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竹内 まりや_DENIM ◇ 2007年 05月 31日
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今回紹介するのは、5月23日に発売されたばかりの竹内 まりやのアルバム『DENIM (デニム)』です。オリジナル・アルバムとしては、2001年にリリースされた『BON APPÉTIT!』以来6年ぶりです。

1978年にシングル『戻っておいで・私の時間』でデビューした竹内 まりやも今年で52歳になるんですね。今回アルバムを聴いて感じたのは、歌に関してはアルバム・リリースする毎に上手くなってる気がします。声がよく出ています。きっとヴォイス・トレーニングも続けているんでしょう。それに加えて、自分のペースで無理をせずに音楽に取り組んでいるところが、余裕となっているのかも知れませんね。
今回もいかにも竹内 まりやらしい楽曲が揃っています。この「らしさ」が重要なんです。酷な言い方をすれば似たような曲が多いと思われるかも知れませんが、竹内 まりやの場合はこの「らしさ」を耳にすることで安心すると言うのか、聴いていて"ホッ"とするんですね。竹内 まりやの曲の好きな人にはこういう人が多いのではないでしょうか。これからもこの「らしさ」を大切にして欲しいと思います。

アルバム収録曲12曲中、7曲がTV・映画・CMとのタイアップというのも凄いですね。彼女が広い年代に支持されている証拠でしょうね。
山下 達郎と竹内 まりやの共同プロデュースで、10曲が竹内 まりやのオリジナル、1曲がカヴァー、1曲が杉 真理&伊豆田 洋之の作品になっています。

『竹内 まりや / DENIM』
01. 君住む街角 (On The Street Where You Live)
02. スロー・ラヴ
03. 返信
04. みんなひとり
05. シンクロニシティ (素敵な偶然)
06. 哀しい恋人
07. Never Cry Butterfly
08. ラスト・デイト
09. クリスマスは一緒に
10. 終楽章
11. 明日のない恋
12. 人生の扉

ブロードウェイ・ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の劇中歌だった01。服部 克久のJAZZYなアレンジが心地良いです。ホーン・セクションにストリングス、渡嘉敷 祐一(ds)、松原 正樹(g)等という渋いメンバーが揃っています。ニュース番組のテーマ曲に使われているので、耳にしている人も多いでしょう。

竹内 まりやらしいメロディーに、達郎らしいアレンジの王道とも言える竹内ソング02。安心して聴ける1曲です。それにしても達郎はグロッケンをよく使いますね(笑)

切ないナンバー03。達郎のアレンジが素晴らしく、特に佐橋 佳幸のナイロン・ストリングス・ギターの音色とプレイが切なさをより強調している気がします。

04も「らしい」ナンバーですね。サビのメロディーは1度聴けば口ずさめるくらいキャチーです。本家・松 たか子がコーラスで参加しています。島村 英二(ds)と伊藤 広規(b)という新しいリズム隊によるナンバー。

山下 達郎とセンチメンタル・シティ・ロマンスのアレンジによるウエスト・コースト風なサウンドが印象的な05。演奏はもちろんセンチメンタル・シティ・ロマンスの面々が中心です。告井 延隆のペダル・スチール・ギターが心地良いですね。

達郎のギターが冴えるミディアム・ナンバー06。ほとんどが打ち込みですが、この曲のどこか冷えたイメージに似合っていますね。達郎のセンスは本当に素晴らしいの一言。

竹内 まりやの旧友であり、今年デビュー30周年を迎えた杉 真理が作詞、杉 真理&伊豆田 洋之作曲のナンバー07。杉 真理、伊豆田 洋之、松尾 清憲等6人が集まったグループ、ピカデリーサーカスが編曲と演奏を担当しています。ピカデリーサーカスらしいブリティッシュ・ポップスが特徴で、美しいコーラスも聴き所です。

アルバムの中では地味な感じの曲08。達郎一人で演奏されたナンバー。SEが効果的に使われていますね。

季節外れですが、クリスマス・ソングの09。イントロのギター・カッティングを聴いた時「プラスティック・ラヴ」を連想したのは私だけでしょうか・・・。佐野 康夫(ds)と伊藤 広規(b)というリズム隊も珍しい組み合わせですね。ホーン・セクションと国分 友里恵、佐々木 久美のコーラスに耳を傾けて欲しい曲。

詞がなんとも切ない10。女性には共感を得る曲かも知れませんね。男の立場で言えば辛すぎますけど(笑)

リズム・アレンジを山下 達郎、ストリングスとホーン・アレンジが服部 克久の11。ここでは服部 克久のアレンジが光ってますね。まさにプロの仕事という気がします。三谷 泰弘がコーラスで参加してます。

このアルバムの中で1番心に沁みたのが12でした。センチメンタル・シティ・ロマンスの演奏も素晴らしいですが、何と言っても歌詞が良いですね。52歳になった竹内 まりやの心情が描かれており、年齢の近い私にはこの歌詞が痛いほど伝わってきます。素晴らしい曲です。

この12曲だけでも聴き応え十分なのですが、初回限定盤には『Vintage Denim』というシングルのB面曲でアルバム未収録曲6曲を収録したCDがおまけに付いてきました。中森 明菜、牧瀬 里穂、薬師丸 ひろ子への提供曲のセルフ・カヴァーが含まれていて、おまけとしては十分過ぎる程魅力的です。
以前、竹内 まりやと林 哲司の対談記事を読んでたら興味深い話が書いてありました。
それは「曲は、できるまでは絶対に達郎には聴かせないんですよ。もし聴かせたとしたら『ここは面白くない』とか言われるに決まってますし(笑)」というものでした。
他にも「私がどんなに下世話なメロディーを書いても、山下 達郎のアレンジでやるかぎり、下世話の極致にはならないという自信がすごくあるんです。どんなことをやっても、彼なら大丈夫という免罪符があるんです。」という話が載っていました。この話を読んでちょっと感動しましたね。
夫婦としてもアーティストとプロデューサーとしても、とても良い関係だと思います。
このアルバムを聴いていて、この対談記事をふと思い出してしまいました。
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DONALD FAGEN_THE NIGHTFLY ◇ 2007年 05月 30日
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今回紹介するのは、1980年に名作『Gaucho』をリリースした後に活動を休止させてしまったスティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンが、1982年にリリースした超が付く名盤『THE NIGHTFLY』です。AOR好きな人やスティーリー・ダンが好きな人にはお馴染みのアルバムですから、今更私がこの作品を紹介するのは気恥ずかしいくらいなんですが、それでも私にとっては大きな意味を持つアルバムなので今回紹介することにしました。

今まで沢山のアーティストのアルバムを聴いてきた中で、やはり衝撃を受けたと言うか「これは凄いわ!!」と思わせる作品もある訳で、この『THE NIGHTFLY』はその筆頭とも言える1枚なんです。
とにかく、曲・アレンジ・コーラス・ヴォーカル・録音のどれを取っても大袈裟では無く、まさに完璧と言える程の仕上がりで、そのお洒落なサウンドは降参状態ですね(笑)
そして、このアルバムの不思議なところは、聴く回数が増える毎にその凄さが分かってくるというところ・・・。
発売された当時よりも、今の方がその凄さに驚かされているというのが正直なところです。
あくまでも私的意見ですが、このアルバムを聴くとスティーリー・ダン=ドナルド・フェイゲンそのものであるという気がします。

プロデューサーにゲイリー・カッツを迎え、相変わらずの豪華メンバーを集めて贅沢なほどに時間をかけて制作されています。私がこのアルバムで最も注目したのがドラムです。スティーリー・ダンの『Aja』や『Gaucho』では、名ドラマー達の素晴らしいドラミングを聴く事ができましたが、この『THE NIGHTFLY』では参加している名ドラマー達にリズム・キープに徹しさせているこですね。いわゆるどの曲も"オカズ"らしい"オカズ"が皆無なんですね。これってドラマーにしてみれば結構厳しい要求なのかも知れません。ぜひ名ドラマー達のリズム・キープに徹したプレイを注意して聴いてみて下さい。

『DONALD FAGEN / THE NIGHTFLY』
01. I.G.Y
02. GREEN FLOWER STREET
03. RUBY BABY
04. MAXINE
05. NEW FRONTIER
06. THE NIGHTFLY
07. THE GOODBYE LOOK
08. WALK BETWEEN RAINDROPS

AORの代表的な名曲01。レゲエ調のオフ・ビートのグルーヴがたまらなく格好良いですね。ジェイムス・ガドソンのドラムにジェフ・ポーカロのドラムも加え、アンソニー・ジャクソンの太いベース、ヒュー・マクラッケンのギター・カッティング、そしてマイケル・ブレッカー、ランディ・ブレッカー、ロニー・キューバ等によるホーン・セクションの調和が素晴らしいの一言です。

スリリングな02は、まずグレッグ・フィリンゲインズのエレピとクラヴィネットに耳を奪われます。ジェフ・ポーカロとチャック・レイニーというリズム隊に、ギターはディーン・パークスにリック・デリンジャーという豪華な顔合わせに加え、ソロを弾いているのがラリー・カールトンという腹が立つほどの布陣です(笑)

ドリフターズのカヴァーで、ブルー・アイド・ソウル・シンガーであるDIONが1963年にヒットさせたことでも知られる03。カヴァーでもフェイゲンが仕掛けると、フェイゲンのオリジナルのように聴こえますね。まさにマジック!マイケル・オマーティアンのピアノに、グレッグ・フィリンゲインズの渋いピアノ・ソロ。タイトなジェフ・ポーカロのドラミングにラリー・カールトンのギター・ソロ、ブレッカー兄弟のホーン・セクション・・・。溜息しか出ませんね。

美しいバラード曲04。哀愁のあるグレッグ・フィリンゲインズのピアノに導かれて、ドナルド・フェイゲンの見事なまでのコーラス・ワーク。JAZZYなマーカス・ミラーのベース、ラリー・カールトンのギターも素晴らしいですが、圧巻は今は亡きマイケル・ブレッカーのテナー・サックスの熱いブロウですね。彼の名演の一つと言っても過言ではないような気がします。

軽快なリズムが心地良い05。ここでの注目は、ギタリストでもありながらハーミニカの名手でもあるヒュー・マクラッケンのハーモニカのプレイですね。エド・グリーンのカチっとしたドラミング、うねるようなエイブラハム・ラボリエルのベースも渋いです。

夜のムード満点のアルバム・タイトル曲06。ジェフ・ポーカロにマーカス・ミラーの夢のような豪華なリズム隊、女性コーラスを上手く取り入れて、聴けば聴くほどに虜になっていくという魔力を持ったナンバーですね。ラリー・カールトンがここでも素晴らしいギター・ソロを聴かせてくれます。

シンセを上手く使ってブラジリアンなムードを盛り上げている07。陽気な感じがフェイゲンの曲には珍しく、夏の太陽の下で聴いても似合いそうなナンバーです。ラリー・カールトンのギター・ソロは文句無しですが、地味ながらも渋いプレーのスティーヴ・カーンのアコースティック・ギターにも注目して欲しいですね。

ドナルド・フェイゲンのオルガンのプレイが光る4ビートのJAZZYなナンバー08。何とも心地良いノリです。この曲ではスティーヴ・ジョーダンがドラム、ウィル・リーがベースという、これもまた贅沢なリズム隊です。この曲でもラリー・カールトンは大活躍ですね。

ドナルド・フェイゲンの音楽をジャンルで括ろうと思うのは間違いと言うか、無意味だという気がしますね。強いて言うならば、彼の音楽はまさしく"ドナルド・フェイゲン"そのもの。
このアルバムを聴き終えるといつも溜息しか出てきません(笑)
とにかく全てにおいて"凄すぎる"アルバムだと思います。こんなアルバムを作るドナルド・フェイゲンをリスペクトするミュージシャンが沢山出てきたのは、至極当然のことだと思いますね。
私が無人島に必ず持っていく1枚です。
AOR好きな人でまだ未聴な人はまずいないと思いますが、もしまだ聴いていないのならぜひとも聴いてみて下さい。自信を持ってお薦め出来る名盤です。
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the 70's - Beautiful Days ◇ 2007年 05月 29日
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今週は仕事がかなりハードになりそうです。明日は5時起きで山梨へ日帰り出張。夜東京へ戻って、退任する役員の送別会に出席。30日は終日会議。そして31日、1日と福岡へ出張です。何とか頑張って記事を書きますが、手抜きになることは必至だと思われます。どうかご容赦下さい(笑)

最近巷では、『R35』なるコンピレーションが流行っているようですね。35歳以上の年齢を対象としたコンピレーションで、洋楽・J-POP・Discoの3種類がリリースされているようです。私も年齢的には十分過ぎる位に対象になっているのですが、選曲を見るとやはり30歳代の人が対象のようですね。知っている曲も多いのですが、私にしてみれば左程懐かしさを感じないというのが正直なところ・・・。
出来る事なら『R45』みたいなコンピを作ってくれると嬉しいのですが、売れないでしょうね(笑)
それでも昨今のコンピレーション・ブームにレコード会社もあれこれ知恵を絞ってくる訳で、私のように50歳間近なおやじにも楽しめる(懐かしいと思わせる)コンピレーションがあります。
それが今回紹介する2004年にリリースされた『the 70's - Beautiful Days』です。1970年代の洋楽ヒット曲を2枚組で42曲収録したコンピレーションです。とにかく何でもアリな選曲で聴いて飽きないのと、やはり懐かしいと思わせてくれるのが嬉しいですね。
もはやこの『the 70's』もシリーズ化されていて、パート3までリリースされていますし、裏コンピみたいなマニアックな選曲のアルバムもリリースされているようです。
おそらく私と同年代の人ならば、ほとんどの曲は聴いたことがあるんじゃないかと思います。タイトルでピンとこなくても聴けばきっと知っている曲ばかりでしょう。

『the 70's - Beautiful Days』
Disc.1
01. キラー・クイーン / クイーン
02. ジェット / ポール・マッカートニー&ウイングス
03. ダンシング・クイーン / アバ
04. アイ・ショット・ザ・シェリフ / エリック・クラプトン
05. ロクサーヌ / ポリス
06. 涙をとどけて / スティーヴィー・ワンダー
07. マギー・メイ / ロッド・スチュワート
08. チェリー・ボンブ / ザ・ランナウェイズ
09. ミスター・ボージャングルズ / ニッティ・グリッティ・ダート・バンド
10. アメリカン・パイ / ドン・マクリーン
11. シェリーに口づけ / ミッシェル・ポルナレフ
12. シュガー・ベイビー・ラヴ / ルベッツ
13. 愛するハーモニー / ニュー・シーカーズ
14. 雨にぬれた朝 / キャット・スティーヴンス
15. スカイ・ハイ / ジグソー
16. 恋はすばやく / グラス・ルーツ
17. ザッツ・ザ・ウェイ / KC&ザ・サンシャイン・バンド
18. ハート・オブ・グラス / ブロンディ
19. アメリカン・バンド / グランド・ファンク
20. 土曜の夜は僕の生きがい / エルトン・ジョン
21. ビューティフル・サンデー / ダニエル・ブーン

Disc.2
01. スタンド・バイ・ミー / ジョン・レノン
02. フェイム / デヴィッド・ボウイ
03. ゲット・イット・オン / T.レックス
04. マホガニーのテーマ / ダイアナ・ロス
05. 恋するデビー (ユー・ライト・アップ・マイ・ライフ) / デビー・ブーン
06. ヴィーナス / ショッキング・ブルー
07. ワン・バッド・アップル / オズモンズ
08. リッスン・トゥ・ザ・ミュージック / ドゥービー・ブラザーズ
09. ベイビー・カム・バック / プレイヤー
10. ショウ・ミー・ザ・ウェイ (ライブ) / ピーター・フランプトン
11. カントリー・ロード (故郷へ帰りたい) / オリビア・ニュートン・ジョン
12. ブレックファスト・イン・アメリカ / スーパートランプ
13. 天使のささやき / スリー・ディグリーズ
14. 愛ゆえに / 10cc
15. ホット・スタッフ / ドナ・サマー
16. 長い夜 / シカゴ
17. キャント・ゲット・イナフ / バッド・カンパニー
18. 愛のテーマ / ラヴ・アンリミテッド・オーケストラ
19. サタデー・ナイト / ベイ・シティ・ローラーズ
20. モーニング・アフター / モーリン・マクガヴァン
21. 男の世界 / ジェリー・ウォレス

曲目を書いているだけで疲れます(笑)
これだけのヴォリュームですから、聴き応えは十分です。私はこの手のコンピを聴く時は、購入して2~3回はライナーの解説を読みながら曲順通りにじっくり聴いて、それ以降はシャッフル・プレイで聴く事が多いですね。次に何が出てくるのか分からないシャッフル・プレイは、コンピレーションを飽きずに聴くには最適ですよ。
1970年代は私にとっては、1番多感な十代として過ごした時代でした。この時代に数々の素晴らしい音楽に出会えたことは私自身とてもラッキーでしたし、私の音楽への傾倒もこの時代から始まりました。つまり、私の宝物と言える時代の音楽なのです。そんなことを感じさせてくれるアルバムですね。
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SADISTICS_SADISTICS ◇ 2007年 05月 28日
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25日の金曜の夜、話題の映画『パイレーツ・オブ・カリビアン - ワールド・エンド -』を観てきたのですが、正直なところ期待外れというか個人的には1作目が1番面白く、段々つまらなくなっていった気がしますね。ただ観ていて退屈するほどの作品ではないのは確かですが・・・。
さて、『パイレーツ・オブ・カリビアン』を話題に出したのも意図的なものです(笑)
今回紹介するアルバムは"海賊"つながりという事で、1977年にリリースされたサディスティックスの1stアルバム『SADISTICS』です。ジャケットから既に海賊モードになっています。

サディスティックスは、高橋 ユキヒロ(幸宏)、高中 正義、今井 裕、後藤 次利の4人で結成されたグループで、ご存知の方も多いでしょうがサディスティック・ミカ・バンドが1975年に解散した後、残ったメンバー3人(高橋、高中、今井)にバンドにゲスト・プレイヤーとして参加していた後藤を加えて結成されました。そして1977年の1月にレコーディングが開始されたのが、この『SADISTICS』です。
ただ、バンドとしての活動期間は短く、翌1978年に2ndアルバム『WE ARE JUST TAKING OFF』とライブ・アルバム『Live Show』をリリースした後、自然消滅のような形になってしまいました。

1977~1978年頃と言えば、既にソロ・アルバムをリリースしていた高中を筆頭にメンバー各々がソロ活動や新しいユニットへの関心が高まっていた時期でもあり、『WE ARE JUST TAKING OFF』ではソロ作品を集めただけのような形になってしまっています(それでも内容はかなり良いのですが・・・)。
そんな中で唯一バンドしてのカラーというかコンセプトを打ち出して制作されたのが、この『SADISTICS』だろうと思います。

このアルバムの面白いところは、まずアナログ盤A面にあたる4曲が"七つの海をまたにかける海賊"をコンセプトにした組曲になっているところです。音楽を聴けば今世界のどこにいるのかを連想出来る仕組みになっています。洒落たタイトルにも注目して下さい。
そしてアナログ盤B面は、CITY POP色の強い仕上がりになっていて聴き応えのある1枚になっています。

『SADISTICS / SADISTICS』
01
① 眠れぬ海の男たち ~ eo Vandes
② Rio De Janeyo
③ Soft Sea Sailing
④ Koola
02
① Cobra Twist
② キリンのいる風景
③ Whip It Up!!
03
① Kannst Du Jodein? (ヨーデルが出来るかい) 海のお兄さん
② 冷怪気 ~ 神族 VS 海賊
04. 香港戀歌
05. The Crazy Kimono Kids
06. The Tokyo Taste
07. 今頃君は・・・
08. Far Away (熱い風)

01は4つの曲で構成された組曲です。美しいメロディーとストリングスが印象的な今井 裕のインスト・ナンバー①、高中・今井共作による軽快なインスト・ナンバーでサンバ調のリズムに乗せた軽快な②、今井の作品でゆったりと海の上を滑っているようなインスト曲③、高橋 ユキヒロ作詞、後藤 次利作曲でTANTANと斉藤 ノブのヴォーカルをフィーチャーしたコミカルなナンバー④

02は3つの曲の組曲です。インドを連想させるインスト曲①はバンド名で作曲にクレジットされています。短いインスト曲②は高橋・今井の共作で、美しいメロディーが印象的です。今井作曲のファンキーなヴォーカル曲③は、後藤 次利のベースが聴き所です。

03は2つの曲の組曲です。歌謡界の大御所・灰田 勝彦をゲストに招き、灰田ならではのヨーデルを聴かせてくれる後藤作曲によるヴォーカル曲①、高中・今井共作のインスト曲②は高中のギターをメインにしたバラード曲です。

海賊の旅も04の香港で終了という形なのでしょうか・・・。高橋が作詞、高中の作曲によるヴォーカル曲です。高中とラジのデュエットです。

今井の作曲によるファンキーなナンバー05。英語詞のヴォーカル曲なんですが、Alexというヴォーカルが今ひとつで物足りないのが残念です。サディスティックスの演奏力の高さを感じさせるナンバーですね。

CITY POP史上に残る名曲06。この時代にこの曲を書いた高橋 ユキヒロと後藤 次利のセンスの良さには脱帽です。Alexとラジのデュエットなんですが、やはりAlexのヴォーカルが気になります。やはり、この曲はラジの1stアルバム『HEART TO HEART』(1977年)に収録されている南 佳孝のデュエットが最高ですね。

爽やかなヴォーカル曲07は、高橋作詞、高中作曲によるナンバーです。高中らしいギター・サウンドとメロディー・ラインは、そのままソロ作品にも通じるものですね。

今井 裕らしい洒落たナンバー08は、TANTANのヴォーカルをフィーチャーしています。今井のソロ・アルバムでも聴く事の出来る、JAZZのスタンダードを歌詞やアレンジに盛り込む手法をここでも聴く事が出来ます。こんな洒落たことを平然とやってのけたのがサディスティックスなんです。

アルバムを通して聴くと、メンバー各々の演奏技術はもちろんのこと、その卓越した作曲センスに驚かされます。逆の見方をすれば、これだけの才能を持った面子が揃ってバンドとして纏まるのは至難の業としか思えません(笑)
まだこの1stではメンバー全員で作り上げたという感じは伝わってきますが、2ndの『WE ARE JUST TAKING OFF』では各メンバーの作品を各自がプロデュースして、他のメンバーは演奏に参加しているだけという雰囲気が強くなります。ところが楽曲的にはこの1stを凌駕する素晴らしい作品が揃っているのも事実なのです。
これだけの個性的で才能あるミュージシャン達が一時的にせよ、一緒にバンドを組んでアルバムを制作したというのは、歴史的にも価値ある1枚ではないかと思うんですね。
J-POPシーンをミュージシャンとして牽引してきた彼等4人の偉大さを感じながら、楽しんでもらいたいアルバムですね。
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本多 俊之_BURNIN' WAVES ◇ 2007年 05月 27日
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今回紹介するのは、最近では故・伊丹 十三監督の作品をはじめとする映画音楽の場でも活躍しているサックス奏者・本多 俊之が、1978年にリリースした初のリーダー・アルバム『BURNIN' WAVES』です。
当時、発足したばかりの日本制作によるFUSIONの専門レーベル"エレクトリック・バード"から、増尾 好秋の『Sailing Wonder』(1978年)に続く第二弾のアルバムとしてリリースされたと記憶しています。
CD化されたことは知っていたのですが、買いそびれてしまいアナログ盤で楽しいでいましたが、少し前に中古CD店で見つけて購入することが出来ました。

このアルバムが録音された頃は、本多 俊之はまだ成蹊大学3年生だったとか・・・。まだプロデュースやアレンジに関しては人任せですが、収録曲8曲中5曲は本多のオリジナル曲です。結構良い曲が多く、作曲家としての才能の片鱗を感じさせてくれます。
アレンジは上田 力、当時CTIレーベルに在籍中だったSEAWINDがバックを務めているという豪華布陣で制作されています。ライナー・ノーツで上田 力が「本多 俊之には過酷なくらいハイ・レベルのプレイを要求したが、よくそれに応えてくれた」と書かれてありましたが、新人とは思えない程の堂々たるサックス・プレイを聴かせてくれます。
また、SEAWINDの演奏も彼等のアルバムでは聴けないようなパンチ力のあるハードなもので、彼等の実力を見せてくれています。流石にハーヴィー・メイソンが見出したグループだけのことはあります。まさにFUSIONと呼ぶにふさわしいアルバムに仕上がっていると思います。

『本多 俊之 / BURNIN' WAVES』
01. BURNIN' WAVES
02. ALL NIGHT RENDEZVOUS
03. THUNDER KISS
04. YOU BLOW MY HEART AWAY
05. JUST A DREAM AWAY
06. HAVANA CANDY
07. SAO PAU-LO
08. 747 WIND FLIGHT

FUNKYな01は、ボブ・ウィルソン(ds)とケン・ワイルド(b)のリズム隊の跳ねた感じのリズムに、ラリー・ウィリアムズ(key)のプレイが光るナンバーです。お馴染みのホーン・セクションをバックに伸び伸びとサックスを吹いている本多のプレイが印象的です。本多のオリジナル曲。

美しいアルト・サックスの音色の都会の夜を彷彿させる02。美しいメロディー・ラインと本多のサックスとフルートのプレイに尽きる1曲ですね。本多のオリジナル曲ですが、センスの良さを感じます。

軽快なノリが印象的なFUNKYチューン03。息の合ったホーン・セクションが格好良く、ラリー・ウィリアムズのシンセ・ソロも素晴らしいですね。

ソフト&メロウな雰囲気のイントロからスタートする04は、大野 雄二の作風に通じる軽快かつ親しみやすいメロディーを持ったサンバ調のナンバーです。聴きやすさで言えば1番かも知れません。SEAWINDのメンバー各々のプレイが素晴らしく、上田 力のアレンジが冴えた1曲でしょう。上田 力の作品です。

メロウなナンバー05は、本多のオリジナル曲です。ホーンのアンサンブルが印象的で、メロディーも美しく親しみやすいナンバーですね。バッド・ニュアネズの軽快なギター・カッティングとソロがとても心地良いです。

アルバム中唯一のヴォーカル曲06は、SEAWINDの紅一点、ポーリン・ウィルソンが魅力溢れるヴォーカルを聴かせてくれます。パティ・オースティンのカヴァー曲ですが、パティとは全く違う個性の「HANANA CANDY」を聴かせてくれ、オリジナルにも負けない仕上がりになっているラテン・ナンバーです。

フレンチ・ホーン奏者・デヴィッド・アムラムの作品07。ホーン・セクションを全面にフィーチャーした渋いナンバーです。ボブ・ウィルソンのドラミングが素晴らしく、そのタイトなドラミングに注目して欲しい1曲。

ラストの08は、本多のオリジナルでサンバ調のナンバーです。まさしくフライトを楽しんでいるような軽快な曲です。本多のソプラノ・サックスのプレイも素晴らしいですが、ジェリー・ヘイのフリューゲル・ホーンやラリー・ウィリアムズのシンセ・ソロ、バッド・ニュアネズのギター・カッティング、ボブ・ウィルソンのエンディングでのドラミング等聴き所が沢山あるナンバーですね。

上田 力のアレンジの素晴らしさが功を奏し、デビュー・アルバムにしては完成度の高いアルバムではないでしょうか。これからの季節、車の中で聴くも良し、浜辺で聴くも良し、部屋の中で寛いで聴くも良しのFUSIONアルバムとしてお薦めの1枚です。
本多 俊之やSEAWINDが好きな人はもちろん、FUSIONが好きな人ならばきっと気に入ってもらえる1枚だと思います。ぜひ聴いてみて下さい。
1970年代終わり頃の日本のFUSIONシーンの盛り上がりを感じさせてくれる、エレクトリック・バード・レーベルの作品は今聴いても色褪せないアルバムが沢山ありますね。これからも機会があればエレクトリック・バード・レーベルのアルバムを紹介していこうと思っています。
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今回紹介するのは、角松 敏生が1983年5月にリリースした3rdアルバム『ON THE CITY SHORE』の先行シングルとしてリリースされた「スカイ・ハイ (Take You To The Sky High)」です。
ライブでこの曲が歌われると、会場中を紙飛行機が乱れ飛ぶことでもファンの間ではお馴染みの盛り上がるナンバーですね。

面白いのはタイトルで、このシングル・レコードだけが「スカイ・ハイ (Take You To The Sky High)」という名が付けられており、アルバムに収録されている同曲の曲名は「Take You To The Sky High」になっており、以降「Take You~」に統一されているようです。何故シングル盤のみ「スカイ・ハイ」と付けたのか理由は分かりませんが、おそらく憶えやすいようにという事だったのかも知れませんね。「スカイ・ハイ」と言えば1975年に大ヒットしたジグソーの曲を思い浮かべる人も多いでしょうね。その辺の事情もあって「Take You To The Sky High」に統一したのかなと勝手に想像しております(笑)

この曲は当時カミソリのCMで使われており、ジャケットはそのCMで使用された映像からのものです。夏向けの爽快なナンバーで、今日のような快晴の日やこれからの季節にピッタリなナンバーと言えるでしょう。B面曲「LONELY GOOFEY」もサーフィンをモチーフに作られた曲で、同じく夏によく似合う曲です。
ただ、残念なのはこのシングルで聴くことの出来るオリジナル・テイクはCD化されていません。『ON THE CITY SHORE』には「Take You~」のアルバム・バージョンが収録されており、『1981~1987』にはベースはオリジナル・テイクですが、一部リテイク、エディットが施されていますし、「LONELY GOOFEY」も『1981~1987』ではリテイクなどの手が加えられています。
このオリジナル・テイクを聴くと、確かにまだ歌も拙くて心もとないですが、それでも若さという勢いがあってこの曲にはその勢いが似合っていると思っているのですが・・・。
いわゆる未完成の良さみたいなものを感じるんですよね。

過去に紹介してきた角松のシングル盤には、CD化されていない作品がかなりありまして、もう何度も書いてきていますが何故CD化しないのかが解せないですよね。当時も今もやはりシングルというのはセールス面においても重要なモノです。当然レコード会社も自信作をリリースしてくる訳ですから、仕上がりの悪い曲のはずが無いんですね。こういう音源をファンの為にも何らかの形でリリースしていくべきだと思うのですが・・・。

「角松 敏生 / スカイ・ハイ (Take You To The Sky High)」
Side. A : スカイ・ハイ (Take You To The Sky High)
角松 敏生作詞・作曲・編曲 / 佐藤 準ブラス編曲
Side. B : LONELY GOOFEY
角松 敏生作詞・作曲・編曲 / 佐藤 準ブラス・ストリングス編曲

「スカイ・ハイ」は、まさに真っ青な空を飛んでいるかのような爽快感溢れるナンバーで、間奏での数原 晋の素晴らしいトランペット・ソロを聴くことができます。アルバム・ヴァージョンではシンセ・ソロに変わっていました。個人的にはトランペットの方が曲調に似合っていると思います。

「LONELY GOOFEY」は、角松がサーファーの友人に捧げた曲らしいですね。初期の角松らしい曲のひとつと言えるかも知れませんね。3連風バラード曲です。『1981~1987』に収録された同曲では、角松自身がドラムを叩いていました。

この2曲に関しては、歌は拙いもののやはりオリジナル・テイクが1番好きですね。リアル・タイムで聴いてきたという思い入れも、もちろんあるとは思いますが・・・。
ぜひ角松の音楽を愛する多くの人に、聴き比べてもらいたいなと思います。結構面白いですよ。
その為にも未CD化のシングル音源をぜひとも何らかの形でリリースして欲しいものです。
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CECILIO & KAPONO_NIGHT MUSIC ◇ 2007年 05月 25日
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今週は仕事がハードでかなりお疲れモード・・・。明日も早朝から日帰り出張です。疲れている時というのは、聴く音楽も変わってきますね。派手なサウンドよりもシンプルなサウンドのものが聴きたくなります。しかし、あまりにシンプルだと物足りないですから、明日への活力を残しつつもリラックス出来るモノとして私がよく聴くのが、今回紹介するセシリオ&カポノが1977年にリリースしたAORファンにもお馴染みのアルバム『NIGHT MUSIC』です。

カラパナと並んでハワイの音楽界を代表するデュオとして有名で、アコースティックなサウンドを主体にハワイアンと言うトラディショナルな香りも残しつつ、ソウルフル、JAZZYな雰囲気を取り入れたコンテンポラリーなサウンドが魅力ですね。
私が最初にカラパナやセシリオ&カポノを聴いたのは70年代も終りに近い頃でした。友人にサーファーがおりまして、その友人によく聴かされたのがきっかけです。
当時はサーフィンがブームで海だけでなく街中にもムスクの香り漂わせたサーファーが沢山おりました。まさに石を投げればサーファーに当たる状態・・・(笑)
そんなサーファー達が好んで聴いていたんで、カラパナやセシリオ&カポノの音楽も自然と耳にする機会が多かったですね。そんな中でも大好きなのが、この『NIGHT MUSIC』でした。

ブルース・ボトニックのプルデュースを担当し、録音はハワイではなく西海岸。リズム・アレンジはセシリオ&カポノ、ストリングス・アレンジはニック・デカロ。トム・スコット(sax)がゲスト参加しています。

『CECILIO & KAPONO / NIGHT MUSIC』
01. The Nightmusic
02. Love By The Numbers
03. After The Omen
04. We're All Alone
05. Have You Ever Had That Feelin'
06. Climb The Line
07. Make It Up To You
08. Here With You
09. I Love You
10. Longing
11. Sailin'

名曲01。イントロを聴いただけでリラックス・モードの切り替わってしまいます。"心地良い風"を感じる曲です。ニック・デカロのアレンジによるストリングスが、乾いた気持ちの良い風を吹かせてくれています。

都会的な印象さえ受ける洒落たアレンジ曲の02。真夜中の大都会を車で走りながら聴いても似合う、そんな曲だと思います。コーラス・ワークが美しく、間奏のギター・ソロも渋いです。

タイトルの"THE OMEN"はあの恐怖映画のオーメンだという03。映画のイメージとは全く違うカラッとしたカントリー調のナンバーです。

ボズ・スキャッグスの名曲のカヴァー04。説明の必要の無いこの名曲をいかにも彼等らしいサウンドで聴かせてくれます。二人のヴォーカルのコンビネーションとストリングスの美しさが際立ちます。

スロー・テンポで始まり、軽快なギター・カッティングと共にテンポ・アップする05。軽快なナンバーで、トム・スコットが素晴らしいフルートを披露してくれます。こういう軽さが疲れた時には丁度良いですね。

軽やかなギターのカッティングが印象的な06。ウエスト・コーストの香りが漂います。シンセの音が時代を感じさせますが、不思議と今聴いても違和感を感じません。トム・スコットのサックスが光っています。

ミディアムAORナンバー07。洒落たアレンジですね。適度に力の抜けた感じのヴォーカルが、聴いている者をリラックスさせてくれますね。

ミディアム・バラード08。二人のハーモニーと心地良いギター・サウンドが特徴ですね。アレンジとしてはオーソドックスな感じですが、ハーモニーを聴かせるにはピッタリなアレンジだと思います。ここでもトム・スコットのリリカルなフルートが聴けます。

サビのメロディーが印象的なナンバー09。都会的な香りが漂う、何とも渋いナンバーですね。このアルバムで大活躍しているトム・スコットが、この曲でも熱いブロウで活躍しています。

カントリー風なサウンドとメロディー・ラインを持った短い曲10。

波の音や鳥の鳴き声のSEの入ったバラード曲11。水平線に消えゆく夕陽を見ながら、浜辺で聴いたらどんなに気持ち良いだろうかと思わせる曲です。セシリオの吹くハーモニカが優しくそよぐ風のようですね。アルバムの最後に相応しいバラード曲です。

何故、こんなにも彼等の音楽を聴いていると気持ちが良いのでしょうか。きっと、どの曲を聴いても"風"を感じさせてくれるからかも知れません。ただ"涼しい風"ばかりでなく、ある時は都会的で、ある時はちょっとぬるい感じの風だったり・・・。曲によって、その風の強さ、温かさ、匂いは違うのですが、聴いていると風を感じるんですよね。これが同じ風ばかりだと、きっと風を感じなくなってしまうのですが、曲毎に風が違うのでアルバムを通して風を運んでくれてる気がします。
この風を運んでくるのは、彼等の作ったメロディーでありアレンジだと思うのですが、1番大きなポイントはニック・デカロのストリングス・アレンジの素晴らしさだと思います。
これから夏に向けて出番が多くなるアルバムです。皆さんも彼等の音楽を聴いて、ぜひ"風"を感じてみて下さい。心地良さは保証しますよ(笑)
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野口 五郎_GOOD LUCK ◇ 2007年 05月 24日
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今日は会議漬けの1日で疲労困憊状態です。朝9時30分から午後6時30分迄の間、3つの会議をはしごして計8時間・・・。外回りよりよっぽど疲れますね~。
そんな訳で、疲れて記事を書くのがちょっとしんどい時のシングル曲紹介です(笑)

今回紹介するのは、野口 五郎が1978年にリリースした通算28枚目のシングル「GOOD LUCK」です。野口 五郎と言えば私と同年代の人であれば、郷 ひろみ、西城 秀樹と共に新御三家と呼ばれて活躍した歌手としてお馴染みですよね。
当時、妹が郷 ひろみの大ファンで家には郷 ひろみのアルバムやシングル・レコードが沢山ありました。次に西城 秀樹のアルバムやシングル・レコードが数枚あり、野口 五郎に至ってはシングル・レコード「オレンジの雨」とこの「GOOD LUCK」しか所有しておりません(笑)
野口 五郎はギターもかなりの腕前だというには話には聞いていたんですが、特に興味をもつこともなく時は流れていきました。
随分後になってから、野口 五郎のアルバムには国内外の凄い腕利きミュージシャンが集められて制作されていたこと、1982年には、ラリー・カールトン、デヴィッド・スピノザ、鈴木 茂、矢島 賢というギタリスト達が書き下ろした曲を野口 五郎がギターで演奏した『FIRST TAKE』というインスト・アルバムをリリースしていたことを知りました。残念ながらこれらのアルバムを聴いたことが無いのですが、リイシューされればぜひ聴いてみたいと思っています。

「GOOD LUCK」は、初めて聴いた時に気に入ってすぐレコードを買いました。作曲は、「青いリンゴ」や「オレンジの雨」などの名曲を書いている天才・筒美 京平です。
この曲が好きな理由は、それまでの野口 五郎ではあまり聴かれなかったAOR色の強い作品で、高田 弘のアレンジもなかなかAORっぽくて良いんですね。何故かこの歌が大好きで今でもたまに引っ張り出しては聴いています。この「GOOD LUCK」と同じ年にリリースされた郷 ひろみの名曲「ハリウッド・スキャンダル」も洒落た曲で、この2曲をカセットに入れて繰り返し聴いていました(笑)

「野口 五郎 / GOOD LUCK (グッド・ラック)」
Side. A : GOOD LUCK
作詞:山川 圭介 / 作曲:筒美 京平 / 編曲:高田 弘
Side. B : 消えたハリケーン
作詞:山川 圭介 / 作・編曲:筒美 京平

今回は懐かしいシングル曲でお茶を濁しましたが、明日は頑張ってアルバム紹介しようと思っています(笑)
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OFF COURSE_TWIN BEST ◇ 2007年 05月 23日
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先日、スターダスト・レビューのライブで初めて生・小田 和正の歌声を拝聴し、60歳という年齢とは思えないその美声と声の存在感に圧倒されました(笑)
そして、ふと久しぶりにオフコースが聴きたくなって引っ張り出したきたのが、1997年に2枚組でリリースされた『TWIN BEST』です。

1970年にデビューのオフコースですが、私が初めて彼らの歌を聴いたのは、定かな記憶では無いのですが1976年頃ラジオで流れていた「眠れぬ夜」だったと思います。イントロから妙に耳に残る曲でメロディーも分かり易いものでした。しかし、特に興味を持った訳でも無かったですね。

高校時代、親友がオフコースが好きで彼の家へ行くとよく聴かされたのですが、"君"、"僕"の詞の世界と小田 和正の声が妙に女々しく思えて正直好きではありませんでした。
ところが、これもはっきりした時期は覚えていないのですがおそらく1978年頃だったと思います。例の親友宅へ遊びに行った際、彼がかけたレコードをBGMに会話を楽しんでいると、ある曲がまるで会話を遮るように私の耳をレコードに傾けさせたのです。
♪こんなことは今までなかった ぼくがあなたからはなれてゆく♪というフレーズが耳に残り、友人宅からの帰り道を歩いていてもこのメロディーとフレーズが頭から離れなかったのです。これが衝撃的な「秋の気配」との出会いでした。
翌日、友人に電話して昨日かけていたのは『JUNKTION』(1977年)というアルバムということを教えてもらい、そのままレコード屋へ買いに行ったのでした。
「秋の気配」という1曲が、それまで私の持っていたオフコースのイメージをガラリと変えたのは言うまでもありません。それからは何枚かアルバムを買って聴くようになりました。

80年代に入って世の中はCDの時代へ・・・。『JUNKTION』だけはCDで買い直しましたが、その他のアルバムはCDで持っていませんでした。ある時レコード店でこの2枚組のベスト盤を見つけ、これなら有名な曲は殆ど収録されているので買っておこうと思い購入したものです。

『OFF COURSE / TWIN BEST』
Disc One
01. 眠れぬ夜
02. I LOVE YOU
03. さよなら
04. 愛を止めないで
05. Yes-No
06. 秋の気配
07. YES-YES-YES
08. 僕の贈りもの
09. 言葉にできない
10. 生まれ来る子供たちのために
11. ワインの匂い
12. こころは気紛れ
13. 時に愛は
14. 潮の香り
15. やさしさにさよなら

Disc Two
01. 夏の終り
02. 僕等の時代
03. 愛の唄
04. 汐風のなかで
05. 風に吹かれて
06. 愛の中へ
07. あなたのすべて
08. めぐる季節
09. のがすなチャンスを
10. 一億の夜を越えて
11. 思い出を盗んで
12. 水曜日の午後
13. ランナウェイ
14. 思いのままに
15. 恋を抱きしめよう

2枚組というヴォリュームなので、曲毎のレビューは割愛させてもらいます(手抜きか?・・・笑)
2人組の時代から5人編成のバンド時代までの有名曲、人気の高い曲がほぼ網羅されているので聴き応えのあるベスト盤だと言えると思います。

このアルバムを聴いていて強く感じたのは、やはりオフコースというのは小田 和正と鈴木 康博という素晴らしい才能を持った二人が作った楽曲が、バランス良く配置されていたことでアルバムとして魅力溢れるものになっていたと思っています。
小田 和正の作る曲は、一度聴けば口ずさめてしまうようなキャッチーなメロディーとインパクトの強い歌詞が魅力で、シングル盤のA面曲として申し分無い曲でした。一方、鈴木 康博の作る曲というのは、凝ったコード進行やメロディーのものが多くて一度聴いただけではそれほど印象に残らないのですが、聴けば聴くほどに味が出てきて好きになってくるという不思議な魅力を持っていました。シングル盤ならやはりB面曲というイメージですね。

この二人の作品の均衡と言いますか、バランスが凄く良かったですね。アルバムを聴きながら一緒になって歌っているのが小田の曲、静かに聴き入ってしまうのが鈴木の曲という風なイメージが私の中にはあるのです。
つまり、小田と鈴木が揃ってはじめてオフコースな訳で、鈴木が脱退後のオフコースにはあまり魅力を感じなくなっていました。
ベスト盤なので当然シングル曲が多くなります。全30曲中、鈴木 康博の作品は6曲のみで残りは小田 和正の作品ですが、それでも二人の曲が収録されていることで私にとってはオフコースを感じる事が出来るベスト盤になっています。それにしても本当に良い曲が多いですね。
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福島 邦子_TO ◇ 2007年 05月 22日
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今回は、久しぶりにぜひともCD化して欲しいアルバムを紹介します。
1980年にリリースされた福島 邦子の2ndアルバム『TO』です。1年程前に彼女の1stアルバム『I'm ready』(1979年)をやはり"CD化してくれ!"のカテゴリで取り上げています。フォーライフ・レコードの所属だったのですが、ロック色の強い女性アーティストとして売り出されました。
確かに彼女の楽曲を聴いていると、サザン・ロックの香りのする曲も多くて音楽的なベースはロックなのかも知れませんが、実は非常にPOPなメロディーで聴きやすく耳に馴染みます。それは彼女が作った曲だけでなく、歌声にも同じことが言えると思います。

1stアルバムではまだ荒削りな印象を受けましたが、この2ndはヴォーカルの固さも取れていますし、何よりソング・ライティングの才能が開花した感じがします。実際、このアルバムに収録されているシングル曲「ボサノバ」は、研 ナオコが取り上げてヒットした福島 邦子の代表曲と言える名曲です。
アルバム収録曲11曲全てが福島 邦子の作詞・作曲で、アレンジは杉山TOM(杉山 智一)、水谷 公生、矢島 賢、鈴木 茂、福井 峻が手掛けています。面白いのが、福井 峻以外全員がギタリストなんですね。ギタリストの特徴がよく出ていて、聴き比べると結構面白いですね。

『福島 邦子 / TO』
01. Darlin'
02. 合鍵
03. メッセージ
04. So Good
05. 遠い街のララバイ
06. Baby, Don't Cry
07. ライミーの事件
08. 裏切者
09. Love In Blue
10. ボサノバ
11. ジョージア

アメリカ南部の匂いのする軽快なナンバー01。島村 英二、富岡 義広によるツイン・ドラムに、尾崎 孝のペダル・スチール・ギター、杉山TOMのギターが少し埃っぽい乾いた風を感じさせてくれます。

01とはガラッと雰囲気が変わってマイナー調のボッサ曲02。歌謡ポップといった趣きのナンバーですが、サビのメロディーが印象に残ります。

アーシーな感じですが、スケールの大きさを感じるバラード曲03。この曲のメロディーもキャッチーで、すんなりと耳に入ってくるナンバーです。

サザン・ロック調のナンバー04。ロバート・ブリル(ds)と後藤 次利(b)という当時大好きだったリズム隊に、笛吹 利明(g)、佐藤 準(key)、斉藤 ノブ(per)にホーン・セクションが加わって迫力のある演奏が魅力なナンバーです。笛吹 利明がエレキを弾いてるというのも珍しいですね。

ゴスペル・タッチの3拍子のバラード05。八木 伸郎のハーモニカがフィーチャーされています。

都会的でCITY POP風な水谷 公生のアレンジが光る06。EVEのコーラスが一層都会的な雰囲気を盛り上げます。軽快な水谷 公生のギター・カッティングが格好良いナンバー。

矢島 賢にアレンジによる07は、エフェクトのかかった福島 邦子のヴォーカルが面白く、矢島 賢のギター・プレイがAOR風な1曲で、素晴らしいギター・ソロを披露してくれます。

フォーク・ロックといった趣きの08。矢島 賢のアレンジ曲です。

ウェスト・コーストの香りたっぷりのAORナンバー09。良い曲ですね。福島 邦子のヴォーカルがとても爽やかに聴こえます。渋井 博のオルガンのプレーが印象に残ります。

名曲10は、シングル曲でもあり、鈴木 茂の少し派手めのアレンジがメロディーとよくマッチしています。一般的には研 ナオコの曲としての方が認知度が高いと思いますが、私は福島 邦子のオリジナルの方が好きです。

福井 峻のアレンジ曲11は、羽田 健太郎のピアノとストリングスのみのJAZZYなナンバーです。羽田 健太郎のピアノはやはり良いですね。クラシック系ピアニストのイメージが強いですが、JAZZYなピアノ・プレイも素晴らしいの一言です。そこが一流の証なんでしょうけど・・・。

サザン・ロック、AOR、ゴスペル、ウェスト・コースト・ロック、CITY POP、JAZZなどの色んなジャンルの音楽の要素が盛り込まれていて、聴いていて飽きません。あっと言う間に聴き終えてしまう感じです。鳥肌が立つようなインパクトの強い曲はありませんが、収録曲はみなキャッチーなメロディーですし、彼女のヴォーカルも1stに比べて数段良くなっています。
このアルバムがリリースされた頃は本当に大好きで聴いていました。当然CD化されていないので、アナログ盤をCD-Rに焼いて聴いているのですが、出来るものならちゃんとしたCDで聴きたいですね。
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