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村田 和人_ひとかけらの夏 ◇ 2006年 05月 31日
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梅雨時のジメジメした感じや蒸し暑さが苦手でして、この時期はエアコンのドライがフル稼働です。空気の湿気が取れれば、あとは気分をカラッとするだけです。そんな時に決まって聴くのが村田 和人のアルバム。
まさに彼は私にとっては「歌う除湿機」です(笑)

山下 達郎プロデュースによる1983年リリースの2ndアルバム『ひとかけらの夏』を紹介します。こんな良いアルバムが現在は入手出来ません。たまにオークションにCDが出品されますが、5桁に近い値段が付くこともあるようです。こんな良いアルバムは、沢山の人に聴いて欲しいのでぜひ再発をお願いしたいですね。出来ればリマスタリングを施したもので・・・。

村田 和人の書くメロディーと気持ち良い声、山下 達郎のアレンジ、達郎のサポート・ミュージシャン達による演奏、まさに全編夏を満喫できるアルバムです。村田 和人が歌うと台風でさえ、ワクワクさせるモノに変わってしまうから不思議ですね。とにかくスカッとした気分になりたい時にお薦めの1枚です。

『村田 和人 / ひとかけらの夏』
01. 一本の音楽
02. Summer Dream
03. 台風ドライブ
04. So long,Mrs.
05. Catching The Sun
06. Travelin' Band
07. やさしさにGood-bye
08. 幻影 (イリュージョン)
09. Love has just begun
10. ニコニコ・ワイン

村田 和人の知名度を一気に高めた名曲01。マクセルのカセットのCMで使われた曲です。「一本」という響きが、80年代に青春時代を過ごした私にはたまりません。達郎がよく使う楽器のひとつにグロッケンがありますが、実に効果的に使います。私の場合、グロッケンの使い方で達郎のアレンジかどうかが分かります(笑)
涼しげな風のような曲02。竹内 まりやがコーラスで参加していますし、センチメンタル・シティ・ロマンスの告井 延隆のスチール・ギター・ソロが雰囲気を醸し出してます。
大好きな曲03。この手のサザン・ロックを歌わせたらやはり村田がNo.1でしょうね。青山 純と伊藤 広規のリズム隊、スライド・ギターの名手・松浦 善博のソロ、そして山下 達郎のタンバリン。良いアレンジですね、さすが達郎です。
切ない詞がたまらない04。達郎のギターの上手さが際立つ1曲です。コーラスワークも見事で、最後の村田、山下、竹内、椎名 和夫による輪唱っぽいコーラスが印象的です。
椎名 和夫のアレンジ曲05。シングル・カットされた曲で、ブラス・セクションを前面に出したポップ・チューンです。01もこの曲もシングルとはミックスが異なるバージョンが収録されています。
またもサザン・ロック風な06。地平線しか見えない広大なアメリカの大地で聴いたら、間違いなく鳥肌が立つでしょうね。実に良い声ですね。
青山・伊藤・山下の3人のみで演奏されている07。軽やかなメロウ・ナンバー。
吉川 忠英のアコギを主体に、伊藤 広規のベース、達郎のギター、シンセ、ボンゴのみのシンプルなバラード曲08。竹内 まりやの作詞です。
09では、間奏で達郎のコーダで村田の音楽には欠かせないギタリスト・山本 圭右のギター・ソロが聴けます。
サントリーのワインのCMで使われた10。短い曲ですが、実に気持ち良いサウンドです。以前紹介した『Pacific』での達郎のサウンドに近いです。

普通、アルバムには1~2曲位は好みではない曲というのが存在するものですが、このアルバムには1曲もありません。私にとって捨て曲無しの見本のようなアルバムです。
大勢の人に聴いて欲しいアルバムですね。
アルバム(LP)が発売されたから23年間、毎年夏になると聴くアルバムです。特に海へ出かける時には、必ずお供してもらう1枚です。海岸線を車を走らせながら聴くと最高ですよ!あ~、海へ行きたい(笑)
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MARLENE_The Best of The Best ◇ 2006年 05月 30日
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食わず嫌いという言葉がありますが、音楽においても聴かず嫌いというのが存在するようです。
私にとってマリーンがまさに聴かず嫌いの典型的なアーティストでした。
ご存知の方も多いとは思いますが、1980年代から活躍しているフィリピン出身の歌姫です。80年代から彼女の存在は知っていましたし、TV番組等で彼女の歌う姿は何度も見ていました。
しかし、マリーンの独特なアクの強い歌い方にどうしても馴染めず、つい最近まで彼女のアルバムは聴いた事がなかったのです。たまたま中古店でこのアルバムが安く売られていたので、聴いてみようかと購入した次第です。1991年に発売されたCBSソニー時代のベスト盤です。

マリーン初体験の感想はと言うと、真剣に聴くとやはり疲れます(笑)
彼女の声と歌い方がどうも私には合わないようです。しかし、決して悪くないです。むしろアレンジ・演奏を含めたトータル的なバランスはとても良いですね。ベスト盤の利点でもありますが、いわゆるおいしい曲が集められている訳で、参加しているミュージシャンもそれは豪華絢爛です。すごく良いアルバムだと思いますね。
私はもっぱらドライブの時のBGMとして聴くのが、1番ピッタリきますが・・・。

『MARLENE / The Best of The Best』
01. Do You Love Me?
02. Summer Nights
03. You're The One
04. I'm So Excited
05. Saturday Night
06. Scarborough Fair / Canticle
07. Spining Wheel
08. Beware Boyfriend
09. Somebody Told Me
10. Looking For Love
11. A Song For You
12. Hide & Seek
13. This Time
14. Blue Days
15. Semi-Forgotten Movie
16. Left Alone

16曲もあるので、1曲毎のレビューは控えます。
気になった曲を中心に紹介すると、まず01。私が敬愛するロッド・テンパートンの書いた曲で、パティ・オースティンの名曲です。笹路 正徳のアレンジも良いのですが、松木 恒秀(g)、岡沢 章(b)、渡嘉敷 祐一(ds)というThe Playersトリオの演奏が素晴らしいです。この3人によるディスコ・ビートの曲の演奏は実に良いですね。渡嘉敷 祐一はディスコ・ビートを叩かせたら日本一だと思います。実はこの3人は、アン・ルイスの「恋のブギ・ウギ・トレイン」(山下 達郎プロデュース)でも演奏しています。
02、15ではSeawindがアレンジと演奏を担当。軽快なリズムに乾いたホーン・セクションが実に爽やかで気持ち良いです。
鳥山 雄司のアレンジの07は、青山 純と伊藤 広規という重厚なリズム隊が活躍しています。
09と10は、AORファンにはお馴染みのジェイ・グラスカがアレンジ。マイケル・ランドゥ(g)、ジョン・ロビンソン(ds)、ネーザン・イースト(b)という面々による極上AORサウンドを堪能できます。
最後の16では、鈴木"コルゲン"宏昌の美しいストリングス・アレンジがムード満点。

マリーンの声、歌い方を苦手としない人にはお薦めです。苦手な私でさえ、実にバランスの良い大人向けのアルバムだと思います。FUSION好きな人にも、AOR好きな人にも喜んでもらえるアルバムだと思います。
聴かず嫌いというのはよくないなと思わされた、そんなアルバムでした(笑)
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今田 勝_A DAY IN THE PARADISE ◇ 2006年 05月 29日
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FUSIONというジャンルの音楽を聴くようになってから、FUSION関連のアーティストのアルバムを聴く時に、曲よりも参加しているミュージシャンの演奏技術に興味が注がれている事にふと気が付く時があります。
もっと単純に音楽を楽しめば良いのですが、なまじ色々聴いてきたおけげで演奏技術に耳を傾けてしまうようになってしまいました(笑)
そんな私に理屈抜きで音楽の楽しさ、気持ち良さを再認識させてくれるアーティストが、ジャズ・ピアニストの今田 勝です。

今回紹介するのは、1980年代前半にリリースされた沢山のFUSION作品の中のひとつ、『A DAY IN THE PARADISE (邦題:コーラルの渚)』です。1983年にニューヨークで録音されたものです。
参加しているミュージシャンは、今田 勝(key)、渡辺 香津美(g)、ウィル・リー(b)、スティーヴ・ガッド(ds)、ギレルモ・フランコ(per)、アンソニー・マクドナルド(cowbell)、デヴィッド・サンボーン(alto-sax)、ランディ・ブレッカー(fluegelhorn)。
1曲目から聴く者をリラックス空間へと誘ってくれます。とにかく理屈抜きで気持ち良いんですよ。全曲が今田 勝の作・編曲で、参加ミュージシャン全員のソロ・パートを織り交ぜているのですが、どれも皆押し付け的なソロではなく、曲の雰囲気を壊さぬメロディー重視のものです。あくまで曲のバランスとメロディーを活かすアレンジと演奏になっています。これこそが今田 勝の真骨頂なのかも知れません。とにかく聴いていて気持ち良いアルバムです。

『今田 勝 / A DAY IN THE PARADISE (コーラルの渚)』
01. MORNING DANCE
02. WATER WONDERLAND
03. LOVE LAGOON
04. SKY SAILING
05. SUNBIRD
06. MERMAID PRINCESS
07. SAMBA DOMINGO
08. BLUE SUNSET

まず最初に思うのは邦題の『コーラルの渚』なんですが、これが私には納得がいかないのです。原題『A DAY IN THE PARADISE』の方がピッタリです。曲名を見てもらえば分かるように楽園の1日を時系列で表現されているアルバムなんですね。朝、太陽が昇って夕方陽が沈むまでが曲になっている訳で、何故意味の無い邦題を付けたのか不思議です(笑)

スロー・レゲエ調の01は、朝8時頃のイメージでしょうか。優しい日差しのようなサンボーンのサックスに渡辺 香津美のレス・ポールのギター・ソロが実に気持ち良いです。
透明感のある海を桟橋から覗いているような02。朝9時30分といったところでしょうか。ランディ・ブレッカーのフリューゲルと今田 勝のローズのソロが聴き所です。
太陽もだいぶ昇って午前11時頃って感じの03。軽快なサンバ調のリズムに軽い感じの音色の渡辺 香津美のソロと今田のピアノ・ソロがよく似合っているナンバー。
まるでパラ・セイリングをしているかのような04。時間はお昼過ぎ。風を感じさせるサンボーンとランディ・ブレッカーのソロが涼しげです。
05は、1番暑い時間帯の午後2時頃のイメージでしょうか。渡辺 香津美がソロにカッティングにと大活躍する躍動的な1曲。
暑さも一段落した午後3時30分。浜辺でのんびり海を見ているような06。香津美のアコギ・ソロにウィル・リーのベースによるメロディー弾きのソロが素晴らしいですね。
太陽もだいぶ西へ傾きはじめた午後5時。仲間ともうひと騒ぎしようと企てているかのような07。サンバのリズムにランディーのフリューゲルが夕陽をイメージさせます。ガッドのソロも派手さではなくリズム重視です。
楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。気が付けば太陽は水平線に僅かに残っているだけ。午後6時30分頃のイメージの10です。エコーの効いたフレットレス・ギターのソロが雰囲気にピッタリな1曲です。

家に居ながら、僅かな時間で南国リゾートに居るような気分になれる、まさにそんなアルバムです。本当に気持ち良い1枚ですね。80年代には若い女性のファンも多かったというのも頷けますね。何も考えずに良い音楽に浸りたい方にお薦めです。
私の夢は、このアルバムをモルディブの白い砂浜の椰子の木陰にデッキ・チェアを置いて、そこで座って海を見ながら聴く事です(笑)
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中山 美穂_SUMMER BREEZE ◇ 2006年 05月 28日
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中山 美穂が1986年にリリースした通算3枚目となるアルバムです。当時、中山 美穂には正直興味はなかったです。1985年のデビューだったと思いますが、歌も稚拙でTVの歌番組で見ているだけで十分でした。
そんな私がこのアルバムを買った理由は、当時嵌っていた角松 敏生が曲を提供しているという話を聞いたからです。この頃の角松は、杏里のプロデュースで成功を収めていましたが、アイドルに対してどんな曲を書いたのかが興味あったんですね。

アルバムに曲を提供しているのが、井上 大輔、財津 和夫、来生 たかお。この3人は、アイドルへ提供した曲でヒットを飛ばしている、言わばプロの作家。そんな中に角松が混じって3曲提供しています。
角松という男、結構拘るタイプなので作詞・作曲はもちろんアレンジ、演奏まで関わっていますし、その上エンジニア(内沼 映二)まで連れてきている始末(笑)
アイドルの作品とはいえ、かなり力の入れて作っているのが伺えますが、曲を聴いて笑ってしまいました。明らかに他の3人の作品に比べて浮いちゃってます。

『中山 美穂_SUMMER BREEZE』
01. Tropic Mystery
02. クローズ・アップ
03. Leave Me Alone
04. ひと夏のアクトレス
05. Ocean In The Rain
06. サインはハング・ルーズ
07. Rising Love
08. わがまま
09. 瞳のかげり
10. You're My Only Shinin' Star

アルバム・タイトルが『SUMMER BREEZE』ですが、サウンド的には打ち込みが中心のせいか、それ程夏らしさは感じません。井上 大輔、財津 和夫、来生 たかおの書いた曲は、入江 純、大村 雅朗、矢野 立美がアレンジしており、アイドル路線らしい落ち着いて聴ける曲ばかりです。
やはり注目は、角松の書いた03、07、10でしょう。
まずは03と07。2曲とも角松お得意のディスコ風サウンドが全開で、エディットも施しています。圧巻は角松のコーラスでしょう。まだ未熟な中山 美穂の歌をコーラスでカバーするつもりだったのか、角松の声がやたらにデカい! 07のエンディングに至っては、一体誰のアルバムだか分からない状態。その位角松が歌いまくっています。角松が好きな私でも、これはやりすぎだろうと正直思いましたね。
しかし、角松のソング・ライティングの才能を感じさせてくれたのは、バラード曲10でした。角松自身もセルフ・カバーしている名曲です。中山 美穂がライブの最後のこの曲をよく歌っていたらしく、それが評判を呼んで1989年にリテイクされシングル・カットされました。チャートのNo.1にもなったと思います。さすがにシングル盤は、中山 美穂の歌も上手くなっていて落ち着いて聴けますが、このアルバムのテイクではまだまだという感じです。逆にそこが初々しくて新鮮なんですけど・・・。

角松作品と他の作家の作品とのギャップがとにかく面白いです。よくディレクターなりプロデューサーがOKを出したなと不思議に思うくらいです。
角松ファンなら聴いておく事をお薦めします。若気の至りをぜひ聴いてみて下さい(笑)
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山下 達郎_RIDE ON TIME ◇ 2006年 05月 27日
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マクセルのカセット・テープのCMとのタイアップにより初のベスト10ヒットとなり、山下 達郎の名前を世間に広めたヒット曲「RIDE ON TIME」を含んだ1980年リリースの6枚目のアルバムです。このアルバム自体も売れてアルバム・チャートのNo.1になったと記憶しています。

『RIDE ON TIME』は、山下 達郎にとってターニング・ポイントとなったアルバムと言って良いでしょう。
まず、商業的に成功した事でアルバム制作費や広告費が、今までとは比べ物にならない位のお金が使えるようになった事でしょう。職人気質の達郎にとって、まさに願ったり、叶ったりの状況だったと思います。時間とお金が使えれば、「RIDE ON TIME」のヒットで、どういう曲が多くの人を喜ばすことが出来るのかを十分に理解していたでしょうから、良い作品を作り上げる事は達郎にとってさほど難しくなかったでしょうね。
その証拠に、このアルバムから1年半後にあの不朽の名作『FOR YOU』がリリースされます。

そしてもう一つの重要なファクターは、鉄壁のリズム隊である青山 純と伊藤 広規との出会いでしょう。それまでのアルバムでは、腕利きミュージシャンを集めて作られてはいたものの固定ではなく、作品によって色の違いがありました。しかし、青山・伊藤コンビとの出会いにより、達郎が追い続けていた達郎サウンド、言い換えればバンド・サウンドに近づいた形となりました。事実、このアルバム以降、リズム隊が変わる事がないです。
そんな記念すべきこのアルバムは、達郎にとっても、シュガー・ベイブ以来聴き続けている私にとってもすごく思い入れの強いアルバムなんです。

『山下 達郎 / RIDE ON TIME』
01. いつか (Someday)
02. DAYDREAM
03. SILENT SCREAMER
04. RIDE ON TIME
05. 夏への扉 (The Door Into Summer)
06. MY SUGAR BABE
07. RAINY DAY
08. 雲のゆくえに (Clouds)
09. おやすみ (Kissing Goodnight)

アナログ盤A面にあたる01~04がOut Door Side、アナログ盤B面にあたる05~09がIn Door Sideという構成になっているようです。
初めてこのアルバムの針を落とした時、リズムの重厚さに感動した01。この曲は、「RIDE ON TIME」に続くシングル候補だった曲だとか・・・。タイトルの「いつか」ですが「Someday」の方がぴったりくると思うのですが、どうでしょう?吉田 美奈子のコーラスはいつ聴いても良いですね。
椎名 和夫、山下 達郎のギター・カッティングが印象的な02。青山 純のドラミングと伊藤 広規のベースのコンビネーションと向井 滋春のトロンボーン・ソロが素晴らしいですね。
最近ではあまり聴かれなくなったハード・ファンク調の03。こういう曲をもっと演って欲しいと思うのは私だけでしょうか。間奏部のギター・ソロは椎名 和夫、エンディングでのギター・ソロは山下 達郎です。
名曲04。アルバム・バージョンです。完璧なコーラス・アレンジですね。曲の最後にア・カペラ・バージョンも・・・。繰り返しますが名曲です(笑)
ロバート・ハインラインのSF小説「THE DOOR INTO SUMMER」に触発された作ったと言われる05。
勝 新太郎主演のドラマ「警視-K」のエンディング曲に使われ、シングル・カットされた06。
これからの梅雨時にはぴったりな07。佐藤 博ならではピアノがたまりません。
地味目な曲ですが、何故か好きな08。結構ギターのカッティングが渋い曲です。
1分30秒強の小曲09。

この頃はまだ吉田 美奈子とのコーラス・ワークの曲も多いですが、04のエンディングや09で聴かれる一人多重コーラス。このアルバムから数ヶ月後、あのア・カペラ・アルバム『ON THE STREET CORNER』が発売されたというのも面白いですね。
1980年という年は、山下 達郎にとっては実に充実した年だったと思います。アルバム2枚リリースに加えて、企画モノの『COME ALONG』や『Tatsuro Yamashita From Niagara』が発売されました。

ジャケット写真左はCDのもの、右はアナログ盤に付いていたジャケットを覆うジャケット・カバーの写真です。
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HERB ALPERT_RISE ◇ 2006年 05月 27日
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トランペット奏者であり、1960年代初めにはプロモーターであるジェリー・モスと組んでA&Mレコードを興したハーブ・アルパートの1979年の大ヒットアルバムです。
1960年代からハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス名義で数多くの良質なインストゥルメンタル・アルバムをリリースしています。イージー・リスニング的であったとは言え、インストゥルメンタルというジャンルを広く普及し、認知させた功労者である事は疑いようの無い事実でしょうね。

私と同年代であるば、ラジオの深夜番組「オールナイト・ニッポン」のテーマ曲「Bitter Sweet Samba」は聴いた事があると思いますが、まさにこの曲もハーブ・アルパートなんですね。
ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス時代には、「Taste Of Honey」でグラミー賞を獲得したり、プロデューサーとしては、セルジオ・メンデス&ブラジル66、ジョー・コッカー、キャロル・キング、レオン・ラッセル、カーペンターズ等を世に送り出しています。
ミュージシャン、プロデューサー、会社経営者のどれをとっても一流なのが凄いです。

『HERB ALPERT / RISE』
01. 1980
02. RISE
03. BEHIND THE RAIN
04. ROTATION
05. STREET LIFE
06. LOVE IS
07. ANGELINA
08. ARAJUEZ MON AMOUR(A-Ron-Ways)

ジョー・サンプル、ハーヴィー・メイソン、ルイス・ジョンソン、エイブラハム・ラボリエル、トム・スコット、カルロス・リオス等という豪華メンバーを集め、時代の流れをしっかりと把握した上で制作されたアルバムだと思います。
ザ・ティファナ・ブラス時代には無かったアドリブ演奏が取り入れられているのも特徴でしょう。
しかし、アドリブも技術を誇示するようなものではなく、必要最小限といった感じです。あくまでもメロディーを活かす事を考えたアレンジになっています。
そう言った意味では、FUSIONと言うよりイージー・リスニングぽいかも知れません。

このアルバムの目玉は、やはり全米No.1になった「RISE」でしょう。ハーブ・アルパートは1968年に自らがヴォーカルをとったバート・バカラックのナンバー「This Guy's In Love With You」で全米No.1になっており、インスト曲とボーカル曲との両方でNo.1ヒットを持つ唯一のアーティストです。

私のようなFUSION好きは、兎角曲を聴くというより演奏を聴くようになってしまいますが、このアルバムは曲を聴くという姿勢がベストでしょう。まさにBGMとして最適な1枚だと思います。
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CHAKA KHAN_I FEEL FOR YOU ◇ 2006年 05月 26日
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1970年代にファンクバンド、ルーファス(Rufus)のボーカリストとしてデビューし、1980年代にソロへ転進。強烈な歌声とキャラクターで、根強い人気を持つベテラン女性シンガー、チャカ・カーンが1984年にリリースしたのがこの『I FEEL FOR YOU』です。
あらゆるジャンルの音楽を歌いこなせる才能の豊かさを十分に発揮したアルバムと言えるでしょう。
名匠・アリフ・マーディンの総指揮のもとに、ラス・タイトルマン、デヴィッド・フォスター、ジェイムス・ニュートン・ハワード、ロビー・ブキャナン、デヴィッド・ウォリンスキーといった曲毎にプロデューサーを立てて作られたアルバムです。
商業的な成功を狙ったアルバムと言えるでしょうし、事実大ヒットしたアルバムですね。

ヒップ・ホップ、テクノ風サウンド、バラード等多彩な曲が盛り沢山で楽しい反面、アルバム全体のトータル・カラーみたいなものがぼやけているのも事実ですね。
ただ、チャカのボーカルは、どんなタイプの曲でも凄い歌を聴かせてくれます。

『CHAKA KHAN / I FEEL FOR YOU』
01. THIS IS MY NIGHT
02. STRONGER THAN BEFORE
03. MY LOVE IS ALIVE
04. EYE TO EYE
05. LA FLAMME
06. I FEEL FOR YOU
07. HOLD HER
08. THROUGH THE FIRE
09. CAUGHT IN THE ACT
10. CHINATOWN

マイク・マーフィーとデヴィッド・フランクのユニット、The Systemによる01。バリバリの打ち込み系のシンセ・ファンク・ナンバーです。日本では、角松 敏生が80年代後半にThe Systemとコラボしてましたね。角松好きにはお馴染みなサウンドと言えるでしょう。
02は、邦題「愛は果てしなく」。この曲はバート・バカラックとキャロル・ベイヤーセイガーにブルース・ロバーツが加わって書かれた曲で、最初にキャロル・ベイヤーセイガーがレコーディングしています。そして、ディオンヌ・ワーウィックが1985年に発表したアルバム「FRIENDS」にもこの曲が収録されています。同じバラード曲でありながら味付けが全く違いますので、聴き比べても面白いでしょう。
ラス・タイトルマンのプロデュースによる04は、マイケル・センベロを中心としたセンベロ兄弟が書いた曲ですが、アルバムの中でも比較的落ち着いた作りの曲ですね。トニー・メイデンとマイケル・センベロのギターが冴えたナンバー。
プリンスのカバー曲で、大ヒットした06。HIP HOPのはしりと言っても良いかも知れませんね。「チャ・チャ・チャカ・カーン」のラップとスティーヴィー・ワンダーのファンキーなハーモニカが格好良いですね。しかし、チャカ・カーンは当初この曲というか、HIP HOP自体を嫌っていて歌うのを嫌がっていたとか・・・。それにしては見事に歌いきっているところがさすがです。
そして何と言っても08でしょう。デヴィッド・フォスターとハンベルト・ガティカのプロデュースで、作詞がシンシア・ウェイル、作曲がデヴィッド・フォスター、トム・キーンによるバラードの名曲。やはりアレンジが素晴らしいですね。マイケル・ランドゥのギター・リフが印象的です。角松 敏生の人気の高いバラード曲「Mermaid Princess」(1985年)は、明らかにこの曲に触発されて書いた曲だと思いますね。一度聴き比べると面白いですよ。

シンガーとして大成功を収めたものの、私生活ではアルコール中毒になりかけたり、息子が殺人罪の容疑者で裁判かけられたりで色々あるようです。
しかし、ソロ・シンガーとして花開いた時期の彼女の歌は素晴らしいの一言です。
打ち込み系のサウンドが好きな人、角松 敏生の音楽が好きな人にはお薦めです(笑)
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ケン 田村_FLY BY SUNSET ◇ 2006年 05月 25日
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去年の9月にブログを始めたときに、最初に紹介したアルバムがこのケン 田村の『FLY BY SUNSET』でした。本来ならば同じアルバムを紹介するのは不本意なんですが、最近このアルバムに嵌ってまして、どうしても、もう一度お薦めしたくなりました(笑)
『FLY BY SUNSET』は、1982年にリリースされたケン 田村の2ndアルバムです。昨年9月にCD化されました。とにかく曲良し、アレンジ良し、ボーカル良しの三拍子揃った名盤だと思います。
ケン 田村は、福岡出身の日系三世。あの大作曲家・筒美 京平の弟子だったという話を聞いた事があります。デビュー前から、太田 裕美や野口 五郎らに曲を提供していたようです。
ケン 田村の書いたメロディーも素晴らしいのですが、特筆すべきは鈴木 茂と後藤 次利のアレンジです。
1970年代~1980年代のJ-POPを支えてきたミュージシャンならではのアレンジは、まさに完璧に近い形でケン 田村のメロディーを飾り立てています。

『ケン 田村 / FLY BY SUNSET』
01. LONG-DISTANCE CALL
02. A LITTLE BIT EASIER
03. 踊りなよ
04. 冷たい夏
05. FOOT STEPS
06. ふたりなら
07. ジーナ
08. MAKE IT OR BREAK IT
09. 渚のストローハット
10. 愛の時間を

ドライブ感満点の鈴木 茂のギター・サウンドがたまらないウェスト・コースト・ロック風な01。イブのコーラスも雰囲気を盛り上げます。
鈴木 茂のギター・カッティングがなんとも気持ち良い爽やかな風を運んでくれる02。夏の海辺で夕陽を見ながら聴いたら鳥肌立ちますよ(笑) まさに名曲。
パーカッションによるラテン・リズムのイントロに続き、弾むリズムが心地良い03。ここでも鈴木 茂のギター・リフが実に良い感じです。
しっとりとしたバラード曲04。ストリングスとシンセの使い方が巧みです。
英語詞の05からは、後藤 次利のアレンジです。実にウェスト・コースト風なサウンドです。
夏のドライブにピッタリな06。ギター・カッティングに次利の重厚なベース。もはや定番の「What A Fool Believes」風のリズム・パターン。最高です。
変則的なメロディーが癖になる07。次利のベース・プレイとストリングス・アレンジが見事です。
ストレートなロック・ナンバー08は、英語詞の曲。ここでのベースは次利ならではですよ。
ポップな中にも去り行く夏の切なさを感じさせる09。
キャッチーなメロディーで、シングル曲向きな10。

とにかく捨て曲無しのアルバムです。聴けば聴くほど嵌ってしまってます(笑)
CITY POPやJ-AORが好きな人には、絶対気に入ると思います。自信を持ってお薦め出来るアルバムです。
入手可能なうちに手に入れておいた方が良いですよ。そして、出来るなら夏までに・・・(笑)
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二名 敦子_LOCO ISLAND ◇ 2006年 05月 24日
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1980年前半には、リゾート・テイストなアルバムが数多く作られました。そんな中で最もリゾート感が強いのではないかと思っているアルバムを紹介します。
1984年にリリースされた二名 敦子の2ndアルバム(一般的には1stアルバムとして認知されていますが)『LOCO ISLAND』です。アルバム・タイトル通り、全編にハワイの乾いた空気感が漂う1枚です。全曲佐藤 博のアレンジで、演奏にはカラパナを迎えて作られたアルバムです。

作曲陣も高中 正義、安部 泰弘、佐藤 博、村田 和人、桜井 哲夫といった豪華な面々。
日本に居ながらにして、ハワイの雰囲気を楽しめるそんなアルバムです。

『二名 敦子 / LOCO ISLAND』
01. カラパナ・ブラック・サンド・ビーチ
02. エリア・コード808
03. ラハイナ・ミッド・サマー・クルージン
04. ブギー・ボード
05. ブルー・キュラソー
06. スピン・ドリフター
07. ちょっと泣きたいWednesday
08. 渚のフェイム
09. ハワイアン・シャワー
10. コナ・サンセット
11. ホノルル・シティ・ライツ

高中 正義の作曲01は、軽いリズムにギター・カッティングの気持ち良いナンバー。皆で海へ出かけるウキウキ感みたいなものを感じる曲です。
REICOの堀口 和男の書いたビーチ・ボーイズ風のコーラスが印象的な02。
ヘンリー・カポノ作曲の03。これがまた実に気持ち良い曲なんですね。まさに真夜中のクルージングって感じのナンバーです。カポノとのデュエット形式です。
安部 泰弘の作曲04は、明るいポップ・ナンバー。
05は、佐藤 博作曲のメロウ・チューン。
桜井 哲夫が作曲とベースで参加している06。やはり桜井のベース・プレイが聴き所ですね。アップ・テンポのドライブ向きな1曲です。
村田 和人の作曲07。村田らしいキャッチーなポップなメロディーです。06~07の流れはドライブに最適です。
08のみ国内録音のようです。村上 秀一、伊藤 広規、鳥山 雄司、佐藤 博の演奏です。
コーラスが爽やかなミディアム・ナンバー10。
ハワイの定番曲と言える11。日本語で歌われていますが、エンディングにはふさわしいですね。

カラパナが1番活躍していたのは、1970年代後半です。日本でもサーファーを中心に人気が高かったですが、このアルバムが作られた1984年頃には活動も人気もいま一つだったと思います。そんな理由からか、このアルバムもそれほど話題にならかったですね。
しかし、以前紹介した5thアルバム『him』も作家陣も豪華で佳曲が多いので、アルバムとしては決して悪くありません。
売り方次第でもう少し人気が出たアーティストかも知れませんね。
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金井 夕子_FEELING LADY ◇ 2006年 05月 23日
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何分にも古いレコードなので、ジャケット写真も汚い感じですがご容赦下さい。
1970年代のアイドルのレコードが相次いでCD化されていますが、そのほとんどがベスト盤という形でお茶を濁されている気がします。ベスト盤はベスト盤で魅力があるのですが、オリジナル・アルバムがCD化されるアイドルは本当に少ないですね。シングル曲勝負の世界ですから、それもまた仕方ないのかも知れませんが・・・。
1970年代も後半になると、アイドルものとは言え内容の良いアルバムが沢山リリースされています。そういうアルバムはぜひCD化して欲しいものです。

今回紹介するアルバムもそんな1枚。
金井 夕子が1978年にリリースした1stアルバム『FEELING LADY』です。決して美人といった感じでもないですし、笑顔を振り撒くタイプのアイドルといった感じでもなかった気がします。
どちらかと言えば、暗いイメージだったかも知れません。
しかし、なかなか歌が上手かったです。私は特に声質が好きな歌手でした。

『Feeling Lady / 金井 夕子』
Side-A
01. Just Feeling
02. Pastel Love
03. Squall
04. California Travel
05. レモン気候
Side-B
06. See You Again
07. 揺れるさざ波
08. Memorandum
09. Perfect Game
10. Gentle Good-bye

収録曲10曲中05を除いて、全て女性シンガー・ソング・ライターの作品です。尾崎 亜美の作詞・曲が01、02、03、06、07、09。丸山 圭子の作詞・曲が04。庄野 真代の作詞・曲が08、10です。05は、丸山 圭子が作詞で作曲が佐藤 準です。編曲は全曲船山 基紀です。
爽やかな感じが印象的な彼女の2ndシングル曲01。
デビュー曲02。尾崎 亜美は金井 夕子の特徴を活かした曲を書いたなぁと思いますね。この曲を色のイメージで言うと、まさにパステル・カラーですね。
歌謡曲チックな03。少し暗めの曲です。
フォーキーな感じですが乾いた空気感が伝わってくる04。
アルバム1番暗い感じの曲05。タイトルとは裏腹に爽やかさは感じません(笑) 1番苦手な曲です。
テンポがあってCITY POP風な06。季節はずれの海のイメージの07。
明るいポップなメロディーの09。しっとりとしたバラード曲の10。

やはり尾崎 亜美の書いた6曲の出来が素晴らしいですね。ソング・ライターとしての才能の豊かさを感じます。決してフォーク調にはならず、ポップなメロディー・ラインはユーミンと並ぶ天才肌のアーティストでしょうね。
時期的には、夏の終わりから秋にかけてのイメージのアルバムですが、尾崎 亜美の爽やかなメロディーはこの時期に聴いてもぴったりな感じです。
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