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ブログ仲間でいつもお世話になっている、しげぞうさんのブログ「リスニング☆BAR」で角松 敏生の1991年5月にリリースされたシングルCD「この駅から・・・」が紹介されており、その記事を読んで影響されまして私もシングルCDを紹介しようと思います。しげぞうさん、すいません。パクリました(笑)

紹介するのは、1992年6月にリリースされたシングル「夜をこえて」です。この曲は私に非常に強いインパクトを与え、印象深く心に残っている1曲になっています。
この頃の角松の曲は、内省的で陰のパワーを持ったものが多いですね。角松が活動を凍結するに至る事情を知っている人ならば分かると思いますが、彼の切なる想いが込められた曲と言えます。
簡単に言えば、角松 敏生がある特定の女性へ向けた非常に私的なメッセージ・ソングと言えると思います。自分から離れていった女性に対して、角松の悲痛なまでの未練、批判、願いが込められた曲・・・。歌詞にもの凄いパワーがありますね。

「夜をこえて」は、1992年7月リリースのアルバム『あるがままに』からの先行シングルという形をとっていますが、実はシングルとアルバム収録曲とはヴァージョンが異なっています。シングル曲では、浅野 祥之のギターと角松のギター・ソロ以外は打ち込みによって構成されていますが、アルバムでは基本的に同じ打ち込みですが、ドラムが青山 純が叩いています。この打ち込みのグルーヴを出すのは、青山 純以外考えられなかったのでしょうね。実に角松らしい拘りを感じるミュージシャンの起用だと思います。
それにミックスも異なっていますし、おそらくヴォーカルも録音が違うものが使用されているようです。アルバム・バージョンが全体的にすっきりとしたサウンドに仕上がっていて、聴きやすさで言えば圧倒的にアルバム・バージョンだと思いますが、迫力と情念のこもっているシングル・バージョンの方がインパクトが強いですね。

カップリングの「ハミルトンの夏休み」はインスト曲で、ミキハウスのCFイメージソングでした。打ち込みによるリズムに、角松の軽快なギター・カッティングとメロディー・パート、ソロのプレイによる爽やかなナンバーです。本田 雅人のサックス・ソロがフィーチャーされているのも嬉しいですね。残念ながらアルバム未収録で、聴けるのはこのシングルCDのみですね。

「角松 敏生 / 夜をこえて」
01. 夜をこえて
02. ハミルトンの夏休み (Instrumental)

地味に見えるジャケットは封筒をイメージしているようで、裏ジャケットには自筆と思われる"角松 敏生"の文字が・・・。これが実に下手な字なんですね(笑)
当然ながら今では廃盤のシングルCDです。中古店でも8cmCDを取り扱っていないケースが多いので入手困難かも知れませんね。オークションなら入手可能かも知れませんが・・・。角松が好きな人には、ぜひシングルとアルバムを聴き比べて欲しいなと思うのですが難しいですね。
曲の好き嫌いというよりも、その強烈なインパクトを私に残したという意味では重要なシングル曲です。
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DANE DONOHUE_DANE DONOHUE ◇ 2007年 03月 31日
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今回紹介するのは、AORの名盤と評判の高いデイン・ドナヒューが1978年に残した唯一のアルバム『DANE DONOHUE』です。AOR好きに人にはお馴染みのアルバムかも知れません。しかし、これほどの素晴らしいアルバムを作ったにもかかわらず、その後アルバムをリリースされなかったのが不思議ですね。いくら内容の良いアルバムを作ってもセールス的に振るわなかったので、新しいアルバムを作る事が出来なかったというのが真実なのかも知れません。ジャケット写真にしても、よく見れば走り去る女性の後姿の前で、今まさに煙草に火を付けようとしているスーツ姿のデイン・・・。結構洒落ているのですが暗いトーンの為に、なんとなく陰気なイメージになっているのが残念な気がします(笑) 実際に音楽を聴くと、ウエスト・コースト・サウンドが詰まった極上のAOR作品ばかりで、まさにご機嫌な1枚です。

プロデューサーはテレンス・ボイランなるシンガー・ソング・ライターです。テレンス・ボイランに関して全く知識はありませんが、これだけのアルバムをプロデュースしたのですから素晴らしいセンスの持ち主であることは疑いの余地は無いですね。そして参加しているミュージシャンも豪華で、ギターのラリー・カールトン、ジェイ・グレイドン、スティーヴ・ルカサー、ドラムスのスティーヴ・ガッド、サックスのアーニー・ワッツ、ベースにマイク・ポーカロ、そしてバック・ヴォーカル陣はJ.D.サウザー、ドン・ヘンリー、ビル・チャンプリン、スティーヴィー・ニックス等が参加しています。

『DANE DONOHUE / DANE DONOHUE』
01. CASABLANCA
02. DANCE WITH THE STRANGER
03. WHAT AM I SUPPOSED TO DO (想いを馳せて)
04. WOMAN (女)
05. WHERE WILL YOU GO (去りゆく君)
06. FREEDOM
07. CAN'T BE SEEN (煙に消されて)
08. WHATEVER HAPPENED (突然の出来事)
09. TRACEY
10. CONGRATULATIONS

日本でも大ヒットしたバーティー・ヒギンスの曲とは同名異曲の01。とにかくサビのメロディーが印象的で、デインの哀愁漂うヴォーカルも良いです。後半でテンポが速くなってからのヴィクター・フェルドマンのヴァイブ・ソロとラリー・カールトンのギター・ソロは圧巻です。コーラスには、ドン・ヘンリー、スティーヴィー・ニックス、J.D.サウザー、ティム・シュミットが参加しています。アルバムを代表する1曲だと思います。

デイン自らが弾くアコースティック・ギターが、ウエスト・コーストの風を運んでくるかのような02。ラリー・カールトンの珍しい音色での素晴らしいギター・ソロと、ハーブ・ペンダーソンのハーモニーが聴き所ですね・

ピアノによるイントロが美しいミディアム・ナンバー03。イーグルスを彷彿させる1曲です。爽やかなコーラスは、ドン・ヘンリーとJ.D.サウザー。ギター・ソロはジェイ・グレイドン。この面子で悪い訳がありませんね(笑)

お洒落な曲で大好きな曲04。キレの良いドラムはスティーヴ・ガッド、ダブル・トラックによるギター・ソロはラリー・カールトン、パーカッシヴなタッチにピアノはヴィクター・フェルドマン、そして最も耳に残るコーラスは、J.D.サウザーとスティーヴィー・ニックスが参加しています。

アーシーな雰囲気を持った05。シンプルなアレンジがこの曲によく似合っています。この曲もトム・ケリー、ビル・チャンプリン等によるコーラスが美しいナンバーです。

スティーリー・ダンを彷彿させる凝ったメロディーとアレンジが素晴らしい06。大好きな曲です。エド・グリーン(ds)とチャック・レイニー(b)の渋いリズム隊に、ジェイ・グレイドンのギター、何よりアーニー・ワッツのサックスの熱いブロウとトム・ケリーの多重コーラスが圧巻ですね。

都会的でAOR色の強い07。ジェイ・グレイドンにスティーヴ・ルカサーのツイン・ギター。アーニー・ワッツのサックス・ソロも渋いです。メロディーが耳に残る曲です。

メロウな味わいの08。スティーヴ・ルカサーのアコースティック・ギターが爽やかで、ソロもメロディアスでたまりません。派手さはありませんが、味わい深い1曲です。

06同様、イントロを聴いた時にスティーリー・ダンの曲かと思った09。ホーン・セクションを上手く使って厚みのあるサウンドになっています。ジェイ・グレイドンとスティーヴ・ルカサーのギターも、アーニー・ワッツのサックスも素晴らしいですが、圧巻はチャック・レイニーのベース・プレイですね。このベースはチャック・レイニーならではのプレイではないでしょうか。凄いです。

短いシンプルな曲でありながら、凝ったアレンジが施されている10。ゆったりとしたサウンドに包まれ、伸びやかに実に気持ち良さそうに歌うデインのヴォーカルが魅力的です。大人の曲って感じですね。

あっと言う間に聴き終えてしまうアルバムですね。本当に最初から最後まで捨て曲無しの名盤です。曲毎のレビューでは触れませんでしたが、多くの曲でピアノ、エレピを弾いているジャイ・ワインディングというミュージシャンのプレイが気になりました。あまり聞かない人だったんですが、実に良いプレイをしますね。アメリカという国の懐の広さを感じました(笑)
良いアルバムなんでぜひ聴いてみて下さい。ドライブのBGMとしても最高ですよ。
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FUSE ONE_FUSE ◇ 2007年 03月 30日
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今回紹介するのは、1980年にリリースされたCTIレーベルの主催者、クリード・テイラーのプロデュースによるオールスター・セッションの第一弾アルバム『FUSE』です。本来、"FUSE ONE"というのはアルバム・タイトル名で、オールスターによるユニット名では無かったようですね。私の所有しているCDでは、バンド名が"FUSE ONE"でアルバム・タイトルが『FUSE』と記されていますので、そのような書き方をさせてもらっています。

とにかくレコーディングに集まったメンバーが凄いの一言です。ベースはスタンリー・クラークにウイル・リー、ギターはラリー・コリエルにジョン・マクラフリン、サックスはジョー・ファレル、ドラムスはトニー・ウイリアムスとレニー・ホワイト、レオン・チャンクラー、キーボードはロニー・フォスターにジェレミー・ウォール、ヴィクター・フェルドマン、パーカッションにパウリーニョ・ダ・コスタ等、FUSION界を代表するミュージシャンばかりです。これだけ個性の強いメンバーが集まると、バンド・サウンドとしてのまとまりに欠けるのではないかと思われがちですが、そこはクリード・テイラーが上手くまとめ役となって素晴らしい作品に仕上がっています。

『FUSE ONE / FUSE』
01. GRAND PRIX
02. WATERSIDE
03. SUNSHINE LADY
04. TO WHOM ALL THINGS CONCERN
05. DOUBLE STEAL
06. FRIENDSHIP
07. TAXI BLUES

アルバムのトップを飾るに相応しいスリリングで、スピード感溢れるある演奏が見事な01。ロニー・フォスターの作曲によるナンバーです。歯切れが良く、まるでギター・ソロを聴いているかのようなスタンリー・クラークのベース・ソロ、男臭さ満点のジョー・ファレルのサックス・ソロ、ロニー・フォスターのローズ・ソロと続く所はまさに圧巻ですね。

哀愁漂うメロディーが日本人好みと言えるナンバー02は、ブラジリアン・テイストなアレンジが心地良いです。聴き所は、ラリー・コリエルのエレキとアコースティックのギター・ソロとジェレミー・ウォールのヤマハのCP系ピアノのソロです。

スタンリー・クラーク作曲による美しいバラード系ナンバー03。01とは雰囲気をガラリと変え、繊細なソプラノ・サックスを聴かせるジョー・ファレル、ジョン・マクラフリンのアコースティック・ギターが美しい音色が印象的なナンバーです。

ジョン・マクラフリン作曲によるJAZZYなナンバー04。まず耳を引くのは、レオン・チャンクラーのドラム。ダイナミックかつ繊細なドラミングが見事です。そして、ジョン・マクラフリンのギター・ソロとジョー・ファレルのテナー・サックス・ソロ、目立ちませんがヴィクター・フェルドマンのローズのプレイが素晴らしいの一言。

FUSION史に残る名曲05は、当時TDKのカセットのCMに使用されて大ヒットしたナンバーです。ジェレミー・ウォールの作品。キャッチーなメロディーに切れの良いリズムが印象的ですね。ウィル・リーとレオン・チャンクラーによるリズム隊のリズムに乗せ、ジョー・ファレルのサックス、ジェレミー・ウォールのピアノ、ロニー・フォスターのシンセが歌いまくります。FUSIONファンでなくても、この曲は知ってるという人が多いのではないかと思います。本当に名曲ですね。

美しいストリングスで始まる06。ジョン・マクラフリンの作曲で、彼のアコースティック・ギターをメインに、ジョー・ファレルのフルートがフィーチャーされています。途中、アップ・テンポになってからのマクラフリンのアコースティック・ギター・ソロとトニー・ウィリアムスのドラミングは鳥肌モノです。

シャッフル・ビートが心地良いFUNKYなナンバー07。スタンリー・クラークの作品です。ドラムはレニー・ホワイトで実に気持ちの良いシャッフル・ビートを叩いてます。そして、素晴らしいハーモニカのソロを披露しているのは、なんとギタリストのヒュー・マクラッケン。器用な人ですね。ロック色の強いラリー・コリエルのギターやスタンリー・クラークのベース・プレイも素晴らしいですね。

収録されたどの曲も緊張感溢れるプレイの連続で、1曲1曲がとても短く感じてしまいます。アルバムを通して聴いても、あっと言う間に終ってしまうといった感じですね。本当に素晴らしいセッションを堪能できる1枚で、FUSIONの黄金時代を代表する名盤と言えるでしょう。このアルバムが評判が良かったのか、その後"FUSE ONE"はバンド名となりこの後2枚のアルバムをリリースしています。FUSION好きな人には絶対にお薦めしたいアルバムです。
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Light Mellow "Cruise" ◇ 2007年 03月 29日
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音楽ライター・金澤 寿和氏が監修・選曲しているJ-POP/CITY POP関連のコンピレーション・シリーズで2004年に発売されたLight Mellowシリーズ10枚。その中でJ-POP/CITY POP関連5枚の中の1枚、『Light Mellow "Cruise" -TEICHIKU ENTERTAINMENT Edition-』を紹介しましょう。
以前、このブログでもこのシリーズの中から『Light Mellow "Splash"』『Light Mellow "SKY"』は既に紹介しました。このコンピレーションの特徴は、単に古い音源ばかりでなく最近のJ-POPの曲も含まれているのが特徴ですが、今回の『"Cruise"』は、古い音源が中心になっています。古い作品は1973年、1番新しい作品でも1985年のものです。

ここでライナー・ノーツでの金澤氏の前書きの一部を紹介しておきましょう。
「今はなきショーボート・レーベルのレアな音源を交えつつ、和製ポップスが街の香りや甘美な響きを取り入れて進化するプロセスをコンパイルしました。イメージとしては夜明け時の首都高速を滑る感覚。ここから何を感じ取るかは、もう貴方次第です。」

『Light Mellow "Cruise" -TEICHIKU ENTERTAINMENT Edition-』
01. センチメンタル・ニューヨーク / COOLS ROCKABILLY CLUB
02. 二月の匂い / 稲村 一志と第一巻第百章
03. 朝は好きかい / 小坂 忠
04. Do You Wanna Ride / かまやつひろし
05. 初夏の香り / 久保田 麻琴
06. かびん / 吉田 美奈子
07. シティ・ドライブ / 山根 麻衣
08. FEEL LIKE MAIKIN' LOVE / 宮本 典子
09. ALL I NEED / 彩 恵津子
10. 夏のクラクション / 稲垣 潤一
11. 勝手にしやがれ / 南 佳孝
12. INDIAN SUMMER / Special Jam Company with Shun Sakai
13. THE RIVER MUST FLOW / ジュディー・アントン
14. I'm in Love (愛のとりこ) / 鈴木 義之
15. おめざめエアロビクス / 新田 一郎
16. やさしい声で殺して / 門 あさ美

ムード一杯のアカペラ・コーラスで始まる01は、1978年のクールスのシングル曲です。彼等の4枚目のアルバム『NEW YORK CITY, IN N.Y.』を山下 達郎がプロデュースしたことも話題になりました。これはアルバム未収録曲だったもので、山下 達郎が絡んでいるのはアレンジ、コーラスを聴いても間違いなさそうです。ソウルフルなグルーヴが心地良い1曲です。

第一巻第百章というバンド名のイメージとはかなり違って、極上のメロウな曲を聴かせてくれる02。1977年のアルバム『FREE FLIGHT』に収録されています。バウンシーなビートと稲村 一志のヴォーカルが印象的です。

小坂 忠の1977年のアルバム『MORNING』に収録されていた03。林 立夫、細野 晴臣、鈴木 茂、佐藤 博というお馴染みのメンバーによる演奏が聴き所です。特に細野 晴臣のピアノとヴァイブはお得意のエキゾチックなムードに溢れるプレイです。

捉えどころのないアーティストの一人、かまやつ ひろしが1979年にリリースしたアルバム『パイナップルの彼方へ』に収録されていた04。アコースティックなサウンドを軸にした、何とも洒落たAOR風な作品です。作曲はもちろんムッシュ自身ですが、良い曲を書きますね。

久保田 真琴の1975年のシングル「バイ・バイ・ベイビー」のB面曲だったという05。ボッサ調のアレンジとメロウなメロディーと歌声が、潮風の心地良い海辺へ運んでくれたような錯覚に陥ります。細野 晴臣のアレンジが素晴らしい1曲です。ちなみにバックはハックル・バックらしいです。

吉田 美奈子がキャラメル・ママと共に制作した1973年のデビュー・アルバム『扉の冬』に収録されていた06。美奈子らしい曲ですが、圧倒的な存在感のヴォーカルはまだ影を潜めている感じですね。それでも上手いのですが・・・。

山根 麻衣の1980年のデビュー・アルバム『TA SO GA RE』に収録されている07。少しハスキーでソウルフルな歌声が魅力的で、本格派シンガーという印象ですね。作曲が芳野 藤丸、編曲が松下 誠というAB'Sコンビによる作品ですが、グルーヴ感溢れる演奏が素晴らしいです。

現在でも"mimi"として活動を続けている宮本 典子の1979年リリースのアルバム『VIVID』に収録されていた08は、ロバータ・フラックが歌ったことでも有名な曲のカヴァーですね。笹路 正徳のエレピ、秋山 一将のギター、そして濱瀬 元彦のベースのプレイが圧巻です。

彩 恵津子の1985年のアルバム『ALL I NEED』からのアルバム・タイトル曲09。名曲ですね。L.A.録音らしい乾いたサウンドと、何とも可愛らしい彩 恵津子のヴォーカルがよくマッチした曲です。

J-AORの代表的アーティストの一人、稲垣 潤一の1983年の名盤『J.I.』に収録され、シングルにもなった名曲10。筒美 京平作曲によるキャッチーながらも哀愁の漂うメロディーと、井上 鑑による洒落たアレンジが良いです。特に安部 恭弘等によるコーラス・ワークが抜群です。

南 佳孝のJ-AORを語る上では外せないアーティストですね。1973年のデビュー・アルバム『摩天楼のヒロイン』に収録されていた11。ラテンのフレーバーを取り入れたファンキーなナンバーです。いかにも松本 隆らしい歌詞のナンバー。

Special Jam Companyというユニットが1979年にリリースした『CITY VIBRATION』というアルバムに収録されていたナンバー12。ジャズ・シンガー、酒井 俊をフィーチャーした軽快なサンバ調のナンバーです。メンバーが、山岸 潤史(g)、沢井 原児(sax)、緒方 泰男(key)、田中 章弘(b)、上原 裕(ds)、ペッカー(per)という凄腕達です。

ニューヨーク出身でありながら、東京で活躍していたジャズ・シンガー、ジュディ・アントンが1980年にリリースしたアルバム『SMILE』に収録されていた13。ジノ・ヴァネリのカヴァーで、アレンジはカシオペアの向谷 実です。松下 誠のギターのカッティングとソロが素晴らしい1曲です。ジュディ・アントンは、ジャズ・ギタリストの増尾 好秋の義理のお姉さんでしたね。

マニアックなアーティストと言える鈴木 義之。知っている人は少ないでしょうね。1982年の2ndアルバム『I'M IN LOVE』のタイトル・チューン。なかなかポップなメロディーを書くシンガー・ソング・ライターで、ヴォーカルも軽やかです。このアルバムが凄いのは、バックがフルムーン(ラーセン・フェイトン・バンド)なんですね。間奏のバジーのギター・ソロとニールのピアノのプレイが素晴らしいですね。CITY POP好きな人にはぜひ聴いて欲しいナンバーです。

スペクトラム解散後の新田 一郎のソロ・アルバム『KOTOBUKI』(1983年)に収録されていた15。新川 博のリズム・アレンジと新田のホーン・アレンジのコンビネーションが最高で、新田のファルセット・ヴォイスも健在です。間奏の土方 隆行のギター・ソロは鳥肌モノです。新田らしいファンキーな1曲。

"女性から1度は言われてみたい"そんなタイトルの16は、門 あさ美の1980年の3rdアルバム『SACHET』からのナンバー。大村 雅朗のアレンジです。間奏と終盤での数原 晋のフリューゲル・ホーンのソロは素晴らしいの一言。それにしても艶のある声ですねぇ(笑)

まさにアルバムのタイトル"Cruise"に偽り無しですね。真夜中の高速をドライブしながら聴いたら最高のコンピレーションだと思います。個人的にもかなりお気に入りの1枚になっています。
それにしても1970年代の曲が16曲中9曲あるのですが、この時代にこれだけ洒落た音楽を作っていたんですから、日本の音楽シーンも捨てたものでは無いと改めて認識しました。
J-AORやCITY POPを愛する人の一人でも多くの人に聴いて欲しいと思うコンピレーション・アルバムです。私も自信を持ってお薦め出来る1枚です。まだ入手可能だと思います。
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今日、昭和という時代を代表する喜劇人であり、俳優でもあった植木 等さんが80歳で亡くなりました。確かに昭和という時代は過去の時代ですが、そんな昭和を彩ってくれた人が次々に天に召されるニュースを聞くと、やはり一抹の寂しさを感じますね。ご冥福をお祈りいたします。

さて、今回紹介するのも昭和歌謡史に名前を残したアイドル、そして歌手だった山口 百恵が1980年の5月にリリースしたオリジナル・アルバムとしては通算20作目となる『メビウス・ゲーム』です。このアルバムをリリースした同年(1980年)の10月に引退していますので、引退してから27年も経っているんですね。引退後は皆さんもご存知だとは思いますが、三浦 友和と結婚。妻・母として家庭に入り、その後一切表舞台に登場することなく現在に至っています。その徹底した姿勢はまさにあっぱれという感じです。
聞くところによると、長男が今年社会人になるとか・・・。時の流れは速いものですね。

さて、音楽に話を移します。昭和の時代のアイドルや歌手の曲に関して、注目されるのはやはりシングル曲ですね。山口 百恵も例外ではなく、リリースする曲がすべてヒットし、曲調も多種に渡っていて常に一般大衆の注目を集めていました。しかし、本当の歌手・山口 百恵の凄さは、実はアルバムの中にこそ詰まっていたと思っています。以前も紹介したことがあるのですが(紹介記事はコチラ)、あの当時から、アルバムにコンセプトを持たせて1枚1枚きっちりと作られていました。これは本人よりもスタッフ達の功績だとは思いますが、彼女もその辺りの制作サイドの意図をきっちり把握して歌っていたと思われます。1度彼女のアルバムを聴いてみると、その素晴らしさが実感出来ると思います。
色々な作家陣の曲を取り上げていたのも山口 百恵の特徴で、いわゆるアーティストが歌手へ曲を提供するという先駆けだったと言えるかも知れません。ある時は、全曲ニューミュージックのアーティストの提供曲でアルバム(『花ざかり』等)を作ったり、ロック系のアーティストの提供曲を多く含んだアルバム(『GOLDEN FLIGHT』等)を作ったりと、常に新しいジャンルの曲に挑戦していましたね。

『山口 百恵 / メビウス・ゲーム』
01. ロックンロール・ウィドウ
02. 哀愁のコニーアイランド
03. のぞきからくり
04. ペイパー・ドリーム
05. アポカリプス・ラブ
06. テクノ・パラダイス
07. 恋のホットライン
08. ワン・ステップ・ビヨンド
09. E=MC²
10. ヴァイオレット・ラプソディー

美しいストリングスのイントロから一転、典型的なロックンロール・ナンバー01。シングル・ヒットしたので覚えている人も多いでしょうね。阿木・宇崎コンビの作品で、アレンジは全曲萩田 光雄です。かなり良いギターを聴かせてくれるのですが、ミュージシャン・クレジットが無いのが残念。

このアルバムの中でも注目曲の一つ02。作詞:森 雪之丞、作曲:大瀧 詠一というナンバーです。オールディーズ風なミディアム・バラードです。夏の夕暮れに似合いそうな曲で、ナイアガラ・サウンドを彷彿させる萩田 光雄のアレンジが素晴らしいです。

ギター・リフが印象的なロック調のナンバー03。作詞:伊藤 アキラ、作曲:梅垣 達志によるナンバーです。タイトなドラムもかなり格好良いのですが、誰が叩いているのか不明です。

AOR風な作品04。サビのメロディーとリズム・パターンが面白い曲です。この柔らかい感じの曲を書いたのは萩田 光雄です。

阿木・宇崎コンビ作品05。リズムを強調したオリエンタル・ムード漂うナンバーです。宇崎 竜童の最も得意とするメロディーのパターンと言える1曲。

あの山口 百恵にもY.M.Oの影響が・・・(笑)。文字通りテクノ・サウンドを軸に作られた06。変則的なメロディーで、歌うのはかなり難しいでしょうね。梅垣 達志の作曲です。

佐藤 健作曲による07。佐藤得意のFUNK色の強いロック・ナンバーという雰囲気の曲です。

ゴダイゴのメンバーだったトミー・シュナイダーの作曲による08。オリエンタルな香り漂うスローな歌い出しからアップ・テンポへと変わり、そしてまたスローへと変化の激しい曲。

アルバム中で1番印象に残っている曲09。佐藤 健の作曲ですが、とにかく難しい曲ですね(笑)

ミュージカルの舞台を観ているようなスケールの大きいバラード曲10。ストリングスの美しさが際立っています。萩田 光雄の作曲によるナンバーです。

アルバムを通して聴くと、山口 百恵の歌(声)の存在感が凄いですね。彼女もデビュー当時は、お世辞にも上手いとは言えませんでしたが、どんどん上手くなっていきました。
何かの雑誌で宇崎 竜童のインタビュー記事を読んだんですが、山口 百恵は凄く耳が良かったらしいです。宇崎が作ったデモ・テープを聴いて曲を覚えるらしいのですが、慎重にデモ・テープを作らないと微妙に音のずれた所まで完全に覚えてきてしまうと言ってました。だから、どんなに難しい曲でもレコーディング時にはほぼ完全な状態で歌えたとか・・・。凄いですね。
今回のアルバムはあえてお薦めするような作品ではありませんが、昭和を代表する歌姫の歌に興味があったら聴いてみて下さい。
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今回紹介するのは、門 あさ美の2枚組ベスト盤『TWIN VERY BEST COLLECTION』です。
2002年にリリースされたのですが、初CD化となる曲が3曲と、このベストの為に録音された新曲1曲を含んでおり、門 あさ美自らスーパーヴァイザーとして参加しているということで興味深いベスト・アルバムです。

1979年に「Fascination」で衝撃のデビュー。初めてこの歌を聴いた時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。何とも官能的な詞の世界と、艶やかな歌声。メディアにはほとんど登場しないという謎めいた部分と、写真でだけ拝めることの出来た容姿・・・。当時、20歳そこそこの若者だった私には、大人びた妖艶な女性に見えて心トキメキましたね(笑)
ただ見た目に美しい女性アーティスト、シンガーは沢山いると思いますが、門 あさ美の場合は優れたソング・ライターでもありました。このベスト盤全33曲中、彼女の作詞の作品は31曲、作曲は32曲というのが凄いですね。彼女が作る作品は、官能的な詞と都会的で洒落たメロディーで、まさにCITY POPと呼ぶに相応しいものばかり・・・。本当に好きでよく聴いたアーティストでした。

Disc.1は、テイチク・レコード時代のシングル曲8曲のA/B面全曲収録されています。1979年から1984年までのシングル曲です。
Disc.2は、アルバムからの選曲が16曲と新曲1曲で構成されています。

『門 あさ美 / TWIN VERY BEST COLLECTION』
Disc.1 / SINGLE SIDE
01. ファッシネイション
02. ブルー
03. モーニング・キッス
04. NIGHT
05. LONELY LONELY
06. HONEY
07. SEASON
08. HOLD MY HEART
09. お好きにせめて
10. 自画像
11. 月下美人
12. プロミス
13. 感度は良好
14. Mrs. アバンチュール
15. 美姫伝説
16. 恋人から離陸

Disc.2 / ALBUM SIDE
17. Darling
18. セ・シボン
19. Do Do
20. やさしい声で殺して
21. すねて御機嫌
22. いちどだけ真似
23. Nice Middle
24. ルームナンバー202
25. とっておきMy Love
26. ミステイク・パートナー
27. ゆりかご
28. 東京タワー・シック
29. ニューウェイブ・アイドル
30. プリンスとジャンパーとプリンセス
31. 香港クルーズ
32. 月を抱いたヴィーナス
33. 春の日に君を想う

曲数が多いので、曲毎のレビューは今回省かせてもらいます(笑)
SINGLE SIDEでは、04、12、16が初CD化の音源です。如何ですか?例えば09、13、14のタイトルなどは意味深ですよね。何とも男心を擽るタイトルです。シングル曲のアレンジは、戸塚 修が4曲、松任谷 正隆が2曲、瀬尾 一三が3曲、井上 鑑が3曲、惣領 泰則が2曲が担当しており、当時のCITY POP風な作品であることが感じ取れると思います。個人的に好きなシングル曲は、01、03、05、09、11辺りです。

ALBUM SIDEは、1stアルバム『Fascination』(1979年)から17が、2ndアルバム『SACHET』(1980年)から18、19、20が、3rdアルバム『Seminude』(1981年)から21、22、23が、4thアルバム『Hot Lips』(1982年)から24、25が、5thアルバム『PRIVATE MALE』(1983年)から26が、6thアルバム『麗 (urara)』(1984年)から27、28、29、30が、7thアルバム『BELLADONNA』から31、32が選ばれています。33は新曲です。

1stアルバムから4thアルバムまでは、本当によく聴いた大好きなアルバムばかりなので、思い入れも強いですね。ですから17~25迄は特に好きな曲ですね。
希望を言うなら、門 あさ美自身による曲解説なんかがあるともっと良かったかなと思います。
あと2002年の新曲を録音しているということは、完全に一線から身を引いたということでもないようですね。出来れば新しいアルバム、あるいは寺尾 聰の『Re-Cool Reflections』みたいに新録による『Re-Cool Fascination』みたいなアルバムが聴ければ嬉しいのですが・・・。
現在でも比較的入手しやすいベスト盤だと思います。門 あさ美の魅力を知る入門編としても最適な1枚です。
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PHILIP BAILEY_CHINESE WALL ◇ 2007年 03月 26日
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今回紹介するのは、アース・ウインド&ファイアーの一員として絶対に欠かせないヴォーカリスト・フィリップ・ベイリーが1984年にリリースした2ndソロ・アルバム『CHINESE WALL』です。
あのロバータ・フラックがその美しいファルセット・ヴォイスを絶賛したと言われる程、フィリップ・ベイリーの持ち味はやはりファルセット・ヴォイスですね。1983年にジョージ・デュークがプロデューサーに迎え、1stソロ・アルバム『Continuation』をリリースしました。このアルバムは、E.W&Fの延長線上とも言えるブラック・コンテンポラリーな内容でした。
しかし、『CHINESE WALL』ではフィル・コリンズをプロデューサーに迎え、ロック、ポップ色に強いアルバムに仕上がっており、聴いた者を驚かせましたね。フィリップ・ベイリーにとっても、E.W&Fの延長線上ではなく、彼の新境地を開拓した重要なアルバムと言えるでしょう。大ヒット曲「EASY LOVER」が有名ですが、それ以外にも粒よりの佳曲の揃ったアルバムだと思います。

『PHILIP BAILEY / CHINESE WALL』
01. PHOTOGENIC MEMORY
02. I GO CRAZY
03. WALKING ON THE CHINESE WALL
04. FOR EVERY HEART THAT'S BEEN BROKEN
05. GO
06. EASY LOVER (Duet with Phil Collins)
07. SHOW YOU THE WAY TO LOVE (夢を見つめて)
08. TIME IS A WOMAN
09. WOMAN
10. CHILDREN OF THE GHETTO

いきなりフィル・コリンズらしいドスン・バタンのドラム(笑)が炸裂する01。アメリカでの1stシングル曲。ヴォコーダ-を上手く使ったロック色の強いナンバーで、フィリップ・ベイリーがファルセットを一切使わずに歌っているというのも新鮮ですね。

ポール・デイヴィスとは同名異曲の02。01とは一転して美しいファルセット・ヴォイスを駆使したミディアム・チューンです。ロックとR&Bを上手く融合させたような印象の曲です。とにかくフィリップのファルセット・ヴォイスに尽きる1曲。

何とも雄大でゆったりとしたバラード曲03。お気に入りの1曲で、万里の長城をゆっくりと歩いて登っているような感覚に陥りますね。元々、E.W&F用に作られた曲だったのですが、ボツになったのでフィリップが取り上げたとか・・・。名曲です。

メロウ・ナンバー04。こういうアダルト・コンテンポラリーな曲にフィリップのファルセット・ヴォイスはピッタリですね。ダリル・ステューマーのギターが冴える1曲です。抑え気味のフィル・コリンズのドラミングもなかなかです。

ビートを効かせたファンク・チューン05。E.W&Fのホーン・セクションでもお馴染みのフェニックス・ホーンズとドン・マイリックのサックス・ソロがフィーチャーされています。サビのメロディーは、まんまE.W&Fを彷彿させるナンバー。

大ヒットした06。ディスコ・ビートにギター・リフが印象的なデュエット・ナンバーで、やはりアルバムを代表する格好良いナンバーですね。同性によるデュエット・ソングというのも数多く存在しますが、そんな中でもフィリップ・ベイリーとフィル・コリンズの声の相性は抜群だと思いますね。80年代を代表するデュエット・ナンバーのひとつではないでしょうか。

フィリップの美しいファルセット・ヴォイスを100%発揮しているバラード曲07。メロディー部だけでなく、コーラスでもその美しい声が十分過ぎるほど発揮されたナンバーですね。アリフ・マーディンのアレンジによるストリングスが美しさが際立った1曲。

ユーロ系のディスコ・ナンバーといった趣きな08。あまり好きなタイプの曲ではないです(笑)

ファルセットを使わずとも、素晴らしいシンガーだと痛感させられるスパニッシュ風な作品09。TOM TOM 84のホーン・アレンジ、アリフ・マーディンのストリングス・アレンジがこの曲に命を吹き込んだ気がする1曲です。

パーカッションを上手く使ったソウルフルな10。メッセージ色の強い曲ですが、しっとりと歌い上げるフィリップのファルセット・ヴォイスに聴き惚れてしまいます。レセット・ウィルソンの味のあるピアノ・ソロが素晴らしく、アルバムの最後にふさわしく余韻の残る1曲です。

昨夜、嫁さんとレイト・ショーで話題の映画「Happy Feet」を観てきたんですが、それは楽しく可愛い作品でした。いわゆるミュージカルっぽいところもあるので、使用される音楽もなかなか良かったです。
オープニングでいきなりビートルズの「Golden Slumbers」が使われたり、スティーヴィー・ワンダーの「I Wish」やE.W&Fの「BOOGIE WONDERLAND」が使われたりで、音楽好きにも楽しめる作品でした。
オリジナル曲を使ったり、カヴァーしたりと色々でしたが、「BOOGIE WONDERLAND」を聴いたら急に今回紹介したフィリップ・ベイリーのアルバムが聴きたくなって、急遽今回紹介することにしました(笑)
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CASIOPEA_THE SOUNDGRAPHY ◇ 2007年 03月 25日
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今回紹介するのは、当ブログ初登場のCASIOPEA。J-FUSION界においても重要なバンドなのに今まで紹介していませんでしたね。残念ながら、昨年8月に"活動休止"の発表があり、しばらくは新作は聴けない状況ですが、私個人としては初期のCASIOPEAが好きなので、初期のCDが聴ければある程度は満足です。
紹介するアルバムは、1984年にリリースされた通算11作目でアルファ・レーベル時代の名曲を集めたベスト盤『THE SOUNDGRAPHY』です。当時、『MINT JAMS』が好きでレコードをよく聴いておりましたが、このアルバムがリリースされてからはこればかり聴いていましたね。とにかく選曲が良いのと、アルバム・タイトル曲「THE SOUNDGRAPHY」がカセット・テープのCMに使われていたこともあり、私の友人達の間でも必携のアルバムの1枚になっていました(笑)

大学生時代、FUSION好きな仲間の中ではCASIOPEA派、THE SQUARE派に別れていましたね。私の場合はどちらという事なく聴いていましたが・・・。ただ、1980年代に入るとFUSION熱は冷めてきておりAORやCITY POP、特にCITY POPに熱中し始めてましたので、CASIOPEAもTHE SQUAREもそれほど多くのアルバムは聴いていませんでした。それだけにこの『THE SOUNDGRAPHY』は、思い入れの強いアルバムになっているのかも知れません。

『CASIOPEA / THE SOUNDGRAPHY』
01. THE SOUNDGRAPHY
02. GYPSY WIND
03. EYES OF THE MIND
04. SUNNYSIDE FEELIN'
05. 朝焼け ASAYAKE
06. MID-MANHATTAN
07. LOOKING UP
08. MISTY LADY
09. WHAT CAN'T SPEAK CAN'T LIE
10. FABBYDABBY

本人達自らが出演したカセット・テープのCMに使われた01。アルバム中に唯一の新曲だったナンバーですね。夏・海向きの軽快なサウンドですが、デジタル色の強い1曲という印象もあります。南国の海に膝まで入ったメンバーのCMが思い出されます(笑)

1980年リリースの『MAKE UP CITY』の冒頭を飾ったナンバー02。スリリングな演奏の中、野呂 一生の軽やかなギター・サウンドが一陣の涼風のようで、聴いていて気持ち良いナンバーですね。

02と同じく『MAKE UP CITY』からの03。こういうギター・カッティングに私は弱いのです(笑) この曲も海岸線のドライブのBGMには持って来いの爽快感溢れるナンバーですね。野呂 一生のギターの音色は個人的に大好きなので、キーボードでメロを奏でるよりもギターでメロディーを弾いて欲しいと思っていた曲です。

1981年リリースのアルバム『CROSS POINT』に収録されていた04。これも良い曲ですね。よくTVでも使われていたような記憶があります。作・編曲は神保 彰ですが、良い曲を書きますね。軽やかでピアノによるメロディーもとてもキャッチーです。ポップ・フィーリングたっぷりの好ナンバーです。

ご存知名曲05。イントロのギター・カッティングは、多くのギター少年が練習したことでしょうね。CASIOPEAを代表する名曲のひとつで、数多いヴァージョンが存在します。ここに収録されているのは『MINT JAMS』ヴァージョンです。個人的にもこのヴァージョンが大好きなので大満足です。やはり野呂 一生のギター・プレイに尽きる1曲ですね。

作曲:神保 彰、編曲:野呂 一生による06は、1982年のアルバム『FOUR BY FOUR』からのナンバーです。リー・リトナー、ドン・グルーシン、ネイザン・イースト、ハーヴィ・メイソンをゲストに迎えたアルバムでした。メロディーも親しみやすいのですが、何と言ってもツイン・ドラムの迫力に尽きる1曲です。

1983年のアルバム『PHOTOGRAPHS』に収録されていた07。大好きな曲のひとつです。ドライヴ感溢れるリズム隊、ピアノによるメロディー、そしてアコースティック・ギターによる軽快なバッキング、とてもバランスが良いアレンジが素晴らしいナンバーです。

同じく『PHOTOGRAPHS』からの08。桜井 哲夫のスラップ・ベースがとにかく印象的なナンバーです。

1983年のアルバム『JIVE JIVE』からのヴォーカル曲09。エルトン・ジョンとのデュエット・ナンバー「Don't Go Breaking My Heart」で一躍有名になったキキ・ディーをヴォーカルに迎えていて、しっとりとしたバラード曲に仕上がっています。結構好きな曲ですね。

同じく『JIVE JIVE』からの10。ホーン・セクションを取り入れて、ビッグ・バンド風な仕上がりが面白いですね。向谷 実のピアノ、野呂 一生のギターのプレイがJAZZYなのが特徴でしょうね。

今更ながらですが、選曲の良いベスト盤ですね。これからの季節、ドライブには持って来いの1枚です。
メロディーもキャッチーなものが多いので、これからCASIOPEAを聴いてみたいと思っている人にはお薦めのアルバムだと思います。CASIOPEAの数多いアルバムの中で、このアルバムのカセットを車に積んでいたという人は結構多かったのではないでしょうか?(笑)
この記事を書くのに久しぶりに聴きましたが、やはり良いアルバムですね。
単にベスト盤というだけではないパワーを持ったアルバムだと思います。
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笠井 紀美子_TOKYO SPECIAL ◇ 2007年 03月 24日
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今回紹介するのは、日本における女性ジャズ・シンガーの草分け的な存在で、その活動範囲はジャズだけに止まらずロック、ポップスと幅広い音楽ジャンルに挑戦し、歌以外でもドラマや映画にまで出演していたという笠井 紀美子が1977年にリリースしたCITY POPなアルバム『TOKYO SPECIAL』です。
プロデュースは、山口 百恵を始めとしてCBSソニーの数多くのアーティストを手掛けた酒井 政利と笠井 紀美子。作詞は故・安井 かずみが全曲担当しており、作曲陣は山下 達郎、筒美 京平、横倉 裕、鈴木 宏昌、矢野 顕子、鈴木 勲、森 士郎という豪華な顔触れです。
編曲は全曲鈴木 宏昌で、バックを支えるミュージシャンは鈴木 宏昌(key)、松木 恒秀(g)、岡沢 章(b)、市原 康(ds)、穴井 忠臣(per)、山口 真文(sax)等で、いわゆるコルゲン・バンドですね。コルゲン・バンドはフュージョン・バンド、THE PLAYERSの前身として有名ですが、鈴木 宏昌を大野 雄二に変えるとルパン三世のテーマの演奏でも有名なYou & The Explosion Bandになるという贅沢な面子のバンドです。

笠井 紀美子の歌は、技術的に云々と言うよりも圧倒的な個性と存在感に特徴があるように思います。その個性がジャズだけに止まらず、幅広いジャンルの音楽に柔軟に対応できた要因なのかも知れません。今から30年も前にこんなお洒落なアルバムが作られていたんですね。やはり70年代後半~80年代のJ-POPシーンは本当に面白かったです。

『笠井 紀美子 / TOKYO SPECIAL』
01. バイブレイション (LOVE SELEBRATION)
02. やりかけの人生
03. 夏の初めのイメージ
04. ベリー・スペシャル・モーメント
05. 人はそれぞれ・・・(JUST ANOTHER LOVE SONG)
06. TOKYO SPECIAL (MANHATTAN SPECIAL)
07. 木もれ陽 (SEQUOIA FOREST)
08. テイク・ミー
09. 待ってて (LAID BACK MAD OR MELLOW)

山下 達郎が作曲した01。この曲は、翌1978年に達郎が自身のアルバムで名盤の『GO AHEAD!』の中で「LOVE SELEBRATION」として英語詞でセルフ・カヴァーしている方が有名かも知れませんね。全く違う仕上がりになっており、下手すると同じ曲と気付かない人もいるでしょうね。笠井バージョンと達郎バージョンを聴き比べると面白いですよ。

ジャズ・ベーシストの鈴木 勲の作曲の02。渋いJAZZYなナンバーで、鈴木 勲もChelloで参加しており素晴らしい演奏を披露しています。岡沢 章のベース、松木 恒秀のギターのプレイが光る曲です。笠井 紀美子のヴォーカルも艶やかで素晴らしいです。名曲です。

松木 恒秀の軽快なギター・カッティングで始まる03は、筒美 京平作曲のポップ・ナンバーです。さすが筒美 京平と思わせるキャッチーなメロディーと、涼しげな風のような爽やかなアレンジが印象に残ります。

私の大好きなアーティストの一人、YUTAKA(横倉 裕)作曲によるジャズ・ファンクといった趣きのナンバー04。確かな記憶ではないのですが、何かのCMで使われていた思います。憶えている方いらっしゃいますか?間奏のトランペット・ソロは日野 皓正です。

同じくYUTAKA作曲の05。04とはガラリと雰囲気が変わって美しいバラード曲です。ストリングスの美しさと笠井 紀美子の高音域の歌声がとにかく美しく、聴き惚れてしまいますね。YUTAKAのソング・ライターとしての才能を感じさせる1曲だと思います。

アバンギャルドなナンバー06。ジャズ・ギタリスト森 士郎の作曲で、TOKYOやサブ・タイトルにあるMANHATTANという都会的なイメージのモダン・ジャズ風なナンバーです。ここでも日野 皓正が大活躍しています。アルバム中最もJAZZ色の強いナンバーですね。

森 士郎作曲のバラード曲07。しっとりとしたメロディアスなナンバー。曲のタイトル「木もれ陽」にぴったりなアレンジで、柔らかな陽射しを浴びているような気分になれる1曲です。

鈴木 宏昌作曲の08は、ミディアム・ソウル・ナンバーで笠井 紀美子のシルキーな歌声にぴったりなナンバーです。鈴木 宏昌のシンセ・ソロと松木 恒秀のバッキングが素晴らしいですが、どことなく大野 雄二のアレンジに似た雰囲気です。大野 雄二のアレンジと言われても納得してしまいそうなアレンジですね(笑)

矢野 顕子作曲の09。いかにも矢野 顕子らしいメロディーですが、不思議と笠井 紀美子のヴォーカルによく似合っているナンバーですね。この曲は魅力ありますね。ついつい聴き惚れてしまいます。コルゲン・バンドの演奏も素晴らしく、松木 恒秀のギターが大活躍しています。

篠山 紀信撮影のジャケット写真は、若干怖いような気もしますが・・・(汗)
しかし、30年経った今聴いても古さを全く感じないアルバムです。普段ジャズやジャズ・ヴォーカルに興味が無い人でも楽しめるCITY POPなアルバムだと思います。
現在は音楽から身を引いてジュエリー・デザイナーをしているようですが、なんとも勿体無い話です。
日本が世界に誇る女性ジャズ・ヴォーカリストなんですから・・・。
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当山 ひとみ_AFTER 5:00 STORY ◇ 2007年 03月 23日
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今回紹介するのは、少々マニアックな部類に入るアーティストかも知れないですが、80年代にペニーの愛称で親しまれていた当山 ひとみが1989年にリリースしたアルバム『AFTER 5:00 STORY』です。
正直なところ、彼女については詳しく知りません。持っているアルバムは1981年の1stアルバム『JUST CALL ME PENNY』と、今回紹介するアルバムの2枚だけなんです。しかも、『AFTER 5:00 STORY』は最近中古店で見つけ、ジャケットとアルバム・タイトルに惹かれて購入したものです。
1stアルバム『JUST CALL ME PENNY』は、42ndストリート・バンドや24丁目バンドをゲストに迎えており、なかなかソウルフルな歌声を聴かせてくれて好きなアルバムだったのですが、何故かこの1枚を買っただけで終ってしまいました。歌声も好きだったのですが、タイミングが合わなかったという事かも知れませんね。
ですから、ずっと当山 ひとみの事は忘れていたんですが、このアルバムを見つけたので久しぶりに1stアルバムと共に聴いてみました。いずれ1stアルバムも記事を書きたいと思っています。

プロフィールに関しての知識が全く無かったのでネットで調べてみたところ、沖縄出身で英語も堪能、現在でも現役で活躍されているようです。1stアルバムを聴いた時から英語の発音が良いなとは思っていましたが、やはりベラベラなようですね。
アルバムも相当数リリースしているようで、一時期は角松 敏生を彷彿させるようなN.Y.ファンク系を歌っていたようです。これは興味があるので、また探してみたいと思いますが・・・。
紹介する『AFTER 5:00 STORY』は、ジャケットのイメージそのままのソフト&メロウなナンバーを中心にしていますが、ダンサブルな曲もあり、英語で歌われている曲もありますが、全体的にはしっとりと落ち着いたムードに仕上がっています。
アレンジは全曲小林 信吾で、バックにはジョン・ロビンソン(ds)、マイケル・ランドゥ(g)、ランディ・ジャクソン(b)等が参加しています。

『当山 ひとみ / AFTER 5:00 STORY』
01. 煙草を吸わない彼女たち
02. 涙のNIGHT GAME
03. 真夜中の稲妻 ~Lightning In My Heart~
04. TAKE MY BOUQUET
05. WOMAN MADE TO LOVE
06. PRIVATE TIME
07. WHERE THE BOYS ARE
08. VELVET RAIN
09. STARTING OVER AGAIN

打ち込みによるグルーヴを全面に押し出したダンス・チューン01。一時期の国分 友里恵のサウンドを彷彿させます。都会の夜にお似合いの1曲です。

小林 信吾作曲のナンバー02。打ち込み系のサウンドですが、洒落たアレンジでこれまた都会の夜のイメージです。マイケル・ランドゥらしいギター・カッティングが心地良いですね。

AOR風バラード曲03。小林 信吾の作曲のナンバーです。田口 俊の色っぽい詞と親しみやすいメロディー、そしてスケールの大きなアレンジが印象的な曲です。

メロウなナンバー04。結婚を祝ってくれる友人にブーケを受け取って欲しいという、友情を歌った曲です。デヴィッド・ボラフの泣きのサックスが渋いです。

英語曲05。作曲はメリンダ・ジェンセンとジョーイ・ジョンソン。サビのメロディーがキャッチーで聴きやすいバラード曲。曲の後半でのマイケル・ランドゥのギター・ソロが聴き所です。

都志見 隆作曲によるポップ・ナンバー06。海辺の腰掛け、海風に吹かれながら聴きたいような爽やかなナンバーです。"BEACH'S WIDOW"の歌ですね(笑)

ハワード・グリーンフィールドとニール・セダカによる曲で、コニーフランシスがヒットさせた邦題「ボーイ・ハント」のカヴァー07。この曲は何故か夕暮れの海に似合う気がします。ペニーのヴォーカルも素晴らしいですね。名曲です。トミー・モーガンのハーモニカは圧巻ですよ。

夕暮れの都会の雨を歌った08。どこかオールディーズ風な雰囲気を持ったミディアム・ナンバーですね。田口 俊の訳詞がとても洒落てます。

しっとりと聴かせるバラード曲09。洋楽の匂いのするスケールの大きいアレンジとメロディー、そしてペニーのエモーショナルなヴォーカルが素晴らしい1曲です。

突出した曲は無いのですが、どの曲もメロディアスで聴きやすいアルバムだと思います。特にアルバム・タイトル『AFTER 5:00 STORY』は実に上手いネーミングで、まさに午後5時以降、翌朝の朝5時位までの間に聴くのがベストですね。夕暮れ迫る海岸線のドライブのお供には最適なアルバムだと思います。
ペニーの歌声も好きなタイプの声なんで、これからも中古でアルバム見つけたら買ってみようと思います。
それにしても80年代って、ブレイクしなかったけれど二名 敦子や今回の当山 ひとみ等個性があって上手いシンガーが多かったですね。まだまだ私の知らない素晴らしいシンガーが沢山いたんでしょうね。
ぜひ発掘したいものです。
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