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中原 理恵_KILLING ME ◇ 2005年 11月 30日
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「 東京ららばい 」のヒット曲で知られる中原 理恵の1978年にリリースされた2ndアルバム。中原 理恵という歌手は、決して技巧的には歌が上手いとは思えないのだが、味があると言うか表現力が豊かな歌を歌う歌手だと思う。
アナログ盤で言うB面曲は、全て松本 隆と筒美 京平コンビによるもので歌謡曲SIDEといった趣きがある。注目はA面で、清水 靖晃・吉田 美奈子・山下 達郎・小林 泉美等の曲で構成されている。
その完成度は高く、アナログ盤時代はA面ばかり聴いていたほどだった。

01. Killing Me (インストルメンタル) / 作・編曲:清水 靖晃
02. 溶けよ夢 / 作詞:中原 理恵 / 作曲:清水 靖晃 / 編曲:清水 靖晃・坂本 龍一
03. 個室 / 作詞:吉田 美奈子 / 作・編曲:山下 達郎
04. ドリーミング・ラブ / 作詞:吉田 美奈子 / 作・編曲:山下 達郎
05. By Myself / 作詞:中原 理恵 / 作・編曲:小林 泉美
06. 東京ららばい / 作詞:松本 隆 / 作・編曲:筒美 京平
07. ディスコ・レディー / 作詞:松本 隆 / 作・編曲:筒美 京平
08. 抱きしめたい / 作詞:松本 隆 / 作曲:筒美 京平 / 編曲:筒美 京平・梅垣 達志
09. SENTIMENTAL HOTEL / 作詞:松本 隆 / 作・編曲:筒美 京平
10. マギーへの手紙 / 作詞:松本 隆 / 作曲:筒美 京平 / 編曲:鈴木 茂・梅垣 達志・萩田 光雄

01~02 への流れが心地良い。02 はキャッチーなミディアム・ナンバーで、中原 理恵の声によく似合っている。
このアルバムの目玉と言えるのが 03 と 04 の美奈子・達郎コンビの作品。03 はラテン色の強いアップ・テンポのナンバー。ミュージシャン・クレジットが記載されていないので詳細は不明だが、おそらくこのギター・カッティングは松木 恒秀だろう。軽快なリズム・ギターが実に気持ち良い。

そして1番のお薦めのナンバーは 04。達郎の才能に脱帽の1曲である。達郎の他アーティストへの提供曲の中でも3本の指に入る位好きなバラードだ。その音はまさにフィラデルフィア・サウンドそのもの。エレキ・シタールとグロッケンの使い方が実に素晴らしく、また達郎らしいところ。03 ではおそらく演奏には加わっていなかったであろう達郎が、この 04 でのエレキ・シタールとグロッケンは間違い無く達郎の手によって奏でられたものだろう。
もし、このバラード曲の歌詞を英語にしてオケをそのまま使用し、スタイリスティックスに歌わしたとしても何の違和感も感じないと思う。それほど素晴らしい楽曲である。

ちなみにこのバラード曲は、以前紹介したコンピ・アルバム 『 Light Mellow City Breeze from East - SME Edition 』にも収録されているので機会があったら聴いてみて欲しい1曲。
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芳野 藤丸_YOSHINO FUJIMAL ◇ 2005年 11月 29日
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70年代からスタジオ・ミュージシャンとして活躍し、SHOGUN、AB'Sという名バンドを率いてきたギタリスト・芳野 藤丸がSHOGUN解散後にリリースした1stソロ・アルバム。1982年にリリースされたまさにCITY POPの名盤。軽快なリズム・ギター、ポップでキャッチーなメロディ、洒落たアレンジ、男臭いボーカル、全てにおいて文句無しの出来栄えの1枚。プロデュースは、芳野 藤丸と山下 達郎のアルバムを手掛けていたMOONレーベルの名プロデューサー・小杉 理宇造。まさに捨て曲無しの名盤である。
アナログA面を "in the DAY time"、B面を"in the NIGHT time"という色分けをしている。

- in the DAY time
01. WHO ARE YOU?
02. MIDNIGHT PLUS 1
03. ONE SHOT LADY
04. FREE WAY 5 TO SOUTH

- in the NIGHT time
05. GIRL'S IN LOVE WITH ME
06. SHANG-HIDE NIGHT
07. NOT WHAT I'M LOOKING FOR
08. PRETENDER

収録曲が8曲というのは少しもの足りないが、中身が濃いので良しとしよう(笑)
01 は、桑名 晴子とのデュエット。この頃の桑名 晴子は、ゲスト・ボーカルとして大活躍しておりCITY POPの影の立役者とも言える存在。サディスティックスのアルバムでも素晴らしいボーカルを聴かせてくれる。
02 は、最高のドライブ・ミュージック。歌詞もまさしく運転中のもの。早朝の空いた高速で聴くのにピッタリな感じだ。
04 もドライブ・ミュージックだが、02 よりもスピードを落として流してるという感じだろうか。
英語詞の05は、イントロからどこか山下 達郎風で思わずニヤけてきそうなミディアム・ナンバーである。
同じく英語詞の07 は、雰囲気のあるAORナンバー。
最後を飾るバラード曲08 は、例えて言うならMIDNIGHT BALLAD(笑) 名手・数原 晋のフリューゲルが美しいナンバー。

藤丸は歌謡曲の世界でも作曲家として活躍していたせいか、メロディーにどこか歌謡曲っぽさが見られる事もあるのだが、独特なボーカルとアレンジがその辺りをうまく包み込んでしまっていて、俗っぽさをあまり感じない。
続く2ndアルバム 『ROMANTIC GUYS』 も素晴らしい作品。別の機会に紹介しようと思う。

80年代のJ-POPファンやAOR好きな人には、1度聴いて欲しいアルバムである。
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Mellow - The Best Of J-AOR - ◇ 2005年 11月 28日
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コンピレーションの命は、当たり前の話ではあるが自分の好みにぴったりと嵌るものは以外に少ない。そんな中、聴いていて気分が良いのがこのアルバムである。特に車の運転中に聴くのがマイ・ブームとなっている。Great 3の片寄 明人が選曲・監修している。理屈抜きで好きな曲を集めたという感じが良いのだ。変にマニア的でもないし、好感が持てるアルバム。2枚組で31曲というボリュームだが、聴いていて苦にならない選曲・曲順になっている。

Disk 1 :
01. SHADOW CITY / 寺尾 聰
02. 都会 / 大貫 妙子
03. Still I Love You / 安部 恭弘
04. 誰より好きなのに / 古内 東子
05. 接吻 / オリジナル・ラブ
06. 夜風のインフォメーション / 濱田 金吾
07. Candy / 具島 直子
08. エイリアンズ / キリンジ
09. MADONNA 49 / 片寄 明人
10. こぬか雨 / 伊藤 銀次
11. My Spring Wheel / DOOPEES
12. SAY GOODBYE / 佐藤 博
13. 朝のドライブ / EPO
14. スタジオ・ミュージシャン / ムーンライダーズ
15. 頬に夜の灯 / 吉田 美奈子

Disk.2 :
01. ONO / GREAT 3
02. December Song / 加藤 和彦
03. Best Drop / SPIRITUAL VIBES
04. Dairy / 佐橋 佳幸
05. ベステン ダンク / 高野 寛
06. FLYING SANTA CLAUS / 村田 和人
07. Be Yourself / LOGIC SYSTEM
08. My Eye's On You / SING LIKE TALKING
09. FOOLS / EL-MALO
10. 新しい風 / 岩下 清香
11. 一人のままで~There's No Shoulder~ / 稲垣 潤一
12. 摩天楼ブルース / 山本 達彦
13. テールライト / 桐ヶ谷 仁
14. Fascination / 門 あさ美
15. Reach Out / 彩 恵津子
16. Saravah! / 高橋 幸宏

アーティストのオリジナル・アルバムはじっくりと家で聴き、このようなコンピ系のアルバムは通勤時や車を運転中に聴く事が多い。この2枚組のアルバムの場合なら、行きと帰りの通勤時に1枚ずつ聴くというケースが多い。
実を言うと、デジタル・オーディオ・プレイヤーが流行っている現在においてもCDウォークマンを頑なに使っている(笑)
理由は、朝出かける時の気分で聴きたい音楽を選んでいる事と、会社帰りにCDを買うとすぐに聴きたくなるという堪え性の無い性質なのでCDウォークマンが重宝するのだ。

ジャケットに永井 博や鈴木 英人のイラストを使われると、私のような年代は必ず手に取ってしまう(笑)
売る側もここら辺りはよく心得ているようである。
なんせ彼らのイラストのカセット・レーベル欲しさにFM雑誌を何冊も買い込んだものだ。
字が下手なんでレタリング・シートで題名を作ったり・・・。今はPCで何でも出来る。
つくづく良い時代になったものだと思うのだった(笑)
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X'mas Songs ・・・ Vol.1 ◇ 2005年 11月 27日
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クリスマスまであと1ヶ月、街中でもクリスマス・ソングが聴かれるようになった。雑記のカテゴリで、これからクリスマスまでの間好きなクリスマス・ソング、アルバムを何枚か紹介しようと思う。今回紹介するのは、恥ずかしながら自作コンピである(笑) 写真のアルバム・ジャケットも稚拙ながら自作である。5年程前、会社の命令でグループ会社へ出向となった。期間は1年間。仕事は嫌ではなかったが、やはり慣れない環境の中での仕事は肉体的にも精神的にも疲れが溜まった。たまに自分の会社へ戻った時、疲れた顔の私を見ていつも心配してくれ、励ましてくれた女子社員が数名がいた。その励ましがどれほど嬉しかったか・・・。本当にありがたかった。

そんな彼女達へのX'masプレゼントとして作ったコンピがこれだった。

収録曲は、思いっきりベタではあるが・・・

01. Silent Night / 山下 達郎
02. Last Christmas - Pudding Mix - / WHAM!
03. 遠い街のどこかで・・・ / 中山 美穂
04. Silent Night ~ White Christmas / STARDUST REVUE
05. Christmas Honeymoon / 米米クラブ
06. ファーストクリスマス・イヴ / 平松 愛理
07. O Come All Ye Faithful / 山下 達郎
08. Midnight Flight / 浜田 省吾
09. The Christmas Song / 竹内 まりや
10. 最後のメリークリスマス / 杉 真理
11. Silent Night ~ Happy Christmas (War is over) / イルカ
12. White Christmas / 山下 達郎
13. 12月のエイプリル・フール / EPO
14. クリスマス・イブ / 山下 達郎

いかにもクリスマスという選曲にした。01、07、12はご存知達郎のアカペラ、04はスターダスト・レヴューのアカペラもの、意外に良いのが11のイルカである。別の機会に紹介するが、イルカのクリスマス・アルバム 『 NOEL - イルカ ファンタスティックな冬物語 - 』 というアルバムに収録されているもので、お馴染みジョン・レノンのカバーである。このイルカのアルバム、なかなかの秀作である。中山 美穂の03や、平松 愛理の06、浜省の08は毎年この季節になると必ず聴く私の定番曲である。

さてプレゼントした女子社員の評判はと言うと・・・好評だった。
多分、社交辞令だとは思うが(笑)
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ドミニク・ブガッティとフランク・マスカーの二人によるソングライティング・チームの1982年にリリースされた唯一のアルバム。1999年にCD化された。さすがソングライティング・チームだけに良質な作品が多い。反面ずば抜けて良いという作品は無いが、アルバムとしての出来は良いと思う。
ポップでキャッチーなメロディーが多く、ディスコ(古い!)やクラブで流れても違和感なさそうなナンバーも多い。昼向きか夜向きかで言えば、完全に夜向けのアルバムだろう。

01. MYSTERY GIRL
02. I'M A SURVIVOR
03. THANK YOU FOR THE PARTY
04. MEMORIES
05. EXCITEMENT OF THE NEW
06. LOVE DANCE
07. SOUL MATES
08. SO MUCH IN LOVE
09. FATE
10. NITE MUSIC

オープニングにふさわしい軽快な01、シャッフル・ビートが気持ち良い02、タイトル通り、まんまパーティー・ミュージックの03、メロウ・バラードの04、ダンサブルな05・06・07、いかにもAORな08、チャカ・カーンに提供したFUNKYなナンバー09、最後はバラード曲かと思いきや70年代のディスコ・サウンド風な10で締めくくられる。聴いていて厭きのこないアルバムといのがこのアルバムの特徴だろう。プロデュースは名匠アリフ・マーディン。

バックの面々はお馴染みの

Drums : JEFF PORCARO / JOHN ROBINSON
Keyboads : ROBBIE BUCHANAN / RICHARD TEE
Bass : WILL LEE / ABE LABORIEL
Guitar : STEVE LUKATHER / DAVID WILLAMS / PAUL JACKSON.JR / CARLOS RIOS
Percussion : PAULINHO DA COSTA / STEVE FORMAN
Horns : LARRY WILLAMS / RANDY BRECKER / ROBERT MINTZER etc

コーラスには、チャカ・カーンの弟であるマーク・スティーヴンスやタワサ・アギー等実力派揃いである。

夜、仲間達と街へ遊びに繰り出す車の中で、BGMとして聴いたら最高のアルバムではないだろうか。
パーティー・ミュージックとしてお薦めの1枚。
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『 DO YOU WANNA DANCE 』
1983年リリースの初の12インチ・シングル。それまでの夏・海路線からダンス・ミュージックへと変換していくまさにターニング・ポイント的な作品である。
このシングルを発表した翌年にアルバム 『 AFTER 5 CLASH 』 をリリースし、ダンス・ミュージック志向へと向かっていくことになる。

01. DO YOU WANNA DANCE
02. It's Hard To Say Good-Bye (さよならは愛の言葉)
03. Fly-By-Day

01は、発表された当時は結構斬新なイメージを受けたが、今聴くと割りとオーソドックスな作りで音も素直な感じである。いろいろと試行錯誤していた時期なのだろう。ここに収録されているバージョンは未CD化のはずだ。『 T's 12 INCHES 』に収録されているのは、エディット・バージョンである。
02は、国分 友里恵とのデュエット曲。人気の高いバラード曲である。私個人的には01よりもはるかに出来の良い曲だと思う。まだこの時点では、国分の歌の存在感が圧倒的に強いがそれもご愛嬌という事で・・・。後にライブでは、良いデュエットを聴かせてくれるようになった。
03は、Omakeとクレジットされていた。杏里のアルバム 『 HEAVEN BEACH 』 に提供した曲のセルフ・カバーである。杏里のバージョンよりもテンポを落としているのと、歌詞を男性向けに少し手直しをしている。未CD化である。


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『 GIRL IN THE BOX 』
タイトル通り"箱入り娘"の歌。しかし、"箱入り娘"="GIRL IN THE BOX"ってのは如何なものか(笑) 冷静に考えると凄いタイトルである。1984年にリリース。初のニューヨーク録音。角松が好きだったルーサー・ヴァンドロス関連のミュージシャン・スタッフ(ヨギ・ホートン/dr、マイケル・ブラウアー/eng)やチェンジ関連でジェフ・ボーヴァ/synthを集めて製作された。

01. GIRL IN THE BOX ~22時までの君は~
02. STEP INTO THE LIGHT

01は、ライブでは別名 「エクササイズ」 と呼ばれている定番ナンバー。憧れのミュージシャンとの共演を楽しんで歌っているようだ。確かにヨギのドラムは、まさにワン・アンド・オンリー。こういう太鼓を叩く日本人ドラマーは見当たらない。マイケル・ブラウアーのミキシングも本場モノという感じの音である。
02は、宮本典子等のRAPが入っているもののインスト・ナンバーと言える曲。こちらは国内録音の純国産作品。

1983~84年当時、J-POPシーンでどれだけ12インチ・シングルが普及していたかはわからないが、角松は割と早かったような気はする。これ以降、12インチ・シングルを相次いでリリースしていく。

Single vol.5_GIRL IN THE BOX
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松田 聖子_Citron ◇ 2005年 11月 25日
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松田 聖子と大御所デヴィッド・フォスターとの出会いが、1988年リリースの通算15枚目のアルバムにて実現した。70年代後半から80年代の初めにかけて、デヴィッド・フォスターと共演した日本人アーティストは多いが、フル・プロデュースというのは少なかったように思う。それだけにこのアルバムは、松田 聖子を好きか嫌いかに関わらず私にとっては購入しなければならないものだった(笑)
アイドル全盛期の年間2枚ものアルバムをリリースしていた頃に比べると、ボーカル録りにかなりの時間を費やして製作された事が伺えて、今でもよく聴く大好きなアルバムとなった。

01. Blue
02. Marrakech
03. Every Little Hurt
04. You Can't Find Me
05. 抱いて・・・
06. We Never Get To It
07. 続・赤いスイートピー
08. No.1 (Album Version)
09. 四月は風の旅人
10. 林檎酒の日々

まず、作曲陣の豪華さに驚かされる。デヴィッド・フォスターを筆頭にジェイ・グレイドン、トム・キーン、ランディ・グッドラム、そしてスティーヴ・キプナー。スティーヴ・キプナーと言えば、ヒット・メイカーとしても有名で、代表的なものはオリビア・ニュートン・ジョンに書いた 「Physical」 もその一つ。このアルバムでは、「Marrakech」 と 「続・赤いスイートピー」がスティーヴ・キプナーが関わった曲であるが、「Marrakech」 と 「Physical」 が雰囲気が似ている気がするのは私だけだろうか?(笑)

次にボーカルの変化。松田 聖子に限らずアイドル歌手全般に多かった語尾の尻上がり。これがこのアルバムではだいぶ少なくなって聴きやすくなった。実は、この語尾の尻上がりというやつはかなり気になる部分だったのだ。それが減っただけで聴きやすさが大きく違ってくる。おそらくデヴィッド・フォスターが、かなり厳しい歌唱指導をしたのだろう。歌い込んでる分だけ音程もしっかりしているし、声もよく出ている気がする。歌手として、大きな収穫だったろうと思う。

そしてデヴィッド・フォスターのアレンジの巧みさは、やはりさすがと言わざるを得ない。残念なのはAORブームだった80年代の始め頃とは違って、打ち込み中心になっている事。決して打ち込みが嫌いな訳ではない。しかし、サンプリング技術が日進月歩で進んでゆくと、ほんの数年でそのサンプリング音源が古臭く聴こえてしまうのだ。楽器も日々進歩しているとは思うが、演奏するのが人間である以上、最後には演奏する人間の感性がモノを言う。だからこそAORの名盤と言われるアルバムは、色褪せないクオリティーを持っていると言えるのではないだろうか。打ち込みなしのミュージシャンの演奏で作られたらどうなったのか、聴いてみたいものである。

それでもギターにマイケル・ランドゥ、コーラスにトム・キーン、スティーヴ・キプナー、そしてビル・ラバウンティを起用し、エンジニアがハンベルト・ガティカという豪華な布陣で製作されたアルバムである。悪い訳は無い。
聞いた話しだが、サザンの桑田がこのアルバムの製作の話を聞いて悔しがったとか・・・。(真偽はわからないが)
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TINNA_LONG DISTANCE ◇ 2005年 11月 24日
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TINNAという女性デュオをご存知だろうか?シンガー・ソング・ライターとしてソロ・アルバムも何枚もリリースしている惣領 智子と日系三世の高橋 真理子(桃色吐息の高橋 真梨子とは別人)の二人によるユニットである。1979年にリリースされた1stアルバムがこの 『LONG DISTANCE』 である。
プロデューサーは、1970年代にアメリカで活躍していたBrown Riceというグループのリーダーであり優れた作曲家の惣領 泰則。惣領 智子のご主人である。
彼の手腕により、洗練されたお洒落なサウンドが展開されているアルバムだ。

01. 新しい関係
02. 風媒花
03. Newport Bay
04. 素顔
05. ペーパー・ドール
06. 私の彼
07. 恋のゲーム
08. Little bit bad thing
09. 夢よ急げ
10. ルナ・ミュージック

とにかくこの二人は歌が驚くほど上手い。ソフト・タッチで歌唱法も素直な感じの惣領 智子とハスキーな声で、とてもエモーショナルな黒人的なフィーリングの歌唱法の高橋 真理子の組み合わせがよくマッチして独特の雰囲気を作り上げている。
特に06や08での高橋のボーカルの迫力は凄い。08は英語詞なので、日系三世の彼女の独断場のようだ。ソロでも十分通用していただろうと思う程の実力の持ち主である。
2ndアルバム 『童夢』では、全9曲中、8曲が英語詞。彼女達の歌が世界に通用するだけの力を持っているという事を暗示しているかのようだ。
こういうタイプのデュオがなかなか成功しないというのは残念な事である。

数年前、VIVID SOUNDからTINNAの3rdアルバム(BEST盤)の 『MONDAY MORNING RAIN』 がCD化されるという話があったが、どうやら消えてしまったようだ。
現在では、コンピレーション・アルバム 『CITY POP』 で 「MONDAY MORNING RAIN」が聴ける位である。全てのアルバムのCD化をお願いしたい。
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CITY POP - BMG FUNHOUSE edition ◇ 2005年 11月 23日
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木村 ユタカの監修・選曲のシティ・ポップス・コンピレーション・アルバム 『CITY POP』 シリーズのBMG FUNHOUSE edition。70年代中盤から90年代にかけての幅広い選曲になっている。CMソング等で認知度の高い曲から、隠れた名曲、未CD化のアルバムからのチョイスも含んでいる。特にバラード曲の選曲が良いことと、山下 達郎絡みの曲も多いというのが私好みでもある(笑)
隠れ名曲を多く含んだアルバムと言えるだろう。

収録曲は、

01. う・ふ・ふ・ふ / EPO
02. Rain Dolphin / 有賀 啓雄
03. RECIPE <調理法> / 大貫 妙子
04. レインボー・シー・ライン / 吉田 美奈子
05. ミッシング・リンク / ブレッド & バター
06. I SAY WHO / 惣領 智子
07. PARK Ave.1981 / EPO
08. I FEEL COKE / 井上 大輔
09. PURE IMAGINATION / Jake H. Concepcion
10. 雨色の僕と君 / 有賀 啓雄
11. I CAN'T EVER CHANGE YOUR LOVE FOR ME / 杏里
12. Portrait Woman / 濱田 金吾
13. パーティー・トゥナイト (地球を遠く離れて) / 難波 弘之
14. 酔いしれてDeja Vu / 円道 一成
15. 真夜中にベルが2度鳴って / EPO
16. 恋は流星 Part Ⅱ / 吉田 美奈子
17. 恋人達の明日 / 大貫 妙子
18. さよならの夏 / 桑名 正博
19. 夢で逢えたら / 吉田 美奈子

お薦め曲としては、まず達郎が絡んだ2曲、14と15。14は、今でも関西地区で現役バリバリで活躍している円道 一成が1984年にリリースした 『RUN TO LIVE, LIVE TO RUN』 の中の1曲。山下 達郎作:編曲のナンバーで、ソウルフルで独特なシャウト・スタイルの円道の歌唱が魅力的で、達郎のギタリストとしての非凡な才能を感じられる曲。

15は、1981年リリースのミニ・アルバム 『JOEPO 1981KHz』 の中の1曲。この曲は、達郎のアルバム 『MOONGLOW』 のアウト・テイク。達郎が自分で歌う為にレコーディングしたオケをそっくりEPOに提供したもの。演奏を聴けば、人の為にアレンジしたものでは無いというのがわかる。こういうケースは珍しいのではないだろうか。素晴らしいバラード曲である。

角松 敏生の作詞・作曲・編曲の11も杏里のバラード曲の中でも一際光っている曲。角松自身もセルフ・カバーしている名曲。

1番のお薦めは、18。この曲は、桑名 正博の曲の中で1番だと思っている名バラード。1977年リリースの2ndアルバム 『MASAHIRO Ⅱ』 に収録されている。作詞:松本 隆、作曲:筒美 京平、編曲:萩田 光雄のこの曲は、作家陣だけを見ると歌謡曲っぽい印象を受けるが、そこは天才作曲家、筒美 京平。こんなメロウ・バラードを書けるところが天才の所以なのだ。
バックのミュージシャンも、高中 正義、後藤 次利、高橋 ユキヒロ、羽田 健太郎という羽田を除けば、まさにサディスティックス。渋い演奏を聴かせてくれる。高中がバッキングに徹していてソロを取っていないというのも珍しい。この曲は聴く価値あります。
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GUITAR WORKSHOP Vol.1 ◇ 2005年 11月 22日
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FUSIONがまだCROSSOVERと呼ばれていた時代に、とにかく聴き倒したアルバムだ。1978年にリリースされ、その後シリーズ化された。
個人的には、シリーズの中での最高傑作だと思っているのがこの第一弾である。JAZZから渡辺 香津美、ROCKから森園 勝敏、ブルースから山岸 潤史、そしてスタジオ・ワークの世界から大村 憲司の4人がソロ2曲ずつと4人の合同演奏が1曲収録されている。

収録曲は

01. DAY DREAM / 作・編曲・演奏: 森園 勝敏
02. LEFT HANDED WOMAN / 作・編曲・演奏: 大村 憲司
03. NEPTUNE / 作・編曲・演奏: 渡辺 香津美
04. MORNIN' BRIGHT / 作・編曲・演奏: 山岸 潤史
05. GENTLE AFTERNOON / 作・編曲・演奏: 渡辺 香津美
06. GROOVIN' / 作曲: F. キャバリエ、E. ブリガティ / 編曲・演奏: 山岸 潤史
07. WHEN A MAN LOVES A WOMAN / 作曲: A. ライト、C. ルイス / 編曲・演奏: 大村 憲司
08. OUT OF BLUE / 作・編曲・演奏: 森園 勝敏
09. I'M IN YOU / 作曲: P. フランプトン / 編曲: 渡辺 香津美 / 演奏: ALL GUITARIST

どれも何回聴いても厭きない曲ばかりである。特に渡辺 香津美の 「GENTLE AFTERNOON」 や大村 憲司の 「LEFT HANDED WOMAN」は、何回もレコーディングされた名曲。他の曲も各々の個性がしっかりと出ていて、まさにFUSION GUITARブームのきっかけを作ったアルバムと言えると思う。カバー曲 「GROOVIN'」では、山下 達郎のコーラスがフューチャーされている。達郎自身もアルバム 『アルチザン』でカバーしているが、山岸 潤史バージョンの方がイケてると思うのだが・・・。

アルバムのエンディングを飾る 「I'M IN YOU」 は、ピーター・フランプトンのカバー曲。4人のギタリストのギター・バトルが聴き所である。聴けば誰だかすぐ判るほどの個性のぶつかり合いが楽しい。4人のギタリストとドラムの村上 秀一、ベースの高水 健司だけの演奏でこれだけの迫力を出すというのも凄い事だ。

FUSION GUITARが好きな人には、ぜひ聴いて欲しい1970年代を代表する名盤である。
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