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大橋 純子_PAPER MOON ◇ 2007年 11月 29日
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今回紹介するのは、1976年リリースの大橋 純子の2ndアルバム『PAPER MOON』です。私は日本において"歌姫"という呼び名に相応しいシンガーは、大橋 純子であると以前から思ってました。音域、声量、表現力等の全ての要素において、日本を代表するシンガーであり、世界に通用するシンガーであろうと信じて疑っておりません(笑)
今回大橋 純子を取り上げたのも、昨今の再発ブームに乗っかって大橋 純子の初期のアルバム、もちろんソロ名義も美乃家セントラル・ステイション名義のも含めて再発して欲しいという切なる願いを込めています。

1976年の作品なので、録音については今の音と比べようも無いのですが、アルバム全体にただようしっとりとした雰囲気の楽曲が多く、シンガーとしてのポテンシャルの高さを窺わせる仕上がりになっています。曲を提供しているのは、作詞では寺尾 聰、松本 隆、竜 真知子、伊藤 アキラ等。作曲陣は、林 哲司、ミッキー吉野、佐藤 健、筒美 京平、樋口 康雄、萩田 光雄といった顔触れです。
バックを支えるミュージシャンも豪華で、村上 秀一(ds)、田中 清司(ds)、岡沢 章(b)、後藤 次利(b)、松木 恒秀(g)、杉本 喜代志(g)、水谷 公生(g)、鈴木 茂(g)、ミッキー吉野(key)、羽田 健太郎(key)、渋井 博(key)、深町 純(key)という顔触れです。1976年にしては洒落たアルバムだと思います。

『大橋 純子 / PAPER MOON』
01. 愛の祈り (Still A Boy)
02. ひとり
03. キャシーの噂
04. 白い午後
05. 心に住めない女
06. やさしい人
07. ペイパー・ムーン
08. 砂時計
09. 別れのワイン
10. 午前3時の祈り
11. ジョーク
12. ひきしお

作詞:Marci Sutin、作・編曲:林 哲司による英語詞のソウル・バラード風ナンバー01。タイム・ファイヴによるコーラスがフィリー・ソウル風で、メロウなバラードに仕上がっています。30年以上も前にこういう曲を書いていた林 哲司も凄いですね。

作詞:寺尾 聰、作・編曲:ミッキー吉野によるナンバー02。サビまではしっとりと聴かせ、サビでは一気にボルテージを上げるというメリハリのある構成が面白い曲です。

作詞:松本 隆、作・編曲:林 哲司による03。林 哲司は、大橋 純子の力強いヴォーカルを上手く引き出すメロディーを書いています。親しみやすいメロディーに乗せた大橋 純子の力強くファンキーなヴォーカルが印象的なナンバーです。

作詞:竜 真知子、作・編曲:佐藤 健によるバラード曲04。佐藤 健らしい美しいメロディーが際立ったナンバーです。歌に余裕さえ感じさせる大橋 純子のヴォーカルは上手いの一言ですね。

作詞:崎南 海子、作・編曲:林 哲司による05。おそらくキャロル・キングを意識して林 哲司が曲を書いたであろうナンバーですね。いかにも林 哲司らしい洋楽を意識したメロディー運びやアレンジが特徴で、渋いナンバーです。

作詞:松本 隆、作曲:筒美 京平、編曲:林 哲司による歌謡曲風味たっぷりのバラード曲06。筒美 京平らしい、いかにも70年代というバラードに仕上がっています。林 哲司のアレンジもメロディーを際立たせるような地味でベタなアレンジになっているのが興味深いですね(笑)

作詞:松本 隆、作曲:筒美 京平、編曲:深町 純によるFUNKYチューン07。メロディーは筒美 京平らしくキャッチーですが、深町 純のアレンジがJ-FUNKへと変貌させています。村上 秀一のドラミングと松木 恒秀のギター・カッティングのプレイが特に素晴らしいです。

作詞:竜 真知子、作曲:中村 清寿、編曲:萩田 光雄によるメロウなバラード・ナンバー08。しっとりと聴かせるバラードで、メロディーも良いのですが、萩田 光雄のアレンジによるオーケストレーションが見事です。プロのアレンジだなと思わせます。

作詞:伊藤 アキラ、作・編曲:樋口 康雄によるお洒落なナンバー09。樋口 康雄もやはり天才と言える作曲家の一人ですね。メロディーとアレンジだけに注目すると、バート・バカラックを彷彿させ、まんま洋楽みたいな作品です。大橋 純子のヴォーカルも素晴らしいです。

09と同じ伊藤 アキラ、樋口 康雄コンビによるミディアム・ナンバー10。ホーン・セクションを上手く使ってスケールの大きな都会的なサウンドに仕上げています。アレンジは大野 雄二と雰囲気が似ていますね。

作詞:松本 隆、作・編曲:萩田 光雄によるキャッチーなポップ・ナンバー11。萩田 光雄のアレンジの凄いところは、特に目立つソロ・パートなどは無いのですがバランスが良くて、心地良く耳に入ってくるサウンドが特徴と言えるのではないでしょうか。

作詞:松本 隆、作・編曲:佐藤 健による切なくも美しいバラード曲12。波の音のSEで始まり、ヴィブラフォンやエレキ・シタールを使って、フィリー・ソウル風な味付けが施されたアレンジが秀逸です。大橋 純子の上手さが際立つタイプのバラード曲で、大橋 純子を知り尽くしている佐藤 健ならではの曲でしょうね。

1976年当時は、まだ日本の音楽シーンは歌謡曲、ニューミュージックが主流だった時代。そんな時代にこんなにセンスの良いアルバムを作っていたんですね。今なら当たり前のように受け入れられる音楽も、今から31年も前の話となれば聴く側が追いついていけなかったのは当然かも知れませんね。まだ無名に近い存在だった林 哲司の作品も、後に作・編曲家として活躍するのが頷ける内容です。
大橋 純子の1970~1980年代のアルバムには傑作が多く、CITY POP好きな人にはお薦めしたいアルバムが沢山あるのですが、如何せん入手困難なものばかり・・・。私も欲しくて仕方無いものばかりなんです。ぜひとも再発をお願いしたいものです。
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お知らせ・・・ ◇ 2007年 11月 26日
こんばんは。いつも当ブログをご贔屓にして頂き、ありがとうございます。
拙い記事にも関わらず、心温まるコメントをいつも沢山頂戴しまして感謝の気持ちで一杯です。

実は明日(26日)から28日まで九州地方への出張する関係で、3日間ほど記事の更新ならびにコメントのレスをお休みさせていただきます。
帰ったらまた頑張って記事を書き、コメントにレスさせていただきますので、時間がある時に覗いてやって下さい。

これからもMusic Avenueをよろしくお願い致します。

あと数える程で師走に突入します。寒さも一際厳しくなってまいりました。
どうぞ皆さん、お体御自愛下さい。
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久しぶりの洋楽ネタになります。今回紹介するのは、1979年5月にリリースされたアース・ウインド&ファイアーの絶頂期のアルバムで、彼らにとってもターニング・ポイントとなった作品として知られる名盤『I AM (邦題:黙示録)』です。リーダーのモーリス・ホワイトは、1978年に自らのレーベル"ARC"を立ち上げて、アース・ウインド&ファイアーはもちろんのこと、このアルバムにも参加しているエモーションズ等のアルバム制作に始めていました。
プロデューサーとしてのモーリス・ホワイトの制作活動のにおいて、新しいインスピレーションを得ようという意図があったのかも知れませんが、それまでブラックの本流と言われてきたアース・ウインド&ファイアーに、デヴィッド・フォスターという白人のサウンドを取り入れ、それまでにないユニークなアルバムとなったのが本作と言えるのではないでしょうか。

やはりこのアルバムのキーマンは、デヴィッド・フォスターでしょう。収録曲9曲中6曲のソング・ライティングに関わっていますし、もちろんプレイヤーとしても参加しています。アース・ウインド&ファイアーの本来持つブラック・コンテンポラリーな部分と、デヴィッド・フォスターの都会的で洒落たAORな部分が見事に融合したサウンドが、このアルバムの1番の魅力なんでしょうね。
デヴィッド・フォスター以外にも、スティーヴ・ルカサー(g)、スティーヴ・ポーカロ(synth.programming)、ジェリー・ヘイ(tp、horn arrangements)という白人ミュージシャンが参加しているのも興味深いですね。

『EARTH, WIND & FIRE / I AM (邦題:黙示録)』
01. IN THE STONE ~ Interlude (石の刻印~間奏曲)
02. CAN'T LET GO (旋風の使者)
03. AFTER THE LOVE IS GONE
04. LET YOUR FEELING SHOW (天空に捧ぐ)
05. BOOGIE WONDERLAND
06. STAR
07. WAIT
08. ROCK THAT!
09. YOU AND I

オープニングを飾るのに相応しいFUNKYなナンバー01。モーリス・ホワイト、デヴィッド・フォスター、アリー・ウィリスの共作ナンバーです。軽快なギター・カッティングにキレの良いホーン・セクションがとにかく格好良いですね。この曲のホーン・アレンジはジェリー・ヘイです。この辺りも従来のアースでは無いぞという印象を抱かせます。ストリングス・アレンジはデヴィッド・フォスターです。

間奏曲を挟んでのノリの良いPOP FUNKといった感じの02。モーリス・ホワイト、アリー・ウィリス、そしてアースの影の立役者だったとも言えるビル・マイヤーズの共作です。この曲ではアースではお馴染みのTOM TOM84のホーンとストリングスのアレンジを担当しています。

AORファンにもお馴染み名バラード曲03。デヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、ビル・チャップリンという白人チームの曲を取り上げたこと自体凄いことでしたね。曲自体もう何も言いません。10年に1度出るか出ないかの曲ではないでしょうか・・・。ドン・マイリックのサックス・ソロが渋いですね。

モーリス・ホワイト、デヴィッド・フォスター、アリー・ウィリスの共作ナンバー04。イントロのギター・カッティングだけで私なんぞノック・アウト状態です。こういうリズムはアース・ウインド&ファイアーならではですね。TOM TOM84のホーン、ストリングス・アレンジも良いですが、リズム・アレンジが最高に格好良いナンバーです。

大ヒット・シングル曲05。当時ディスコで、私もこの曲で踊ってました(笑)。12インチ・シングルは9分を越す大作でしたが、ここではショート・ヴァージョンが収録されています。この曲は、個人的に興味深い曲でしたね。まず、エモーションズという女性コーラスを採用していること。そしてこの曲を作曲したのがジョン・リンドだということです。あの伝説のグループ、"フィフス・アヴェニュー・バンド"のメンバーだった彼が、こんなご機嫌なFUNKYなナンバーを書いていたのには驚かされました。

キャッチーなメロディー、軽快なリズムが心地良いナンバー06。何と言ってもフィリップ・ベイリーの美しいファルセット・ヴォイスが印象的です。ラムリー・マイケル・デイヴィス(読み方あってるのか疑問ですが・・・汗)のトランペット・ソロも聴き所です。

モーリス・ホワイト、デヴィッド・フォスター、アリー・ウィリスの共作によるミディアム・バラード・ナンバー07。デヴィッド・フォスターの影響が色濃く出た曲かも知れませんね。モーリス・ホワイトは、デヴィッド・フォスターに対する信頼の度合いの高さの表れなのかも知れませんね。

モーリス・ホワイト、デヴィッド・フォスターの共作によるインスト・ナンバー08。この曲もデヴィッド・フォスターが中心に作られた曲という気がします。ロック色の強いギターは、おそらくスティーヴ・ルカサーだろう思います。ジェリー・ヘイのホーン・アレンジが光っています。

ほぼ08からメドレー形式で始まるミディアム・ナンバー09。モーリス・ホワイト、デヴィッド・フォスター、アリー・ウィリスの共作です。リズム・アレンジとTOM TOM84のホーン・アレンジとの絶妙のバランスが何とも洒落たサウンドを作り上げています。派手さはありませんが、個人的には結構好きな曲です。

名盤と呼ばれているアルバムに共通しているのは、どれもアルバム1枚があっと言う間に聴き終えてしまうことでしょうね。つまりアルバム1枚が短く感じるというような・・・。まさにこのアルバムもそんな1枚で、私の個人的見解ですが、やはり本作と前作『ALL'N ALL (太陽神)』辺りがアース・ウインド&ファイアーの絶頂期だったろうと思いますね。これ以降も「LET'S GROOVE」等のヒット曲はありましたが、アルバムの完成度としては今ひとつという気がします。
洋楽ファンで、このアルバムを聴いていない人は少ないかも知れませんが、もし未聴ならばぜひとも聴いて欲しいアルバムです。もちろんAORファンにもですが・・・。
自信を持ってお薦め出来る1枚です。
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松田 聖子_Christmas Tree ◇ 2007年 11月 25日
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昨日紹介したアン・ルイスの『Pink Christmas』が、クリスマス・アルバムなんですがムード的には今ひとつ盛り上がらない感じだったので、今回はもう少しインパクトの強いクリスマス・アルバムを紹介しましょう(笑)
松田 聖子が1991年にリリースした、以前発表されたクリスマス・ソングと新録音の2曲を含んだクリスマス・ベスト・アルバム『Christmas Tree』です。

まずはジャケット写真、インパクトが強いですよね~。赤という目立つ色をバックにしても存在感が薄れていないのが、さすが松田 聖子ですよね(笑)
全部で9曲収録されているのですが、うち7曲は既にリリースされたクリスマス関連の曲で、残り2曲が本作の為に新たに録音された曲で構成されています。
アイドル歌手が全盛だった頃は、結構色んなアイドルがクリスマス・アルバムをリリースしていましたね。そんな中において松田 聖子のこのアルバムは、オリジナルが6曲も含まれており、内容的にはベスト盤とは言っても良く出来たアルバムだと思います。

『松田 聖子 / Christmas Tree』
01. Christmas Tree
02. クリスマス・メドレー:
① 赤鼻のトナカイ
② サンタ・クロースがやってくる
③ ジングルベル
④ White Christmas
03. 恋人がサンタクロース
04. Blue Christmas
05. ジングルベルも聞こえない
06. 星のファンタジー
07. Pearl-White Eve
08. 二人だけのChristmas
09. Last Christmas

カーペンターズの「青春の輝き」などを手がけたソングライティング・チーム、アルバート・ハモンドとジョン・ベティスが書き下ろしたという新録音曲01。なんとも贅沢なナンバーですね。軽快で可愛らしいメロディーが印象的なクリスマス・ソングです。丸山 恵市のアレンジがクリスマスらしい雰囲気をうまく出しています。子供達の合唱が効果的に使われています。

クリスマスの定番曲をメドレー形式にした02。アレンジは大村 雅朗です。こういうベタな感じがクリスマス・アルバムには大切なんですよね。否が応でもクリスマスが近づいたことを感じささせてくれます。それにしてもクリスマス・ソングって良い曲が多いなとつくづく思いますね。

ご存知ユーミンのクリスマスの定番曲のカヴァー03。大村 雅朗のアレンジがオリジナルにわりと忠実なアレンジを施しています。残念ながらこのベスト盤にはミュージシャン・クレジットが無いので解りませんが、おそらくユーミンのオリジナルに近いミュージシャンが参加していると思います。特にギターは、ユーミンのオリジナルでは松原 正樹と今 剛なんですが、聖子ヴァージョンはどちらがギター(多分今 剛だと思いますが・・・)で参加していると思います。

作詞:松本 隆、作曲:財津 和夫、編曲:大村 雅朗による04。美しいストリングスをバックにしっとりと歌い上げるバラード曲です。ひとりぼっちのクリスマス・パーティーを歌った切ないナンバー。

作詞:松本 隆、作・編曲:大村 雅朗の05。ゲレンデで自分意外の娘にスキーを教えた彼にやきもちを焼いてるという内容です。私の年齢になると実に微笑ましく思える1曲です(笑)

作詞:松本 隆、作・編曲:大村 雅朗による美しいバラード曲06。歌詞の中にクリスマスを直接感じさせる箇所はないのですが、曲の最後に"きよしこの夜"が挿入されてクリスマスらしさを演出しています。

作詞:松本 隆、作曲:大江 千里、編曲:井上 鑑によるシングル・ヒット曲07。曲の冒頭に美しいアカペラ・コーラスが入っています。シングルには無かったと思うので、おそらくアルバム・ヴァージョンではないかと思いますが・・・。大江 千里らしいキャッチーなメロディーを井上 鑑が透明感溢れるサウンドで飾っています。良い曲ですね。

作詞:Seiko Matsuda、作曲:小森田 実、編曲:大村 雅朗による08。静かな落ち着いた曲で、味のあるナンバーですね。アレンジ次第で地味になってしまうメロディーだと思いますが、大村 雅朗のツボをおさえたアレンジは見事ですね。

この時期この曲を聴かない事は有り得ないほど、もはやクリスマス・ソングのスタンダード曲とも言えるワムの名曲のカヴァー09。きっちりと英語で歌っていますし、大村 雅朗のアレンジもオリジナルに忠実で、聴いていて心地良いですね。これは良いカヴァーだと思います。不思議に松田 聖子の声に似合ってますよ。

去年の12月に松田 聖子のクリスマス企画のオリジナル・アルバム『A Time for Love』を紹介しましたが、クリスマスの雰囲気を味わうなら今回紹介した『Christmas Tree』を断然お薦めします。
私のあくまでも個人的な意見ですが、クリスマス・アルバムって期間限定で楽しむアルバムだと思っています。もちろん1年中どんな季節に聴いても構わないのですが、やはりクリスマスが近づき街のイルミネーションも華やかになる11月下旬からクリスマス当日までが1番楽しく聴けますよね。ですから、ある意味ベタなくらいクリスマスの雰囲気を盛り上げてくれるアルバムが好きなんですね。
そういう意味で本作はオリジナル曲やカヴァー曲のバランスも良いですし、家族や恋人と楽しめるアルバムとしてもお薦めです。BOOK OFFでは安く売られているのを見かけますので、興味のある方はぜひ。
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1年前の11月24日から12月25日迄の1ヶ月の間、毎回クリスマス・ソングならびにクリスマス・ソングを含んだアルバムやシングルを紹介するという企画をしまして、えらく苦労しました(笑)
今年は・・・もうやりません!でも、まだ紹介していないクリスマスに関連した曲やアルバムがありますので、これからクリスマス迄の間何回か紹介しようかと思います。
なんせ、クリスマス・ソングが好きなもので・・・(恥)

第1弾として今回紹介するのは、今月21日に発売されたばかりのクリスマス・アルバムです。アン・ルイスの洋楽カヴァー・アルバムとしてお馴染みの"Cheek"シリーズの第4弾となる最新作『Pink Christmas ~Cheek Ⅳ~』です。アン・ルイス自身が"Cheek Ⅳ"を作るなら以前よりクリスマス・アルバムと決めていたとの事。今年の夏にカリフォルニアで録音されたもののようですね。プロデュースは、アン・ルイスとは古い付き合いで、パフィーの作品等にも関わっているギタリストのFrank Simes。書き下ろした1曲を含んだ13曲が収録されており、お馴染みのクリスマス・ソングばかりが収録されています。息子の美勇士とのデュエット曲も収録されているのが興味深いです。

『アン・ルイス / Pink Christmas ~Cheek Ⅳ~』
01. Carol of the Bells (Overture)
02. Christmas Song
03. Happy XMAS (War is over)
04. Winter Wonderland
05. Let it Snow! Let it Snow! Let it Snow!
06. Have Yourself a Merry Little Christmas
07. White Christmas
08. Santa Baby
09. Blue Christmas
10. Rockin' Around the Christmas Tree
11. I Saw Mommy Kissing Santa Claus
12. Pink Christmas
13. I'll Be Home For Christmas

美しいアカペラ・コーラス(アン・ルイスは歌っていないと思います)の01は、ウクライナの民謡ですね。

ナットキング・コールの歌で有名な02。数え切れない程カヴァーされているクリスマスのスタンダードとも言えるナンバーで、美しいオーケストラをバックにアン・ルイスがしっとりと歌い上げています。

息子・美勇士との共演曲03。ジョン・レノンのクリスマス・ソングの名曲、定番曲です。オリジナルのイメージを大切にしたアレンジが好感が持てます。何より美勇士のヴォーカルが良いですよ。

JAZZYなアレンジがお洒落で、大人向きという感じの仕上りの04。あまりに有名な曲ですのでオリジナル・シンガーが誰なのかは知りませんが、ビング・クロスビーが歌が広く知られているのかも知れませんね。

どこか南国風な仕上がりの05。雪の歌を南国風のアレンジというミス・マッチが面白いです。これも1940年代に作られた曲で、もはやスタンダード・ナンバーですよね。

06も1940年代に作られたナンバーです。ミュージカル映画の為に作られた曲のようですね。JAZZYなアレンジで、ゆったりとしたリズムと美しいストリングスが印象的です。

名曲07。もはや知らない人はいないであろうクリスマス・ソングの定番中の定番のナンバーですね。この曲も1940年代に映画の挿入歌として作られた曲で、1番有名なのはビング・クロスビーでしょうね。オーソドックスなアレンジですが、間奏のヴァイオリン・ソロは美しく聴き所です。

08も数多くのアーティストがカヴァーしているキュートなナンバーですね。オリジナルは誰なんでしょうか?ここではブルースっぽく仕上げています。

1940年代にラス・モーガンがヒットさせ、1950年代にエルビス・プレスリーが取り上げ大ヒットした09。オールディーズ風に仕上げています。ドゥーワップ・スタイルのコーラスも良いですね。

ブレンダ・リーが1950年代にリリースしたクリスマス・ソング10。いかにも50's風なアレンジで、軽さが実に心地良いですね。

邦題「ママがサンタにキッスした」でお馴染み11。コーラス・ワークが美しい1曲です。

オリジナル曲12。アコースティックなサウンドを主体にしたバラード曲です。メロディアスで良い曲です。

邦題「クリスマスは我が家で」で知られる12も、もはやスタンダード化したナンバー。しっとりと歌い上げているアン・ルイスのヴォーカルが光っています。

正直に書きますが、私は"Cheek"シリーズが好きだったので迷わず購入しましたが、あまりお薦めする気にはなれません。理由は、まずアン・ルイスの声が変わってしまったことですね。年齢的な問題なのか、長いこと歌っていなかったことが影響しているのか計り知れないのですが、声が枯れてしまってます。ハスキーな声になってしまって、アン・ルイスらしさを感じません。
そしてもう一つ、アルバムを聴いていてあまりクリスマスらしい感じなかったですね。ある意味"Cheek"シリーズのひとつとして考えればOKなんでしょうが、クリスマス・アルバムとしては物足りない感じは否めません。まぁ、ジャケット写真からしてクリスマス・アルバムとは思えませんが・・・(笑)
こんなクリスマス・アルバムがリリースされましたという紹介記事だと思って下さいね。
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大内 義昭_FLASH BACK ◇ 2007年 11月 23日
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今回紹介するのは、小比類巻 かほるの「HOLD ON ME」や丸山 みゆきの「天使のLOVE SONG」等のヒット曲の作曲者で、自身も藤谷 美和子とのデュエット曲「愛が生まれた日」で紅白歌合戦にも出場したシンガー・ソング・ライター、大内 義昭が1994年にリリースした初のベスト盤『FLASH BACK』です。

大内 義昭は、1984年に"DU-PLEX"というデュオでデビューしています。当時は、大内 義昭ではなく大内 一記という名前でしたね。実は、DU-PLEXの1985年のアルバム『WITH MY HEART』のLPを所有しているのですが、内容に関しては恥ずかしい話ですが、ほとんど記憶にありません(笑)
ただイメージ的には、"Blue Eyed Soul"ならぬ"Black Eyed Soul"といった感じだったと思います。ちなみにレコード・ジャケットはこんな感じです。↓

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さて、『FLASH BACK』ですが、ライターとして色んなアーティストへ提供した曲のセルフ・カヴァーも含め、自身のアルバム4枚から選曲されているようです。私自身、大内 義昭はソング・ライターとしてのイメージが強かったので、アルバムがリリースされていることは知っていましたが聴いたことはありませんでした。ベスト盤くらい聴いてみようかと思い購入したというのが本音です。歌もなかなか良いですが、やはりソング・ライターとしての才能の高さを感じますね。

『大内 義昭 / FLASH BACK』
01. HOLD ON ME
02. 最後の雪が降る
03. DO YOUR BEST
04. 29 Twenty-nine
05. 愛が生まれた日 ~Solo Version~
06. CRY
07. めぐり逢うために
08. HOLD ON あの日に
09. Shaky Lover
10. 月光浴
11. What's Goin' On
12. ゼロではじまるナンバー
13. バックシートで恋をして
14. ベイブリッジ・ブルース

小比類巻 かほるに提供したヒット・ナンバーのセルフ・カヴァー01。オリジナルよりもゆったりした雰囲気になっています。サビのメロディーはつい口ずさんでしまいます(笑)

「夏の日の1993」をヒットさせた男性デュオ"class"に提供した曲のセルフ・カヴァー02。これからの季節にお似合いのバラード曲です。オリジナルを聴いたことが無いのですが、イメージ的にはclassに似合っているのではないかと思います。

少し前に活躍していたジャニーズのアイドル・グループ"忍者"の別名ユニット"四銃士"に提供したナンバーのセルフ・カヴァー03。前向きな歌詞と軽快でポップなメロディーのナンバーで、当時バレー・ボール大会のイメージ・ソングとして採用されていたのも頷けます。

椎名 恵への提供曲のセルフ・カヴァー04。アコースティックなサウンドを軸にしたボッサ風なアレンジが心地良いバラード・ナンバーに仕上がっています。大内 義昭はバラード系の曲でその才能を遺憾なく発揮するような気がしますね。

大内 義昭で1番有名な曲であろう05。実はこの曲は大内自身の作曲ではなく、羽場 仁志の作曲なんですね。このソロ・バージョンではビートを効かせてテンポ・アップしています。それでも曲の本来持つ味はそのままに仕上がっています。

DU-PLEX時代はこんな感じだったかなと思わせるアップ・テンポのナンバー06。ビートの効いたFUNKYなアレンジですが、メロディーはあくまでもキャッチーなのが大内 義昭らしいところかも知れません。

ロック調の07は、昭和シェル石油のイメージ・ソングだったらしいです。サビのメロディーはいかにもCM向きなキャッチーなものです。スケールの大きなナンバーですね。

随分前に放送されていたTV番組「たけし&所のドラキュラが狙ってる」のオープニング・テーマだった08。この番組は見ていたので、この曲にも聴き覚えがありました。ポップなナンバーです。

Vシネマ「静かなるドン」のエンディング・テーマだったという09。軽快なリズムとキャッチーなメロディーが印象的な1曲。

バラード曲10。メロディー運びが自然で凄く聴きやすい曲です。反面、ありふれた印象を与えてしまうかも知れません。多くの人が心地良く聴けるタイプのメロディーだと思います。

FUNKYなナンバー11。まさに"Black Eyed Soul"といった趣きのあるナンバーです。

グルーヴを聴かせたミディアム・ナンバー12。CITY POP色の強い曲と言えますね。バンド形式の演奏がなかなか良くて、ギターがソロを含めてかなり活躍しています。ソロのフレーズを聴いていると松原 正樹っぽい感じもするのですが・・・。

80年代のCITY POP色全開の13。軽やかなポップ・チューンです。タイトルが如何にもって感じで良いですね(笑)

美しいメロディーのバラード曲14。タイトルにブルースとありますが、ブルースっぽい雰囲気はあまり感じさせないポップス系バラード、言わば王道のバラード曲ですね。

アルバムを通して聴くと、やはりシンガーとしてよりもソング・ライターとしての才能の高さを感じますね。
私は作曲家として活躍しているアーティストに興味が結構あって、機会があれば聴くようにしています。林 哲司を筆頭に、織田 哲郎、伊秩 弘将、小森田 実、中崎 英也あたりのアルバムも全部とはいかないですが、結構聴いています。正直な話、提供曲と自分の歌いたい曲とは当然ながら違いがあって、ソング・ライターとしての作品の方が好きというケースが多いです。
そんな中で、提供曲と自身の曲とのギャップを感じなかったのが、今回紹介した大内 義昭かも知れません。機会はあればオリジナル・アルバムを聴いてみたいと思っています。
耳に馴染む曲が多いので、興味のある方は聴いてみては如何でしょう?
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八神 純子_Mr. メトロポリス ◇ 2007年 11月 22日
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2007年11月21日、念願の八神 純子の初期アルバム5枚が紙ジャケットで再発されました。いや~、嬉しいですね。1stアルバム『思い出は美しすぎて』(1978年)とベスト盤『JUNKO THE BEST』(1980年)は比較的入手しやすかったのですが、2ndアルバム『素顔の私』(1979年)、3rdアルバム『Mr. メトロポリス』(1980年)、4thアルバム『夢見る頃を過ぎても』(1982年)の3枚は、入手困難でオークションでもかなりの高値が付けられていましたね。それがやっと入手する事が出来て本当に嬉しいです。
私ですか?もちろん全部買いましたよ(笑)

さて、今回はそんな再発を記念して、早速今日届いた中から3rdアルバム『Mr. メトロポリス』を紹介しましょう。1980年の発売当時、散々聴いたアルバムですから、改めて聴かなくてもレビュー記事は書けますが、折角なのでCDを聴きながら書かせてもらいます。
「みずいろの雨」、「想い出のスクリーン」が立て続けにヒットさせ、続くシングル「ポーラー・スター」を含む10曲が収録されています。八神 純子の作品の他にも木戸 やすひろ、後藤 次利、瀬尾 一三が曲を書いています。2ndアルバム『素顔の私』が私にとってはとてもインパクトの強いアルバムだったので、最初は物足りなさを感じていたのも事実です。しかし、聴くほどに良いアルバムだと感じるようになったアルバムでした。
3枚目のアルバムということで、歌自体に余裕が感じられます。その気持ちの余裕が喉に良い影響を与えるのか、素晴らしい歌声を聴かせてくれます。歌声ばかりでなく、アレンジも良いものが多いのも特徴ですね。

『八神 純子 / Mr. メトロポリス』
01. Mr. メトロポリス / 作詞:山川 啓介、作曲:八神 純子、編曲:瀬尾 一三
02. 小さな頃 / 作詞・作曲:八神 純子、編曲:瀬尾 一三
03. Deja Vu / 作詞・作曲:八神 純子、編曲:瀬尾 一三
04. ポーラー・スター / 作詞:八神 純子・三浦 徳子、作曲:八神 純子、編曲:大村 雅朗
05. グッバイ美しい日々 / 作詞・作曲:八神 純子、編曲:瀬尾 一三
06. ワンダフル・シティ / 作詞・作曲:八神 純子、編曲:後藤 次利
07. 冬 / 作詞:戸次 真理子、作曲:木戸 やすひろ、編曲:戸塚 修
08. サンディエゴ・サンセット / 作詞・作曲:八神 純子、編曲:後藤 次利・瀬尾 一三
09. シルエット / 作詞:八神 純子、作・編曲:後藤 次利
10. Another Day, Another Me / 作詞:川村 ひさし、作・編曲:瀬尾 一三

壮大なスケールを持つアルバム・タイトル曲01。しっとりとしたバラードからテンポ・アップへ、そして再びバラードへと変化に富んだナンバーです。八神 純子の喉も絶好調といった感じで、伸びやかで澄んだ歌声を聴かせてくれます。

2分に満たない小曲02。宇宙を連想させるアレンジと童謡のようなメロディーが印象的です。続く03へのプロローグ的なナンバーです。

02から切れ目無く続く03。八神 純子の魅力が溢れているアップ・テンポのナンバーです。瀬尾 一三のアレンジが秀逸です。ギターのカッティングやドラミング、間奏の向井 滋春のトロンボーン・ソロは聴き所です。昔から大好きだった曲のひとつです。

シングル・カットされ、ヒットした04。この曲も、03からの流れを途切れさせないようなメドレーっぽい繋ぎになっています。つまり02~04は、宇宙をテーマにした組曲のように仕立てているんですね。面白いアイディアだと思います。八神 純子らしいシングル曲ですね。

1stアルバムから一貫した八神 純子節とも言えるバラード・ナンバー05。八神 純子の持つ素晴らしい声質、歌声を味わうには、この手のバラード曲を聴くのが1番だと思います。

アルバム中で1番好きなアレンジの曲がこの06です。明らかに後藤 次利と解るベース・プレイがたまりません。この頃の次利は、作曲・編曲に関しては神懸り的に良い仕事をしていましたね。2nd『素顔の私』に収録されていた「夜間飛行」は、数多い次利の作・編曲によるナンバーの中で1番だと思っています。この曲はアレンジのみですが、実に軽快で気持ち良いです。

戸塚 修によるボッサ調のアレンジが心地良い07。木戸 やすひろの作曲ですが、八神 純子らしさを上手く引き出したメロディーだと思います。冬の歌ですが、寒々しくは無く、まるで澄んだ空気そのものというような雰囲気が良いですね。

おそらくリズム・アレンジを後藤 次利、ストリングス・アレンジを瀬尾 一三が担当したであろう08。八神 純子の凄いのは、ファルセットと地声の境界を感じさせない発声ですね。これほどスムーズにファルセットを使える人はそうは存在しないでしょうね。

後藤 次利の作・編曲による09。「夜間飛行」を彷彿させるような、しっとりとしたバラード曲です。

瀬尾 一三の作・編曲による10は、軽快なポップ・ナンバーです。6分を超える大作ですが、八神 純子らしさはあまり感じない曲です。決して悪い曲という訳ではありませんよ・・・(笑)

今回の再発は、リマスターもされていない単に紙ジャケットでの再発というもののようです。当然、ボーナス・トラックも付いていません。先月の門 あさ美も同じ感じでしたね。
ビクターさんにはもうちょと頑張って欲しかったなと思いますが、入手困難なCDがこうやって聴けるだけでも喜ばしいことですからね。今回の再発を心待ちにしていた人も多いでしょうね。
数日はじっくり聴いて楽しもうと思います。そして、近いうちに"ブログを始めた頃に紹介したものの、今読み返すとあまりにも記事の内容が薄っぺらだったので改めて紹介するPart 2シリーズ"として、『素顔の私』を取り上げたいなと思っています。
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JIM HORN_NEON NIGHTS ◇ 2007年 11月 21日
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今回紹介するのは、実に渋いFUSIONアルバムです。サックス奏者であるジム・ホーンが1988年にリリースした『NEON NIGHTS』です。ジム・ホーンは、FUSION好きな人よりもロックやポップスが好きな人の方が馴染みが深いかも知れませんね。
1960年代からスタジオ・ミュージシャンとして常に第一線で活躍してきたサックス奏者のジム・ホーン。1960年代にはフィル・スペクター、ビーチボーイズ、モンキーズ、ランディ・ニューマン等のレコーディングに参加し、60年代後半にはレオン・ラッセルやリタ・クーリッジ等のレコーディングに参加し、スワンプ・ロックの世界にも大きく関わっていきます。以降、ジョージ・ハリスンを筆頭にポール・マッカートニー、ジョン・レノン、リンゴ・スターの作品にも参加します。つまり、元ビートルズのメンバー全員の作品に参加した唯一のミュージシャンと言われているのがジム・ホーンなんですね。
70年代以降は、カーペンターズ、スティーリー・ダン、トッド・ラングレン、ローリング・ストーンズ、キャロル・キング、TOTO、エルトン・ジョン、バリー・マニロウ等数え切れないアーティストの作品に参加しています。ロック好きな人は1度は彼の名前をクレジットで目にしているでしょう。

そんなジム・ホーンのソロ・アルバム、何枚かリリースされているのは知っていたんですが、なかなか聴くチャンスが無かったのですが、私の宝箱とも言えるBOOK OFFで輸入盤ですが格安で手に入れることが出来ました。これが実に良いアルバムで、FUSIONアルバムとしても魅力一杯の1枚です。
参加しているメンバーも渋い顔触れで、元ステッペンウルフのラリー・バイロム(g)を筆頭にデイヴ ポメロイ(b)、ランディ・マコーミック(key)、デヴィッド・ハンフェリーズ(ds)等・・・。特にラリー・バイロムは、随所で素晴らしいギター・プレイを披露しています。そして、主役のジム・ホーンはテナー、アルト、ソプラノ・サックス、フルートを使い分け素晴らしいプレイを聴かせてくれます。時にエモーショナルに、時にリリカルに、時にメロウにと彼のキャリアがそのまま音になっているような素晴らしいサウンドです。

『JIM HORN / NEON NIGHTS』
01. NEON NIGHTS
02. TRANQUILITY
03. DIVIDED SOUL
04. HANALEI SUNSET
05. LIDO LADIES
06. ARMS OF FIRE
07. MIDNIGHT ENCOUNTER
08. PEANUT MAN
09. 42ND STREET
10. HOT CHOCOLATE

アルバム・タイトル曲01。ネオン煌く都会の夜の喧騒といったイメージでしょうか・・・。デイヴ ポメロイのスラップ・ベース・プレイとラリー・バイロムのギター・プレイが光っていますし、ジムはテナー・サックスで歌いまくってます。アルバムの冒頭に相応しいナンバーでしょう。

ソプラノ・サックスの音色が美しいメロウ・ナンバー02。シンプルなアレンジがメロディーを際立たせていますね。バッキングに徹しているラリー・バイロムのギターが良い味を出しています。

キャッチーなメロディーの03。ミディアム・テンポが心地良く、ジムのソプラノ・サックスによるエモーショナルなプレイが素晴らしいですね。この曲でもラリー・バイロムのギターが光っています。本当に良いギタリストだと思います。

波の音のSEで始まる04。ちょっと季節外れの感じもしますが、水平線に沈みゆく夕陽の雰囲気がよく出ています。

ミステリアスな印象を与えるナンバー05。雰囲気はミステリアスですが、メロディーはキャッチーで聴き易いです。アレンジが凝っているナンバーと言えますね。ジムはテナーとソプラノ・サックスを吹き分け、ラリー・バイロムの軽快なギター・カッティングと渋いソロも印象的です。

ロック色の強いアレンジの06。耳に残るギター・リフ、カッティングが冴えているナンバーで、ジムの熱いブロウも聴き所です。

FUSIONというよりもAORっぽさを感じてしまう洒落たナンバー07。ジムのアルト・サックスに加え、美しいフルートをも披露していて彼の器用な一面を感じさせます。夜のドライブのBGMに最適な曲です。

スタッフのニューヨーク・サウンドを彷彿させる08。ソプラノ・サックスとアルト・サックスの多重録音によるユニゾン・プレイは、まるでトム・スコットのようですね。

09も都会的なサウンドが印象的なナンバーです。楽しげな雰囲気が伝わってきます。シンプルなリズムのリフに、ラリー・バイロムのギターとジムのアルト・サックスが楽しげに歌っています。

アルバムの最後はバラードと思いきや、アルバムに中でも最もリズムを効かせたFUNKYなナンバー10。デイヴ ポメロイとデヴィッド・ハンフェリーズのリズム隊が大活躍している1曲です。それにしてもジムのサックスはよく歌いますね。

ジム・ホーンのプレイは様々のアーティストの作品で聴いていましたが、ソロ・アルバムを聴いたのは初めてでした。実にバランスの良いアルバムで正直驚きました。ずば抜けて目立つ曲が無いのですが、逆につまらない曲も1曲もありません。アルバムを通して楽しんで聴けてしまう、そんな感じです。
スタジオ・ミュージシャンとして長年一線で活躍してきただけに懐の広い、表現豊かなサックス・プレイは、流石の一言ですね。ジャンルとしてはFUSIONの範疇だと思いますが、ロック・ファンにも聴いて欲しいと思う1枚です。
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吉田 美奈子_KEY ◇ 2007年 11月 20日
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今回紹介するのは、今の季節にピッタリと言える1枚です。吉田 美奈子が1996年にリリースした『KEY』です。1990年代の吉田 美奈子の音楽は、コンピューターを積極的に取り入れて、美奈子のヴォーカルとコンピューターが織り成す独自の世界を展開していました。コンピューターを積極的に取り入れたと言っても、決して嫌味な感じはせずに逆に美奈子のヴォーカルが際立って、まるでゴスペルを聴いているような気分になっていましたね。

この『KEY』は、ドラムに関しては打ち込みですが、それ以外は岡沢 章(b)、土方 隆行(g)、難波 弘之(key)、中西 康晴(key)、浜口 茂外也(per)、淵野 繁雄(sax)というミュージシャンの手によって奏でられています。プログラミングはお馴染み椎名 和夫。
以前に比べて生楽器の音が多くなっている分、個人的には聴きやすくて好きなアルバムになっています。

『吉田 美奈子 / KEY』
01. KEY
02. GRACES
03. 星の粉雪
04. HIPHOPNEOHIPPIE-DUMB-DOWN-TOWN
05. TRICKY HEAVEN
06. HEART TO HEART
07. CORNER
08. 月明かりの中庭
09. MIRACLE SHIP
10. 12月のIllumination

打ち込みのビートに岡沢 章のベース、土方 隆行のギターが絶妙に絡んでくる01。R&B色が強い印象の美奈子のヴォーカルの存在感に圧倒されます。どんな楽器にも負けないヴォーカル・スタイルはまさに吉田 美奈子という感じですね。

緩やかなグルーヴが心地良く、大好きなナンバーである02。どちらかと言えばゴスペル調の曲ですね。コーラス・ワークも素晴らしく、コーラスには演奏メンバーの他にも沼澤 尚、岩崎 宏美も参加しています。サビのメロディーが印象に残ります。

ぜひとも携帯プレーヤーで星空を眺めながら聴きたい03。冬の夜空って、寒いのですが空気が澄んでいて星が綺麗に見えるので大好きなんです。ゆったりとしたリズムとシンプルな演奏が澄んだ空気に馴染むような、そんなナンバーです。

FUNKYな04。吉田 美奈子の魅力が詰ったナンバーです。カッティングの名手、土方 隆行のギター・プレイ、淵野 繁雄のサックス、時折入る拳銃のSEが効果的な1曲。

コーラスの洪水といった感じで、分厚いサウンドが印象的な05。ソウルフルなヴォーカルと、迫力のあるコーラス・ワークが光っていますね。

ノリの良さが心地良い06。この曲も美奈子流ゴスペル・ソングといった趣きがありますね。思わず手拍子を打って、一緒に歌いたくなるような楽しい感じがたまりません(笑)

サウンドやメロディーは軽快なんですが、詞は結構シビアな07。若い世代を憂いた内容なんですが、これが私のような年代には沁みてくるんですよね。メロディーの乗せることでメッセージ色は薄れていますが、じっくり聴いて欲しい曲です。

美しいバラード曲08。もはや上手いとしか表現のしようがありません。凄い人です、吉田 美奈子は・・・。

ちょっと私には詞が難解な感じですが、壮大な空(宇宙)を感じさせる09。この曲も夜空を眺めながら聴いたら似合う曲ですね。抑え気味のヴォーカルと曲の雰囲気がマッチしていて、独特な世界を創っています。

ゴスペル風なクリスマス・ソング10。賑やかさはありませんが、心温まるクリスマス・ソングに仕上がっています。クリスマス・ソングの中には"一人で迎えるクリスマス"をテーマにした曲も多いですが、大切な人とクリスマスを迎えられる人にお薦めのナンバーです。

吉田 美奈子のアルバムは、いつの時代の作品も素晴らしい作品が多いですね。聴く回数を重ねる毎にじわじわと心に染みてくるような感じが、90年代のアルバムに多いような気がします。アルファ・レーベル時代ほどのインパクトはありませんが、歌としてはこの時代の方が伝わってくるのが不思議です。もちろんソング・ライターとしての才能は昔から変わってはいませんが、歌の表現力は圧倒的に90年代以降のアルバムが勝っていると思います。
ぜひ1度、携帯プレーヤーで夜空を眺めながら聴いてみて下さい。
これから冬にかけて、夜空の美しい季節にぴったりなアルバムですよ。
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安部 恭弘_4 NEW COMER ◇ 2007年 11月 17日
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今回紹介するのは、今年デビュー25周年を迎えたCITY POP界を牽引してきたと言っても過言では無いアーティスト、安部 恭弘が5年前のデビュー20周年の記念としてリリースされたミニ・アルバム3部作の第1弾『4 NEW COMER』です。このアルバムは2002年11月にリリースされましたが、第2弾のミニ・アルバム『Heaven Roses』が2003年3月に、第3弾のミニ・アルバム『CHRONICLE』は2003年6月にそれぞれリリースされました。

安部 恭弘はソング・ライティングの才能はもちろんのこと、独特な歌声が魅力的でCITY POP/J-AORが大好きな私にとっては、まさに欠かせないアーティストの一人になっています。都会的で洒落た歌の数々でデビュー以降、私を魅了し続けています(笑)
この『4 NEW COMER』は、前作『GALLERY』から7年振りとなるアルバムです。7年という間隔が空いたとしても、安心して聴けるのが安部 恭弘な訳で・・・。彼の音楽はデビュー以降、そのスタイルは変わっていないのです。いわゆるAORスタイルとでも言いましょうか、流行なんぞに捕われずに都会に暮らす人間を様々な音楽スタイルで表現し続けています。
大人が安心して聴けるポップス、それが安部 恭弘の音楽だという気がします。

『安部 恭弘 / 4 NEW COMER』
01. Shake It Up!
02. Make a Wonderful World for New Comer
03. SENTIMENTAL FALLING
04. ルージュに融けたい
05. I feel for you

all songs & lyrics & arrangement by Yasuhiro Abe

アコースティック・ギターのカッティングで始まる01。今までに無い雰囲気に少し戸惑いますが、歌が始まるとまさしく安部 恭弘の世界。Wood Bassを使ってJAZZYなアレンジが施されています。シンプルですが渋さが際立ったナンバー。

安部 恭弘ならではのAORが展開される02。現代の若者に対する安部 恭弘の思いが込められている歌詞が印象的です。軽快でスリリングなアレンジとメッセージ性の高い歌詞、耳に馴染むメロディーのバランスが良いですね。

タイトル通りセンチメンタルでキャッチーなメロディーの03。リズムを効かせたFUNKYなアレンジと、どこか歌謡曲を彷彿させるような親しみやすいメロディーの組み合わせ面白いナンバーです。

安部 恭弘の本領発揮といった感のあるメロウなミディアム・スロー・ナンバー04。アルバム中で最も安部 恭弘らしいなと感じた曲でした。J-AORと呼ぶに相応しい1曲ではないでしょうか・・・。

安部 恭弘自身がピアノを弾いて、弾き語りスタイルで歌われるバラード曲05。3分程の短い曲ですが、切なさが一杯詰ったバラード曲です。

流石にミニ・アルバムなのでボリューム的には物足りなさを感じるものの、安部 恭弘の世界がしっかり存在していて好きな人には安心して聴けるのではないでしょうか。
今年デビュー25周年ということで、12月12日には『I LOVE YOU - 25th Anniversary of Yasuhiro Abe -』という3枚のCDと1枚のDVDによるBOXが発売されるようです。レーベルを超えて全てのアルバムから選曲されているようですし、レアな音源も収録されるらしいですね。安部 恭弘の名前は知っているけど、あまり聴いたことが無いという人には絶好のアイテムかも知れませんね。
私のイメージですが、安部 恭弘の音楽は晩秋から冬にかけてが似合うと思っていますので、興味のある方はベスト盤等を聴いてみて下さい。
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