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カテゴリ:CITY POP / J-AOR系( 269 )
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太田 裕美_FEELIN' SUMMER ◇ 2011年 05月 29日
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今回は、5月21日に紹介した太田 裕美の音源「サマー・タイム・キラー」が収録されている1979年制作のアルバム『FEELIN' SUMMER』のレビューです。
私個人的にはサマー・アルバムの傑作だと思っていますし、CITY POP系作品としてもかなり良質な作品で、自信を持ってお薦め出来る1枚です。

私は特に太田 裕美のファンという訳ではありません。アルバムを数枚所有している程度ですから、コアなファンの方々や彼女の作品を聴いてきた方々にとっては、このアルバムがどのように捉えられ、印象を与えたのかは分かりません。
しかし、私に限って言うならばそれまで歌謡曲のフィールドに近いニュー・ミュージックという印象を彼女の楽曲に持っていたんですが、このアルバムによって払拭されました。

まずアルバムを聴いて感じたのは、スタッフがそれまでのイメージと違う"太田 裕美" を全面に出そうという意欲と言うか熱意みたいなものでした。
それは作家陣の起用に現れており、まだソロ・デビューを果たす前の濱田 金吾(浜田 金吾)の楽曲を全収録曲の半分にあたる5曲起用したり、アレンジに当時新鋭だったと思われる戸塚 修を起用しています。
この二人の起用だけでも私にはCITY POP系音楽へのシフトを考えていたアルバムだと思うのですが、如何でしょう?

ヴォーカル・スタイルにも変化を感じました。それまでの "舌足らずの甘ったるい歌声" という印象(あくまでも私の印象です)は消えており、時にパワフルで、時に良い意味で力の抜けた伸びやかなヴォーカルが私を魅了しました。ヴォーカリストとして素晴らしい才能を持っていると感じさせてくれたのが、この『FEELIN' SUMMER』だったんです。

楽曲・ヴォーカル・アレンジ(演奏)の三拍子揃った素晴らしいCITY POPアルバムだと思います。ぜひとも機会があったらアルバムを通して聴いてみて下さい。CITY POPが好きな人にもきっと受け入れてもらえるアルバムだと思いますから・・・。
ただ、ひとつ残念なのはミュージシャン・クレジットが記載されてないことでしょうか。
太田 裕美のアルバムにはミュージシャン・クレジットが記載されていないことが多かったみたいですね。
サウンドを聴けば、当時の一流ミュージシャンが集結しているのは確かです。"このギターは誰だろう" みたいなことを考えながらアルバムを聴くのも楽しいかも知れません。

『太田 裕美 / FEELIN' SUMMER』
01. 掌の夏
02. サマー・タイム・キラー
03. 乱反射(ハレーション)
04. 河口にて
05. A DISTANCE
06. 待ちくたびれて
07. 熱風
08. 午後のプレリュード
09. SHOWER GIRL
10. 星がたり

ピックアップ曲(全曲ですが・・・笑)
「掌の夏」 / 作詞:来生えつこ、作曲:浜田 金吾、編曲:戸塚 修
爽やかで実に心地よいミディアム・テンポのPOPチューン。情景が映像となって浮かび上がってくる来生えつこの歌詞が素敵で、浜田 金吾のキャッチーなメロディーとメロウな太田 裕美のヴォーカルが見事にマッチしています。そして戸塚 修のアレンジも見事の一言ですね。良い曲です。
ギターに松原 正樹、コーラスに山下 達郎、吉田 美奈子が参加しているのは間違い無いと思います。

「サマー・タイム・キラー」 / 作詞:太田 裕美、作曲:浜田 金吾、編曲:戸塚 修
実際にUPした音源を聴いてもらえば、下手な解説は必要ないでしょう(笑)
実に気持ちの良い曲です。うだるような暑い夏のLazy Afternoonにキンキンに冷えたビールやジュースを飲みながら聴きたい、そんな1曲です。個人的には名曲だと信じて疑わない曲であります。
この曲のコーラスも達郎・美奈子コンビが参加していると思われます。八木のぶお(に間違い無いでしょう)のハーモニカの調べが実に良い感じです。

「乱反射(ハレーション)」 / 作詞:来生えつこ、作曲:浜田 金吾、編曲:戸塚 修
まさに "ハレーション" を上手くサウンドで表現している戸塚 修のアレンジが秀逸です。そして01、02とは違って力強さと柔らかさを使い分ける太田 裕美のヴォーカルが光っています。
とにかく演奏が素晴らしいですね。ドラム、ベースのリズム隊の力強さにホーンとストリングスが絶妙に絡んでいます。

「河口にて」 / 作詞:来生えつこ、作曲:浜田 金吾、編曲:戸塚 修
ゆったりしたボサノバ調ナンバー。これも聴いているだけでCOOL DOWN出来そうな心地良い1曲に仕上がっています。左チャンネルのギターは鈴木 茂だと思います。ボサノバという曲調に太田 裕美の歌声は実に良い相性ですね。来生えつこ、浜田 金吾、戸塚 修が三人三様で素晴らしい仕事をしています。この曲も私の大のお気に入りです。

「A DISTANCE」 / 作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお、編曲:戸塚 修
これぞ来生姉弟といった感じの可愛らしいナンバーです。子供と大人の世界の隔たりを歌っているのですが、夏の情景に上手くマッチさせていてさすがに来生えつこだと思わせます。この曲もアレンジが凄く良いですね。特に誰かは不明ですがアコースティック・ギターのソロが良いんです。
波の音のSEで曲が終わります。この曲がアナログ盤A面最後だった曲で、B面1曲目がまた波の音のSEで始まるようになっており、アルバムに自然な流れを作っています。

「待ちくたびれて」 / 作詞・作曲:太田 裕美、編曲:戸塚 修
普通ならアナログ盤B面トップには持ってこないような、いわゆる地味な感じのマイナーなバラード・ナンバーです。決して悪い曲ではありません。しっとりと聴かせる太田 裕美のヴォーカルも良いんです。でもB面1曲目のイメージではありません。しかし、CDの時代になって連続して聴ける今、この曲がこの位置で正解であったという気がするんですね。何とも不思議な曲です。

「熱風」 / 作詞:岡田 富美子、作曲:浜田 金吾、編曲:戸塚 修
ご機嫌なサンバ調のナンバーです。
軽快なドラミング、爽やかなフルート・ソロ、まさに熱風のような熱いトランペット・ソロ等素晴らしい演奏に耳に釘付けです。それにしても浜田 金吾という人は色んなタイプの曲を書けるアーティストですね。しかもどれもキャッチーなメロディーばかりなんですから、凄い才能だと思います。

「午後のプレリュード」 / 作詞:白石ありす、作曲:岸ヨシキ、編曲:戸塚 修
"ハリケーン"というバンドのメンバーだった岸ヨシキの作曲によるアコースティックなサウンドが心地良いメロウなナンバーです。エレキ・ギターのバッキングは松原 正樹のような気がしますが、素晴らしいソロは鈴木 茂ではないかと思います。この曲もメロディーを上手く引き立てている戸塚 修のアレンジが素晴らしいです。

「SHOWER GIRL」 / 作詞:岡田 富美子、作曲:太田 裕美、編曲:戸塚 修
太田 裕美もこんな曲が書けるんだと驚いた1曲です。ヴォーカルも力強くて今まで私の太田 裕美のイメージには無かったタイプの曲であり、ヴォーカル・スタイルです。アレンジ的にはこの曲がCITY POP色が1番強いかも知れません。それにしてもどの曲も演奏が本当に素晴らしいです。
この曲のシンセ・ソロもなかなか聴かせてくれますよ。
追記:後書き忘れてましたが、曲の終盤のツイン・ドラムの迫力もかなりのものです。

「星がたり」 / 作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお、編曲:戸塚 修
名曲「WHEN YOU WISH UPON A STAR」を彷彿とさせる美しいバラード・ナンバーです。シンプルなアレンジと澄んだ太田 裕美の歌声が満天の星を連想させます。クロージング・ナンバーに相応しい1曲だと思います。
この手の曲を書かせたら来生たかおの右に出る者はいませんね(笑)

全曲レビューして改めて感じたのですが、捨て曲というのが本当に無いアルバムです。
逆に強烈なインパクトを持った曲もありません。しかし、トータル的な纏まり、曲の出来の良さが光る1枚です。
またこのアルバムの良さは、やはり戸塚 修のアレンジによるところが大きいと思っています。
戸塚 修自身も相当力を入れたのではないかという気がします。
くどいようですが、曲・歌・演奏のどれもが良質なアルバムです。興味があったらぜひ聴いてみて下さい。これからの季節に大活躍してくますよ、きっと。
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森園 勝敏_4:17p.m. ◇ 2010年 06月 12日
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今回取り上げるのは、日本を代表するギタリストの一人である森園 勝敏が1985年にリリースした『4:17p.m.』です。既に当ブログでもこのアルバムから、「PRIVATE SUMMER」、「JASMIN」の2曲の音源を紹介しましたが、収録曲9曲の内7曲がヴォーカル曲でCITY POP/J-POPという印象の強い傑作であると思っている1枚です。

私と同年代の方だと森園 勝敏というと"四人囃子"を思い浮かべる人も多いでしょうし、やはりギタリストというイメージが強いと思います。そんな彼がこのアルバムでは決してお世辞にも上手いとは言い難いのですが、なかなか味わい深いヴォーカルを聴かせてくれます。もちろん控え目ではありますが、ギター・プレイも楽しめます。ベタな言い方をすれば"一粒で二度おいしい"みたいなアルバムに仕上がっています(笑)
面白いのは、本作以前のアルバムはFUSIONレーベル"ELECTRIC BIRD"からリリースされていましたが、本作はビクターの洋楽レーベル"JVC"からリリースされているということですね。目指したのはやはり大人が楽しめるAOR系の音楽ということだったんでしょうね。
私はこのアルバムを聴いて、森園 勝敏はギタリストとしては勿論ですが、ソングライターとしても素晴らしい素質を持っているなと感じました。

参加ミュージシャンは、渡嘉敷 祐一(ds)、青山 純(ds)、鈴木 徹(ds)、岡沢 章(b)、伊藤 広規(b)、渡辺 健(b)、野力 奏一(key)、佐山 雅弘(key)、松浦 義和(key)、マック清水(per)、MALTA(sax)、宮本 典子(cho)、遠藤 ケロ(cho)等です。

これからの季節にピッタリな1枚でお薦めのアルバムなんですが、現在では入手困難なようです。もし聴く機会があったらぜひ!

『森園 勝敏 / 4:17p.m.』
01. PRIVATE SUMMER
02. SHADOW OF THE NIGHT
03. ACCIDENT LOVE
04. AFTER THE RAIN
05. THE BLUE HEAVEN
06. JASMIN
07. SMALL CIGARETTE
08. やるせナイトのB.G.M.
09. WET PAVEMENT

ピックアップ曲:
「SHADOW OF THE NIGHT」 / 作詞:梅本 洋一、作曲:森園 勝敏、編曲:森園 勝敏、新田 一郎、茂木ユタカ
都会的でグルーヴィーなAORナンバーです。個人的に大のお気に入りナンバーで、青山&伊藤の重厚なリズム隊にホーン・セクションが絡み、渋い森園のヴォーカルを宮本&遠藤のFUNKYなコーラスが盛り上げるというアレンジが絶妙な1曲です。夜のドライブで聴きたい、そんな1曲です。

「ACCIDENT LOVE」 / 作詞:梅本 洋一、作・編曲:森園 勝敏
シンプルなバンド・スタイルの演奏なんですが、何とも心地良い風のような曲に仕上がっています。森園のヴォーカルも曲の雰囲気によくマッチしていますね。青山 純と森園のギター・プレイは光っています。

「AFTER THE RAIN」 / 作・編曲:森園 勝敏
夏のスコールの後の爽やかな空気感を感じる極上のインスト・ナンバーです。森園 勝敏のエレアコの音色・プレイと野力 奏一のピアノのプレイに酔いしれてしまう1曲です。私が夏になるとFUSION系の音楽を聴きたくなるのは、こういう曲があるからなんですよね(笑)

「THE BLUE HEAVEN」 / 作詞:梅本 洋一、作曲:森園 勝敏、編曲:森園 勝敏、佐藤 允彦
今ひとつヴォーカルが弱い感じが否めませんが、とにかく佐藤 允彦のアレンジによるストリングスの美しさが際立っているボッサ・テイスト・ナンバーです。メロディー自体も悪くないのですが、ヴォーカルにメロウな感じを出し過ぎって感じが残念です。渋い作曲なのに・・・惜しい。

「SMALL CIGARETTE」 / 作詞:梅本 洋一、作曲:森園 勝敏、編曲:森園 勝敏、野力 奏一
JAZZYなワルツ・ナンバーです。森園 勝敏、佐山 雅弘、渡嘉敷 祐一、岡沢 章の4人によるJAZZYなプレイが実に心地良いです。森園のギターが良いですね。本当に器用なギタリストです。

本当に収録曲全てが魅力的で心地良い曲が揃っており、捨て曲無しの傑作だと思います。夏の夕暮れ時から夜にかけて聴けば、心地良い一時が過ごせること請け合いです。ぜひとも再発して欲しい1枚です。
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流線形_CITY MUSIC ◇ 2010年 06月 06日
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今回は、先日YouTubeに音源をUPしたにも関わらず、まだアルバム・レビュー記事を書いていなかった流線形の1stアルバム『CITY MUSIC』を取り上げることにしました。

そもそも流線形は、クニモンド瀧口・押塚 岳大・中村 哲也の3人によるユニット"rumproller"が前身で、2001年に5人のバンド・スタイルとなって名前も"流線形"になったとか・・・。その後、クニモンド瀧口と押塚 岳大の2人となりましたが、アルバムのリリース時には林 有三が加わり3人のユニットになっています。"自分が聴きたい音楽は10年後もきっと変わらないだろう。時代性を持ちつつ、流行を超える音楽"を目指しているのが"流線形"なんですね。

クニモンド瀧口によるライナー(曲解説)を読んでも判りますが、彼等の作る音楽には彼等の好きな音楽(曲)へのリスペクトを強く感じます。またそんな部分が私が"流線形"の音楽に惹かれる部分でもあります。
正直なところ、際立ってメロディーが良いとか、売れ線のメロディーを持った曲があるという訳ではないような気がします。
しかし、彼等の音楽はメロディーとアレンジを含めて"雰囲気"を作るのが上手く、そんな"雰囲気"が彼等の音楽の魅力なんだと思います。

『流線形 / CITY MUSIC』
01. 3号線
02. 恋のサイダー
03. 東京コースター(Album Version)
04. きっとメイって
05. エアポート '80
06. 恋の始めは甘く切なく
07. フライデーナイト

ピックアップ曲:
「恋のサイダー」 / 作詞・作曲:クニモンド瀧口、編曲:流線形
曲解説によると架空のCMソング用に書いた曲で、CMソングといえばサイダーというイメージがあったとか(笑)。確かに大瀧 詠一も山下 達郎もサイダーのCMソングを書いてましたから、そういうイメージも頷けます。CMソング用と言うことだけあって、メロディーはかなりキャッチーですね。サウンド面では達郎の「LOVELAND, ISLAND」を意識しているようです。

「東京コースター」 / 作詞・作曲:クニモンド瀧口、編曲:流線形
セルジオ・メンデスの「DAVY」が元ネタだというナンバー。私的にはメロディーよりもCTIサウンドを意識して作ったというサウンド・メイクが気に入ってます。特にクニモンド瀧口自身がDavid T. Walkerを意識したギター・プレイはなかなかのものです。終盤のコーラスのリフはまんま吉田 美奈子です(笑)

「エアポート '80」 / 作詞・作曲:クニモンド瀧口、編曲:流線形
クニモンド瀧口の解説通り、竹内 まりやの「プラスチック・ラブ」に似たアレンジに思わずにやけてしまった曲です。2000年代にシモンズを使う辺りに80年代への拘りを感じますね(笑)。八神 純子の「夜間飛行」が好きで、その曲の前の過程を書いたというのも実に面白く感じました。私も「夜間飛行」は大好きなナンバーなんで・・・。

「フライデーナイト」 / 作詞・作曲:クニモンド瀧口、編曲:流線形
何とも懐かしい感じのディスコ・サウンドが楽しいナンバーです。サビのメロディーが特にお気に入りです。それにしても彼等の音楽には、本当に80年代のフレーヴァーが沢山詰まっていますね。楽器やストリングスの使い方やフレーズを聴いているだけでも十分楽しい、それが私にとっての流線形の音楽です。
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中原 めいこ_CHAKI CHAKI CLUB ◇ 2010年 04月 17日
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最近は、レビュー記事を書くのが週末で、平日はYouTubeにUpした音源の紹介という形になっています。元々文章を書くのが苦手なのでレビュー記事を書くのに相当な時間を要しているので、時間的に余裕のある週末にレビュー記事を書くという今のペースは、私的には助かっております(笑)。
こんな拙い文章のレビュー記事を楽しみにしている方は少ないとは思いますが、今暫くは今の形で行こうかと思っております。どうぞお付き合いの程よろしくお願い致します。

今回紹介するのは、中原 めいこが1984年にリリースした5作目のアルバム『CHAKI CHAKI CLUB』です。
中原 めいこの書く曲の特徴というのは、とにかく"笑っちゃうくらいにキャッチー"だということでしょう。決して悪い意味では無いのですが、どんな新曲を聴いても初めて聴いたという気がせず、自然と耳に馴染んでしまうようなメロディー・ラインが書ける稀有なソング・ライターだと思います。
ラテン系の曲調を得意としながらも、時折AORチックな曲やJAZZYな曲も混じえながら「中原 めいこの世界」をしっかり作り上げているというのは、かなり凄い事だと思います。

『CHAKI CHAKI CLUB』は、プロデュースとアレンジを佐藤 準が手掛けており、曲は勿論全曲中原 めいこの作詞・作曲です。あるレビュー記事を読んでいたら、"女・郷 ひろみ"と表現していました。なかなか上手い表現ですね(笑)。

参加ミュージシャンは、山木 秀夫(ds)、美久月 千晴(b)、北島 健二(g)、今 剛(g)、中牟礼 貞則(g)、笛吹 利明(a-g)、佐藤 準(key)、国吉 良一(key)、中西 康晴(key)、斉藤 ノブ(per)、浜口 茂外也(per)等です。

『中原 めいこ / CHAKI CHAKI CLUB』
01. 宇宙恋愛
02. やきもちやきルンバ・ボーイ
03. Kiss In The Morning Light
04. サンバでも踊ろう
05. ホットラインは内線424
06. 夜はMusical
07. ルナルナ・TIKI TIKI
08. 恋の秘訣
09. ハートエイク
10. フレンチ・バニラ

ピックアップ曲:
「やきもちやきルンバ・ボーイ」 / 作詞・作曲:中原 めいこ、編曲:佐藤 準
"女・郷 ひろみ"的な楽曲であり、最も中原 めいこらしさが出ている1曲ですね。好き嫌いを別にしても、中原 めいこと言えばこういう曲調を連想します(笑)。またこういう曲を書けるのは、当時中原 めいこだけだったでしょう。シングル・リリースされました。

「Kiss In The Morning Light」 / 作詞・作曲:中原 めいこ、編曲:佐藤 準
ちょっぴりオールディーズの香り漂うPOPなナンバー。私はラテン調の曲も好きなんですが、このようなストレートなPOPS系のナンバーが結構好きなんです。これも本当にキャッチーなメロディーで、すんなりと耳に馴染んできます。

「サンバでも踊ろう」 / 作詞・作曲:中原 めいこ、編曲:佐藤 準
このアルバムで1番好きな曲です。メロディーとアレンジのマッチングが絶妙です。この曲のメロディーってアレンジ次第で印象がかなり変わると思うのですが、流石は職人・佐藤 準ですね、とにかく雰囲気が良くて夢見心地にさせてくれる1曲です。

「夜はMusical」 / 作詞・作曲:中原 めいこ、編曲:佐藤 準
中原 めいこらしいバラード曲ですが、JAZZYなアレンジがたまりません。おそらくこの曲の為だけに中牟礼 貞則が参加しているのでしょう。演奏が素晴らしいの一言です。特に佐藤 準のピアノと玉木 宏樹のヴァイオリンのプレイは絶品です。

「恋の秘訣」 / 作詞・作曲:中原 めいこ、編曲:佐藤 準
特に好きな曲という訳ではないのですが、個人的にぜひとも郷 ひろみに歌わせてみたい曲だったので・・・(笑)

「ハートエイク」 / 作詞・作曲:中原 めいこ、編曲:佐藤 準
AORチックなアレンジとキャッチーなメロディーが何とも心地良いナンバーです。決してインパクトが強いという曲ではありませんが、逆にそういう曲の方が印象に残るというのも中原 めいこというアーティストの不思議なところです。良い曲です。

1984年の「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」がヒットしたこともあり、よりキャッチーな曲に拘ったという印象のあるアルバムです。
私は知らないのですが、アニメの主題歌も収録されているようで、アーティスト・パワーを感じさせる1枚だと思います。
個人的には初期の作品が好きだったりしますが・・・(汗)
これから中原 めいこを聴いてみたいと思っている人には良いアルバムだと思います。中原 めいこはベスト盤でなく、ぜひともオリジナル・アルバムで聴いて欲しいシンガー・ソング・ライターです。
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門 あさ美_PRIVATE MALE ◇ 2010年 03月 30日
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今回紹介するのは、門 あさ美が1983年にリリースした5作目のアルバム『PRIVATE MALE』です。実は私が門 あさ美をリアル・タイムで聴いていたのはこのアルバムまででした。別に嫌いになったということではなくて、自然と聴かなくなってしまったというのが本当のところで、このアルバムに関しても特に思い入れが無いというか、あまり印象に残っていませんでしたね。
2007年に紙ジャケでリイシューされた時に何となくまた聴きたくなって購入したんですが、アルバムがリリースされた1983年当時よりもずっと良いと思えました。音楽って不思議ですね(笑)

『PRIVATE MALE』は、門 あさ美が全曲(10曲)の作詞・作曲を、井上 鑑が全曲の編曲を手掛けています。曲調としてはまだ初期作品に通じるアダルトなPOPS路線ですが、初期の3作品程インパクトはありません。しかしながら門 あさ美らしい世界観は変わらず、なかなかの佳曲が揃っていると思います。
またアレンジを手掛けている井上 鑑は、当時最も忙しいアレンジャーの一人。そんな彼のアレンジの凄い所は、聴けば井上 鑑のアレンジとすぐに判る独特なサウンドが特徴のひとつですが、そんな癖のあるアレンジなのにアーティストの個性を決して消してしまわないという絶妙なアレンジを施すところでしょうね。井上 鑑のアレンジに関しては、人によっては好き嫌いがはっきり別れるかも知れませんが、私は独特で結構好きですね。

井上 鑑のアレンジということになれば、ある程度参加ミュージシャンも決まってきます(笑)。参加しているのは、井上 鑑(key)、山木 秀夫(ds)、高水 健司(b)、岡沢 茂(b)、今 剛(g)、土方 隆行(g)、浜口 茂外也(per)、土岐 英史(sax)、Jake H. Concepsion(sax)、数原 晋(tp)、EVE(cho)等という顔触れ。特に今 剛は、当時の井上 鑑のアレンジには欠かせないミュージシャンでした。

『門 あさ美 / PRIVATE MALE』
01. ミストレス
02. ミステイク・パートナー
03. Mrs. アバンチュール
04. 夕凪ぎ
05. うわさ
06. TO ONE TWO ONE
07. きゅっとぎゅっといい
08. 感度は良好
09. 愛情回路
10. 極上フレンド

ピックアップ曲:
『ミストレス』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
軽快で門 あさ美らしさが出ているPOPなナンバーです。数多い女性アーティストの中でも門 あさ美ほど"女臭さ"が前面に出ているアーティストも珍しいかも知れませんね。ストレートでキャッチーなメロディーが耳に心地良い1曲。

『Mrs. アバンチュール』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
タイトルからして門 あさ美らしい1曲(笑)。ちょっとサンバのエッセンスの混じった軽快なアレンジと、今 剛ならではのギター・ワークが光っています。何とも妖しげな曲を妖しげに歌いながらもいやらしく感じないところが門 あさ美のヴォーカルの魅力でしょう。

『TO ONE TWO ONE』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
AメロからBメロへの展開、サビのメロディーが実に私好みの1曲です。割とオーソドックスなアレンジながらもギターのリフ等のギターの使い方の随所に井上 鑑らしさが窺えるアレンジも良いですね。シングル向きの曲では無いかも知れませんが、個人的には大好きです。

『感度は良好』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
7枚目のシングル・リリース曲です。ファンの間でも割りと人気のある曲みたいですね。確かにキャッチーなメロディーで聴き易いですが、私としてはちょっぴりナイアガラ・サウンドっぽさを感じる心地良いアレンジが好きです。

『極上フレンド』 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:井上 鑑
井上 鑑らしさと今 剛らしさが全開といった感のあるナンバーです。アルバムの最後にこういうビートが効いて、メリハリのある曲を持ってくるというのは珍しいですね。あきらかに井上 鑑というアレンジなのに、不思議と門 あさ美のヴォーカルにもマッチしているんですよね。やはり井上 鑑というのは天才肌のアレンジャーなのかも知れませんね。

今回ピックアップした曲にはバラード曲がありません。「夕凪ぎ」、「うわさ」、「愛情回路」の3曲がバラードなんですが、決してこの3曲は悪い訳ではありません。ピックアップした5曲が単に私の好みというだけのことです(笑)。なかなかの傑作アルバムだと思いますので、興味があれば聴いてみて下さい。
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尾崎 亜美_HOT BABY (Part 2) ◇ 2010年 02月 20日
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今回は、ブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。
取り上げるのは、尾崎 亜美が1981年にリリースした『HOT BABY』(過去記事はコチラ)です。当時のAORファンの間で注目され話題になりましたが、尾崎 亜美ファンからは異色作という印象が強いらしい面白い作品です。
何より注目すべきは、1981年にDavid Fosterにアレンジを全曲託しているところですね。しかも演奏メンバーが、Steve Lukather(g)、Jay Graydon(g)、Jeff Porcaro(ds)、David Foster(key)、Tom Keane(key)、Neil Stubenhaus(b)、Tom Scott(sax)という顔触れですから、当時のAOR好きなら垂涎モノの作品と言えますよね(笑)

ここからは私の個人的な見解なのですが、本作は尾崎 亜美がROCKにアプローチした実験的アルバムだと思っています。
尾崎 亜美の音楽はPOPでキュートな音楽というイメージがありますが、実は彼女相当なROCK好きだと思うんですね。そんな彼女が自分のメロディーをTOTO/Airplay系のサウンドに乗せてみたいと思ったのは自然だったのかも知れません。しかもアレンジをJay Graydonでは無く、David Fosterに依頼したというのも頷けるんですよね。
収録曲の「Love Is Easy」、「Angela」、「Prism Train」といったアップ・テンポな曲や「身体に残るワイン」、「蒼夜曲」などのバラードはDavid Fosterにアレンジしてもらうことを意識して書いた曲ではないかとさえ勘繰ってしまいます(笑)
シンプルなバンド構成のサウンドは、どこかリラックス・ムードが漂っていて、変に緊張感を煽っていないのが良いですね。ただ、残念なのは尾崎 亜美のヴォーカルです。喉の調子が悪かったのか、いつもの伸びやかさが無いといった印象を受けます。

最後に付け加えておきますと、プロデュースは尾崎 亜美と渡辺 有三。録音はAl Schmitt。コーラス・アレンジはNick DeCaroです。AORファンなら抑えておきたい1枚ではないでしょうか・・・。
ちなみにAmazonを見たら新品で10,800円で出品されてました。驚きです!

『尾崎 亜美 / HOT BABY』
01. Love Is Easy
02. 身体に残るワイン
03. キャッツ アイ
04. 限りない憎しみの果てに ~花が咲いたよ~
05. Angela
06. Prism Train
07. Wander In Love
08. 蒼夜曲 セレナーデ

ピックアップ曲:
「Love Is Easy」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster
メロディー、アレンジ共に、まさにAORの王道といった感のあるナンバーです。こういう曲を書けるのが尾崎 亜美の凄いところで、ユーミンには無いタイプの曲ではないでしょうか。Jeff Porcaroのハイハット・ワークとTom Scottのサックス・ソロが痺れます(笑)。シングル・カットされました。

「身体に残るワイン」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster
ストリングスの美しさが際立っている名バラード・ナンバーです。ストリングス・アレンジをNick DeCaroが手掛けても面白かったかも知れませんね。この曲を聴くと喉の調子が本調子ではないなと思ってしまいます。ちょっと残念です。

「キャッツ アイ」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster
この曲をピックアップしたのは、おそらくDavid Fosterが1番アレンジに苦労したんではないかと思えたからです(笑)。楽曲自体は実に尾崎 亜美らしいキュートな曲なんですが、こういうタイプの曲のアレンジに慣れていないというか、どこかしっくりきていないところが逆に面白いですね。

「Angela」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster & Tom Keane
まさにTOTO/Airpley系サウンドを堪能出来る1曲です。Jeff Porcaroのドラミングが軽やかで実に気持ちが良いのと、Tom Keaneのピアノ・プレイがかなり渋くて好きなんですよね~。

「Prism Train」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster
たまらなく好きな曲です(笑)。Jeff PorcaroのドラミングとSteve Lukatherのギターに尽きる曲ですね。とにかく叩きまくり、弾きまくりといった感じで、歌モノのバックでここまでのプレイというのが何とも凄いです。初めて聴いた時、全身に鳥肌が立ったことを今でも憶えています。

「Wanderer In Love」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster & Tom Keane
聴き込むほどに味わい深くなるメロディーが魅力的なナンバーです。オーソドックスながらもDavid Fosterらしさが滲み出ているアレンジも良いですね。Tom Scottのサックス(もしかしたらリリコーンかも)もいつになく軽やかな感じです。

「蒼夜曲 セレナーデ」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:David Foster
名曲です。何度もリテイクされてまして、ファンの間でもこのヴァージョンは賛否両論あるようですが、私は好きですね。他のヴァージョンよりも若干テンポも速く、ダイナミックですし、いかにもAOR風なバラードという仕上がりが良いです。
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松下 誠_FIRST LIGHT (Part 2) ◇ 2010年 02月 05日
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今回は、ブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズです。
取り上げるのは、現在もセッション・ギタリスト、アレンジャー、コーラス要員として活躍を続けている松下 誠が、1981年にリリースした1stソロ・アルバム『FIRST LIGHT』(過去記事はコチラ)です。

私はこのアルバムを聴くといつも思うことがあります。それはこの頃(70年代終盤~80年代中盤)にリリースされたCITY POP系のアルバム全般に共通して言えることでもありますが、当時のレコード会社、あるいは制作スタッフには才能豊なアーティストやミュージシャンを世に出していこうという"熱い思い"が確かに存在していたということなんです。
良い作品を作ればきっと受け入れられる筈だという信念さえ感じます。ヒットする、しないというのは二の次とは言えないまでも、判る人には判ってもらえる筈だという思いがあったように思えるのです。
勝手な憶測なんですが、本作の制作スタッフは、本作がヒットと呼べるほど売れるとは最初から考えていなかったと思います。生意気なようですが、今聴いても本作が売れる類のアルバムだとは思えません。ここで言う"売れる"というのは広く一般大衆に受け入れられるという意味ですが・・・。

『FIRST LIGHT』は、1stアルバムにも関わらず松下 誠の音楽センスが開花していると言っても過言ではないJ-AORの傑作だと思います。洗練されたメロディー、緻密で洒落たアレンジ、派手さはありませんが使い所を心得たギター・プレイ等、実に完成度の高く、捨て曲無しの名盤だと思います。
ただ、これは個人的な意見ですが、松下 誠の声質はメイン・ヴォーカルとしては若干弱いかなという気がします。しかし、その声質はコーラス・ワークでは凄い威力となってくるんですよね。そこがまた面白いのですが・・・

参加ミュージシャンは、信田 一男(key)、山田 秀俊(key)、富樫 春生(key)、松田 真人(key)、富倉 安生(b)、宮崎 全弘(ds)、木村 誠(per)、EVE(cho)等。録音・ミックスは私の敬愛する内沼 映二です。

『松下 誠 / FIRST LIGHT』
01. FIRST LIGHT
02. ONE HOT LOVE
03. RESORT FOR BLUE
04. SEPTEMBER RAIN
05. LAZY NIGHT
06. THIS IS ALL I HAVE FOR YOU
07. I KNOW ・・・
08. LOVE WAS REALLY GONE
09. SUNSET

ピックアップ曲:
「FIRST LIGHT」 / 作詞・作曲・編曲:松下 誠
朝焼けの中をフライトしているような爽快感が心地良いPOPなナンバーです。まさに情景を演奏で表現するというような計算されたアレンジが素晴らしいですね。私的にはちょっと粘っこい富倉 安生のスラップ・ベースと、まさに朝焼けを彷彿させる数原 晋のフリューゲル・ホーンがたまらなく好きです(笑)

「ONE HOT LOVE」 / 作詞・作曲・編曲:松下 誠
歌詞、メロディー、アレンジのどれもが80'sのCITY POP色が全開のナンバー。どこかドゥービー・ブラザーズのナンバーを彷彿させるリズムが軽快です。コーラスとギターの使い方のセンスの良さは抜群ですね。

「SEPTEMBER RAIN」 / 作詞・作曲・編曲:松下 誠
このアルバムが制作されるきっかけとなったという美しいバラード・ナンバーです。実は私の所有しているCDは英語詞なんですが、オリジナルであるジャケット違いのアナログ盤には日本語ヴァージョンが収録されていました。残念ながら私はアナログ盤を持っていません。いつか聴き比べをしたいと思っています。ただ、香坂 みゆきが『CANTOS 1』でこの曲の日本語ヴァージョンをカヴァーしているので、そちらを楽しんでおります(笑)

「LAZY NIGHT」 / 作詞・作曲・編曲:松下 誠
歌詞にも登場しますが、まんまSTEELY DANしているナンバーです。とにかく洒落たアレンジに脱帽です。またJAZZYで渋いギター・プレイが素晴らしいですね。STEELY DAN好きなら顔がにやけてしまう、そんな1曲です。

「THIS IS ALL I HAVE FOR YOU」 / 作詞:松下 誠、Akiko Matsusita、作・編曲:松下 誠
ギタリスト・松下 誠の魅力が全開といった感じの軽やかでグルーヴィーなナンバー。キレのあるギター・カッティングと美しいストリングスが心地良く耳に響きます。

「SUNSET」 / 作詞・作曲・編曲:松下 誠
まさにサウンドによる絵画とでも言いたくなるようなメロウ・ナンバーです。実際にこの曲を耳で確かめていただければ、サウンドによる絵画という表現を理解してもらえるかなと思います。朝焼けで始まってSUNSETで幕を閉じます。
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From α_First fruits ◇ 2010年 01月 23日
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今回紹介するのは、私にとってはまさに"満を持して"という感じの1枚であり、滅多に取り上げないインディーズ・レーベルのアルバムです。
2008年の夏に出会った1枚のアルバム・・・。いつかは紹介したいなと温めておいたアルバムなんですが、ある事情で紹介していませんでした。
ある事情というのは、まずアーティストご本人にブログ掲載の許可を得ること。そしてもうひとつは、もし聴いてみたいという方が出来てきた時の為に、どうすればアルバムが入手可能なのかをぜひ掲載したかったので、その確認に多少時間がかかってしまいました。
そして今回晴れてアーティストご本人と連絡が取れまして許可を頂き、記事を書くことが出来るようになったのです。

前置きが長くなりました(笑)。
今回取り上げるのは、"From α (フロム アルファ)"というユニットが2005年にリリースした1stミニ・アルバム『First fruits』です。
From αのメンバーは3人。メイン・ヴォーカルとバッキング・ヴォーカルを担当するのは、1994年にメジャー・デビューした"ONE STEP COMMUNICATE"の一員だった中川 顕一。
サウンドプロデュース、アレンジ、All instrumentsを手掛けているのが、同じく"ONE STEP COMMUNICATE"の一員だった矢野 弘佳。
そして、収録曲6曲の全ての楽曲の作詞・作曲とバッキング・ヴォーカルを担当しているのがYou-Juという人物です。

実はこのYou-Juなる人物は、私のブログでよくコメントを頂戴する"てつ"さんなんです。
ここからは"てつ"さん改めYou-Juさんというお名前で統一させて頂きます。You-Juさんとは、私のブログを通じて音楽の趣味がよく似ているということで、たまにメールのやり取りをするようになり、そんな中で本作を紹介して頂いたんです。
You-Juさんの書かれる曲は、惜しくも昨年秋に鬼籍に入られた音楽プロデューサー・藤田 浩一氏が手掛けたいわゆるトライアングル・プロダクション・サウンド(オメガトライブ、菊池 桃子等)や藤田氏の手掛けたアルバムには欠かせなかった林 哲司や和泉 常寛の曲を彷彿させます。
とにかくポップでキャッチーで、80年代のCITY POP系が好きな人にはまさにドンピシャといった感じだと思います。

『From α / First fruits』
01. Summer Tears
02. 微笑みにSea side wind
03. Endless Beat
04. 遅れてきたリグレット
05. 永遠のMellow
06. 約束のticket

ピックアップ曲:(全曲ですが・・・笑)
「Summer Tears」 / 作詞・作曲:You-Ju、編曲:矢野 弘佳
アルバムの冒頭を飾るに相応しい軽快なテンポのPOPナンバーです。
キャッチーなサビのメロディー、杉山 清貴時代のオメガトライブを彷彿させるサウンド、中川 顕一のヴォーカルとコーラス・ワークも心地良く響きます。

「微笑みにSea side wind」 / 作詞・作曲:You-Ju、編曲:矢野 弘佳
聴いた人を80'sへとタイム・スリップさせてくれるようなキャッチーなナンバーです。私自身、1番好きな曲であり、名曲だと思っています。
今の時代、こういうタイプの曲が少なくなっており、逆に今だからこそ必要な曲なのかも知れないとさえ思えます。1度聴いたら口ずさめそうなメロディーと夏を感じさせるアレンジ、爽やかなヴォーカルのバランスの良さが光ります。シングル向けの曲ですね。間奏のギター・ソロも良いんですよね~。

「Endless Beat」 / 作詞・作曲:You-Ju、編曲:矢野 弘佳
アコースティックなサウンドを軸にしたボッサ調のバラード曲。都会の黄昏の美しさと儚さみたいなものを感じます。アップテンポの曲が2曲続いてのバラードということで、一息つけるような妙な安堵感のあるバラードです。

「遅れてきたリグレット」 / 作詞・作曲:You-Ju、編曲:矢野 弘佳
軽妙なギター・カッティングが実に気持ち良く、アレンジではこの曲が1番好きです。シンセ・ベースの使い方も上手く、リズミカルに仕上がっています。You-Juさんの作り出すメロディーはとにかくキャッチーなのがたまりません(笑)

「永遠のMellow」 / 作詞・作曲:You-Ju、編曲:矢野 弘佳
CITY POP好きにはタイトルからそそられますね。スピード感のあるスリリングなアレンジに、どこか懐かしさの漂うようなAメロ。ギター・ソロも迫力があって聴き応えがある1曲です。ドライブしながら聴くのも気持ち良さそうです。

「約束のticket」 / 作詞・作曲:You-Ju、編曲:矢野 弘佳
ちょっと切ないけれど前向きなラヴ・ソングといった感じのバラード曲。アルバムの最後らしいスケールの大きさを感じさせるアレンジとサビのメロディーの美しさが強く印象に残ります。

このレビュー記事を読んだ人の中には、80'sを懐かしんだ懐古主義の音楽という印象を持った方もいるかも知れません。しかし、私は決して懐古主義だとは思っていません。私は"原点回帰"であると思っているんです。
70年代から80年代にかけて、CITY POP系の音楽を聴いてワクワクしていましたし、実際にワクワクできたんです。そんなワクワク感を今の時代に届けようとしているのがFrom αの音楽ではないかという気がしています。

『First fruits』の帯にはこんなコピーが書かれています。
"「あの頃」へのオマージュ。大切な思い出、そして未来への記憶へ。"
このコピーそのままがユニット名になったのでしょうね。アルファ、すなわちここからがスタートだと・・・。

もしFrom αの音楽に興味のある方は、下のリンク先から申し込めば購入可能です。
http://www.interq.or.jp/bass/hnyoko/mail5/mail.html

お薦めの1枚ですので、ぜひ聴いてみて下さい。
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大橋 純子_Tea For Tears ◇ 2010年 01月 20日
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今回紹介するのは、大橋 純子が1981年にリリースした『Tea For Tears』です。このアルバムは、美乃家セントラル・ステイションを解散し、ソロとしての復帰第一弾となったアルバムですね。
美乃家セントラル・ステイションと組んでいた頃は、FUNK色が強く、大橋 純子の迫力に満ちたヴォーカルがひとつの売りだったのですが、ソロとなった本作ではAOR色が強いPOPなナンバーを聴かせてくれます。大橋 純子のヴォーカルも憎いくらいに余裕のある歌い方で、実に耳に心地良く響きます。
J-AOR、CITY POPが好きな方にはお薦めの1枚です。

プロデュースは、大橋 純子の音楽を語る上で絶対に外せない本城 和治。収録曲10曲全ての作詞を三浦 徳子が手掛けおり、米倉 良広、佐藤 健、後藤 輝夫、萩田 光雄、安部 恭弘、天波 博文が作曲を手掛けています。中でも佐藤 健の楽曲が特に良いですね。アレンジは全曲萩田 光雄が手掛けています。AORファンならニヤリとしてしまうようなアレンジがあったり、いかにも萩田 光雄らしいストリングス・アレンジがあったりで、なかなか聴き応えのあるアルバムに仕上がっています。

参加ミュージシャンは、島村 英二(ds)、菊池 丈夫(ds)、村上 秀一(ds)、渡嘉敷 祐一(ds)、長岡 道夫(b)、岡沢 章(b)、矢島 賢(g)、今 剛(g)、土方 隆行(g)、杉本 喜代志(g)、大谷 和夫(key)、富樫 春生(key)、萩田 光雄(key)、羽田 健太郎(key)、鳴島 英治(per)、EVE(cho)、ジェイク・H・コンセプション(sax、fl)、数原 晋(tp)、新井 英治(tb)等という贅沢な顔触れです。特に矢島 賢、今 剛、土方 隆行の3人のギター・プレイは各々の個性が良く出ていて面白いですよ。

ちなみに私の所有している『Tea For Tears』は、2009年の大橋 純子デビュー35周年を記念して再発されたものなので、アルバム収録曲10曲にボーナス・トラック4曲が加わって14曲が収録されています。しかも価格は2,000円ですから、買って損は無いと思いますよ(笑)

『大橋 純子 / Tea For Tears』
01. ANOTHER DAY, ANOTHER LOVE
02. 恋のアドリブ
03. サイレーン (海の精の物語)
04. ラ・ローザ
05. テレフォン・ナンバー
06. MAROON PERSON
07. シジフォスの朝
08. ブックエンド
09. 名前のない馬
10. TEA FOR TEARS
BONUS TRACK
11. ファンタジック・ウーマン
12. アプローズ
13. 過ぎてきた河
14. 夏の嵐

ピックアップ曲:
「ANOTHER DAY, ANOTHER LOVE」 / 作詞:三浦 徳子、作曲:米倉 良広、編曲:萩田 光雄
ゆったりとしたリズムと萩田 光雄らしいストリングス・アレンジが印象的なメロウなナンバー。潮風の心地良い高台で暮れゆく夕陽を眺めながら聴きたい、そんな感じの曲です。聴けば聴くほどに気分が穏やかになるような気がします(笑)

「恋のアドリブ」 / 作詞:三浦 徳子、作曲:佐藤 健、編曲:萩田 光雄
軽快な故・菊池 丈夫のドラミングと矢島 賢の渋いギター・プレイ、そして何よりもキャッチーなメロディーが特徴のPOPチューンです。力強いピアノは、故・羽田 健太郎です。サビのメロディーは1度聴けば忘れませんね。ドライブしながら聴きたい、そんな1曲です。

「テレフォン・ナンバー」 / 作詞:三浦 徳子、作曲:佐藤 健、編曲:萩田 光雄
とにかくお洒落でAORチックなナンバーですね。特にホーン・アレンジが秀逸です。1981年という年代を感じさせる今 剛のギター・カッティングもたまりません(笑)。メロディー、アレンジ、演奏、ヴォーカルのどれもが素晴らしい仕上がりになってます。名曲ですよ。

「MAROON PERSON」 / 作詞:三浦 徳子、作曲:佐藤 健、編曲:萩田 光雄
スティーリー・ダンを彷彿させるアレンジが特徴のAOR色全開の1曲。佐藤 健がこのアルバムに書き下ろした曲はとにかくどれも良いんですよね。中でも渋さで言えばこの曲が断トツですね。村上 秀一のドラミングと矢島 賢のギター・プレイは百戦錬磨といった感のある素晴らしいプレイです。

「ブックエンド」 / 作詞:三浦 徳子、作曲:佐藤 健、編曲:萩田 光雄
カッティングの名手・土方 隆行のプレイが光るポップ・ナンバー。メロディー的には地味かも知れませんが、アレンジとのバランスが良く、心地良く耳に溶け込んでくるようなナンバーです。聴き込むほどに味わい深くなってきます。

「名前のない馬」 / 作詞:三浦 徳子、作曲:天波 博文、編曲:萩田 光雄
マイケル・マクドナルド風のアレンジ(この表現だけで伝わると思いますが・・・笑)とサビのメロディーが印象的なナンバーです。何とも余裕綽々といった感じの大橋 純子のヴォーカルには脱帽です。きっと彼女のポテンシャルからすれば鼻歌程度なのでは?と思ってしまいます(笑)

ボーナス・トラックも含め、全曲捨て曲無しの良いアルバムです。美乃家セントラル・ステイションと組んでいた頃のアルバムなら『FULL HOUSE』、そしてソロ名義ならこの『Tea For Tears』は私が絶対の自信を持ってお薦め出来るアルバムなので、興味があったらぜひ聴いてみて下さい。
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門 あさ美_FASCINATION (Part 2) ◇ 2010年 01月 10日
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今回もまたブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズでございます。

今回取り上げるのは、門 あさ美が1979年にリリースした1stアルバム『FASCINATION』(以前の紹介記事はコチラ)です。
彼女の歌を初めて聴いた時の衝撃は今でも忘れません。シングル「FASCINATION」がリリースされた1979年の秋頃というのは、私が大学生で20歳になったばかりの時でした。この歌を聴いた時、その官能的で何とも淫靡とも思える歌詞、ちょっとけだるそうな艶っぽい歌声、ミステリアスで妖艶な容姿、そして何よりもキャッチーなメロディー・ラインに圧倒されました。
特に歌詞は強烈で、当時20歳そこそこの若者が夢中になるというのも当然だったのかも知れませんね。

門 あさ美がアルバム『FASCINATION』をリリースしたのが24歳の頃。私とは4歳しか違わないのにえらく大人の女性という印象がありました。加えて彼女はほとんどメディアにも登場せず、ライブも行わないというアーティストだったので、酸いも甘いも知り尽くした"大人の女"というイメージが先行してしまい、曲を聴く度に妄想の世界に引きずり込まれていた感じでしたね(笑)

あれから30年経過した今聴いても、そのメロウで官能的な世界観に古臭さを感じさせないのは、門 あさ美がソングライターとして素晴らしい素質とセンスを兼ね備えていたからに違いありません。
『FASCINATION』は、インスト曲(作・編曲:戸塚 修)以外の9曲の作曲、8曲の作詞を門 あさ美が手掛けています。更に全曲英語のタイトルですし、2枚目以降のアルバムでは影を潜めましたが、アルバム全体を通してリバーヴを効かせたサウンドに仕上げており、トータル的にバランスの良い作品になっているのが特徴ですね。

『門 あさ美 / FASCINATION』
01. Morning Kiss
02. Keep on Loving
03. Stop Passing Night
04. South Shore
05. Good Luck
06. Fascination
07. Darling
08. Smile for Me
09. Fancy Evening
10. Blue

ピックアップ曲:
「Morning Kiss」 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:戸塚 修サウンド的には爽やかな朝のイメージもあるのですが、そこは門 あさ美ですからちょっと官能的な朝の世界になってしまいます。何故か朝の歌なのに夜に聞いても違和感の無いのが不思議です(笑)。このアルバムで唯一残念なのは、ミュージシャン・クレジットが無いことですね。ただアレンジャーから大体の面子は想像出来ますが・・・。

「Keep on Loving」 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:鈴木 茂
ボッサ調のアレンジが軽快なPOPチューンです。特にサビのメロディーが良いですね~。天気の良い昼さがりに海岸線をドライブしながら聴きたい、そんな曲です。このアルバムの中で昼間に聴きたいと思う数少ない曲でもあります(笑)

「Stop Passing Night」 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:戸塚 修
門 あさ美の書いた曲の中でもBEST 3に入る位好きな曲です。これは名曲です。まさにCITY POPと呼ぶに相応しく、楽曲・アレンジ(演奏)・歌唱の三拍子揃った曲だと思います。人気の無くなった都心の夜、ドライブしながら聴いたら鳥肌モノですよ。終盤のリフで入ってくるカスタネットがたまらなく好きです(笑)

「South Shore」 / 作・編曲:戸塚 修
インタールード的なインスト曲です。これがまた上質なSummer Fusionといった趣のある良い曲なんですね。鈴木 茂と思われるギターや数原 晋と思われるフリューゲルが、実に心地良いです。2分30秒に満たない短い曲ですが、聴き応えのある1曲です。

「Fascination」 / 作詞:岡田 冨美子、作曲:門 あさ美、編曲:戸塚 修
門 あさ美を語る上で絶対に外せない大名曲ですね。とにかく歌詞が凄い!岡田 冨美子も門 あさ美をイメージして書いたんでしょうが、とにかく似合い過ぎてます。当時の若者が悶々とするのも当然ですよね(笑)

「Darling」 / 作詞・作曲:門 あさ美、編曲:鈴木 茂
メロディアスなミディアム・ナンバー。メロディーの良さも勿論ですが、何ともけだるく艶っぽいヴォーカルがたまりません。鈴木 茂らしいギターが堪能出来ます。

YouTubeというのは何でもあるんですね~。貴重な門 あさ美の映像があったので埋め込んでおきます。


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