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カテゴリ:J-POP( 189 )
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今夜紹介するのは、当ブログ初登場のアーティスト、中島 みゆきが1979年にリリースした初のセルフ・カバー・アルバム『おかえりなさい』です。
私が中島 みゆきのアルバムを取り上げたことにきっと驚いている方も多いことでしょうね。
実は私が唯一所有している中島 みゆきのアルバムが、この『おかえりなさい』なんです。
中島 みゆきの事をユーミンや尾崎 亜美と並んで日本を代表する素晴らしい女性シンガー・ソングライターだと彼女のデビュー当時から感じていましたし、実際に良い曲も本当に沢山あります。
しかし、如何せんCITY POP系の音楽が好きな私にとって中島 みゆきの曲は、その独特なヴォーカル・スタイルや重く暗い雰囲気は私好みではありません。
ですからレコードやCDを買うこともありませんでした。せいぜいラジオ等で聴いていたくらいです。

そんな私が何故このアルバムを買ったのか・・・。
このアルバムが発売された当時、フォーク系の音楽をこよなく愛する友人がおりまして、彼の家へ遊びに行った時にこの『おかえりなさい』を聴きました(聴かされました)。
知っている曲が多かったので親しみやすかったというのも事実なんですが、何よりアレンジが良いなというのが最初の印象でした。勿論演奏も。
歌詞カードを見せてもらうとアレンジを手掛けていたのが、後藤 次利(3曲)、鈴木 茂(3曲)、戸塚 修(2曲)、福井 峻(2曲)の4人でした。いずれも当時アレンジャーとしての才能を開花させたと言っても過言ではないでしょう。そんな4人が各々の個性を活かしたアレンジを施していて、どこかCITY POPの匂いも感じることが出来ました。
アルバム『おかえりなさい』はアレンジが良いという印象が、私の中にずっと残っており、CDの時代になってふと聴きたくなって購入しました。
今でもたまにふと思い出したように聴きたくなるアルバムです。普段CITY POP系の音楽ばかり聴いていますが、時にこういうアルバムを聴いて耳をリフレッシュさせています(笑)。

『中島 みゆき / おかえりなさい』( )内はオリジナル・シンガー
01. あばよ (研ナオコ)
02. 髪 (グラシェラ・スサーナ)
03. サヨナラを伝えて (研ナオコ)
04. しあわせ芝居 (桜田 淳子)
05. 雨・・・ (小柳ルミ子)
06. この空を飛べたら (加藤 登紀子)
07. 世迷い言 (日吉ミミ)
08. ルージュ (ちあきなおみ)
09. 追いかけてヨコハマ (桜田 淳子)
10. 強がりはよせヨ (研ナオコ)

参加ミュージシャン:
E.Guitar : 鈴木 茂、水谷 公生
A.Guitar : 笛吹 利明、末原 康史、常富 喜雄、安田 裕美、吉川 忠英
Steel Guitar : 野口 宗光
E.Bass : 小原 礼、後藤 次利、高橋 茂宏、武部 重明
Drums : 岡山 和美、島村 英二、渡嘉敷 祐一、林 立夫
Percussion : 斉藤ノブ、佐藤 康一、ラリー寿永
Keyboards : 佐藤 準、渋井 博、田代 真紀子、山田 秀俊
Sax : Jake H.Conception
Trumpet : 数原 普
Trombone : 荒井 英治、岡田 澄雄、平内 保夫
Clarinet : 鈴木 正男
Strings : First Music
Marinba : 金山 功
Midget Accordion : 風間 文彦
Dulcimer : 生明 慶二
Chorus : 戸塚 修、鳴海 寛

今回は全曲レビューではなく、後藤 次利がアレンジを手掛けた3曲に絞って曲のレビューしてみたいと思います。

「あばよ」
エコーを効かせたサウンドが印象的なんですが、この頃の後藤 次利のアレンジの特徴として彼のベース・プレイを活かしたサウンドが挙げられます。全体的にゆったりとしたベースなんですが、間奏部と終盤で聴く事が出来るメロディー弾きはいかにも後藤 次利らしいと言えると思います。おそらくフレットレス・ベースを使っているのではないかと思います。控え目ですが美しいストリングスも彼のセンスの良さを感じます。

「雨・・・」
シンセの使い方が実に上手いです。それとやはりベース・プレイは見事ですね。まるでウッド・ベースのようなプレイ・スタイルでメロディーに凄くマッチしています。他の楽器パートは地味な位シンプルにしておいて、アクセントとしてベースを使っているという感じでしょうか。後藤 次利はやはり素晴らしいベーシストだと思います。

「追いかけてヨコハマ」
美しいストリングスのイントロが印象的です。曲中で聞こえるコンピューター・ゲームの効果音のような電子音が今聴くとチープで必要無かったかなとも思いますが・・・(笑)
リズム・アレンジに凝っているのですが、ミックス・ダウンによって全体的に軽い音に仕上がっているのが残念です。ベースとドラムを全面に出した太い音にしたらもっと良かったような気がします。ただそうなると中島 みゆきのヴォーカルを殺してしまうのかも知れませんね。ここでも後藤 次利らしいベース・プレイが堪能出来ます。後藤 次利が大好きな私には嬉しい1曲でもあります。
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渡辺 真知子_TAHIBALI ◇ 2010年 05月 23日
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今回レビューするアルバムは、渡辺 真知子が1990年にリリースした12枚目のオリジナル・アルバム『TAHIBALI』です。

1977年のデビュー曲「迷い道」が大ヒットし、一躍TOPアーティストの仲間入りをした渡辺 真知子でしたが、流石に1990年頃は人気も低迷していた頃であり、セールス的にも芳しくなかっただろうと思います。
しかし、彼女のソング・ライターとしての非凡な才能は埋もれることなく、このアルバムにも良い曲を沢山書いています。ヒットが至上命令のような時期とは違って、実に自由に音楽を楽しんでいる雰囲気を感じます。
或る意味縛りを解かれた開放感が、このアルバムのカラーである"ラテン音楽"に繋がっているのかも知れません。

アルバム・タイトルやジャケット写真から受けるイメージは"ガムラン音楽"なんですが、もっと広い捉え方が出来ます。言うなら「渡辺 真知子 meets ラテン音楽」といった感じでしょうか・・・。
サウンド・プロデュースは笹路 正徳で、笹路のアレンジが光るアルバムとも言えます。作曲は8曲を渡辺 真知子が、残り2曲を神保 彰が書いています。
参加ミュージシャンは、渡嘉敷 祐一(ds)、岡本 敦男(ds)、岡沢 章(b)、渡辺 直樹(b)、土方 隆行(g)、笹路 正徳(key)、吉川 忠英(a-g)、菅原 裕紀(per)、赤木 りえ(fl)、淵野 繁雄(sax)、Francis Silva(vo)等です。

『渡辺 真知子 / TAHIBALI』
01. TAHIBALI
02. GOSTO DE SAMBA
03. コハウ・ロンゴロンゴ -ものいう樹-
04. Overseas Call
05. Seagull
06. BETTERFLY FISH
07. VAMOS CANTAR
08. LOVEBIRD
09. 夢をわたる鳥たち
10. いつものように

ピックアップ曲:
「TAHIBALI」 / 作詞:大山 潤子、Flancis Silva、作曲:渡辺 真知子、編曲:笹路 正徳
ラテン風CITY POPナンバーといった形容がピッタリくる、そんな1曲です。サビまでのAメロ、Bメロが80’sなCITY POP系で、サビで一挙にラテン調になり盛り上がっていく感じです。Francis Silvaとのヴォーカルとの相性も良いですし、終盤では完全にラテン色に染まっていく感じが何とも楽しいです。渡嘉敷&岡沢のリズム隊はやっぱり凄いです!

「GOSTO DE SAMBA」 / 作詞:大山 潤子、作曲:渡辺 真知子、編曲:笹路 正徳
渡辺 真知子らしい歌謡曲チックなキャッチーなメロディーを笹路 正徳がサンバ風に仕立てたという感じのナンバー。今までの渡辺 真知子のヴォーカル・スタイルとはちょっと違う抑揚を抑えた淡々とした歌い方が新鮮です。この曲でもFrancis Silvaのサポート・ヴォーカルが良い感じです。

「Seagull」 / 作詞・作曲:渡辺 真知子、編曲:笹路 正徳
聴いていて渡辺 真知子らしさを強く感じる曲で、私の大好きな曲です。岡本&渡辺というAB'Sのリズム隊による軽快なリズムと淵野 繁雄のサックスのプレイが光ります。曲の構成も面白く、ソング・ライターとしての非凡な才能を感じさせます。

「BETTERFLY FISH」 / 作詞:大山 潤子、作曲:神保 彰、編曲:笹路 正徳
ストレートなラテン調ナンバーです。ドラマーでありながら、素晴らしい作曲センスを持つ神保 彰ならではの曲と言えるかも知れません。ここでは岡本 敦男のドラムですが、神保のドラムで聴きたかった気もします(笑)。目立ちませんが笹路 正徳のピアノのプレイも素晴らしいです。

「VAMOS CANTAR」 / 作詞:大山 潤子、作曲:神保 彰、編曲:笹路 正徳
今までの渡辺 真知子には無かったタイプの曲ですね。この曲ではヴォーカリストとしての渡辺 真知子の魅力と才能を感じさせてくる曲だと思います。不思議に癖になる曲です(笑)

いつもの渡辺 真知子らしい部分と新しいタイプの曲を書き、歌っている渡辺 真知子の二面性を楽しめる、そんな感じがするアルバムです。
曲やアルバムがヒットする・しないというのは、時代や運やタイミングも関わってくるものだと思います。例えヒットしなくても根本的に才能豊かな人というのは時代に関係なく、その才能を発揮するのだなと改めて感じましたね。
曲によっては好き嫌いがはっきり分かれるかも知れませんが、なかなか良いアルバムだと思いますね。機会があったらぜひ聴いてみて下さい。
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久しぶりのレビュー記事です。
今回紹介するのは、4月28日にリリースされたばかりの新譜です。
杉 真理と村田 和人が "ワールド・ミュージック探訪" をキーワードに、楽しい音楽を届けてくれるユニット"アロハ・ブラザース"の結成19年目にして初のアルバム『世界のアロハ・ブラザース』です。

そもそもアロハ・ブラザースというユニットは、1991年にFM局J-WAVEが番組の為に企画したユニットでした。
「DEANKA J-WAVE TRIAL」という番組の中で、月に一回、J-POPの往年の名曲を村田 和人、斉藤 誠を中心としたオリジナル・ユニット"21(twenty one)"がカヴァーした曲とアロハ・ブラザースのオリジナル曲を毎月交互に紹介していたようです。
この放送で流された楽曲は、J-WAVEが聴取者プレゼント用に2枚組のCD『"TOWN MUSIC SPECIAL" '91~'92 』として制作されました。
私はこの非売品CDをBOOK OFFで運良く入手できて、ひっそりと楽しんでおりました(笑)。その時のレビュー記事はコチラです。

アロハ・ブラザースの音楽の特徴は、笑っちゃう位にワールド・ミュージックだということ。
俗に"××っぽい"という言葉がありますが、音楽においてこの"××っぽい曲"を書かせたら日本一であろう杉 真理と、やはり"っぽい"曲を書かせたら抜群のセンスを発揮する村田 和人が組んだ訳ですから、楽しくない訳がありません。
とにかく聴いてもらえれば分かりますし、曲名だけでも想像出来るかと思いますが、ハワイアン、レゲエ、マリアッチ、スコットランド民謡、シャンソン・・・等、世界中の音楽のジャンルが集結しています。
杉 真理の歌詞も洒落ていて楽しいですし、二人のハーモニーも抜群です。

また、曲間に"Episode"というスネークマン・ショー的なコント(?)も収録されています。
このコントに声で出演しているゲストが凄いのです。佐野 元春、坂崎 幸之助、伊藤 銀次、須藤 薫、根本 要、山下 久美子、松尾 清憲、伊豆田 洋之、黒沢 秀樹、坂本 洋、タカハシカナコ、山本 英美という面々・・・、贅沢ですね(笑)

遊び心満載なんだけど、音楽としてちゃんとしている。それでいて楽しい!それがアロハ・ブラザースです。

『アロハ・ブラザース / 世界のアロハ・ブラザース』
01. 60分間世界一周
02. PAKALOLOは愛の言葉
03. とりあえずジャマイカ
04. 遥かなるエルドラド
05. Epispde 1
06. 恋はボリショイ
07. チャイは投げられた
08. Episode 2
09. パリの風の中 恋は消えゆく
10. 幻のスコットランドガール
11. 君のいないRAINY DAY
12.Episode 3
13. 浜辺のあの娘
14. テレマカシ・バニャ
15. 60分間世界一周(Reprise)
【ボーナス・トラック】
16. 神様のプレゼント
17. 君にしてあげられること(Demo)

解説:
今回は曲をピックアップしてレビューしてしまうと楽しさが半減してしまうので、おおまかにどんなスタイルの曲なのかだけ紹介していきましょう(笑)

まず01は、このアルバムのコンセプトそのものです。60分間の音楽で世界一周してしまおうという趣旨を歌ったプロローグ的な小曲です。東京を出発というイメージでしょうね。

まず最初に訪れたのは02、ハワイ・マウイ島のラハイナです。音楽は勿論ハワイアン。ゲスト・ミュージシャン、小林 潔のPedal Steel GuitarとUkuleleが雰囲気を盛り上げます。

次の訪問地は03、カリブ海の島国・ジャマイカ。音楽は言わずと知れたレゲエですね。

続きまして04、メキシコです。マリアッチを模した演奏(メインは打ち込みですが)が洒落ています。古川 昌義が"らしい"ギターを聴かせてくれます。Hand Clappingのクレジットに"トリオ・ロス・パンスト"と書かれていて細かい所で笑えます(笑)

メキシコから一気に飛んだ先06は、ロシアのモスクワ。音楽はコサック風です。この曲で"Hey!"の掛け声でクレジットされているのが"シベリア歓喜団"となっていて、洒落が効いてます。

ロシアの次は07、インドのゴアです。この曲はビートルズ時代にジョージが書いたインド音楽を彷彿させ、個人的にはお気に入りになっています。ビートルズ・フリークの二人ならではの曲かも知れません。歌詞が洒落ていて笑えます。

インドから09、フランスのパリへ。しっとりと聴かせるシャンソン風ナンバーに仕上げています。ギターは鈴木 茂。

パリから10、スコットランドへ飛びます。思い切りスコットランド民謡風な曲になっています。他の曲は、全て作詞は杉 真理、作曲は杉 真理&村田 和人なんですが、この曲のみ作曲に松尾 清憲が加わっています。三人分のパワーが見事に結集した1曲。

次に向かうは11、ニューヨーク。JAZZYなバラード・ナンバー。

東海岸から13、西海岸ロスへ。サーフィン・ホットロッド風ナンバーです。この手の曲は杉・村田二人ともお得意とするところですね。伊豆田 洋之(key)、山本 英美(g)参加しています。ここで村田 和人は何とベースを弾いてます。

最後の訪問地は14、バリ島ですガムラン奏者SORMAを迎えているだけあって、。雰囲気のあるガムラン風音楽になっています。

15で東京に戻ってきます(笑)

ボーナス・トラックには、ワールド・ミュージックのカテゴリに入らない曲を持ってくるところも凝っています。

このアルバム、結構リゾート・ミュージックとしても楽しめますし、快晴の休日にビールでも飲みながら聴くと気持ち良いと思いますよ。興味があったら聴いてみて下さい。楽しい音楽が好きな方にお薦めです。
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松本 伊代_INNOCENCE ◇ 2010年 04月 11日
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今回紹介するのは、松本 伊代が1989年にリリースしたアルバム『INNOCENCE』です。もはや当ブログに何度も登場している松本 伊代なんで、「またかよっ!」とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、良いモノは良い訳で、私としてはしっかりと紹介しておきたいのです(笑)

本作『INNOCENCE』は、今まで紹介してきた『天使のバカ』、『風のように』、『Private File』、『MARiAGE』とは趣が異なった仕上がりになっています。何とも言えぬ異国情緒と言うべきか、無国籍で茫洋とした感じと言うのか、それまでのPOPな印象はありません。聴く人によって難解と感じる方もいるでしょうし、好き嫌いがはっきりと別れてしまうアルバムかも知れません。でも私は結構好きで、何回も繰り返し聴きました。大袈裟かも知れませんが、歌手・松本 伊代の器の大きさみたいなものを感じました。

細見 徹(細海 魚)、佐橋 佳幸をメインのアレンジャーと起用しているところも、従来の作品とは異なって独特な雰囲気を醸し出しています。この二人のアレンジが素晴らしく、新しい松本 伊代の世界を作り出しています。明るいPOPな曲は無く、どちらかと言えば地味で暗い印象の曲が多いのですが、決して聴いていて重いという感じはしません。聴き込むほどに味わい深くなる傑作だと思います。

『松本 伊代 / NNOCENCE』
01. 異国のオルフェ
02. ソレイユ
03. 眠りの花園
04. イノセンス
05. 悲しき氷河
06. ジョリ・レード ~可愛いブス~
07. 悲しくてやりきれない
08. 千の瞳
09. すべては冬の眠り
10. ソレイユ Reprise

ピックアップ曲:
「異国のオルフェ」 / 作詞:只野 菜摘、作曲:岸 正之、編曲:細見 徹
タイトル通り異国情緒たっぷりな細見 徹のアレンジが秀逸な1曲です。岸 正之らしいわかりやすいメロディー・ラインを細見 徹が上手く調理し、独特な雰囲気を作ったという印象です。詳しい事は知らないのですが、世奇音 光なる人物のアコースティック(ガット)・ギターのプレイは光っています。

「ソレイユ」 / 作詞:川村 真澄、作・編曲:佐橋 佳幸
名曲です。カントリーとフォルクローレが融合したような独特な雰囲気がたまらなく心地良いナンバーで、佐橋 佳幸のアコースティック・ギター無しでは成立しない曲でしょう。ファルセットを多用しなければならない難しい曲ですが、なかなか頑張って良いヴォーカルを聴かせてくれます。1度聴いたら病みつきになる、そんな曲です(笑)

「眠りの花園」 / 作詞:只野 菜摘、作・編曲:西脇 辰弥
この曲も何度聴いても厭きない名曲です。メロディーとアレンジ、そして松本 伊代の歌声が絶妙にマッチしています。全て打ち込みによるもののようですが、まるで機械的な固さを感じさせないサウンドが実に心地良いです。

「イノセンス」 / 作詞:只野 菜摘、作曲:関口 誠人、 編曲:細見 徹
関口 誠人ならではといった異国情緒溢れるメロディーが印象的なアルバム・タイトル曲。不思議な魅力に溢れるメロディーと細見 徹の繊細なアレンジが凄く良い感じですね。比山 貴詠史と木戸 やすひろのコーラス・ワークも聴き所です。

「すべては冬の眠り」 / 作詞:只野 菜摘、作・編曲:関根 安里
どう説明して良いのか難しいのですか、とにかく印象に残る曲です。メロディーやアレンジがどうのこうのと言うよりも、この曲の持つ独特な雰囲気が好きなんですよね(笑)

アルバム全体を通して抑揚が無くて平坦な感じがするのですが、これが逆に気分を落ち着かせてくれます。他のアルバムと比べると、確かに異色といった印象を受けるのですが、トータル的に統一感があって作品としては決して悪くは無い、むしろ面白い作品だと思っています。それにしても80年代後半の松本 伊代のアルバムというのはレベルが高いです。今でも「伊代はまだ16だから~」のイメージが強く残っている方は、ぜひとも80年代後半にリリースされたアルバムを聴いてみて下さい。きっと軽いショックを受けると思いますよ(笑)
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ACO_Lady Soul ◇ 2010年 04月 01日
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1990年代半ば、当時流行っていたAcid Jazzの流れを汲んだような洒落た音楽を聴かせてくれる女性シンガー・ソングライターが登場しました。具島 直子や今回紹介するACOもまさしくそんなシンガー・ソングライターの一人ですね。
今回取り上げるのはACOが1998年にリリースした3rdアルバムで、最高傑作と評判の高い『Lady Soul』です。

私がACOの音楽に最初に接したのは、以前紹介したコンピレーション・アルバム『SMOOTH VINTAGE』に収録されていた「揺れる体温 (UK mix)」でした。初めてこの曲を聴いた時の素直な感想は、「子供時代、学生時代に一体どんな音楽を聴いて育ったのだろう?」でした(笑)。ただ、曲は好きだったものの、そのヴォーカル・スタイルと言うか歌い方が私の好みではなかったので、アルバムを買ってまで聴こうとは正直思いませんでした。
ところが最近になって、ブログによくコメントを寄せて下さる"ケラさん"が、このアルバムを薦めてくれました。早速近所のBOOK OFFへ出かけ、1stアルバム『Kittenish Love』と『Lady Soul』を運良く見つけることが出来たので2枚とも購入。実際に聴いてみると、『Lady Soul』が最高傑作だという評判に偽りはありませんでした。
歌い方に関してはやはり私好みではないのですが、メロディーやアレンジがこのような歌い方を求めているかのようで、聴いていても全く違和感や嫌悪感はありません。むしろメロウでグルーヴィーなサウンドとメロディーに包まれ、何とも言えない空気感がとても心地良かったというのが素直な感想です。
ケラさん、良いアルバムを紹介してもらいました。ありがとうございました!

最初は似たような曲が多いと感じるかも知れません。私も実はそうでした(笑)。しかし、何回か聴いているうちに曲毎にそれぞれ違った魅力を感じるようになるから不思議です。ACOの作る曲の良さは勿論ですが、やはりアレンジの力も大きいでしょうね。なかなかこのサウンドを文章で表現するのは難しいので、興味があったらぜひ聴いてみて下さい。

『ACO / Lady Soul』
01. 揺れる体温 (After Hours Session)
02. やわらかい肌
03. Lady Soul (Day-lite Version)
04. こわれそうよ (Future Classics Version)
05. CATWALK
06. 熱いめまい (Album Version)
07. 眠れるネコ
08. INSIDE MY LOVE
09. Lady Soul (Twi-lite Version)
10. ふたつのてのひら

ピックアップ曲:
「揺れる体温 (After Hours Session)」 / 作詞・作曲:ACO、編曲:吉沢 朔
"After Hours Session"のサブ・タイトルがピッタリなアレンジ・演奏が最高です。この曲は本当に名曲ですね。知る人ぞ知る名ドラマー・GENTAのドラミングとネイティブ・サンのメンバーだったこともあるジャズ・ベーシスト・米木 康志のベース・プレイがゆったりとした心地良いグルーヴとなって耳に届きます。吉沢 朔のアレンジのセンスの良さに圧倒されます。もちろんピアノのプレイもですが・・・。

「やわらかい肌」 / 作詞・作曲:ACO、編曲:吉沢 朔
「揺れる体温」に続いてシングルとリリースされたナンバーです。01と打って変わって打ち込みによるグルーヴとエレピ、シンセを駆使したサウンドが印象的です。ヴォーカルの録音も凝っていて、ぜひともヘッドフォンで聴きたい1曲。

「こわれそうよ (Future Classics Version)」 / 作詞・作曲:ACO、編曲:吉沢 朔
極上のバラードです。美しいストリングスが印象的なんですが、それに加えてPeter Erskine(ds)とAnthony Jackson(b)という贅沢なリズム隊がバックを務めていて、地味ながらも実に渋いプレイを堪能出来ます。吉沢 朔のアレンジが冴えまくってます(笑)

「CATWALK」 / 作詞:ACO、作曲:ACO、渡辺 タカヒロ、GENTA、編曲:渡辺 タカヒロ
何とも懐かしい感じのFUNKYなサウンドが嬉しいダンサブルなナンバーです。GENTAのパワフルなドラミング、稲葉 政裕の軽快なギター・カッティング、元JUICY FRUITESのメンバーだった沖山 優司の太くてFUNKYなベースがたまりません。他の曲とは毛色が違いますが、これはこれで良いというか私はこのサウンドが大好きです(笑)

「眠れるネコ」 / 作詞・作曲:ACO、編曲:Albert Menendez
とにかく素晴らしい演奏に酔いしれてしまうナンバーですね。Albert Menendez(key)、Poogie Bell(ds)、Anthony Jackson(b)、Ira Siegel(g)、Bashiri Johnson(per)が奏でるサウンドの心地良さに尽きます。

「Lady Soul (Twi-lite Version)」 / 作詞:ACO、作曲:ACO、吉沢 朔、編曲:吉沢 朔
03と同じ曲ですがアレンジ違いです。03のアレンジは河野 伸で、これはこれで味があるんですが、私は断然ブラス・セクションを入れてダンサブルに仕上げたこちらのヴァージョンが好きですね。ギターのクレジットが洒落ているんですよ。Aco De Lucia(古川 昌義)となってます(笑)。

全曲レビューしても良かったくらいに捨て曲無しの傑作アルバムです。
Minnie Repertonの名曲のカヴァー「INSIDE MY LOVE」も良いですし、ラストの「ふたつのてのひら」のアコースティックなサウンドもかなり良いです。
90年代にも素敵な音楽が沢山あることを改めて実感したアルバムです。
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凡子_Desert Butterfly ◇ 2010年 03月 06日
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今回紹介するのは、沖縄を活動の拠点とするシンガー・ソングライター、凡子が3月5日にリリースしたばかりの3rdアルバム『Desert Butterfly』を紹介しましょう。
正直なところ、凡子の経歴やそれまでの彼女の音楽に関して全く何も知りません。今回のアルバムも久しぶりの角松 敏生によるフル・プロデュース作品ということで、"期待と不安"が入り混じった複雑な思いではありましたが買ってみたという次第です。

角松ファンなら最近の角松のライブにコーラスとして参加しているようなので凡子の歌声に接しているのでしょうが、角松のライブに足を運ばなくなって久しい私にとってはこのアルバムで彼女の歌声に初めて触れました。そんな私の印象は、声質も良いし、歌もかなり上手くシンガーとして私好みですね。ちょっとイメージしていた声質とは良い意味で違っていて、興味をそそられましたね。
ソングライターとしてもなかなか素質があり、可能性を感じました。沢山の曲を書いていくことで才能がどんどん開花していくのではないかなと思います。
アルバム収録曲全10曲中、7曲が凡子の作詞・作曲で、残り3曲が凡子の作詞、角松 敏生の作曲なんですが、正直なところ角松ファンには申し訳無いけれど、角松の書いた曲よりはるかにキャッチーで、耳に馴染んでくるメロディーだと思いますね。

デビュー以来、リアルタイムで角松 敏生を聴き続けてきた私にとって、この作品における角松 敏生について触れない訳にはいきません(笑)
今回のプロデュース・ワークで私なりに評価している点は二つ。
まずは往年のFunkyな角松 敏生の匂いを思い出させてくれるアレンジでしょう。打ち込みのリズムが中心ですが、凡子の歌声を活かすという意味においては流石と思わせるアレンジだと思います。ちょっとリズムに重厚感があればもっと私好みではありましたが・・・。
次にヴォーカルとコーラスが凡子のみで、コーラスに角松 敏生が参加していないことですね。これは大きいですね。同じコーラス・アレンジであっても角松の多重録音のコーラスと凡子の多重録音のコーラスとでは全く印象が違ってきます。あのうざったい角松のコーラスが入っていないだけですっきりとして聴き易いモノに仕上がったと思います。

逆に残念だったと言うか物足りなかったのが、角松の提供曲のつまらなさでしょうか・・・。極端な言い方かも知れませんが、もう角松には"キャッチーなメロディー"は書けないのではないかとさえ勘繰ってしまいました(笑)。
自身のアルバムならまだしも、他アーティストへの提供曲がこの程度というのが、長い間聴き続けてきた者にとってはショックでしたね。
近年ソングライターとしての角松 敏生に興味を失いつつありましたが、それに拍車がかかるかも知れません。
このアルバムの提供曲もメロディーで聴かせると言うより、アレンジで聴かせるという感じが拭えず、何だか淋しくもあり残念です。

『凡子 / Desert Butterfly』
01. Desert Butterfly
02. Movin' on
03. やさしい時間 ~Seiren~
04. 虹アーチ
05. 花結び
06. So Nude
07. You Are My Sweet Melody
08. A~Ha~
09. GEKIHA
10. かがみ

ピックアップ曲:
「Desert Butterfly」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
今 剛のギターをフィーチャーしたグルーヴィーなナンバー。サウンド的には『BEFORE THE DAYLIGHT』の頃の角松サウンドと彷彿させます。特にサビらしいサビの無い曲なんですが、それでいて妙に惹き付けるメロディーを持っていますね。

「Movin' on」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:森 俊之
古き良きモータウン系の香り漂うアレンジが秀逸なナンバーです。アレンジを手掛けるのは森 俊之です。今はサンプリング技術が発達しており、ストリングス・パートがまるで生のストリングスのように聴こえますね。メロディーに1番似合う形でアレンジが施されているといった1曲です。

「やさしい時間 ~Seiren~」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
古内 東子が歌っても似合いそうなSmooth系メロウ・グルーヴが心地良いナンバーです。この曲の角松のアレンジは本当に良いですね。まあアレンジに関してはハズレが無いというのが角松なんですが・・・(笑)

「虹アーチ」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
心地良いメロディー・ラインと凡子の素晴らしい歌声が実に心地良いミディアム・ナンバー。中川 英二郎のトロンボーン・ソロをフィーチャーするあたり、角松のアレンジが冴えてますね。

「A~Ha~」 / 作詞・作曲:凡子、編曲:角松 敏生
可愛らしいという言葉がピッタリのPOPなナンバー。曲調によって凡子の歌声がまるで表情が変わるように印象が違って聴こえます。こんなところにシンガー・凡子の非凡な才能を感じますね。

「GEKIHA」 / 作詞:凡子、作・編曲:角松 敏生
今回角松 敏生が提供した曲で1番気に入っているのがこの曲です。80年代半ばの打ち込みにのめり込んでた時代の角松サウンドを彷彿させて、思わずニヤリとさせるナンバーです。まだこういう曲を書けるのかと微かな期待を持たせてもらった1曲でした。
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小林 明子_City of Angels ◇ 2010年 02月 28日
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今回紹介するのは、小林 明子が1988年にリリースした通算4作目となるアルバム『City of Angels』です。
私が唯一所有している小林 明子のアルバムです。

1985年、ブームとなったTVドラマ「金曜日の妻たちへ」の主題歌に起用されたデビュー曲「恋におちて -Fall in love-」が大ヒットしました。良い曲だとは思いましたが、取り立てて私の好みのタイプの音楽ということでも無かったので、CDを購入してまで聴きたいとは思っていませんでした。
彼女の歌声はバラード系で映えると勝手に思い込んでいたところもあり、特に興味を惹かれることもなく数年経ちました。
ある時、リチャード・カーペンターが小林 明子のアルバムのプロデュースを手掛けたという話を聞き、もしかしたら面白いかもと知れないと俄然興味が湧き、購入したものです。
当時、小林 明子の歌声がカレンに似ているというところからリチャード・カーペンターにプロデュースを依頼してみようということになったようですね。私個人的には特に似ているとは思っていませんでしたが、このアルバムを聴くと確かに似てますね。
もっとも1990年代に入るともっとカレンの歌声に似ている峠 恵子がデビューしますが・・・。

リチャード・カーペンターがプロデュース、アレンジを手掛けているということで、サウンドはやはりカーペンターズを彷彿させるものになっています。特にコーラス・アレンジは全盛期のカーペンターズそのものといった雰囲気を持っています。また、小林 明子のヴォーカルもリチャードのディレクションによるものでしょうが、意識的にカレンの歌い方に近づけているような気がします。
アレンジに関しても、リチャードらしくストリングスを巧みに使い、演奏が前に出過ぎることもなく非常に聴き易いものに仕上がっています。ソングライターとしての魅力は勿論ですが、ヴォーカリスト・小林 明子がフィーチャーされたアルバムだと思います。
ただ、明らかにカレンを意識した歌い方に関しては評価が分かれるかも知れませんが、私は好きです。

『小林 明子 / City of Angels』
01. Rainbow, Rainbow
02. Put Another Memory On The Fire
03. Hold Me
04. How Could I Ask For More?
05. Beg, Borrow & Steal
06. Let's Fall In Love Forever
07. Suddenly Love
08. China River
09. Only The Angels Know
10. The Reply

ピックアップ曲:
「Rainbow, Rainbow」 / 作詞・作曲:小林 明子、編曲:Richard Carpenter
サビまでは実に小林 明子らしいメロディー・ラインを持ったバラードですね。日本語の歌詞なんですが、歌い方はカレンを意識した部分をあちこちで感じます。フレーズの頭の部分を力強く歌うところなど、カレンらしさを感じます。間奏部のコーラス・ワークは往年のカーペンターズを感じさせてくれます。良い曲です。

「Hold Me」 / 作詞・作曲:Joey Carbone、日本語詞:湯川 れい子、編曲:Richard Carpenter
しっとりとしたバラード・ナンバーです。カレンが歌ってもピッタリな感じの曲ですね。コーラス・ワークはエコーのかけ方等はまさにカーペンターズを彷彿させます。実に心地良いナンバーです。

「How Could I Ask For More?」 / 作詞:John Bettis、作・編曲:Richard Carpenter
歌い出しの部分を聴いた時、カーペンターズかと思ったナンバーです。爽やかなメロディーとアレンジは、まさにカーペンターズそのものといった雰囲気を持っています。小林 明子の歌声の低音域は本当にカレンに似ていますね。逆に高音域は小林 明子らしいと言えるかも知れません。

「Beg, Borrow & Steal」 / 作詞・作曲:Robin Lerner & Tom Harriman、編曲:Richard Carpenter
リチャードがこんなにAORチックなアレンジを施すことに驚いた1曲。あえてカレンを意識していないようで、単純に洒落たAORナンバーとして楽しめますね。おそらくこの曲だけを聴いて、リチャード・カーペンターのアレンジでヴォーカルが小林 明子だと気付く人は少ないかも知れません(笑)

「China River」 / 作詞・作曲:小林 明子、編曲:Richard Carpenter
チャイニーズ風味たっぷりの曲を日本語でカレンが歌ったらこんな感じになるのかと思わせてくれる面白い曲です。リチャードのアレンジ・センスと小林 明子の作曲のセンスが光る曲と言えるかも知れません。

「Only The Angels Know」 / 作詞:Dean Pitchlord、作曲:Michael Gore、編曲:Richard Carpenter
ボッサ調の渋いナンバーです。この曲は結構お気に入りで、曲自体にカーペンターズらしさはないのですが、コーラス・ワークだけが思い切りカーペンターズ風なんですね。そのバランスが絶妙で渋いという言葉がぴったりな感じに仕上がっています。

カーペンターズが好きな人は1度聴いてみて下さい。
単純にカーペンターズの曲をカヴァー(実際に小林 明子はカヴァー・アルバムをリリースしているようですが・・・)しているものより、カーペンターズを感じることが出来るかも知れませんよ。
また特にカーペンターズを意識せずに聴いても、なかなか良い曲が揃っていますので心地良く聴けるアルバムだと思います。
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今回紹介するのは、昨年12月にリリースされた岩崎 良美のデビュー30周年を記念して制作されたアルバム『赤と黒から・・・・・Ⅰ』です。
1980年2月21日に名曲「赤と黒」でデビュー。あれから30年も経つんですね~。早いものだと感じると同時に、私自身もそれだけ着実に老けたという実感に浸っております(笑)
アイドル系の歌手の多くがタレントとしての活動がメインとなっている中、このような形で新作アルバムがリリース出来るというのは本当に凄いことですね。
歌手として活動している、活動を続けられているというのは本当に80年代にデビューしたアイドル系歌手は一握りですからね。

さて『赤と黒から・・・・・Ⅰ』は、デビュー30周年の記念アルバムということで収録曲はセルフカヴァー5曲と、彼女に所縁のある楽曲2曲の計7曲が収録されています。全体的なイメージとしてはヨーロピアンな香りが漂っています。ジャケット写真もパリで撮られたもののようです。
声質は変わっていませんが、歌は円熟味が増して凄く良い感じに仕上がっていて、落ち着いた雰囲気の中で安心して聴けるアルバムに仕上がっています。
サウンド・プロデュースを手掛けているのは、カズンの漆戸 啓です。一聴ではアレンジが地味という印象なんですが、岩崎 良美の歌を際立たせるという意味ではよく練られた秀逸なアレンジだと思います。
しっとりと岩崎 良美の歌を楽しめる、そんなアルバムだと思います。

『岩崎 良美 / 赤と黒から・・・・・Ⅰ』
01. 赤と黒 09
02. モノクローム
03. ごめんねDarling
04. 四季
05. L'ete 42
06. Prolougue
07. Tomorrow

ピックアップ曲:
「赤と黒 09」 / 作詞:なかにし礼、作曲:芳野 藤丸、編曲:漆戸 啓
デビュー曲にして名曲の2009年ヴァージョンです。あえてタイトルに"09"を付けているのは、オリジナルのイメージに拘らずに新しい解釈の「赤と黒」ということなのでしょう。実際に漆戸 啓のアレンジは、どちらかというとシャンソンに近い雰囲気を持っていますが、ストリングスの使い方がなかなかスリリングで面白いですね。

「モノクローム」 / 作詞:岩崎 良美、漆戸 啓、作・編曲:漆戸 啓
2000年にリリースされたアルバム『ラ・コンフュジョン戸惑い』に収録されていた曲のリテイクのようですが、残念ながらオリジナルを聴いたことがありません。しかし、この曲はなかなか良いですね。岩崎 良美の歌声が活きるメロディー・ラインだと思います。アレンジもCOOLでCITY POPに通じる洒落た感じが凄く好きです。

「ごめんねDarling」 / 作詞・作曲:尾崎 亜美、編曲:漆戸 啓
1981年リリースの7枚目のシングルのリテイクです。アルバム中で最もPOPな仕上がりです。元々この曲はPOPなメロディーが特徴ですから、これを壊す訳にはいきませんよね(笑)。オリジナルでは尾崎 亜美がコーラスを歌っていたところを岩崎 良美のコーラスとゴスペル・タッチの女性コーラス(詳細クレジットが無いので不明です)が尾崎 亜美のコーラスの雰囲気によく似ています。コーラス・アレンジが見事な1曲だと思います。

「四季」 / 作詞:丹羽 しげお、作曲:佐藤 準、編曲:漆戸 啓
1981年リリースの5枚目のシングルのリテイク。オリジナルはアレンジでCITY POP風に仕上がっていましたが、元々メロディーはヨーロピアンな感じだと思っていました。漆戸 啓のアレンジは思い切りヨーロピアン調に仕上げています。オリジナルの持っていた独特のくどい部分が無くなって、全体的に柔らかくなっています。このメロディーには、このアレンジの方が似合っているかも知れません。

「Prolougue」 / 作詞・作曲:八神 純子、編曲:漆戸 啓
1989年のアルバム『月夜にGood Luck』に収録されていた曲のリテイクです。残念ながらこの曲もオリジナルを聴いたことがありません。八神 純子らしいメロディーですね。アルバムの中で1番好きな岩崎 良美のヴォーカルがこの曲ですね。オリジナルと聴き比べてみたい1曲です。

アルバムのタイトルには"Ⅰ"とありますが、今年の秋には"Ⅱ"がリリースされるようです。どんなアルバムになるか楽しみです。
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今回紹介するのは、最近のヘビーローテーションになっている1枚で、通勤時には必ずと言って良いほど聴き込んでいるアルバムです。
そのアルバムというのが、松本 伊代が1991年にリリースした『MARiAGE ~もう若くないから~』です。松本 伊代のオリジナル・アルバムとしては、このアルバム以降リリースされていません。現在のところ、最後のアルバムということになります。

1月28日にアルバム『Private file』を紹介したばかりですので、「また松本 伊代かよ!」と思われる方も多いかも知れませんがご容赦下さい。
でもとにかく良いんですよ、松本 伊代のアルバムは。聴けば聴くほどに嵌っていく、まさにこのアルバムはそんな1枚なんです。

まずは楽曲の良さです。松任谷 正隆の門下生である熊谷 幸子、MAYUMI、崎谷 健次郎、小西 康陽の4人の作曲陣の楽曲が素晴らしい。特に4曲提供している熊谷 幸子と2曲提供している崎谷 健次郎、小西 康陽の書いた曲が良いんですよ。まさに捨て曲無しの傑作揃いです。
次にアレンジの良さが際立ってます。アレンジを手掛けているのは、大村 雅朗、新川 博、上杉 洋史、大平 勉の4人。打ち込みのリズムが軸になっていますが、都会的で洒落たサウンドで満ちています。
その洒落たアレンジを支えているミュージシャンは、江口 信夫(ds)、島村 英二(ds)、松原 正樹(g)、渡辺 格(g)、鳥山 雄司(g)、松原 秀樹(b)、荻原 基文(b)、新川 博(key)、上杉 洋史(key)、大平 勉(key)、大村 雅朗(key)、中村 哲(key、sax)、浜口 茂外也(per)等。そんな中でも松原 正樹のギター・プレイが光っていて、松原 正樹好きの私にとってはたまりません(笑)
最後に松本 伊代のヴォーカルの良さですね。何度も書いていますが、決して技巧的に上手いという訳ではありません。しかし、1曲1曲を大切に、そして丁寧に歌う彼女の歌声は本当に魅力的なんです。特に本作ではリラックスした雰囲気が感じられて、いつも以上に気持ち良く響いてきます。

もはやこのアルバムは、楽曲・アレンジ(演奏)・歌の三拍子揃ったCITY POPとして捉えても良いと思いますし、上質なGIRLS POPだとも言えるでしょう。去年の9月に紙ジャケで再発されていますので、もし興味があったらぜひ聴いてみて下さい。本当に良いアルバムですから、聴いて損は無いと思いますよ。

『松本 伊代 / MARiAGE ~もう若くないから~』
01. きっと忘れるから
02. 恋は最初が肝心
03. MARiAGE ~幸せになって~
04. La Primeur
05. 魅惑の扉
06. 予期せぬ出来事
07. 交通渋滞
08. 手遅れの告白
09. カーマイン・ローション

ピックアップ曲:
「きっと忘れるから」 / 作詞:鮎川 恵、作曲:熊谷 幸子、編曲:新川 博
1990年のシングル曲。打ち込みによる心地良いグルーヴと松原 正樹のギター・カッティングが絶妙な1曲です。また間奏でのギター・ソロも格好良いの一言ですね。別れの歌ですが、前向きな姿勢を感じさせるPOPな曲調が印象的です。

「MARiAGE ~幸せになって~」 / 作詞:鮎川 恵、作曲:熊谷 幸子、編曲:大平 勉
友人の結婚を祝った曲ですが、江口 信夫のタイトなドラミングに乗せた軽やかなナンバーに仕上がっています。サビのメロディーがキャッチーで印象に強く残ります。聴いていて心が温かくなる、そんな曲で大好きな1曲です。

「La Primeur」 / 作詞:遊夢 薫、作曲:熊谷 幸子、編曲:新川 博
切ないバラード・ナンバーです。どこか淡々とした松本 伊代のヴォーカルと比山 貴詠史、木戸 やすひろ、広谷 順子の鉄壁コーラス隊が余計切なさを感じさせます。松原 正樹ならではのギター・カッティングやソロも堪能出来ます。本当にセンスの良いギタリストですね、松原 正樹は。

「予期せぬ出来事」 / 作詞:鮎川 恵、作曲:崎谷 健次郎、編曲:大村 雅朗
グルーヴ感溢れるナンバーで、ドライビング・ミュージックに最適なナンバーです。崎谷 健次郎らしいキャッチーなメロディーはもはやCITY POPですね。この手の曲調に松原 正樹のギター・カッティングは欠かせませんね。曲の最後に街の雑踏のSEが入り次の曲へ続いていくところも洒落ています。

「交通渋滞」 / 作詞・作曲:小西 康陽、編曲:大村 雅朗
松本 伊代に提供している小西 康陽の楽曲は良い曲ばかりですね。いかにも小西 康陽らしい曲ですが、歌うのはかなり難しいと思いますが、自分の曲として上手く歌いこなしています。松原 正樹と鳥山 雄司のツイン・ギターというのが何とも贅沢です。

「手遅れの告白」 / 作詞:阿部 真理子、作曲:崎谷 健次郎、編曲:大村 雅朗
シンプルながら美しいメロディーを持ったバラード・ナンバーです。このバラード曲を聴いて、松本 伊代が歌が下手だと思う人はいないと思いますよ。歌というのはテクニックだけでは伝わらないというお手本のような素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。本当に良い曲です。

「カーマイン・ローション」 / 作詞・作曲:小西 康陽、編曲:大村 雅朗
松本 伊代とボッサがこんなに似合うなんてと驚かされた1曲。とにかく渋い曲です。松原 正樹の指弾きのアコースティック・ギターというのは珍しいかも知れません。夏の昼下がりに聴きたい、そんな洒落た曲です。
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椎名 恵_W CONCERTO ◇ 2010年 02月 13日
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今回紹介するのは、椎名 恵が1987年にリリースした3rdアルバム『W CONCERTO』です。
椎名 恵は1986年にデビュー。
当時から彼女のことは知っていたんですが、シンガー・ソングライターであるという認識はなくて単にシンガーだと思っていたんですね。
と言うのも彼女の曲はTVドラマ(あの大映テレビ制作が多かったように記憶していますが)の主題歌に使われることが多く、しかもそのほとんどが洋楽のカヴァーだったんですね。歌は上手いけれどカヴァー曲ばかりだったので正直興味が湧きませんでした。

ところが彼女がソングライターでもあり、アルバムには大内 義昭や安部 恭弘も曲を提供していると知り、興味半分で購入してみたアルバムがこの『W CONCERTO』でした。
『W CONCERTO』は、Lyrics Produceを麻生 圭子、Sound Produceを戸塚 修が手掛け、Editorial Supervisionとして小説家の森 瑤子の名前がクレジットされています。
Editorial Supervisionって何でしょう・・・?。単純に訳せば編集責任者ということなんでしょうけど、アルバム・コンセプトを監修したということなんでしょうね。森 瑤子は、監修以外にこのアルバムでは2曲の詞を書いています。
残念ながらミュージシャン・クレジットが無いので詳細は判りませんが、戸塚 修のアレンジなので当時のTOPクラスのミュージシャンが集結しているのは間違いないでしょう。

CITY POP好きの私にとっては、アルバム購入当時はどうも"野暮ったい"という印象が強く、あまり聴いていなかったのですが、最近になって聴き直してみると相変わらず"野暮ったい"と思う曲もありますが、以前より聴き易くて良いなと思えたので今回紹介することにしました。

『椎名 恵 / W CONCERTO』
01. たぶん彼女も水の星座
02. 避暑地にテイルを向けて
03. さよならは夕凪がくる前に
04. 午後10時からの不在
05. Wの肖像
06. THE WIND
07. 風物語
08. 夜毎、ハイウェイを飛ばす女
09. 海に消えた砂の翼
10. Duty Free
11. For You

ピックアップ曲:
「たぶん彼女も水の星座」 / 作詞:麻生 圭子、作曲:大内 義昭、編曲:戸塚 修
いかにも80's風な打ち込みサウンドが懐かしくもあるPOPなナンバーです。この曲もいかにもTVドラマの主題歌として使われても可笑しくないタイプの曲です。キャッチーなメロディー・ラインはいかにも大内 義昭らしいと言えますね。この手の打ち込みのサウンドというのは、本当に時代を感じさせますね。この曲もWINKは歌っても似合うような気がします(笑)

「Wの肖像」 / 作詞:森 瑤子、作曲:椎名 恵、編曲:戸塚 修
戸塚 修の本領発揮といった感のあるAORチックなアレンジが心地良いバラード・ナンバーです。メロディーとしては地味なんでしょうが、椎名 恵の美しい高音域を活かしたメロディーだと思います。聴き込むほどに味わい深くなる曲ですね。

「THE WIND」 / 作詞:椎名 恵、作曲:池 毅、編曲:戸塚 修
大映テレビ制作のドラマ「プロゴルファー祈子」の主題歌だったという曲です。私は1度もドラマは観たことがないですが、いかにも大映ドラマ主題歌という感じだったのでピックアップしてみました。池 毅がこのアルバムでも3曲書いているのですが、どうも私はこの人が書くメロディーが苦手です。それにしてもこういう主題歌に欠かせないのがEVEのコーラスですよね~(笑)

「風物語」 / 作詞:森 瑤子、作曲:安部 恭弘、編曲:戸塚 修
AOR風バラード・ナンバーです。流石に安部 恭弘といった洒落たメロディーと職人・戸塚 修のアレンジが絶妙です。椎名 恵のヴォーカルは力強さも魅力ですが、その声の美しさを協調したバラードでより一層輝きを増す気がします。良い曲です!

「夜毎、ハイウェイを飛ばす女」 / 作詞:麻生 圭子、作曲:大内 義昭、編曲:戸塚 修
いかにもCITY POPなタイトルに惹かれます(笑)。"飛ばす"という程のスピード感は感じませんが、ドライビング・ミュージックとして最適な曲だと思います。戸塚 修はやはり生のリズムを使ったアレンジの方が断然良いですね。
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