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カテゴリ:PRODUCER( 33 )
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杏里_TIMELY!! ◇ 2006年 01月 09日
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今回紹介するプロデューサーは、私がデビュー以来25年間聴きつづけているアーティスト・角松 敏生です。
角松 敏生は、FUSION、ロック、歌謡曲等アーティスト系のプロデューサーとしては珍しく、多方面にわたり幅広いプロデュース業を展開しています。そんな彼の初のプロデュース作品がこのアルバムです。
1983年にアニメ主題歌「Cat's Eye」のヒットを受けて製作されたアルバムです。当時、杏里と角松は同じ事務所に所属していた関係から、杏里の82年のアルバム『HEAVEN BEACH』で3曲の楽曲提供から始まり、次のアルバム『Bi・Ki・Ni』ではアナログA面全ての楽曲提供、アレンジ、演奏を担当してました。そして、このアルバムでフル・プロデュースに挑戦する事になったようです。

01. CAT'S EYE (NEW TAKE)
02. WINDY SUMMER
03. STAY BY ME
04. A HOPE FROM SAD STREET
05. YOU ARE NOT ALONE
06. 悲しみがとまらない
07. SHYNESS BOY
08. LOST LOVE IN THE RAIN
09. DRIVING MY LOVE
10. GOOD-NIGHT FOR YOU

角松 敏生の作詞・作曲が、02、03、07、09、10の5曲。康 珍化・林 哲司のコンビの作品が05、06の2曲。杏里作曲が04、08の2曲。小田 裕一郎作曲が01となっています。
アレンジは、林 哲司が05、角松・林コンビが06、それ以外は角松が受け持っています。

大ヒット曲01は、角松がリ・アレンジしていてより一層ダンサブルな仕上がりになっています。02は、いかにも当時の角松らしいナンバーで夏・海路線全開(笑) メロウ・グルーブの03もいかにも角松らしい1曲。軽快でPOPなナンバー04は、杏里の作品です。やはり林 哲司は、日本のデヴィッド・フォスターであると再認識したバラード曲05。さすが林 哲司ですね、名曲です。
角松が林 哲司に依頼して作ってもらったという、これまたヒットした06。角松流AORという感じの07も良い仕上がりになっています。物憂気な雰囲気がメロディー、アレンジによく表れている08。CITY POP感全開の09。最後は、しっとりと角松節のバラードで幕を閉じます。

杏里は角松との出会い以降、それまでのアメリカン・ポップス路線からダンス系の音楽へと路線が変化していき成功を収めます。この辺は、プロデューサー・角松 敏生の与えた影響は大きかったと思いますね。
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原田 真二_FEEL HAPPY ◇ 2005年 12月 21日
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1977年に「てぃーんず ぶるーす」、「キャンディ」、「シャドーボクサー」と、3ヶ月連続してシングルをリリースするといった前代未聞のデビューを飾った原田 真二のデビュー・アルバム。
1978年のリリースで、プロデューサーは吉田 拓郎と原田 真二。私の勝手な想像だが、拓郎はサウンド的な事には関わらず、「金は出すから、好きなようにやってみな!」的な感じだったのではないだろうか。実質的なサウンド・プロデュースは、当時若干18歳の原田自身だったと思う。拓郎が創立者の一人でもあるフォーライフ・レコードのオーディションに合格した広島の若者の才能を、拓郎が認めていたということだろう。
原田にとっては、ラッキーとしか言い様の無い環境でアルバムが製作されている。
全11曲の作曲はもちろんだが、8曲でアレンジに関わり、全ての曲でキーボードやギターを弾いている。当時、新人がここまで好きなようにアルバムを作れたというのは驚きだった。

01. Beginning
02. Curtain Rise
03. Sports
04. キャンディ
05. Plastic Doll
06. Good Luck
07. 風をつかまえて
08. てぃーんずぶるーす
09. High-Way 909
10. ANGEL FISH
11. 黙示録

正直な話、ボーカルは上手くはないし、楽器もそこそこと言う感じだ。
アレンジにしても 05 の瀬尾 一三、08、10 の鈴木 茂・瀬尾 一三コンビのプロの仕事に比べると、今一つの感はある。しかし、デビュー・アルバムでここまで出来るというのは凄い事だ。
それよりも注目すべきは、作曲センスだろうと思う。キャッチーでPOPなメロディーを書けるという才能は、当時から凄いなと思っていた。
これも私の勝手な想像だが、原田は曲先タイプだろうと思う。原田のメロディーに松本 隆がうまく言葉をのせているという感じがするのだ。どの曲もキャッチーなメロディーが多い。それゆえにデビュー・アルバムにして大ヒットを記録したのだろう。

私のお気に入りは、シンプルだが何故か耳に残るメロディーの 05、ポップな 06、原田のアコギの弾き語りによる 11。
今回久しぶりに聴いたのだが、なかなか良いアルバムだと再認識した。
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DIONNE WARWICK_FRIENDS IN LOVE ◇ 2005年 12月 12日
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名プロデューサー、ジェイ・グレイドンのプロデュースで1982年にリリースされたディオンヌ・ワーウィックの 『 FRIENDS IN LOVE 』。洋楽系というカテゴリでは、今まで2枚のジェイ・グレイドンのプロデュース作品を紹介したが、今回PRODUCERのカテゴリでの紹介。
さすがにジェイ・グレイドンが手掛けると、それまでのMOR色の強かったといわれる彼女の作品を見事にAORな作品に変貌させている。優れた楽曲とアレンジ、そして腕利きミュージシャンの演奏という、まさにAORの王道を行く1枚である。

01. FOR YOU
02. FRIENDS IN LOVE
03. NEVER GONNA LET YOU GO
04. CAN'T HIDE LOVE
05. BETCHA BY GOLLY WOW
06. MORE THAN FASCINATION
07. GOT YOU WHERE I WANT YOU
08. WITH A TOUCH
09. WHAT IS THIS
10. A LOVE SO RIGHT

まずは何はともあれ 01。イントロのギター・リフでジェイ・グレイドンの仕事とわかる1曲で、このアルバムの目玉と言える名曲。ジェイ・グレイドン、リチャード・ペイジ、ジョン・ぺディスによる共作。
アルバム・タイトル曲である 02 は、ジェイ・グレイドン、デヴィッド・フォスター、ビル・チャンプリン共作によるいかにもな曲(笑) ビル・チャンプリンのバック・コーラスが目立ちすぎかも。
私が大好きな 03 は、83年にセルジオ・メンデスが『 SERGIO MENDES 』で取り上げて大ヒットさせた曲。ディオンヌのバージョンもセルジオのバージョンの素晴らしい作品、と言うか曲自体が素晴らしい。
04 は、アース・ウィンド&ファイアーのカバー。ジェイ・P・モーガンのアルバムにも収録されていた。05 は、スタイリスティックスのカバー。珍しくシンセ・ベースや打ち込みを使ったナンバーだが、軽快なノリが気持ちの良い作品の06。02 と 07 は、ジョニー・マティスとのデュエット曲だが、07 の方が二人のボーカルのコンビネーションが良い気がする。
他にもスティービー・ワンダーの提供曲 08 等、素晴らしい曲に恵まれている傑作アルバムである。

CD化されるまでは、オークション等でもの凄い高値で取引されていた作品らしい。確かにアルバムの完成度を考えるとわかる気がする。ソウル好きな人もAOR好きな人も、きっと満足できるアルバムであると思う。
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須藤 薫_AMAZING TOYS ◇ 2005年 12月 03日
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川端 薫。1972~1985年の間、CBSソニーでディレクター兼プロデューサーとして活躍した人だ。
古くは、清水 健太郎「 失恋レストラン 」や大瀧 詠一「 ロングバケーション 」の製作に関わった名プロデューサーである。彼のプロデュース作品の中でも、特に素晴らしいと思っているのが須藤 薫のアルバムである。今回紹介するのは、須藤 薫が1982年にリリースした3rdアルバム『 AMAZING TOYS 』。
デビュー・アルバムから続いていたアメリカン・ポップス路線の集大成と評判の高いアルバムである。
もちろんプロデュースは、川端 薫。

01. 恋の最終列車 / 作詞・曲:杉 真理 / 編曲:松任谷 正隆・杉 真理
02. さよならはエスカレーターで / 作詞:呉田 軽穂 / 作曲:杉 真理 / 編曲:松任谷 正隆・杉 真理
03. この恋に夢中 / 作詞:有川 正沙子 / 作曲:杉 真理 / 編曲:松任谷 正隆・杉 真理
04. 涙のステップ / 作詞:有川 正沙子 / 作曲:杉 真理・堀口 和男 / 編曲:松任谷 正隆・杉 真理・堀口 和男
05. 1950 TEAR-DROPS CALENDAR / 作詞:伊達 歩 / 作曲:杉 真理 / 編曲:松任谷 正隆・杉 真理
06. RAINY DAY HELLO / 作詞・曲:杉 真理 / 編曲:松任谷 正隆・杉 真理
07. PRETENDER / 作詞:有川 正沙子 / 作・編曲:松任谷 正隆
08. さみしいハートにSING A RING / 作詞:有川 正沙子 / 作・編曲:林 哲司
09. 恋の雨音 / 作詞:伊達 歩 / 作・編曲:林 哲司
10. DIARY / 作詞:有川 正沙子 / 作曲:東郷 昌和 / 編曲:松任谷 正隆
11. 緑のスタジアム / 作詞・曲:田口 俊 / 編曲:松任谷 正隆
12. LITTLE BIRTHDAY / 作詞:来生 えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:松任谷 正隆

男性アーティストのPOPSの雄が杉 真理ならば、女性アーティストの筆頭は須藤 薫であろう。声の質も良く、歌も上手い。まさしく持って生まれたPOPS・SINGERといった感じか・・・。このアルバムの01~06は、杉 真理がCO-PRODUCERとして名を連ねており、須藤 薫との抜群の相性の良さを感じさせる。

林 立夫のドラミングが見事な 01 は、どことなくマンハッタン・トランスファーを彷彿させるJAZZYなナンバー。
02 は、シーナ・イーストンの「 9 to 5 」に似た感じの曲。おそらく杉がこの曲を意識して書いたものではないだろうか。
03 は、ドゥ・ワップ・コーラスが印象的なナンバー。鈴木 茂のギターと、この手のコーラスを得意とする杉 真理、町支 寛二のコーラス・ワークが聴き所である。
04 は、まさに名曲。60年代のアメリカのダンス・パーティーで流れていそうなチーク・ダンス・ナンバーである。
05 では一転して50~60年代風なロックン・ロール調のナンバー。杉はこういう曲を書かせたら日本一だろう(笑) ジェイク・H・コンセプションのSAXが良い味出している。
06 のようなスロー・バラードを聴くと、その歌の上手さ、声の良さを感じる。こういうバラード曲での林 立夫のドラミングも結構好きである。08 は、アレンジがいかにも林 哲司らしい曲。竹内 まりやの『 イチゴの誘惑 』に似たタイプの曲。
09 も林 哲司のナンバーで、もろマージー・ビート。これまた竹内 まりやとオーバー・ラップするが、須藤 薫の方がやはりPOPS向きかも知れない。

全編上質なPOPSのオンパレードといった感じの名盤である。1stアルバム『 Chef's Special 』も2ndアルバム『 PARADISE TOUR 』のどちらも完成度の高い良いアルバムだが、最近再販されて1番入手しやすいであろうこのアルバムがお薦めである。

余談だが、大瀧 詠一の「 君は天然色 」はもともと須藤 薫に提供する為に書いた曲らしい。
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松田 聖子_Citron ◇ 2005年 11月 25日
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松田 聖子と大御所デヴィッド・フォスターとの出会いが、1988年リリースの通算15枚目のアルバムにて実現した。70年代後半から80年代の初めにかけて、デヴィッド・フォスターと共演した日本人アーティストは多いが、フル・プロデュースというのは少なかったように思う。それだけにこのアルバムは、松田 聖子を好きか嫌いかに関わらず私にとっては購入しなければならないものだった(笑)
アイドル全盛期の年間2枚ものアルバムをリリースしていた頃に比べると、ボーカル録りにかなりの時間を費やして製作された事が伺えて、今でもよく聴く大好きなアルバムとなった。

01. Blue
02. Marrakech
03. Every Little Hurt
04. You Can't Find Me
05. 抱いて・・・
06. We Never Get To It
07. 続・赤いスイートピー
08. No.1 (Album Version)
09. 四月は風の旅人
10. 林檎酒の日々

まず、作曲陣の豪華さに驚かされる。デヴィッド・フォスターを筆頭にジェイ・グレイドン、トム・キーン、ランディ・グッドラム、そしてスティーヴ・キプナー。スティーヴ・キプナーと言えば、ヒット・メイカーとしても有名で、代表的なものはオリビア・ニュートン・ジョンに書いた 「Physical」 もその一つ。このアルバムでは、「Marrakech」 と 「続・赤いスイートピー」がスティーヴ・キプナーが関わった曲であるが、「Marrakech」 と 「Physical」 が雰囲気が似ている気がするのは私だけだろうか?(笑)

次にボーカルの変化。松田 聖子に限らずアイドル歌手全般に多かった語尾の尻上がり。これがこのアルバムではだいぶ少なくなって聴きやすくなった。実は、この語尾の尻上がりというやつはかなり気になる部分だったのだ。それが減っただけで聴きやすさが大きく違ってくる。おそらくデヴィッド・フォスターが、かなり厳しい歌唱指導をしたのだろう。歌い込んでる分だけ音程もしっかりしているし、声もよく出ている気がする。歌手として、大きな収穫だったろうと思う。

そしてデヴィッド・フォスターのアレンジの巧みさは、やはりさすがと言わざるを得ない。残念なのはAORブームだった80年代の始め頃とは違って、打ち込み中心になっている事。決して打ち込みが嫌いな訳ではない。しかし、サンプリング技術が日進月歩で進んでゆくと、ほんの数年でそのサンプリング音源が古臭く聴こえてしまうのだ。楽器も日々進歩しているとは思うが、演奏するのが人間である以上、最後には演奏する人間の感性がモノを言う。だからこそAORの名盤と言われるアルバムは、色褪せないクオリティーを持っていると言えるのではないだろうか。打ち込みなしのミュージシャンの演奏で作られたらどうなったのか、聴いてみたいものである。

それでもギターにマイケル・ランドゥ、コーラスにトム・キーン、スティーヴ・キプナー、そしてビル・ラバウンティを起用し、エンジニアがハンベルト・ガティカという豪華な布陣で製作されたアルバムである。悪い訳は無い。
聞いた話しだが、サザンの桑田がこのアルバムの製作の話を聞いて悔しがったとか・・・。(真偽はわからないが)
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大貫 妙子_MIGNONNE ◇ 2005年 11月 16日
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今回のプロデューサーは、音楽評論家の小倉 エージ。プロデュースを専業としている者でさえ、名盤と評価されるアルバムを製作するのは難しいのに小倉 エージはいとも簡単に名盤を作ってしまった。
1978年リリース。白状すると、最初はこのアルバムは2~3回聴いたのだが、地味という印象しか残らずレコード・ラックに収められたままになっていた。それから25年以上の月日が流れ、先日BOOK OFFでこのアルバムのCDを見つけた。懐かしさと750円という価格に惹かれ購入した。改めて聴いてみて驚いた。凄く良い!名盤だ。

好きな音楽のジャンルというのは、それ程変化していないように思う。しかし、細かな部分での好みは年齢を重ねる毎に変化してゆくのだろうか?このアルバムの印象が昔と今でこんなにも変わったことに驚いている。収録曲は佳曲ばかりだし、瀬尾 一三と坂本 龍一のアレンジがまた素晴らしい。
瀬尾 一三はフォーク系のアーティストのアレンジが多かったので、こんなに洒落たアレンジをするとは思っていなかった。
坂本 龍一のアレンジは、1970年代後半の仕事はどれも素晴らしいものばかりで拝んでしまいたくなる程だ(笑)

01. じゃじゃ馬娘
02. 横顔
03. 黄昏れ
04. 空をとべたら
05. 風のオルガン
06. 言いだせなくて
07. 4:00 A.M.
08. 突然の贈りもの
09. 海と少年
10. あこがれ

このアルバムの特徴としては、非常に贅沢なギタリストを起用していることだろう。曲によっては、二人をバッキングに一人をソロという風に多い場合は3人のギタリストが参加している。
参加している豪華ギタリストは、水谷 公生、鈴木 茂、松木 恒秀、杉本 喜代志、吉川 忠英、
松原 正樹、高中 正義という顔ぶれ。全編ギターが目立つ作りになっている。
収録曲も人気が高い01、エポや矢野 顕子もカバーしている02、竹内 まりやに提供した08等大貫 妙子の代表曲と評されるものも多い。

アルバムの完成度とは裏腹に全く売れず、消沈した大貫 妙子は2年間アルバムをリリースしなかったという話を聞いた事があるが、真偽は定かではない。
次作からは、ヨーロッパ路線の音楽に移行した。良いアルバムもあるが、今はこのアルバムがベストだと思う。自信を持ってお薦め出来る1枚である。
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松田 聖子_風立ちぬ ◇ 2005年 11月 09日
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若松 宗雄。松田 聖子を見出し、TOPスターに育て上げたプロデューサー兼ディレクターである。1980年のデビューから1985年位までの全てのアルバムのプロデュースを手掛けている。元はCBSソニーの社員で、現在はグリーンパーク・ミュージックという会社の社長を務める。松田 聖子ほど楽曲に恵まれたアイドル歌手はいないだろう。70年代の山口 百恵がそうだったように、ただ笑顔を振り撒くだけでなく、歌手として成功する運や才能を持っているアイドルだと思う。

今回紹介するアルバムは、通算4枚目となるアルバム『風立ちぬ』である。
この季節にぴったりなのでこのアルバムを選んでみた。
もちろんプロデュースは、若松 宗雄。

収録曲は

01. 冬の妖精
02. ガラスの入江
03. 一千一秒物語
04. いちご畑でつかまえて
05. 風立ちぬ
06. 流星ナイト
07. 黄昏はオレンジ・ライム
08. 白いパラソル
09. 雨のリゾート
10. December Morning

アナログ盤で言うA面(01~05)の作曲、編曲を大瀧 詠一が受け持っている事でも話題になった。見事なまでのナイアガラ・サウンドである。
大瀧自身の『A LONG VACATION』と聴き比べると、同じ時期に製作されているという事もあるが、そのサウンドが相互リンクされているようだ。大瀧は松田 聖子に対してかなり厳しい歌唱指導をしたという話を聞いた事がある。
大瀧は、自分の歌を録音する際、歌詞を一度ローマ字に変えて母音と子音の音の関係を考えた上で、何度も歌の練習をするらしい。それがあの独特の歌唱ということなのだ。
当然、松田 聖子に対してもある程度のものは求めただろう。
一説によると、この時以来大瀧の曲がトラウマになったらしい。

06~10の曲は、財津 和夫、鈴木茂、杉 真理が曲を書き、アレンジは鈴木 茂。作詞は全曲、松本 隆である。杉 真理の書いた「雨のリゾート」や財津 和夫の「流星ナイト」等も好きな曲で、捨て曲は見当たらない。
ただ、このアルバムに「白いパラソル」は入れる必要があったのか?
季節が合っていないし、無理にシングル曲を入れる必要は無いと思うのだが。

最後に恐ろしい話をひとつ。1980年から85年迄の5年間、松田 聖子は年2枚のアルバムをリリースしていた。アイドルとして1番忙しい時期だったはず。
並大抵の体力では務まりませんな、アイドルって(笑)

1988年には、あのデヴィッド・フォスターのプロデュースで『Citron』という名盤をリリースするのだが、この話は別の機会に・・・。
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1980年代に入ると、自身もアーティストでありながらもプロデューサーとして活躍するケースが俄然増えた。山下 達郎、林 哲司、角松 敏生等もそんなアーティストだが、今回紹介するアルバムのプロデューサーは桑田 佳祐。プロデューサーとしての初仕事である。1980年リリースで未CD化作品だ。
桑田プロデュースとなれば、桑田の曲で占められてると思いきや全9曲中、共作を含めて3曲のみだというのが意外と言えば意外かも知れないが・・・。

西 慎嗣は、私の永遠のアイドル(笑)キャンディーズのバック・バンドのMMPのメンバーであった。このバンドは、えらく演奏が上手いバンドで、西もバック・コーラスやキャンディーズの応援歌みたいな曲を歌っていた。少ししゃがれた声がブルースやロック向きだ。キャンディーズ解散後、MMPを母体とした新しいバンド、スペクトラムを結成した。和風アース・ウィンド&ファイヤーと言われた伝説のグループである。このアルバムは、西がスペクトラム在籍中に製作されたソロ・アルバムになる。

参加しているメンバーは、奥 慶一(key)・山村 哲也(Bass)・松田 ヒロシ(Dr)・桑田 佳祐・原 由子(Cho)がバンド・メンバーで西がボーカルとギターを担当している。ゲストに大上 留利子・斉藤 誠・Char・ラッツ&スターが録音に参加しており、タモリが作詞を1曲手掛けているのも面白い。注目は、斉藤 誠がデビュー前に「Don't Worry Mama」という曲を提供していて、ギターも弾いているし、「Sunset Blues」という曲はCharの作品なのだが、なんとCharがキーボードで参加しているのが興味深い。「すてきなトランスポーテイション」は、エマニエル坊やが出ていたステレオのCM曲に起用されヒットしたので憶えている人も多いだろう。若々しいエネルギーに溢れ、遊び心たっぷりなアルバムに仕上がっている。これこそ桑田のプロデューサーとしての力量かも知れない。
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MICHAEL FRANKS_SLEEPING GYPSY ◇ 2005年 10月 23日
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名匠トミー・リピューマがプロデュース、アル・シュミットがエンジニアという最強コンビにより製作されたAORの名盤中の名盤。1977年のリリースのマイケル・フランクスの2ndアルバム。トミー・リピューマはJAZZ・FUSIONをはじめとして様々なジャンルでプロデュースをこなす才人である。このアルバムの完成度の高さも前作の『The Art Of Tea』 同様、トミー・リピューマとアル・シュミットのコンビの功績が大きいだろう。

レコードの解説にも書かれていたが、マイケル・フランクスは歌がお世辞にも上手いとは言えない。味があると言えば言えなくもないが・・・(笑) その自分の歌の技量をマイケル自身がよく知っていて、その辺りをカバーするような曲作りをしているところが凄い。それに加えて、クラウス・オガーマンのアレンジの良さとジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダー、ラリー・カールトン、デヴィッド・サンボーン、マイケル・ブレッカーというクルセイダースを中心とした豪華メンバーの演奏があり、それをトミー・リピューマが纏めるという完璧なフローが完成する(笑) これで悪い作品になる訳がないのだ。

マイケル・フランクスの音楽のベースになっているとも言えるブラジル音楽・JAZZのエッセンスがちりばめられ、どの曲も素晴らしい作品である。中でも名曲「Antonio's Song-The Rainbow-」は、その後数え切れない位カバーされている。曲のエンディングのサンボーンのソロは、鳥肌ものである。違いのわかる大人の人にお薦めの1枚。
カバーされた「Antonio's Song」の1番のお気に入りは、1980年に石川セリがリリースした洋楽カバー・アルバム『NEVER LETTING GO』に収録されているもの。オリジナルに負けない位に完成度が高い。
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岩崎 良美_Wardrobe ◇ 2005年 10月 15日
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デビュー曲「赤と黒」(名曲)が好きで、その後何枚かのシングル・レコードは買って聴いていたもののアルバムを買って聴く気にはなれなかった。特に「タッチ」のような曲でブレイクしてからは、興味はどんどん薄れていった(笑) このアルバムを購入した理由は、作詞家:康珍化と私が敬愛する作曲家:林哲司の共同プロデュース作品だったからだ。このアルバムがリリースされた1984年というのは、歌手として低迷している時期でもあった。

もともとアルバムの完成度が高いと言われていたが、セールス的には?だったらしい。起死回生を狙って、和製デヴィッド・フォスター(笑)の林哲司に白羽の矢が立ったのかもしれない。皮肉にも姉の岩崎宏美は、同じ1984年に『I won't break your heart』(いずれ紹介する予定)というアルバムでデヴィッド・フォスターの全面的なサポートを受けていたのだ。姉に対抗意識があったのかどうかはわからないが因縁とも取れる話だ。

アルバム自体は、サウンド面では凄く出来の良いJ-AORと言える。詞の内容が大人への過渡期の年代がテーマになっている分、AORとは言い難い部分もあるのだが・・・。
康珍化の書く詞は本当に素晴らしく、男なのにどうしてこんな詞が書けるのか不思議である。このアルバムの注目曲は「10月のフォト・メール」というバラード曲である。
実はこの曲、林哲司の書いたバラード曲の中でもBEST3に入る位好きな曲なのだ。
康珍化と林哲司のコンビならではの曲である。メロディー・歌詞ともに素晴らしいのだが、凄いのはコーラスをすごく上手く使っている曲なのである。このコーラス部が曲の大切なファクターなのだ。

曲の内容は、恋人である彼が夢だった留学をする。しかし、彼女は遠くの愛よりも近くの優しさに負けて新しい彼を作る。そんな彼女に届いた留学している彼からのフォトメールには、今度の土曜日に成田に迎えに来てと書いてあった。どうしたら良いかわからない彼女。そんな彼女を心配する何も知らない新しい彼・・・。こんな内容である。曲の最後にコーラスが入るのだが、これが切ないのである。康・林コンビは、このコーラスを入れる事をはじめかた考えていたに違いない。多くの人に聴いて欲しい名曲である。

本当はやばいけど・・・
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