Music Avenue
musicave.exblog.jp
Top
カテゴリ:洋楽系( 134 )
| |
e0081370_8315469.jpg 

今回紹介するのは、AORな雰囲気を持ったFUSIONグループ、SEAWINDの看板シンガーであるポーリン・ウィルソンとドラマーであり優れたソング・ライターであるボブ・ウィルソンの当時夫婦だった二人が、1981年にリリースしたCCMの名盤『SOMEBODY LOVES YOU』です。
確かにCCM系のレーベルからリリースされていますし、歌詞の中にも"JESUS"が登場する辺りはいかにもCCMアルバムという雰囲気は感じますが、所詮歌詞の内容が解らない私にとってはAORな名盤です(笑)

このアルバムの魅力は、音楽ライターである熊谷 美広氏がこのアルバムを"SEAWIND幻の5作目"と呼んでいる通り、緻密なアレンジと高度な演奏技術、そしてポーリン・ウィルソンの素晴らしいヴォーカルにあると思います。加えてSEAWINDのアルバムでも数々の楽曲を書いてきたボブ・ウィルソンのソングライターとしての非凡な才能を改めて感じさせてくれる作品でもあります。SEAWINDのサウンドが好きなら必聴なアルバムと言えるかも知れませんね。

『BOB & PAULINE WILSON / SOMEBODY LOVES YOU』
01. I'll Keep My Eyes On Jesus
02. With Love In Your Eyes
03. Joyful Melody
04. Vision:Power And Glory
05. You Can't Hide
06. Somebody Loves You
07. Lullabye Of Love
08. In The Spirit
09. Jesus Is My Lord

SEAWINDらしいサウンドが全開のFUNKYなナンバー01。それもそのはずで、1981年当時の正式なSEAWINDのメンバー6人によってレコーディングされています。パンチ力のあるPAULINEのヴォーカルは流石の一言ですね。ホーン・アレンジはLARRY WILLIAMS。

柔らかく優しい耳障りでありながら、FUNKYな味付けが施されたアレンジが見事な02。この曲を聴いてもSEAWINDのサウンドの要は、やはりホーン・セクションなんだなと感じさせてくれます。本当に格好良いホーン・アレンジ(LARRY WILLIAMSのアレンジ)ですね。

個人的には名曲だと信じて疑わないバラード・ナンバー03。エモーショナルなPAULINEのヴォーカルと、BILL REICHENBACHのアレンジによるユーフォニズムというチューバに音色が似た楽器を軸にしたホーン・セクションが印象に強く残ります。聴けば聴くほどに味わい深い、そんな1曲です。

05へのプレリュード的な小曲04。これからどんな展開になるのか期待を持たせる曲です(笑)

軽快なビートが心地良いまさにAORと呼ぶに相応しいナンバー05。ロック調の曲も難無く歌いこなすPAULINEの上手さというか凄さを感じます。しかし、この曲はKEVIN CLARKに尽きますね。ベースも弾いてますし、何よりJAY GRAYDON顔負けといった感じの"ワイヤー・クワイヤー"を披露しています。文句無く格好良い曲です。

アルバム・タイトル曲06は、ポップでキャッチーなメロディーと軽快なグルーヴが心地良い演奏とが絶妙にマッチした"小粋な曲"ですね。決して派手な仕掛けがある訳ではありませんが、とにかくトータル的なバランスが絶妙です。KIM HUTCHCROFTのアルト・サックス・ソロが好きです。

イントロからAORな雰囲気が滲み出ている07。個人的にはこの手の都会的なサウンドは大好きです(笑)。曲によって様々なスタイルを歌い分けるPAULINE恐るべしです。夜のドライブのBGMには最高でしょう。

01同様SEAWINDらしさが全開のナンバー08。01よりもSEAWINDの色濃いナンバーです。それもそのはずで、ホーン・アレンジはJERRY HEY。やはりJERRY HEYのホーン・アレンジは一味違いますし、一聴で判りますよね。JERRY HEYのホーン・アレンジが好きな人にはたまらない1曲でしょう。

LARRY WILLIAMSのキーボードとBOB WILSONのパーカッションのみで展開される、どこか幻想的なイメージさえ感じさせるナンバーです。独特な重厚感のある曲ですね。

CCM系の作品という位置付けであったとしてもそれは詞の世界の話であって、メロディーや演奏に関して特に制約がある訳ではないようなので、聴いている分には極上のAORアルバムですね。
日本の場合、宗教との結び付きを感じさせる作品は少ないので薄いのですが、欧米ではCCMはジャンルとして確立されています。突出した個性を持ったアーティストは少ないようですが、非常に洗練された作品も多いので、AORファンにも注目されているのも頷けます。
まあ、ジャンルなんて所詮便宜上のものだと思ってますから、聴いていて気持ちの良い音楽であればそれが1番ですよね。
この『SOMEBODY LOVES YOU』は、メロディー、アレンジ、ヴォーカルの三拍子揃った名作ですので、機会があったらぜひ聴いてみて下さい。

ちなみのCCMは、Contemporary Christian Musicの略だそうです。
[PR]
e0081370_21482572.jpg 

今回は久しぶりの洋楽ネタです。AORファンならば、ギタリストとしてその名前を必ず知っているであろうアーティスト、レイ・パーカーJr.が自身のバンド"レイディオ"を引き連れて、1981年に大ヒットさせたアルバムが今回紹介する『A WOMAN NEEDS LOVE』です。
アルバム・タイトルになっているナンバー「A WOMAN NEEDS LOVE」が当時のR&Bチャートで全米No.1に輝きました。
また、"レイディオ"解散後の1984年に映画「ゴーストバスターズ」の主題歌「Ghost Busters」が全米1位の大ヒットしたので、80年代の洋楽を好きな人なら名前は知っていることでしょう。

彼のアーティスト・デビューは、1977年に結成した"レイディオ"名義。ただ私がギタリストとしてでなく、アーティストとして彼を認識したのは本作からでした。それまではスタジオ・ミュージシャンとして超売れっ子ギタリストであり、リズム・カッティングの名手として好きなギタリストの一人でした。別な言い方をすれば、クリエイターとしてではなく、プレイヤーとしてのレイ・パーカーJr.の印象が強いということになりますね。
プレイヤーとして参加したアーティストは数知れず、本当に"超"が付く売れっ子でした。そんな彼がアーティストとしてデビューを飾るきっかけを作ったのは、スティーヴィー・ワンダーとハービー・ハンコックだったそうです。
スティーヴィー・ワンダーと仕事をしたことでソング・ライティングを本格的に始めたそうですし、曲を書くようになってからハービー・ハンコックが彼の楽曲を取り上げ、レコーディングに参加した際ハービー・ハンコックから「人の為にだけプレイしないで、パフォーマーになったら?」と言われた事がアーティストとしてのデビューを決意させたようですね。

アルバム・タイトル曲「A WOMAN NEEDS LOVE」はAORファンにもお馴染みの名曲ですが、アルバムとしてはブラコンという印象が強い作品です。1stアルバム、2ndアルバムは"レイディオ"名義でしたが、3rdアルバムから"レイ・パーカーJr. & レイディオ"名義になり、よりレイ・パーカーJr.の個性を全面に打ち出したということなのでしょうね。それまでのギタリストとしての評価に加え、ソング・ライター、アレンジャー、プロデューサーとして手腕を広くアピール出来た作品と言えるかも知れません。

『RAY PARKER JR. & RAYDIO / A WOMAN NEEDS LOVE』
01. A WOMAN NEEDS LOVE (JUST LIKE YOU DO)
02. IT'S YOUR NIGHT
03. THAT OLD SONG
04. ALL IN THE WAY YOU GET DOWN
05. YOU CAN'T FIGHT WHAT YOU FEEL
06. OLD PRO
07. STILL IN THE GROOVE
08. SO INTO YOU

まさにメロウという表現がピッタリくる名曲01。1度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディー。派手さはありませんが、渋いギター・ワーク。そして甘い歌声・・・。コーラスを含めたアレンジも素晴らしく、こんな曲がヒットしない訳がないという気さえしますね(笑)

ダンサブルな02は、ディスコで流れることを想定して書かれたような曲です。囁くようなヴォーカルに多少嫌らしさを感じるものの、レイ・パーカーJr.ならではのギター・プレイは健在です。シングル・カットされたようです。

爽やかなイメージの03。軽やかなアレンジとキャッチーなメロディーで、ブラコンではありますがAORファンにも受け入れられそうなPOPフィーリング溢れる1曲。レイ・パーカーJr.のソング・ライターとしてのセンスの良さを感じさせます。この曲もシングル・カットされたようです。

ロッド・テンパートンの影響を色濃く感じる04。この曲のアレンジを聴けばきっとMJのあの曲を連想する人が多いでしょうね(笑)。ロッド・テンパートンが大好きな私にとっては、思わず頬が緩む曲ですね。

今度はシックの曲からインスパイアされたのではないかと思われる05。悪く言えばパクリなのかも知れませんが、私はこの手の有名曲、有名アーティストの影響をモロに受けているような曲って嫌いではありません。聴いていて楽しいですから・・・。割と軽めなグルーヴ感とギター・カッティングが心地良いです。

メロウ系バラード・ナンバー06。オーソドックスな印象ですが、耳に馴染むような優しいメロディーとストリングスとコーラスを上手く使ったアレンジが良い雰囲気を作っています。

タイトル通りグルーヴィーなインスト・ナンバー07。インストなんですが、後の「Ghost Busters」の大ヒットを予感させるような曲ですね。まさに踊る為に作られたようなディスコ・ナンバーです。この曲で聴けるギター・カッティングは、まさにレイ・パーカーJr.の真骨頂と言えるでしょうね。

ラストを飾る08は、06同様メロウなバラード・ナンバーです。07からの流れで言えば、チーク・タイム用の曲と言ったところでしょうか(笑)。

普通ギタリストがアーティストとしてアルバムをリリースした場合、歌モノであってもギターがフィーチャーされるケースが多いです。ところがこのアルバムを聴いて、ギターがフィーチャーされていると感じる人は少ないでしょう。
しかし、私はギタリストとしてのレイ・パーカーJr.の良さも十分に出ているアルバムだと思っています。何故なら、彼は華麗なソロを披露しるギタリストではないからです。彼の良さはリズム・カッティングであり、リフのプレイなんですね。その観点から言えば、ギタリストとしてのレイ・パーカーJr.を堪能出来るアルバムだと思います。
ブラコンが好きな人は勿論、AOR好きな人にもお薦め出来る1枚です。
[PR]
JAYE P.MORGAN_JAYE P.MORGAN ◇ 2009年 06月 28日
e0081370_2122743.jpg 

今回紹介するのは、2000年にまさに"奇跡"と呼ぶに相応しいCD化を果たした1976年リリースのジェイ・P・モーガンの『JAYE P.MORGAN』です。
このアルバムは、若き日のデヴィッド・フォスターがプロデュースし、彼の人脈をフルに使った豪華なミュージシャンの起用と、AIRPLAYのサウンドへの布石とも呼べるようなサウンドが特徴です。しかし、このアルバムは、正式に発売されずに試作プレスのみの数十枚のレコードしか世の中に存在しなかったと言われている作品でもあります。プロデュースを手掛けたデヴィッド・フォスター自身もこのアルバムが世に出ているとは思っていなかったとか・・・。

そんなマニアックなアルバムを私は知る由もありませんでしたが、中田 俊樹氏監修のAORのガイド本を読んで初めてこのアルバムの存在を知りました。存在を知ってからは聴きたくて仕方がなかったのですが、ようやく念願叶ってCD化されたという次第です。
そして、やはりAOR好きにとっては収録曲全9曲にデヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンが関わっているというのも実に興味深いアルバムですね。
本来アルバムの主人公であるジェイ・P・モーガンには申し訳無いのですが、やはりこのアルバムの聴き所は、若かりし日のお馴染みの腕利きミュージシャン達の溌剌とした演奏にありますね。

参加ミュージシャンがとにかく凄いです。David Foster(key)、Bill Mays(key)、Jay Graydon(g)、Lee Ritenour(g)、Ray Parker Jr.(g)、David Hungate(b)、Henry Davis(b)、Steve Schaeffer(ds)、Jeff Porcaro(ds)、Harvey Mason(ds)、Ed Green(ds)、Steve Forman(per)、Bill Champlin(cho)、Kenny Loggins(cho)等という顔触れです。
80年代に入り、もしこの面子でレコーディングをして、そのアルバムがリリースされないというのことは全く考えられないでしょうね(笑)

『JAYE P.MORGAN / JAYE P.MORGAN』
01. I Fall In Love Everyday
02. Keepin' It To Myself
03. Here Is Where Your Love Belongs
04. Closet Man
05. It's Been So Long
06. Let's Get Together
07. Can't Hide Love
08. You're All I Need To Get By
09. It All Goes Round

Jay Graydon & Harry Garfield作の01。軽快なAORナンバーです。特に間奏でのJay GraydonのギターとDavid Fosterのシンセによるユニゾンが印象的です。Harvey MasonのドラミングやRay Parker Jr.のバッキングもこの曲を盛り上げている要因と言えるでしょう。

Average White Bandの名曲のカヴァー02。Alan Gorrieの作品です。David Fosterのクラビネットのプレイと終盤でのJay Graydonらしいワイヤー・クワイヤーが耳を引きますね。特にJay Graydonのギターは好きな人ならすぐに判るほどの"らしい"プレイです。

Bill Champlinの作品03。実に渋いAORナンバーで、Jeff Porcaroのシャッフル・ビート、Lee Ritenourらしいバッキング、Lenny Pickettのサックスが光る1曲です。特にPorcaroのドラミングは格好良いの一言です。

David Foster、Eric Mercury & Donny Gerrardによるボッサ・ナンバー04。涼しげな感じが心地良いナンバーです。派手さはありませんが、よくまとまっているアレンジだと思います。David Fosterのローズのプレイが凄く好きなんですよ(笑)

Stevie Wonderのカヴァー05。美しいバラード・ナンバーです。全体的にしっとりとした演奏ですが、後半になるにつれ徐々に盛り上がっていくDavid Hungateのベース、Jeff Porcaroのドラミングには注目です。やはりPorcaroのドラミングは格好良いですね!

おそらくRay Parker Jr.であろうギターのカッティングが素晴らしいグルーヴィーなナンバー06。そして主人公のJaye P.Morganよりも目立っているBill Champlinのコーラス・ワークも見事です。

EW&Fの名曲のカヴァー07。この曲でもRay Parker Jr.は良い仕事してますね。本当にリズム・カッティングに関してはまさに職人といった感じです。ここでのHarvey Masonのドラミングが結構好きなんですよね。この曲は1978年にHODGES, JAMES & SMITHという黒人女性トリオが、この曲のオケをそのまま使用してリリースしています。他にも03と05もこのアルバムのオケをそのまま流用していたとか・・・。以前紹介したコンピ・アルバム『AOR Light Mellow ~ UNIVERSAL Edition ~』に「YOU CAN'T HIDE LOVE」として収録されているので聴き比べても面白いと思います。

ソウル・クラシックスとして人気の高い08。デュエットのお相手はDonny Gerard。この曲で印象的だったのはDavid Fosterによる美しいストリングス・アレンジですね。続く09でも素晴らしいストリングス・アレンジを施しております。どうしてもリズム・アレンジに注目しがちですが、ストリングス・アレンジに関しても若い時から才能を発揮していたんですね。

David FosterによるJAZZバラード09。Bill Maysの素晴らしいピアノと美しいストリングスに尽きますね。この曲が個人的にはJaye P.Morganに1番似合っている気がしました。

アルバムを通して聴いた印象は、ヴォーカルも演奏も前に出過ぎておらずサラッと聴けるところが良いなと思いましたね。だからBGMとしても最適ですし、何度聴いても飽きがこないのかも知れません。だからと言って淡白という訳では決してありません。集中して聴けば、随所に参加ミュージシャンの素晴らしいプレイを堪能出来るアルバムでもあります。ある意味AORのお手本とも言えるアルバムではないでしょうか。
AOR黎明期のアルバムとしては上出来過ぎるアルバムかも知れません(笑)
AOR好きな方にはぜひとも聴いて欲しい1枚ですし、自信を持ってお薦め出来る1枚です。
[PR]
e0081370_19245641.jpg 

今朝、寝ぼけ眼でTVを見ていると、眠気が一気に吹っ飛ぶようなニュースが飛び込んできました。もう皆さんもご存知だと思いますが、あのマイケル・ジャクソンが亡くなりました。朝の時点ではまだ本当に亡くなったのか半信半疑でしたが、時間が経つにつれ事実であることが判明。
私と同世代(マイケルの方が1歳上)ですから、あまりにも若いです・・・。
死因等まだ不明な部分もあるようですが、とにかく"諸行無常"を感じずにはいられません。

先日(6月10日)には、KENNY RANKINの訃報に接し、追悼の意味を込めてアルバム紹介記事を書いたばかりだったのに・・・。
今回も追悼のアルバム紹介になってしまいました。
ブログを始めたばかりの頃に1度紹介しているのですが(紹介記事はコチラ)、大好きなアルバムで思い入れも強いにも関わらず内容の薄い紹介記事だったので、今回Part 2として紹介するのが、1979年にリリースされたソロ・アルバム『OFF THE WALL』です。

『OFF THE WALL』が思い入れの強い理由は3つ。
①マイケル・ジャクソンというアーティストに初めて向き合ったアルバムであること。
②クインシー・ジョーンズのプロダクションの素晴らしさ、人脈の広さに改めて驚かされたこと。
③天才ソングライター・ロッド・テンパートンに興味を持った初めての作品だったこと。
特に③は、以降クインシーのプロデュース作品を聴けばロッドの曲が聴けるということで、結構追いかけました(笑)

クインシーがプロデュースとなれば集まるミュージシャンも凄い訳で・・・(笑)。
Drums : John Robinson
Bass : Louis Johnson、Bobby Watson
Guitar : David Williams、Mario Henderson、Larry Carlton、Phil Upchurch、Wah Wah Watson
Keyboards : Greg Phillngganes、Michael Boddicker、David Wolinski、George Duke、David Foster、Steve Porcaro
Percussion : Paulinho Da Costa、Randy Jackson、Richard Heath
Horns : THE SEAWIND HORNS

『MICHAEL JACKSON / OFF THE WALL』
01. DON'T STOP 'TIL YOU GET ENOUGH (邦題:今夜はドント・ストップ)
02. ROCK WITH YOU
03. WORKIN' DAY AND NIGHT
04. GET ON THE FLOOR
05. OFF THE WALL
06. GIRLFRIEND
07. SHE'S OUT OF MY LIFE (邦題:あの娘が消えた)
08. I CAN'T HELP IT
09. IT'S THE FALLING IN LOVE (邦題:それが恋だから)
10. BURN THIS DISCO OUT (邦題:ディスコで燃えて)

単調なリズムでありながらもギターのリフ、パーカッションの使い方が巧みさと甲高いマイケルのヴォーカルが印象的な01。アルバムの冒頭に相応しく、聴く者を惹き付ける魅力を持っているナンバーです。シングルでビルボード・チャート1位を獲得しているから当たり前ですが・・・(笑)。Greg Phillngganesのリズム・アレンジとJerry Heyのホーン・アレンジが秀逸です。

02もビルボード・チャート1位を獲得している名曲ですね。さすがに天才・ロッド・テンパートン、良い曲書きます。ロッド・テンパートンの凄いところは作詞・作曲のみならず、アレンジもこなすところ。この曲でもセンスの良いアレンジを施してます。マイケルの多重録音コーラスが意外に渋くて大好きなんです。

マイケルのソング・ライターとしての非凡な才能を感じさせるダンサブル・ナンバー03。Jerry Heyのホーン・アレンジが良いですね。ディスコ・ビートを叩かせたら本当に上手いJohn Robinsonのドラミング、 David WilliamsとPhil Upchurchのギターも実に渋いプレイを聴かせてくれます。

マイケル・ジャクソンとルイス・ジョンソンの共作による04。この曲ではやはりルイス・ジョンソンのベースが影の主役と言っても過言ではないでしょう。ルイスらしいチョッパー・ベースが随所で聴けて、私はそれだけで大満足の1曲です(笑)

ロッド・テンパートン作の05。シングル・カットされた曲ですね。これも大好きなナンバーです。後のマイケルの方向性の布石のような楽曲ではないかと思っています。クドイと思われるかも知れませんが、ロッド・テンパートンは本当に素晴らしいセンスを持っていますね。この曲なんて本当に良いアレンジだと思います。

ポール・マッカートニーが提供した06。ポールらしい柔らかくキャッチーなメロディーが光るナンバーです。突出した名曲という程の曲ではないのですが、雰囲気が好きで繰り返し聴いても厭きのこないタイプの曲ですね。

美しいバラード・ナンバー07。この曲もシングル・カットされましたね。情感豊かなマイケルのヴォーカルを聴いて、バラードも上手いなと思えた曲でした。美しいストリングスを中心としたシンプルなアレンジがメロディーとヴォーカルを際立たせていますね。

スティーヴィー・ワンダーの書いた08。スティーヴィーはアレンジにも関わっています。メロディー、アレンジ共に"渋い"という表現がぴったりな1曲ですね。聴く回数が増える毎に愛着が湧くタイプのナンバーではないでしょうか・・・。

09も名曲ですね。キャロル・ベイヤー・セイガーとデヴィッド・フォスターの共作ナンバーで、キャロル・ベイヤー・セイガーの1978年リリースの2ndアルバム『...TOO』に収録されていたナンバーのカヴァーです。不思議なものでマイケルが歌っても全く違和感がないですね。アレンジはクインシーとデヴィッド・フォスターです。素晴らしいコーラスを聴かせてくれるのはPatti Austinです。何と贅沢な1曲でしょうか(笑)

ロッド・テンパートンの作品10。ロッド・テンパートンの在籍していた"ヒートウェイヴ"の音楽を思い出させます。Jerry Heyのホーン・アレンジが渋いですね。Jerry Heyのホーン・アレンジャーとしての出世作と勝手に想像してしまうほど、このアルバムでは素晴らしいホーン・アレンジが多いです。

30年も前のの作品なのに今聴いても全く古さどころか、輝きを失っていないアルバムですね。
この頃のマイケルは音楽を本当に楽しんで作って、歌っていたんではないかと思えます。もちろんマイケルの才能を全て出し尽くせるようなお膳立てをしたクインシーのプロダクションがあってこそだとは思いますが・・・。
マイケルは天国に旅立ちましたが、このアルバムは何時までも私の大切な宝物として、これからも聴き続けていくことだろうと思います。
[PR]
KENNY RANKIN_SILVER MORNING ◇ 2009年 06月 10日
e0081370_2231965.jpg 

そのハートウォーミングな歌声でAORファンの心を鷲掴みにした、JAZZYな都会派シンガー・ケニー・ランキンが6月7日、肺ガンによる合併症で亡くなりました。
今回はそのケニー・ランキンの死に追悼の意を込めて、彼の代表作であり名盤と誉れの高い1974年のアルバム『SILVER MORNING』を紹介します。

以前、このアルバムと人気を二分していると言っても過言では無い名盤『The Kenny Rankin Album』を紹介しました。このアルバムも機会を見て紹介したいなと思っていながらタイミングを逸しており、まさか追悼という形で紹介することになろうとは夢にも思っていませんでした。
私の購入したCDは輸入盤で、ライナーも歌詞カードも付いていないシンプルなモノですが、ケニーの音楽の場合はそんなものは必要無いですね。とにかく聴いていて心地良い、それだけで十分だという気がします。
理屈抜きで良いアルバムなんで、多くの人に聴いて欲しい1枚です。

『KENNY RANKIN / SILVER MORNING』
01. Silver Morning
02. Blackbird
03. In The Name Of Love
04. Peaple Get Ready
05. Killed A Cat
06. Haven't We Met
07. Penny Lane
08. Pussywillows Cattails
09. Catfish
10. Birembau
11. Why Do Fools Fall In Love

Jimmy Haskellのストリングス・アレンジが秀逸な01。"銀色の朝"というタイトルのイメージとサウンドが見事にマッチしているナンバーです。上手いと言えるヴォーカルではありませんが、その歌声は心地良く聴く者を魅了します。

お馴染みビートルズのカヴァー02。オリジナルを凌駕していると言っても過言では無い仕上がりです。いつも思うのですが、ビートルズ時代のポール・マッカートニーというのはまさに神懸り的な才能を発揮していましたね。

テンポのあるJAZZYなナンバー03。スリリングな演奏とケニーの歌が素晴らしいナンバーです。間奏のギター・ソロやケニーのスキャットは圧巻です。35年も前にこんな洒落た音楽を作っていた事に驚かされます。

カーティス・メイフィールドの名曲のカヴァー04。アコースティックなサウンドを軸に何とも郷愁感溢れるアレンジになっています。

タイトルからも想像出来まると思いますが、何とも切なく悲しげなナンバー05。私個人的にはちょっと苦手なタイプの曲ですが、決して悪い曲ではありませんよ。

ジャズ・シンガー・カーメン・マクレエに提供した曲のセルフ・カヴァーだという06。JAZZとブラジル音楽が見事に融合したナンバーですね。録音状態が時代もあり、決して良いとは言い難いのですが、逆にそれが良い味になっていて不思議な心地良さを運んできます。

07もビートルズのカヴァーです。リヴァプールの通りがケニーのヴァージョンではブラジルの海岸通リに変わってしまったようです(笑)。02同様、非常に魅力的なカヴァーに仕上がっています。

切ないメロディーが印象的な08。演奏もケニーのヴォーカルもシンプルそのもので、そこが切なさを際立たせているような気がします。

私の大好きなナンバー09。軽快なテンポのボッサ調ナンバーです。ケニーのヴォーカルはスロー・ナンバーよりもリズムのある曲の方が活き活きとしていて、本当に気持ち良く聴けます。

ブラジリアン・テイストの色濃い10もお気に入りの1曲。こういうテンポの曲の時のケニーのヴォーカルは本当に素敵です。特にスキャットが素晴らしいの一言。

アナログ盤では10で終わりでしたが、CDではボーナス・トラックとして11が収録されています。フランキー・ライモン・アンド・ザ・ティーンエイジャーズのカヴァーで、映画『アメリカン・グラフィティ』にも使われたこのオールディーズ・ナンバーをケニー風に仕立てており、アレンジのセンスの良さが光ってます。

ケニー・ランキンの新作ならびに生の歌声を聴くことはもう叶わなくなりました。
しかし、35年も前の作品を今私を始め、多くの人が楽しんでいるはずです。そしてこれから先も聴き継がれていくことでしょう。
不謹慎かも知れませんが、聴き継がれていくような作品を作ってきたということはアーティスト冥利に尽きると言えると思いますし、天国でケニーもきっと喜んでいるのではないでしょうか。
今夜は彼の冥福を祈りつつ、ケニーの音楽を心から楽しませてもらおうと思います。
[PR]
ARETHA FRANKLIN_ARETHA ◇ 2009年 06月 06日
e0081370_149354.jpg 

今回紹介するのは、"Lady Soul"や"Queen of Soul"と呼ばれているサザン・ソウルの女王、アレサ・フランクリンがそれまで14年間在籍していたアトランティックからアリスタへ移籍後の第一弾となるアルバム『ARETHA』(1980年)です。
このアルバムはとにかく格好良いの一言です。
最初に聴いた時には久しぶりに音楽を聴いて鳥肌が立ちました(笑)

ソウルフルで、FUNKYで、AORチックで、まさに捨て曲無しの9曲を一気に聴かせてしまうようなアルバムで、楽曲(カヴァー含む)の良さ、アレンジの良さ、曲順の良さ、そして何より驚異的とも言えるパワフルでエモーショナルなアレサ・フランクリンのヴォーカルの素晴らしさが際立っている1枚です。

プロデュースは、名匠・アリフ・マーディンが4曲、チャック・ジョンソンが4曲、アレサ・フランクリンとチャック・ジョンソンの共同プロデュースが1曲となっています。アリフ・マーディンがアレンジ、プロデュースを手掛けた曲はR&Bに拘らずにPOPかつFUNKYないかにも80'sのAORっぽい仕上がりになっていますし、チャック・ジョンソンのプロデュース曲においてはシンプルながらもアレサ・フランクリンのヴォーカルを際立たせるR&Bを基調とした渋いアレンジとなっています。アリフ・マーディンのプロデュース曲とチャック・ジョンソンのプロデュース曲では対照的とも言えるアレンジなんですが、曲順が練られており違和感無く気持ち良く聴けてしまいます。

そして参加ミュージシャンの豪華さには更に驚かされます(笑)
チャック・ジョンソンのプロダクションには、Bernard Purdie(ds)、Ed Green(ds)、James Jamerson,Jr.(b)、Richard Tee(key)、Cornell Dupree(g)、Paul Jackson,Jr.(g)等が参加しており、アリフ・マーディンのプロダクションには、Jeff Porcaro(ds)、Louis Johnson(b)、Steve Lukathar(g)、David Williams(g)、David Foster(key)、David Paich(key)、Steve Porcaro(key)、David Sanborn(sax)等が参加しています。加えてホーン・セクションにはRandy Brecker、Michael Breckerの名前もありますし、コーラスにはWhitney Houstonの母君、Cissy Houstonがクレジットされています。贅沢の極みって感じですよね。

『ARETHA FRANKLIN / ARETHA』
01. COME TO ME
02. CAN'T TURN YOU LOOSE (邦題:お前をはなさない)
03. UNITED TOGETHER
04. TAKE ME WITH YOU (邦題:あなたとならば)
05. WHATEVER IT IS (邦題:恋なんて)
06. WHAT A FOOL BELIEVES
07. TOGETHER AGAIN
08. LOVE ME FOREVER (邦題:永遠に愛してもっと愛して)
09. SCHOOL DAYS

アリフ・マーディンのプロデュース曲01。デヴィッド・ペイチのピアノとデヴィッド・フォスターのエレピ、シンセが美しいバラード・ナンバーです。抑え気味とは言え、何ともソウルフルなアレサ・フランクリンのヴォーカルが素晴らしいです。

02もアリフ・マーディンのプロデュース曲で、あのオーティス・レディングのヒット・ナンバーのカヴァー02。それにしてもサザン・ソウルの名曲をTOTO系のミュージシャンが演奏しているだけでもワクワクします。タイトなジェフ・ポーカロのドラミング、Funkyなルイス・ジョンソンのベース・プレイ、キレの良いリフを聴かせるルークとデヴィッド・ウィリアムスのギター・プレイに加え、本領発揮とばかりのパワフルなアレサ・フランクリンのヴォーカルが聴けます。格好良いの一言です!

チャック・ジョンソンのプロデュース曲03。美しいメロディ・ラインを持ったバラード・ナンバーです。アリフ・マーディンのプロデュース曲に比べると地味とさえ感じるアレンジですが、バランスの良い渋いアレンジで聴いていて非常に心地良いです。ここでもアレサ・フランクリンの熱唱を堪能出来ます。良い曲です。

04もチャック・ジョンソンのプロデュースによるナンバー。軽快なミディアム・ナンバーで派手さはありませんが、AOR風なアレンジもなかなか洒落ています。特にホーン・セクションとストリングスの使い方が絶妙で、サウンドにまとまりがあって良いアレンジだと思います。それにしてもどんな曲もアレサ・フランクリンが歌うとメロディーが活き活きと聴こえてくるから不思議です。

チャック・ジョンソンのプロデュース曲05は、スケールの大きいバラード・ナンバーです。実にバラード曲の演奏の見本みたいなアレンジです。あくまでも主役はアレサ・フランクリンの歌声だということを教えてくれる、そんなアレンジです。情感豊かな歌がたまりません(笑)

このアルバムの目玉でもある06は、アリフ・マーディンのプロデュース曲であのドゥービーの名曲のカヴァーですね。このAORの名曲をPOPなアレンジながら、見事にアレサ・フランクリンならではのソウル仕立てにしているところが凄いです。しかもこの面子の演奏ですからねぇ、溜息ものですよね(笑)。ルイス・ジョンソンのベース、デヴィッド・サンボーンのサックス・ソロの痺れます。

チャック・ジョンソンのプロデュース曲07。ゴスペル調のナンバーで、リチャード・ティーのピアノ、コーネル・デュプリーのギターがいかにもN.Y.サウンドといった感じが素敵です。アレサ・フランクリンの歌は凄い以外の言葉が見つかりません。

アリフ・マーディンのプロデュース曲08。この面子でここまでサザン・ソウルっぽい演奏が聴けるとは意外でした。リチャード・ティーばりのピアノを披露しているのはアレサ・フランクリン自身です。この曲だけベースがマイケル・ポーカロなので、まさにアレサ meets TOTOといった趣の曲となっています。

チャック・ジョンソンとアレサ・フランクリンの共同プロデュース・ナンバー09。ノリの良いゴスペル調ナンバーでアレサ・フランクリンのまさに真骨頂とも言える1曲かも知れませんね。アレサ・フランクリンの場合、どんな凄いミュージシャンがバックで演奏していても、その演奏に負けるということはありえませんね。とにかくパワフルなヴォーカルは圧巻です。

何度聴いても厭きのこない名盤だと思います。テンポのある曲とバラード曲を交互に置いているところも聴いていて疲れませんし、何度も書いてますがチャック・ジョンソンのプロデュース曲とアリフ・マーディンのプロデュース曲の対比も面白いです。
R&Bやソウル・ミュージックが好きな人はもちろんですが、AORが好きな人にもぜひ聴いて欲しい1枚ですね。
AORの主要ミュージシャンとソウルの女王の真っ向勝負といった感じの作品なんで、きっと聴いていてワクワクすると思いますよ。
[PR]
PABLO CRUISE_PABLO CRUISE ◇ 2009年 05月 23日
e0081370_0211934.jpg 

今から30年位前、私が大学生の頃にサーフィン・ブームが起きました。
赤いファミリアにシングル・フィンのボードを積んで、波があろうが無かろうが毎週末海に出かけていたサーファー達、また脱色したサーファー・カットの髪に日焼けした肌、サーファー・ルックに身を固めムスクに匂いをプンプンさせながら街中を闊歩していた陸サーファー達が私の周りにも友人にも沢山いました。
そんなサーファー達が当時こぞって聴いていたバンドのひとつが、今回紹介するパブロ・クルーズでした。

パブロ・クルーズは、1976年にデビューした西海岸(サンフランシスコ)出身の4人組で、デビュー当時はサーフロック・バンドという認識は無かったと思うのですが、1977年に彼等の2ndアルバム『LIFELINE(邦題:絆)』に収録されていた「Zero to Sixty in Five」が、1978年に公開されたサーフィン映画「フリーライド」のメイン・テーマに起用されたことでサーファーの間で一躍人気を得てからサーフロック・バンドというイメージが定着したようですね。

1978~1979年頃はFUSIONに夢中になっていた頃で、AOR系の洋楽は多少聴いていたもののロック系統の音楽は積極的に聴いてはいませんでした。
しかし、サーファー(陸サーファー含む)の友人が多かったこともあり、パブロ・クルーズも否応無しに聴かされました(笑)。そして、「Zero to Sixty in Five」を聴いた時にその格好良さに惹かれましたね。友人にアルバムを何枚か借りて聴いていたところ、「これが本当にロック・バンドか?」と思うようなFUSION色の強い曲に衝撃を受けたんですね。それが今回紹介する1976年のデビュー・アルバム『PABLO CRUISE』に収録されていた12分を超す大作「OCEAN BREEZE」でした。

パブロ・クルーズの魅力は、まずPOPな曲あり、アーシーな曲あり、ソウルフルな曲あり、FUSIONライクなインスト曲ありという感じで、非常には幅広い音楽性を持っていることと、高い演奏力にあると思います。
メンバーは、コリー・レリオス(key)、デイヴ・ジェンキンス(g)、バッド・コックレル(b)、スティーヴン・プライス(ds)の4人で、それぞれが確かな演奏技術を持っているのですが特にコリーのピアノ、デイヴのギターはパブロ・クルーズのサウンドの要と言えます。ロックには珍しく、ほとんどの曲において生ピアノを使っているところが特徴です。コリー・レリオスは相当クラシックを勉強してきたのだろうと思わせる指運びで、インスト曲などでのプレイは圧巻です。

『PABLO CRUISE / PABLO CRUISE』
01. ISLAND WOMAN
02. DENNY
03. SLEEPING DOGS
04. WHAT DOES IT TAKE
05. ROCK'N ROLLER
06. NOT TONIGHT
07. IN MY OWN QUITE WAY
08. OCEAN BREEZE

前置きが長くなったので今回は曲毎のレビューを割愛(手抜き)させて頂きます(笑)。
と言うのも正直この1stアルバムは、まだ荒削りの印象があって決して完成度は高くありません。やはり大ヒットした3rdアルバム『A Place in the Sun』や4thアルバム『Worlds Away』の方がアルバムとしてはお薦めですね。
しかし、01や08はまさに彼等がビッグになっていくであろうことを予感させる素晴らしいナンバーで、ライナー・ノーツにも書かれていましたが、"ダイヤモンドの原石"みたいな作品だと思います。

レビューの代わりと言っては変ですが、You Tubeの画像を貼り付けておきます。

まずは私と同年代の人であれば懐かしいであろう名曲「Zero to Sixty in Five」です。



そして、今回紹介したアルバムのハイライト曲「OCEAN BREEZE」です。但し前半部分が大幅にカットされています。
このカットされてる部分が実は凄く良いんですよ(笑)


[PR]
ROD STEWART_FOOT LOOSE & FANCY FREE ◇ 2009年 02月 15日
e0081370_15363085.jpg 

今回紹介するのは、ロッド・スチュワートの1977年リリースの名盤『FOOT LOOSE & FANCY FREE (邦題:明日へのキック・オフ)』です。1970年代のロッド・スチュワートの作品は、勿論リアル・タイムで聴いていましたが、この『FOOT LOOSE & FANCY FREE』や『ATLANTIC CROSSING』は本当にレコードが擦り切れる位に聴きました。特にこの『FOOT LOOSE & FANCY FREE』に収録されている「You're In My Heart (邦題:胸につのる想い)」が大好きで、今でもこの曲聴きたさにたまにこのアルバムを聴きます。

このアルバムの特徴は、『ATLANTIC CROSSING』でアメリカ進出を果たしたロッド・スチュワートが、自身のバック・バンドを組んで制作されているということでしょう。いわゆる気の合うバンド・メンバーと作り上げたバンド・サウンドが、非常にこのアルバムを纏まりのある作品にしていると思います。バックを支えるミュージシャンは、Jim Cregan(g)、Gary Grainger(g)、Steve Cropper(g)、Birry Peek(g)、Fred Tackett(g)、Phil Chen(b)、Carmine Appice(ds)、Paulinho da Costa(per)、Tom Vie(per)、John Mayall(harp)、John Jarris(key)、David Foster(key)、Nicky Hopkins(key)、Richard Greene(violin)、Jim Cregan(cho)、Mark Stein(cho)等で、プロデュースはTom Dowdです。

『ROD STEWART / FOOT LOOSE & FANCY FREE』
01. HOT LEGS
02. YOU'RE INSANE
03. YOU'RE IN MY HEART (THE FINAL ACCLAIM) (邦題:胸につのる想い)
04. BORN LOOSE
05. YOU KEEP ME HANGIN' ON
06. (IF LOVING YOU IS WRONG) I DON'T WANT TO BE RIGHT
07. YOU GOT A NERVE
08. I WAS ONLY JOKING (邦題:ただのジョークさ)

ストレートなロック・ナンバー01。Carmine Appiceのドラミングが小気味良く、シンプルながらもバンド・サウンドといった感じが溢れる1曲だと思います。アルバムのTOPにこの曲を持ってきたのは正解だったように思います。ロッド・スチュワートでこの曲を思い浮かべる人も多いでしょうね。

ギターのリフが印象的なロック・ナンバー02。メロディーに起伏がある訳では無く、どちらかと言えば淡々としたメロディーなんですが、その分ギターがリフに、カッティングにと大活躍している曲と言えるでしょう。Carmine Appiceらしい重たいビートも良いです。

名曲03。私はとにかくこの曲が好きでして・・・(笑) イントロのアコースティック・ギターや、ヴァイオリンの音色、ワイヤーブラシを使ったドラム等、シンプルなのにとてもバランスが良いアレンジと美しいコーラス・ワークがこの曲をより一層魅力的にしている気がします。ロッドのヴォーカルも表現力豊かで、本当に聴いていて気持ち良いです。それにしてもなかなか良い邦題だと思っているのですが如何ですか?

軽快なドラムから始めるロック・ナンバー04。オーソドックスなロックンロールのパターンですが、実にロッドのヴォーカルにはよく似合いますね。この曲でピアノを弾いているのはNicky Hopkinsではないかと思っていますが、本当のところは分かりません。この曲こそ、バンド・サウンドを象徴している曲で、テンポが徐々に遅くなったり、速くなったりというメンバーの息の合った演奏が堪能できます。

The Supremesの全盛期の大ヒット曲を大胆なアレンジでカヴァーした05。最初にこのカヴァーを聴いた時は驚きました。完全にプログレですね。イントロから幻想的で、オルガンやギター、オーケストラの入れ方に至るまで、これはもう完全にプログレですよ。これがなかなか良い出来で、個人的には大好きなんです。Carmine Appiceのドラミングも渋いです。

美しいピアノから始まるバラード・ナンバー06。イントロの雰囲気は、ロック系アーティストの曲とは思えません。切なさが滲み出てくるようなロッドのヴォーカルが見事です。

アコースティックなサウンドを軸にしたバラード曲07。雰囲気的には暗い感じの曲ですが、エレキ・シタールやマンドリンといった弦楽器を巧みに使ったアレンジが面白いナンバーですね。

08も人気のある曲ですね。この曲もアコースティックなサウンドが印象的なナンバーですが、暗さを感じさせない軽い感じが独特の心地良さを生んでいる気がします。ロックと言うよりもカントリー系といったとkろでしょうか。ギンギンのロックを力強く歌うロッドのヴォーカルも良いですが、淡々と歌うロッドも凄く魅力的です。素晴らしい演奏を聴かせてくれる1曲です。

ロッド・スチュワートは曲作りのセンスも良いのですが、やはり彼の生まれ持った声の魅力に尽きると思います。これは誰にも真似出来ないもので、ずばり個性ですよね。この声に魅了された人も非常に多いと思いますし、実際私も声に惹かれて聴くようになりました。
ロッド・スチュワートは派手な女性関係や曲の盗作疑惑があったり、色々話題の多い人でしたね。そんな彼も64歳になるんですね~。
こんな格好良いお爺ちゃんになりたいもんです(笑)
最近、ロッド・スチュワートのアルバムが紙ジャケットで発売されたようですね。これを機会に聴き直してみるというのも良いのではないでしょうか。
[PR]
RUPERT HOLMES_PARTNERS IN CRIME ◇ 2008年 12月 27日
e0081370_0174147.jpg 

昨夜は、小田 和正のとても還暦を過ぎた(61歳)とは思えぬ美しい歌声(それにしても彼ほど口を開けずにあれだけ声が出る人も珍しい)に酔いしれ、今日は仕事納め。明日から1月4日までの9連休です。皆さんの仕事収めはいつでしょうか?
大掃除のついでに山積みになっているCDの整理でもしようかと思案中です(笑)

さて今回紹介するのは、最近洋楽系のアルバムを紹介していませんでしたし、いつもお世話になっているkotaroさんのリクエストにお応えしまして、AORの名盤と誉れの高いルパート・ホームズの1979年リリースの5thアルバム『PARTNERS IN CRIME』です。
自分では既に紹介したとばっかり思っていたアルバムでしたが、調べてみたら私の勘違い・・・。リクエストも頂戴しましたので、この機会に紹介することにしました。

ルパート・ホームズの魅力は何と言っても洒落たメロディー・センスでしょう。凝ったメロディーの曲もありますが、非常にシンプルなメロディーの曲も多く、しかも英国人らしい知的な雰囲気を持っているのが良いですね。
しかもアレンジ・センスも良くて、単純な構成の曲でもお洒落に仕上げていますね。メロディーやアレンジにはどこかスティーリー・ダンを彷彿させますし、単純で聴き易い曲もあれば、聴き込むほどに良さが分かってくるような曲があったりで、聴いていて厭きないのがルパート・ホームズの音楽であり、この『PARTNERS IN CRIME』だと思います。

『RUPERT HOLMES / PARTNERS IN CRIME』
01. ESCAPE
02. PARTNERS IN CRIME
03. NEARSIGHTED
04. LUNCH HOUR
05. DROP IT
06. HIM
07. ANSWERING MACHINE
08. THE PEOPLE THAT YOU NEVER GET TO LOVE
09. GET OUTTA YOURSELF
10. IN YOU I TRUST

全米チャートNo.1に輝いたシングル曲01。シンプルな構成、メロディーが特徴で、シンプルゆえに強く印象に残る曲とも言えるでしょう。リフを中心としたリズム・アレンジとホームズの力強いヴォーカルとが見事にマッチしています。1度聴いたら忘れない、そんな曲ですね。

FUSIONチックなアレンジがお洒落なアルバム・タイトル曲02。まさに都会的で、お洒落なAORナンバーです。スティーリー・ダン的な部分とルパート・ホームズらしさが見事に融合したような曲と言えます。聴けば聴くほど味わい深い曲だと思います。

アコースティックなサウンドを軸に、ストリングスを加えた美しいバラード・ナンバー03。メロディーも美しいのですが、やはりオーソドックスながらもツボを抑えたアレンジが秀逸です。

どこかコミカルで、せわしないランチ・タイムの雰囲気が伝わってくる04。それにしても色んな曲が書ける人で、作曲家として活躍してきたのが頷けますね。この曲に関しても、メロディーよりも凝ったアレンジに耳を奪われてしまいます。後半はまるでFUSIONを聴いているようです。

レゲエ調のリズムを取り入れながらも、都会的で楽しげな雰囲気が魅力のある05。キャッチーとは言い難いメロディーなんですが、アレンジとのバランスが絶妙でやはり聴き込む程に良さが分かってくる、そんなタイプの曲です。

AORファンにはお馴染みの名曲06。私もルパート・ホームズ="HIM"という印象を持っています。単純にメロディーの良さに釘付けになってしまった曲でした。サビ部のコーラスが強く印象に残ります。何度聴いても厭きない曲です。

洒落たアレンジが素晴らしい07。この曲も構成が面白く、自然に耳に溶け込んでくるようなメロディー、どこかユーモラスな雰囲気・・・。独特な曲ですが、お気に入りの曲です。特にアレンジに注目して欲しい1曲。

ゆったりとした曲調が心地良いバラード・ナンバー08。ゆったり、まったりという表現がピッタリくるような曲ですね。

キレの良いリズムとギター・リフが心地良いミディアム・ナンバー09。個人的には06、01に肩を並べる位に好きなナンバーになっています。まさにAORなナンバーで、メロディー、アレンジ、ヴォーカルの三拍子揃った曲だと思ってます。

都会的なフォーク・ロックといった趣きのナンバー10。個人的には初期のビリー・ジョエルに似た感じかなと思っています。メロディーも馴染み易いと思いますが、アレンジがちょっと野暮ったい感じがします。でも良い曲ですが・・・(笑)

このアルバムを初めて聴く人は、おそらく圧倒的な存在感があり、インパクトの強い01と06が印象に残ると思います。言い方を替えれば01と06以外はつまらないと思う人もいると思います。しかし、このアルバムは毎日1回、1週間聴いてもらえればきっと「この曲も良いなぁ」と思える曲が出てくると思います。そして聴けば聴くほどにそんな曲が増えてくるはずです。
そこがルパート・ホームズの魅力で、シングル・ヒットを狙える曲とアルバム用の曲をしっかり書き分けることが出来る優れた作曲家であり、メロディーを最大限に活かすアレンジを施せる素晴らしいアレンジャーでもあるのです。
AOR好きな方にはお薦めのアルバムですし、ぜひとも聴き込んで欲しい1枚です。
[PR]
荻野目 洋子_VERGE OF LOVE ◇ 2008年 12月 17日
e0081370_21583082.jpg 

今回紹介するのは、80年代を代表するアイドル歌手・荻野目 洋子が1988年にリリースした通産9枚目となるアルバム『VERGE OF LOVE』です。
荻野目 洋子は、「ダンシング・ヒーロー」、「六本木純情派」、「さよならの果実たち」等のヒット曲で知られてますが、当時私はこの手の曲が正直好きにはなれませんでした。歌は上手いなと感じつつも歌声も好きなタイプでは無かったので、積極的に聴いていませんでした。
そんな私が何故、このアルバムを購入したのか・・・?。それはこのアルバムのプロデュースを手掛けたのが、自身も素晴らしいドラマーでありながら、ホイットニー・ヒューストンやマライア・キャリーといった大物のプロデュースを手掛け、グラミー賞も獲得しているナラダ・マイケル・ウォルデンだったからです。
しかも全曲海外録音で全曲英語詞というまさに洋楽志向の強いアルバムと云う事で、これはぜひとも聴いてみたいと思った次第です。

結論から言いますと、それまでの荻野目 洋子に対する偏見を打ち消してくれた素晴らしい仕上がりのアルバムです。ぜひとも洋楽好きの人にも騙されたと思って聴いて頂きたい1枚ですね。
それまでの歌謡曲を歌っていた荻野目 洋子とは一味違うヴォーカルを聴かせてくれます。
ナラダ・マイケル・ウォルデンの厳しいヴォーカル・ディレクションの賜物であろうと思いますが、荻野目 洋子自身も相当苦労しだだろうと思います。英語の発音(あくまでも私個人の感想ですよ)もなかなかですし、それまで聴けなかったファルセットやウィスパー・ヴォイスを駆使し、それまでのスタイルとは一皮剥けたようなヴォーカル・スタイルがこのアルバムに詰まっています。
ナラダ・マイケル・ウォルデンも彼女の歌声は気に入っていた様子で、ある時期このアルバムを全米リリースすることも考えていたという話を聞いたことがあります。プロデューサーにとってもそれだけの自信作だったということなのでしょうね。
70年代~80年代に活躍したアイドル歌手の侮れないところは、決して可愛いだけでなく、歌に関しても非凡な才能を持ち合わせた人達が多かったことに今更ながら驚かされます。

『荻野目 洋子 / VERGE OF LOVE』
01. THIS COULD BE THE NIGHT
02. SOMETHING ABOUT YOU
03. PASSAGES OF TIME
04. WICKED
05. VERGE OF LOVE
06. POSTCARD FROM PARIS
07. SWOOPIN' IN
08. IS IT TRUE
09. DIZZY,DIZZY,DIZZY
10. YOU TAKE IT ALL AWAY

軽快な打ち込みのリズムとギター・カッティングが心地良い01。歌い出しからそれまでの荻野目 洋子とは一味違う歌声が響きます。英語で歌うことは本当に難しかっただろうと思うのですが、臆することなく堂々たる歌いっぷりが見事です。

しっとりと聴かせるミディアム・バラード・ナンバー02。何とも艶っぽいヴォーカルで、それまでの溌剌とした感じとは違って大人の女性を感じさせます。全編打ち込みなんですが、凄くシンプルな音作りで嫌味が全く無い良い曲ですね。

美しいメロディーのスロー・バラード曲03。AOR路線とも言えるバラード曲で、適度に力を抜いたような優しげな歌声が印象的です。この曲などは特にそれまで私のイメージしていた荻野目 洋子の歌声と全く違っていて驚かされました(笑)

ナラダ自身がスティックを握っているミディアム・ファンク・ナンバー04。かなり格好良い曲で、楽曲に関してもアレンジに関してもナラダが本気で取り組んでいるのが伺えます。歌謡ロックっぽい曲よりもこういうファンク・ナンバーのが荻野目 洋子の歌声には似合っているような気がします。その辺りをナラダが見抜いていたんでしょうね。

何とも渋いブラコン・ナンバーで、アルバム・タイトル曲でもある05。知らない人が聴いたら日本人が歌っているとは思わないでしょう。それまであまり聴いたことが無いファルセットを使っており、もはやアイドルという枠は超えてます。それにしても今までの荻野目 洋子のイメージをことごとく覆される曲ばかりです(笑)

優雅なヨーロピアン・サウンドを思わせるイントロから一転して、軽快なビートのダンサブルなナンバーへと変わる06。割と低音域を活かしたような曲なんですが、私の好みで言えば彼女の高音部分よりも低音部分の歌声が好きなんで、この曲も凄く気に入ってます。

リズム・アレンジに関するセンスの良さを感じさせる07。本当にどの曲も単純に曲が良いのが、このアルバムの特徴です。サビのメロディーが耳に残ります。フェイクも上手く使っているのですが、これは他の日本で制作されたアルバムではあまり聴けないもののひとつではないでしょうか。

全盛期のマドンナを彷彿させるような08。ナラダのドラムとムーグのベース、軽妙なギター・カッティングが絶妙なバランスです。文句無く格好良い曲です。この曲がアルバム・タイトルでも良かったのではないかと思える程です。

この曲を聴いて荻野目 洋子だと分かる人は皆無に近いであろう09。全く別人のような可愛らしいウィスパー・ヴォイスで全編歌っています。それにしても荻野目 洋子にこの歌を歌わせようとしたナラダは流石に只者ではありませんね(笑)

最後はAORチックなミディアム・ナンバー10。都会的で洒落たアレンジが素晴らしいです。くどいようですが、このアルバムを聴いてアイドルのアルバムだと思う人はいないと思います。この曲は聴けば聴くほどに魅力的に思えてくる、そんな曲です。

それにしても荻野目 洋子の声質を活かしたアレンジには脱帽ですね。本来ならもっと低音を効かせたグルーヴでも良かったのではないかと思う曲もあるのですが、彼女の声の魅力を活かすには丁度良いのかも知れません。実によく出来たアルバムだと思います。
実は今回、カテゴリを"洋楽系"にしました。これはもう"洋楽"だと思いますので・・・(笑)
洋楽好きの方で私の書いたことが大袈裟だと思われる方は、ぜひ1度聴いてみて下さい。BOOK OFF辺りを探せば格安で見つけられると思いますので。

翌1989年にはこのアルバムの日本語ヴァージョンである『ヴァージ・オブ・ラヴ』がリリースされています。残念ながらこの日本語ヴァージョンは未聴です。あえて聴かなくても良いかなと思ってましたが、最近はちょっと聴いてみたい気もしますね。
調べていて分かったのですが、20年前の今日(12月17日)にこのアルバムがリリースされていました。凄い偶然!(笑)
[PR]
ページトップ
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Ice Green Skin by Sun&Moon