。

今更説明の必要の無い曲だと思いますが、ワムの1984年の大ヒット曲で今やクリスマスのスタンダード曲と言えるナンバーのカヴァー08。ここではあえてクリスマス色を出さずに、ビートを効かせたアレンジでポップに仕上げています。個人的にはクリスマス・ソングなんで、やはりクリスマスという雰囲気を出して欲しかったですね。私クリスマス・ソングが大好きなもんで・・・(笑)

クリストファー・クロスの1981年の大ヒット曲のカヴァー09。"NEW YORK"を"TOKYO"に歌詞を替えて歌っています。この歌詞の変更に関しても作家陣(クリストファー・クロス、ピーター・アレン、バート・バカラック、キャロル・ベイヤー・セイガー)サイドに許可を得たとの事です。JAZZYなアレンジとAORを歌わせると活き活きとしている竹善のヴォーカルが魅力ですね。

リチャード・マークスの1989年の名曲のカヴァー10。TOKUのトランペットがフィーチャーされており、何とも都会的でお洒落なサウンドに仕上がっています。私のイメージでは紅葉に彩られたセントラル・パークといった感じでしょうか・・・、行ったことはありませんが(笑)

渕上 義人(cho,arranged)、大滝 裕子(cho)、比山 貴詠史(cho)、木戸 やすひろ(cho)を迎えて、シカゴの1982年のヒットでありAOR史上に残る名曲と言っても過言では無い曲をアカペラでカヴァーした11。これだけコーラスの達人達が集まるとやはり凄いですね。人間の声っていうのは限りない可能性と魅力に溢れているなと思います。

ナット・キング・コールの代表曲としても知られるナンバーを、ジャズ・ピアニストの小曽根 真がプロデュースとアレンジを担当し、ビッグ・バンド・ジャズ風に仕上げた12。意識して歌い方を変えて、古いJAZZの雰囲気を醸し出しています。バー・ラウンジのBGMにピッタリかも知れませんね。

ここ何年かカヴァー・アルバムというのが流行っていますよね。そんな中において完全なる個人的な考えで恐縮なんですが、私の思う良いカヴァーというのは歌の上手さとか、いかにアーティストの色の染めるかでは無く、オリジナルがこんなにも魅力的な曲だったんだと再認識させてくれるような楽曲だと思っています。所詮オリジナルを超えるカヴァーはそんなに存在しないと分かっていながらも、カヴァー曲を聴いて「やっぱり名曲だよな~」と感じさせてくれる、そんなカヴァー・アルバムが好きです。
そういう意味では、この『THE HITS CORNERSTONES 3』はまさに私好みのカヴァー・アルバムです。音楽好きが楽しめ、大人が楽しめ、秋の夜長に楽しめるというおいしいカヴァー・アルバムだと思います。『CORNERSTONES』が1番好きなんですが、幅広い世代の人が楽しめるという点では断然この『THE HITS CORNERSTONES 3』をお薦めします。興味がある方はぜひ聴いてみて下さい。
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香坂 みゆき_CANTOS 3(Part 2) ◇ 2008年 09月 10日
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今回はブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。今回紹介するのは、香坂 みゆきが1991年にリリースしたJ-POPのカヴァー・アルバム"CANTOS"シリーズ3部作の第3弾となる『CANTOS 3』を紹介します。
この"CANTOS"シリーズは、非常に選曲、アレンジ、そして香坂 みゆきの素晴らしいヴォーカルという三拍子揃った出来の良いJ-POP・カヴァー・アルバムです。最近ではこういうカヴァー・アルバムも珍しく無くなってきた、と言うより猫も杓子もという感がありますが、当時こんなに洒落たJ-POPのカヴァー・アルバムは少なかったですね。
特に今回紹介する『CONTOS 3』は、夏の終わりから秋にかけてという季節にピッタリな1枚で、ご夫婦や恋人通しで週末に車に乗り込み、行く当ての無いMidnight Driving・・・。そんなドライブのBGMに最高にマッチするカヴァー・アルバムです。

CANTOS 1』はボサノヴァ、『CANTOS 2』は打ち込みサウンド、そしてこの『CANTOS 3』はJAZZという風にアルバム毎にカラーがあります。特にこの『CANTOS 3』はシリーズ中で最もアレンジ、演奏が素晴らしいと思っています。アレンジは全曲川村 栄二。素晴らしい演奏を聴かせてくれるミュージシャンは、渡嘉敷 祐一(ds)、島村 英二(ds)、富倉 安生(b)、高水 健司(b)、松下 誠(g)、今泉 敏郎(key)、島 健(piano)、浜口 茂外也(per)、淵野 繁雄(sax&flute)、木戸 やすひろ(cho)、比山 貴詠史(cho)、広谷 順子(cho)という顔ぶれ。中でも島 健、松下 誠、淵野 繁雄、渡嘉敷 祐一のプレーが光っています。素晴らしい演奏と私が1番好きと言っても過言では無い香坂 みゆきの歌声のコラボレーションがたまりません(笑)

『香坂 みゆき / CANTOS 3』
01. グッド・バイ・マイ・ラブ
02. ドラマティック・レイン
03. 偶然
04. 夏の終り
05. 愛のさざなみ
06. 空に星があるように
07. 電話
08. グッド・ナイト・ベイビー
09. すなおになれば
10. いっそセレナーデ

1974年のアン・ルイスのシングル曲のカヴァー01。つい最近(とは言っても1~2年前かな)もカヴァーされてましたね。ゆったりとしたJAZZYなアレンジが心地良いです。島 健の素晴らしいピアノ・ソロと松下 誠の渋いギター・プレイが印象的です。大人の一時って感じですね(笑)

稲垣 潤一が1982年にリリースした3枚目のシングル曲のカヴァー02。作曲は天才、筒美 京平です。この曲のアレンジが凝っています。どこかアバンギャルドな雰囲気を持ったJAZZアレンジが渋いの一言です。この曲では島 健、松下 誠、淵野 繁雄の3人のプレーが光っており、特に松下 誠と淵野 繁雄のユニゾン・プレイは迫力があります。この曲を聴いているだけでも、安易なカヴァー・アルバムではないことが判ります。

尾崎 亜美の1977年リリースの2ndアルバム『MIND DROPS』に収録されていた曲のカヴァー03。知っている人は少ないと思いますが、実に渋い選曲だと思います。単にヒット曲ばかりを選ばず、影の名曲とも言える曲を取り上げているところが、私にはたまらないところです。JAZZの香りを少しだけ匂わせたバラードに仕上げています。

1976年にリリースされたオフコースの通算6枚目のアルバム『FAIRWAY』に収録されていた」名曲のカヴァー04。女性アーティストが小田 和正の曲をカヴァーするというのは難しいような気がするのですが、香坂 みゆきはさらりと歌ってしまっています。コーラス陣の素晴らしいバック・アップもあり、まるで自分の曲のように味わい深いヴォーカルを聴かせてくれます。

島倉 千代子の1968年のヒット曲のカヴァー05。島倉 千代子と言えば、今の人は「人生いろいろ」のイメージが強いと思いますが、私にとってはやはりこの曲ですね。独特な歌い方をする島倉 千代子に対して、作曲家の浜口 庫之助が相当厳しい歌唱指導をしたと言われています。本当に名曲だと思います。この大好きな曲を、昭和を感じさせるJAZZYなアレンジにのせて香坂 みゆきがしっとりと歌ってくれていて、個人的には非常に嬉しい1曲なのです(笑)

俳優、歌手、作曲家、音楽プロデューサー、小説家、カードマジック研究家といった様々な顔を持つ才人・荒木 一郎の1966年のヒット曲のカヴァー06。もちろん作詞・作曲も荒木 一郎です。夜の歌なんですが、どこか軽やかなアレンジが爽やかな風のようで、とても気持ち良く聴ける仕上がりになっています。この曲も若い世代の人は知らないでしょうね。

07は実にマニアックな1曲ですね。福島 邦子のおそらく1980年代初め頃のシングル曲です。私もデビュー当時の福島 邦子は好きでよく聴いていたんですが、この曲は知りませんでした。オリジナルを聴いていないので比較出来ませんが、独特の暗い雰囲気を持っていますね。香坂ヴァージョンは、JAZZYでシックなアレンジになっており、淵野 繁雄のフルートがフィーチャーされています。

日本におけるドゥワップ・コーラスグループの大御所とも呼ばれるザ・キングトーンズの1968年の大ヒット曲のカヴァー08。ゆったりとしたJAZZバラード風のアレンジと低音域を活かした香坂 みゆきのヴォーカルが心地良いです。木戸、比山、広谷の3人による美しいコーラス・ワークと松下 誠のギター・ソロが際立っています。

1988年にリリースされた吉田 拓郎のシングル曲のカヴァー09。ビールのCMに起用され、本人も出演していたと記憶しています。メロディーの端々に拓郎らしさを感じますね。このようなフォークっぽい曲も香坂 みゆきは上手いですね。本当に幅広い歌を歌いこなせる素晴らしいシンガーです。

『CANTOS』3部作に全て収録されていたのが、井上 陽水の1984年のヒット曲のカヴァー10です。3曲ともアルバム・カラーを打ち出したアレンジが施されていて、同じ曲なのにアレンジ次第で雰囲気も随分変わるというのを実感出来る曲です。『CANTOS 3』ヴァージョンが1番哀しい雰囲気を漂わせています。落ち込んでいる時に聴いたら、ちょっと滅入るかも知れませんね(笑)

私自身が歌手としての香坂 みゆきが大好きなので、余計にそう思えるのかも知れませんが、この『CANTOS』シリーズは本当によく出来たJ-POPカヴァー・アルバムだと思いますね。最近のJ-POPのカヴァー・ブームを考えると、ちょっと早過ぎたのかも知れません。
最近リリースされている色んなアーティストのカヴァー・アルバムと聴き比べても、17年も前の作品ですが決して負けていない完成度だと思います。選曲、アレンジ、ヴォーカルのバランスが良いですし、とても気持ち良く聴けるアルバムです。
ぜひ1度機会があったら聴いてみて下さい。自信を持ってお薦め出来るアルバム(シリーズ)です。
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今回紹介するのは、1991年にリリースされた大瀧 詠一の作品集『大瀧 詠一SONGBOOK Ⅰ』です。
このアルバムに収録されているのは、ナイアガラⅡ期と言われている1980年~1985年の間のCBSソニー時代に、大瀧 詠一の他のアーティストへの提供曲ばかりです。この時代は『LONG VACATION』でブレイクし、大瀧 詠一の名前が広く知られるようになった、ある意味絶頂期とも言える時代の楽曲が集まっている訳で、アルバムを聴いていても勢いを感じます。

この記事を書くにあたって、過去の大瀧 詠一関連のアルバム・レビュー記事を見直したところ、なんとあの名盤(定番)アルバム『LONG VACATION』の紹介記事を書いていませんでした。自分ではとっくに書いたものだとばかり思ってました・・・(笑)
『LONG VACATION』の紹介記事は別の機会に書くとして、この『大瀧 詠一SONGBOOK Ⅰ』のような提供曲を集めた作品集というのは、レーベルの間の問題があったりで現在はともかく、1991年という時代を考えると珍しい企画だったと言えるかも知れません。幸い大瀧 詠一が曲を提供したアーティストの多くが、CBSソニーやEPICソニーという系列会社に所属していたので実現したのかも知れません。

アルバムには曲毎に大瀧 詠一の解説があり、曲を作った背景等が書かれています。この解説自体も読み応えがありますし、非常に面白い内容で興味深かったです。脂の乗った頃の大瀧 詠一の素晴らしい楽曲を堪能出来る1枚です。

『大瀧 詠一SONGBOOK Ⅰ- 大瀧 詠一作品集(1980~1985)』
01. A面で恋をして(CM Version) / ナイアガラ・トライアングル2
02. あなただけI LOVE YOU / 須藤 薫
03. レモン・シャワー / 須藤 薫
04. 恋のハーフ・ムーン / 太田 裕美
05. さらばシベリア鉄道 / 太田 裕美
06. 哀愁のコニー・アイランド / 山口 百恵
07. 風が吹いたら恋もうけ / 中原 理恵
08. いかすぜ!この恋 / 西田 敏行
09. ロンリー・ティーンエイジ・アイドル / 西田 敏行
10. 大きいのが好き / ラッツ&スター With EPO
11. 星空のサーカス / ラッツ&スター
12. ROCK'N'ROLL 退屈男 / 大滝 詠一
13. Rock'nRoll Goodbye / 松田 聖子
14. 風立ちぬ / 松田 聖子
15. Tシャツに口紅 / ラッツ&スター
16. フィヨルドの少女 / 大滝 詠一
17. A面で恋をして(Instrumental Version) / 大瀧 詠一楽団

ナイアガラ・トライアングル2』の代表曲の01。ここでは資生堂化粧品CM用のヴァージョンが収録されています。解説によると、このCMは出演していたモデルのスキャンダルのせいで、約1週間放映されただけで打ち切りになったとか・・・。オケ・ヴォーカル共にCM用に録音したという大瀧 詠一らしい拘りを感じます。

須藤 薫の1stアルバム『CHEFF'S SPECIAL』(1980年)に収録されていた名曲02。解説によると当時の音楽番組「サウンドインS」のレギュラーだったニュー・ホリデー・ガールズに書いた曲で、「愛は行方不明」(作詞:山川 啓介)というタイトルだったらしいです。これはこれで聴いてみたい気もしますね。

須藤 薫が歌ったCM曲03。糸井 重里が作詞しています。この歌は記憶にあるのですが、何のCMだったのか思い出せません。清涼飲料水だったような気もするのですが自信がありません(笑)

太田 裕美の為に書き下ろしたという04。何でもシングル曲で間奏のない曲という実験的な意味合いもあったそうです。解説では太田 裕美の曲としてオーヴァー・プロデュースだったかも知れないと書いてありました。私は結構好きですけどね、この曲。

大瀧 詠一のカヴァーという形になる太田 裕美の05。この曲も興味深い話が解説に書かれていました。自分で歌っていたものの、この歌は女性が歌った方が良いと思うようになり、思い付いたのが太田 裕美だったそうです。オリジナルとは歌い回しが違いますが、大瀧 詠一があえて太田 裕美向けに歌い回しを変えたデモ・テープを渡したそうです。私の場合はオリジナルで散々聴いてますので、太田バージョンには多少違和感はありますが、嫌いではありません。

山口 百恵の引退間近の1980年5月にリリースされた『メビウス・ゲーム』に収録されていた06。大瀧 詠一は曲提供だけで、サウンド・プロデュースには関わっていないようです。確かに大瀧 詠一よりも萩田 光雄の方が山口 百恵には似合っていると思います。

元祖(?)バラドルとも言える中原 理恵の1982年のシングル曲07。この曲も元々は演歌歌手の為に1978年に書いた曲だったようです。一時は研ナオコが歌うという話もあったようです。この曲も大瀧 詠一は提供のみでサウンドには関わっていないようです。

大瀧 詠一の1972年のアルバム『大瀧 詠一』に収録されていた曲のカヴァーとなる08。歌っているのは西田 敏行です。一般的には西田 敏行=「もしもピアノが弾けたなら」というイメージでしょうが、エルビス・プレスリーを意識したヴォーカルが微笑ましいです。昔はよく物真似してましたね(笑)

同じく西田 敏行が歌う09。この曲は元々清水 健太郎用に書いたバラードらしいです。この曲もエルビス風に歌ってます。

ラッツ&スターとEPOによるCM曲10。この曲も何のCMだったかは覚えていません。この曲の後半部は、大瀧 詠一の「PAP-PI-DOO-BI-DOO-BA物語」と同じですね。

1983年のラッツ&スターのシングル「Tシャツに口紅」のカップリング曲で、大瀧 詠一プロデュースによるアルバム『SOUL VACATION』(1983年)にも収録されていた11。ここに収録されているのは未発表テイクだとか・・・。元々はハウスのコショーのCM用に作ったそうです。

『ナイアガラ・トライアングル2』からのシングル「ハートじかけのオレンジ」のカップリング曲だった12。当時、"大瀧 詠一"は作家ネーム、"大滝 詠一"を歌手ネームとして使っていたようです。ですからこの曲は"大滝 詠一"名義になっています。

松田 聖子の1982年リリースのアルバム『CANDY』に収録されていた13。この曲のテーマが"松田 聖子は80年代のコニー・フランシスか?"だったそうです。やはり、松田 聖子は曲に恵まれていたんだなぁとつくづく思います。もちろん本人の歌に魅力が無ければ、ここまでビッグにはなれなかったでしょう。しかし、いくら歌が上手くても売れない人が多い中、松田 聖子のスタッフのセンスには今更ながら驚かされます。

大瀧 詠一の提供曲でおそらく1番のビッグ・ヒットであろう曲が、松田 聖子の1981年のシングル14です。ご存知の方も多いと思いますが、確かに名曲だと思います。解説には松本 隆の詞が先にあって、メロディーを付けるのが凄く難しかったことや、苦労して出来上がった曲に対して松田 聖子が「良い曲だけど自分には向いていない」と言い出したことなどが紹介されています。他にもこの曲のヒットによって、多羅尾 伴内というネームが使えなくなったこととか、松田 聖子のアルバム『風立ちぬ』(1982年)の片面をプロデュースした時に、『LONG VACATION』の代表曲とシンメトリーになるように書き下ろしたという話が解説に書かれてました。興味深い話ばかりですよね。

ラッツ&スターの1983年にヒット・シングル15。

大滝 詠一名義の1985年のシングル曲16。アナログ・シングルという形態がCDの登場によって終わるなら、何か記念的なことをやろうと企画して制作されたシングルだったようです。世界初のCDに『LONG VACATION』が選ばれたのが1982年。やはり音楽にとって大きな流れが80年代にあったということなんでしょうね。色んな意味で魅力的な時代でもありました。

「A面で恋をして」のインスト・バージョン17。

このアルバムに収録されている17曲の中で、05、06、07は大瀧 詠一がサウンド・プロデュースに関わっていません。その点では多少魅力に欠けます。とは言っても曲が悪いという意味ではなくて、大瀧 詠一がサウンド・プロデュースしている楽曲は、サウンド自体はあきらかに大瀧 詠一風なんですが、曲は提供したアーティストの個性を捕らえ、その個性を活かしたメロディーを書いているところの凄さにあります。決して大瀧 詠一らしいで終わっていないところが、作家としてもプロデューサーとしても凄いところではないでしょうかね。
特に大瀧 詠一が好きでない人、ナイアガラ関連に興味の無い人にも楽しめるアルバムだと思います。
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音楽というのは料理に似ていると思いませんか?
詞やメロディーはいわゆる素材(素材の生産者を含んでの広義に解釈して下さい)で、それを調理してお皿に盛り付けるのが料理人がアレンジャー。
どんなに良い素材であっても料理人の腕が悪ければおいしく頂けませんし、逆に高級素材でなくても料理人の腕が良ければ美味な料理に舌鼓が打てますよね。もちろん素材だけで十分おいしく頂けるものもありますが、腕の良い料理人によってより一層おいしく頂ける料理に変わる・・・。
音楽におけるアレンジャーというのは、まさに料理人なのかも知れません。今回紹介するアルバムを聴いていて、ふとそんな事を感じました。

前置きが長くなりましたが、今回紹介するのは以前紹介した竹内 まりやの洋楽逆カヴァー集『Sincerely... ~Mariya Takeuchi Songbook~』(2002年)の第二弾となるアルバムで、2003年に制作された『Sincerely...Ⅱ ~Mariya Takeuchi Songbook~』です。
前作でアレンジを手掛けていたのは、新川 博、西脇 辰弥、松下 誠、難波 正司という日本のアレンジャー(ミュージシャン)でした。日本人のアレンジ曲を洋楽アーティストが歌うという、ある意味では和洋折衷といった印象(決して悪い意味では無く、良いコラボだったという意味です)でしたが、本作ではAlex Kafu、D.A.M、Robbie Buchanan、David Foster等がアレンジを手掛けていて一層洋楽といった味わいのカヴァー集になっています。

選曲を含めて派手さはありませんが、前作以上にカヴァー集という安っぽさを感じさせず、単純に洋楽アルバムとして楽しめる気がします。アレンジ次第で印象も雰囲気もこれだけ変わるんだという部分でも楽しめましたし、アレンジの重要性を改めて感じた1枚でもありました。
日本の音楽界のおけるアレンジャーというのは、何故か作詞家や作曲家に比べると評価が低いように感じるのは私だけでしょうか・・・。

『Sincerely...Ⅱ ~Mariya Takeuchi Songbook~』
01. 元気を出して / Eric Martin
02. もう一度 / Kim Carnes
03. 純愛ラプソディ / Richard Page
04. マージービートで唄わせて / Juice Newton
05. Winter Lovers / Cyndi Lauper
06. ノスタルジア / Christopher Cross
07. Forever Friends / Amy Sky & Marc Jordan
08. 真夜中のナイチンゲール / Gino Vannelli
09. コンビニ・ラヴァー / Amy Foster Gilles
10. アンフィシアターの夜 / Terry Nunn
11. テコのテーマ / David Foster with Nita Whitaker

名曲01。オリジナル曲が好きな分、この曲を英語詞でしかも男性シンガーが歌っていることに違和感を覚える人もいるかも知れません。しかし、これが結構、いや想像以上に良いんです。歌っているのは、1988年から2002年まで活躍したバンド、MR.BIGのヴォーカリストだったエリック・マーティン。彼のハスキーな声とアレンジが際立っている1曲です。

02も大好きな曲のひとつでやはり名曲だと信じて疑わない曲です。歌っているのは1981年に「ベティデイビスの瞳」を大ヒットさせたキム・カーンズです。オリジナルよりも軽くて柔らかなサウンドとキム・カーンズのハスキー・ヴォイスとの絶妙なマッチングが心地良いです。アルバムの中でも一際光っている1曲と言えるでしょう。

1994年のシングル曲の03を歌うのは、AORファンにはPages、Mr.Misterでお馴染みのリチャード・ペイジです。しっとりと歌い上げていますが、往年の声の張りを感じられないのが少し残念です。美しいコーラスを聴かせてくれるのは、ジェイソン・シェフとビル・チャンプリン。贅沢な1曲ですね。

カントリー・シンガーのジュース・ニュートンが歌う04は、竹内 まりやがムーン・レーベル移籍第一弾としてリリースしたアルバム『VARIETY』(1984年)に収録されていたナンバー。ジュース・ニュートンはこのアルバムで初めて知りましたが、美しい歌声のシンガーですね。ゆったりとしたリズムが心地良いです。

2001年のアルバム『BON APPÉTIT!』に収録されていた05。歌っているのはシンディ・ローパーです。シンディ・ローパーはアレンジも手掛けています。レコード特有のスクラッチ・ノイズを入れて古い時代のJAZZのレコードを聴いているような雰囲気に仕上げています。80年代の歌声も魅力的に思えるのは私だけでしょうか(笑)

05と同じ『BON APPÉTIT!』に収録されていたシングル曲06。歌っているのは美声の持ち主・クリストファー・クロスです。それにしても贅沢な面子を集めて作られていますね。相変わらずの美声なんですが、往年のハイトーン・ヴォイスはあまり聴けません。しかし、中低音域の歌声を堪能出来ます。私個人的にはこの曲での歌声は結構好きですね。

1992年のアルバム『QUIET LIFE』に収録されていた07。歌うのはエイミー・スカイとAORファンにはお馴染みのAOR好きならバイブルのようなアルバム『BLUE DESERT』でお馴染みのマーク・ジョーダン。お洒落なデュエットを聴かせてくれます。

『BON APPÉTIT!』に収録されていたシングル曲08。大御所・ジノ・ヴァネリが情感豊かに歌い上げています。アコースティック・ギターとシンセの美しい音色が印象的ですが、やはりジノの歌の上手さに圧倒されますね。この曲の訳詞もジノ・ヴァネリが担当しています。

『QUIET LIFE』に収録されていた09。歌っているのは、デヴィッド・フォスターの娘であるエイミー・フォスター・ギリスです。残念ながらアレンジはデヴィッド・フォスターではなくD.A.Mです。打ち込みのリズムを活かしダンサブルに仕上がっています。魅力的な歌声です。

映画「トップガン」の中で使われた「愛は吐息のように」のヒットで知られるベルリンのヴォーカリストだったテリー・ナンの歌う10。アルバム『VARIETY』に収録されていたロック色の強いナンバーですが、ここでは一層ロック色を強めたアレンジになっています。テリーの艶っぽいヴォーカルが実に魅力的ですね。

イントロからしてデヴィッド・フォスターらしいアレンジだなと感じる11。アコースティック・ピアノを中心とした美しいアレンジとニタ・ウェティカの美しい歌声の相乗効果によって素晴らしいバラードに仕上がっています。1987年のアルバム『REQUEST』に収録されていました。

それにしても竹内 まりやは、良い素材を作り出す素晴らしい生産者と言えますね。ここに収録されたカヴァー曲は、どれもアーティストの個性がよく出ていて、各々のアーティスト自身のオリジナル・アルバムに収録されていても違和感は感じないと思います。もちろん素晴らしい歌を歌えるアーティスト達が揃っているのですから当然でしょうけど・・・(笑)
前作に続いて洋楽逆カヴァー・アルバムとしては、他に類を見ないほど完成度が高いアルバムだと思います。興味のある方は前作・本作とぜひ2枚共に聴いてみて下さい。お薦めです。
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